雪梛の一閃   作:雪梛

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経験と技の終の戦い

(あら、初めましてね雪梛。ようやく私がこちら側に参戦というわけかしら)

中には分析がいた。

「貴方が一時間先の私ね。流石に強そうだわ」

香澄は観察眼で観ながら言った。

(大丈夫よ。まだ私とは戦闘できないわ。それよりもこの世界の最後を飾りにきたのでしょう?早速はじめたらどうかしら?)

どうやら観戦者らしい。

「だってよ香澄。準備はできてる?」

「もちろんよ。さあこの世界最後の戦いをはじめましょうか」

二人は間合いを取って抜銃をした。

「流石私の相棒ね。よくわかっているじゃない」

「ゆっくりと楽しもうか。過去の振り返りも兼ねて」

二人はもはや演算をすることなく動きながらのシールドを混ぜ込んだ超複雑反射射撃をしている。

「「ムーブコースター」」

超久しぶりの技もミスなく成功しているようだ。

二人はサブマシンガンからハンドガンに持ち替えて立体的視認を使いながら銃弾の雨を避けつつ接近して近距離射撃を開始した。

どうやら銃撃戦用に変化しているのか空間の天井や幅が狭くなっていてひっきりなしに反射している。

二人はもはや一足一刀の間合いまで近づいていて受け流しや弾の投げ返しを行っている。

銃弾の反射が終わった瞬間に二人は距離を取って銃をしまい重心を低くした。

スッ

ほとんど音もなく動きはじめて抜刀したかと思ったら納刀した。

その瞬間に両者の服が少しだけ切れた。

「すごいね。今の私と互角とは。やっぱり香澄が一番の相棒だよ」

「ふふ、私も日々成長しているのよ」

雪梛はまだ潜在能力を解放していないが香澄もまだまだ本気ではないらしい。

一体どこで強くなっているのか少し不思議だがそこは気にしないことにした。

「そういえば今までの戦果は私と貴方で一勝一敗だったわね」

「つまりここで勝った方が一応戦果だけを見た時強いということになるね」

二人は少し笑ってから口を揃えて言った。

「「この勝負は勝つ!」」

雪梛は潜在能力を解放して構えた。

香澄は雰囲気が一変してそのままミカエルを発動した。

雪梛は魔力を広範囲に展開して展開時に伝達線をつなげておき、その状態で闇を伝達させた。

ミカエルは光を的確な量放出して相殺した。

全方位攻撃が効かないと把握したためマイゾーンで接近してから流体拳を選択した。

これまでの攻撃パターンに速度と軌道から今回は斬撃ではなく何か別となり近接有効技は流体拳と弾き出されたためミカエルは衝撃透過を選択した。

雪梛は触れた瞬間にミカエルが使用する技を把握したためカウンターの受け流しを準備した。

ミカエルが衝撃透過をした瞬間に香澄はミカエルを解除して流体無焦点を発動した。

予想通り反撃が来たため腕の位置、見切り、さらに立体的視認を行い軌道を理解したため一度衝撃吸収を行ってそのまま即時的にパワードライブで後ろに飛んでいき距離を取った。

