光に包まれながら進んでいると不意に光がやんだ。
どうやら小さな森の中に出てきたようだ。
そしてそこに圧倒的に不自然に自宅があった。
「今回はかなり荒れているね。どうやらこういう場所に住まねばならないレベルらしい」
「この世界にもカフェがあるのかしら?あったら行きたいわね」
呑気なことを言いながらも二人はとりあえず家の中に入っていった。
中に入るといつも通りの内装だったため二人はとりあえず適当に辺りを歩き始めた。
「そういえば魔法と呪文が使えるのかしら?」
香澄はそう言って一応試してみた。
簡易呪文を発動してみたところ出力は抑えられているがどうやら発動自体はできるようだ。
そんなことをしながら歩いていると背後から気配がしたため雪梛は魔力展開をした。
「あたしよあたし。なんで行く先々で貴方たちに会うのかしら」
どうやら毎度お馴染みの朝月らしい。
「私たちもそれは思うのよね。もしかしたらてんちょうが操作しているのかしら?」
二人は否定しようと思ったがなんでかあり得そうに感じた。
「実際てんちょうが私にどこまで権限を譲渡したかだよね。なんかもう補佐しかできないとか言ってるけど」
「それより貴方たちはもうあったかしら?この世界の主人公に」
「まだよ。何か知っているのかしら?」
どうやら友達らしく久しぶりに会いにきたらしい。
朝月はこの世界に何度かきたことがあるらしいのでついて行くことにした。
「貴方、本当にどれだけの世界に行っているのかしら?ざっとでいいから教えてくれないかしら?」
朝月はそれを聞いて少し考え始めた。
「うーんそうね…ざっと60ね。もっと思い出せば150程度は超えると思うわよ」
どうやらかなりの暇人らしい。
最近は静樹と一緒に様々な世界のカフェを回るのが趣味らしい。
「もう桁がちがうね。私たちもいずれはそれ以上に回りたいけどね」
実際時間自体は問題ないので最終的には朝月よりも世界を回りそうだ。
朝月について行くと何やら街のようなものが出てきた。
「ここは中立都市よ。あたしは大体ここにきてゆっくりしたりするわよ」
どうやらこの場所だけが雪梛の自宅を除いてこの世界のセーフティゾーンらしく戦闘をしたくない人たちやつかれた人たちが多くいるようだ。
街の中に入って端っこの方にある大きな建物に向かって歩き始めた。
「あれはこの街の本部みたいなものかな?もしそうなら端っこに建ててて結構いいじゃん」
「そうなのよ。やっぱりこの良さがわかるようね。本部なんて管理するだけの場所は端っこに建てておいて支部みたいなちっちゃいやつを何個か中心部に置けばいいのよ」
どうやら朝月もこの街が気に入っているらしい。
そんな話をしながら歩いているとあっという間についたようだ。
「さあ、入るわよ。一応言うけれども礼儀は大切に、よ」
「当たり前だね。基礎中の基礎だよ」
三人で中に入ると正面に受付で左側には椅子が何個か置いてあるようだ。
そしてその椅子に一人座ってた。
「あ、いたいた。久しぶりね」
どうやらその人が今回の主人公のようだ。
「あら、久しぶりねー。ところでそこのお二方は誰なのかしらー?」
静樹のような伸びている気楽そうな喋り方をしている。
「初めまして。私は雪梛と申すものだよ。そしてこの黒ロングの綺麗な子が香澄というものだよ。私たちは最強を求めて日々鍛錬している人だよ。貴方の名前を聞いてもいい?」
「これはこれはご丁寧にー。私の名前は
どうやらかなり鋭いようだ。
「確かに貴方に用があるのよ。単刀直入に言うわ。貴方はこの世界の作者かしら?」
雪無は微笑を浮かべたまま頷いた。
「ええそうよー。ということは貴方も作者でここに書きにきたのねー」
頭もかなり回るらしい。
かなり少ないヒントから的確に当ててきた。
「そうだよ。とりあえずこの世界の情勢とかを聞きたいんだよね。教えてくれるかな」
「そうねー。朝月も久々だろうし一旦情報を整理しようか。まずこの世界はこの街“中立都市”が唯一のセーフティゾーンでそこ以外では常に戦闘が発生しているのよ。昔はもうちょっと街が残っていたのだけれども戦いが激化するとともに衰退して壊滅したのよ。そこは一旦置いておいて外で戦っている人たちは大抵理由が二つあるのよ。一つは生存するためね。この世界にも金銭の概念があってそれがないとろくろく暮らせないのよ。そして仕事自体はあるのだけれどあまりの人口密度に雇える人数が限られているのよね。つまりはそういうこと。二つ目の理由は強さを求めているってことよ。ただただ強いやつと戦いたいというアホが一定数いるのよ。まあ気持ちはわからなくないわよ?実際そいつらのおかげで生存競争で無双している奴が倒されて均衡が保たれているからいいのだけれどもね。まあ理由はこんなものかしら。後一つ。ここの本部は最近できたんだけど機能としては都市内の治安維持とさっき言った無双している奴がいたら消しに行くことね。こんなところかな。他に質問はあるかしらー?」
ここで雪梛が挙手をした。
「世界の状況はわかりやすく説明してくれたから理解できたよ。雪無はどれぐらい強いの?この世界で」
雪無は少し考え始めた。
「うーん、そうね…多分一番かしらねー。私の知っている人たちの中ではね」
そう言われた瞬間に雪梛は観察眼で観た。
そしてその瞬間に雪無は雪梛にストレートをはなった。
速度感に重量、どれをとってもいい一撃だった。
「確かにかなり強いね。しかも努力で得た実力だね。私はそういうの結構好きだよ」
雪梛は観察眼を使っていたため難なく回避した。
「ごめんなさいね。なんか技を使われると即座に反撃なりしてしまう癖があるのよ」
雪無は頭を下げて謝ってくれた。
「大丈夫だよ。無断で技を使ったこっちも悪いからね。でも初めてだね。私の観察眼が気づかれたのは」
命がけの実戦経験も十分に積んでいて今までの相手では特殊部隊を除くと群を抜いて強そうだ。
「それにしても貴方たちはかなり強そうねー。手合わせしないかしら?」
「いいわよ。そしたらとりあえず外に出るわよ」
四人はとりあえず本部の建物からでてそのまま街の外に出た。