「あら、離脱してしまうのね。カウンター祭りはいいのかしら?」

「私はそもそもATF型じゃないからね。連続攻撃の出し合いだとどうしても負けちゃうんだよね」

どうやら主軸の守りに持っていきたいようだ。

「それもそうね。昔みたいに型にそってやってみようかしら」

香澄はそういうと雪梛に指を向けた。

その瞬間に雪梛は何かを感じ取って身体をそらした。

その瞬間に闇の光線が飛んできた。

「流石は感覚強化である雪帰り状態ね。私なら即死だったわよ」

香澄は避けられると思っていたのだろうかすぐにそのまま追撃をした。

雪梛は射線にシールドや光を配置して防ぎはじめた。

光と闇の融合で統合破壊をしようかと思ったのだがあまりにも密度や完成度が高すぎてもはや威力を弱めることしかできないようだ。

雪梛は細工したシールドを配置した瞬間に見切りを発動して回避先に急遽作った魔力の塊でブレイキングショットを使った。

香澄は急に跳ね返ってきた闇に少し驚いたが回避をしてそこから来るであろう先読み攻撃をシールドで防いだ。

しかし想定よりも出力が高かったためシールドが破損して少しだけダメージをもらった。

そして雪梛はその瞬間にショートマイゾーンで首をとりにかかった。

香澄は刃が首に触れた瞬間に同速のほぼ同方向に動かして受け流しをしながらもその勢いを利用して地面に手をついて回転蹴りをした。

雪梛は跳躍して回避しながら空いている手の人差し指を構えて氷を撃った。

香澄は炎を完璧な出力で出して無力化した瞬間に雪梛の着地を狙って抜刀した。

雪梛は受け流しをせずに刃を合わせて着地と同時に距離を取った。

「いい動きだね。私が刃を合わせるのは結構久しぶりかな」

「そうね。結構互角でいい感じよ」

香澄は喋りながらの脳内詠唱をしていたようだ。

突然そこそこの闇球体が生成されて雪梛に向かって飛んでいった。

雪梛は立体的視認をかけてそこに更に観察眼を使用してから桜吹雪を構えた。

そして球体が先端に接触する瞬間に少しだけ押してあげた。

「地球割り」

スパッ

ものの見事に真っ二つになり統合性が崩れた闇は徐々に消えていった。

「流石ね。今の私の闇を割れるとは。もう割れないものの方が少ないんじゃないのかしら?」

「まあ確かに進歩はしているんだけどね。でもまだ届かない高みがある」

「それは同感よ」

二人は同時に魔力を展開してブレイキングショットを撃ちはじめた。

ドドドド…

視覚的には把握しずらい魔力の塊を完璧にぶつけ合って相殺している。

一時撃ち合いが終わりそのまま両者納刀をして重心を低くした。

そして鞘の中で桜吹雪は白く、紅葉は赤く光りはじめた。

そして流体を使用して最初の動きの無駄をなくしてそこから無焦点で更に加速をしつつ調整をして真っ直ぐゆき抜刀しはじめた。

「マイゾーン:冷撃」

「マイゾーン:炎撃」

二つの対となる特性を持ち合わせた刀が交差した瞬間に超高エネルギー爆発が発生した。

しかしその光は即座に消えたようだ。

「どんな技も互角に決めてくるね」

「ええ、なにせ私は貴方に唯一ついていける存在だもの」

どうやら両者爆発によりダメージを消すために光と闇の融合を行って統合性を破壊したようだ。

「撃ってきなさい。あれを」

「香澄のご所望なら応えないわけにはいかないね。死なないでよ」

雪梛は魔力を練りながら抜刀し詠唱を開始した。

「遊びはおしまいだよ。ようやく私と渡り合える存在にこの技を披露することができるね。粒子の波長から光の特性までも織り交ぜたこの技を、受けれる人はいるのかな。火に氷に光を混ぜて、戻りゆきたるは必ず基礎。この技を、貴方に渡そう。宿れ。ライトニングスノー」

いつもとは一風違う詠唱を終えると雪梛の持っている桜吹雪の刀身が光輝く白色に変化した。

「さあ香澄。いくよ」

「ええ、きなさい」

香澄は一度距離を再度離してそこから闇のものすごく分厚い壁を生成した。

雪梛は壁ギリギリに光を大量に混ぜ込んだ超高密度で特大の炎を生成した。

そしてその炎に近づいていった。

「マイ モウティッドメンショナル リターン ソード」

雪梛はその炎に向けて桜吹雪を一振りした。

シュン ピカァ ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

多分二度と見ることができないレベルのエネルギー爆発を発生させて空間内を白で埋め尽くした。

雪梛は同等爆発を自身の正面で起こしながら魔力を阻害しない程度に展開して香澄の位置を把握した。

そして納刀して重心を低く構えて待っている。

光が徐々に弱まって人体にダメージがない程度までおさまった瞬間に雪梛は動き出した。

「「マイゾーン」」

両者腹部を斬られたようだが致命傷にはならなかった。

「やっぱりきたね。構えておいて正解だったよ」

「流石ね。ようやくこれで私もだけどダメージが入ったわ」

どうやら出血はそこまでらしい。

次の一手を考えながら両者は血払いをして納刀した。

「ここで一気に決めましょう」

「望むところ」

最初に動き出したのは香澄だった。

香澄はマイゾーンで距離を詰めてきりかかりながら回避可能地点に簡易呪文をはなった。

雪梛は事前にマイゾーンの速度を計算していたため香澄の刀に刃を合わせてリアクションタイムを誘ってから距離をとりそのままショートマイゾーンを選択した。

予想外の刃合わせにほんの少しだけ硬直してしまったためショートマイゾーンで首を狙ってきた雪梛の刀をその場でバク転をしながら蹴り上げて体勢を崩してそこから斬撃を選択した。

雪梛は体勢を戻せず今度は左肩にもらった。

しかし左肩に力を入れて抜くのを遅らせた隙の香澄の肩を斬った。

両者一度距離を取って相手を見据えた。

「これで、おしまい、よ」

「それは、こっちの、セリフだよ」

息を切らしていた二人だが納刀いた瞬間に息を整えて重心を低くした。

「いつもついてきてくれる貴方を背に 私は信じて前へと進み続ける 原初から続くこの戦いは 未だ止まるということを知らない 貴方と競れているこの時間が 終わりを告げても共にゆこう この一閃が光ったあとに 貴方は 何を思うかな」

「前を扇動している貴方が遠く しかし追い上げ必ずならぶ 永遠とも思えるこの戦いは いつまでも続くのではないだろうか 貴方を追いかけているこの時間が 終わりを告げても共にゆこう この一閃が光ったあとに 貴方は 何を思うかな」

互いを知り尽くしているからこそできる詠みかたで詩をつくり、両者は動き出した。

完全にシンクロした動きで一寸どころか一ミクロの狂いもなく動きはじめた。

もう動くために技など必要はないようだ。

白く輝く光に包まれながら流体もコンセントレムも無意識も何も使わずただただ導かれるままに動いている。

今までの戦闘経験で得たもの全てをこの場で発揮している。

「「マイゾーン:一閃」」

「これからも」

「よろしく」

交差する瞬間に二人は無意識的にそう言っていた。

…カチ

刀を振り切って納刀した瞬間に両者傷口から血を流しながら倒れた。

3分程経った頃にようやく雪梛が動き出した。

「香澄、大丈夫そう?」

「もう疲れて動けないわ。それにしても最高の戦いだったわね」

今までの懐かしい技から新しい技まで色々使う二人にとってはこれまでの世界の振り返りのような戦闘であっただろう。

(いい戦いだったわ。この後はまた新たな世界への扉を作る予定かしら?)

観戦していた分析がこちらにきて話しかけてきた。

「一応その予定なんだけど後一つだけ世界とは関係ないんだけどやりたいことがあるんだよね」

「何をやりたいのかしら?ここから戦闘は流石にきついわよ?」

動けずに寝ている香澄が言った。

「そこは大丈夫だよ。私がやりたいのは私と香澄の容姿の文章化だよ」

「なるほど、つまり絵がなくてどんな感じなのか分かりづらいから文字にしてしまうというわけね」

どうやら頭の回転速度は健在のようだ。

「でもとりあえず一旦帰宅しようか。傷口とか血とかは家を汚したくないからデバイスの方で消しておくね」

雪梛はそういって亜空間を生成してデバイスを取り出し操作した。

すると体力は回復しなかったが怪我などが消えた。

「じゃあ行こうか。ありがとね分析。こっちの私によろしく言っといてね」

(ここでちょうど参上だよ。久しぶりだね分析。元気してた?)

(もちろんよ私の極限向上。貴方と一緒にではないとくたばれないもの)

どうやらなんか狙ったかのようなタイミングで出てきた。

そして亜空間内の極限向上と分析は雪梛と香澄よりも好き好きらしい。

そんな様子を見ながらも雪梛と香澄は逃げるかのように元の世界に戻っていった。

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