流「うお、誰だこいつ」
俺は今、川に反射する自分の顔を覗き込んでいる。
女の子の様な顔立ち、髪は肩まで伸び、白から薄い紫のグラデーションとなっている。身体付きだけは前と変わらず細身だけれど。
紫(幻想郷に入るにあたって、もしかしたら能力の影響で身体に
流「これはいくらなんでも変わりすぎだろ……」
紫さんからは予め俺の能力についても説明されている。
が、自分の姿の変化と能力との関連性が無さすぎて困惑する。
流「俺の能力は『 欲を操る程度の能力』。深層心理で俺は可愛くなりたかったってことか?」
否、そんなことは無いだろう。きっと……。
そう信じて川を覗き込むのをやめて立ち上がり、周りを見渡す。
流「確か紫さんは『 幻想郷に行ったらまずは博麗の巫女に頼りなさいっ!』て言ってたけど……せめて人の居る所に下ろして欲しかったぜ」
紫さん曰く『 やっぱり幻想郷を知ってもらうには己の目で見るのが1番じゃないっ?』との事だった。
妖怪は皆あんなテキトーなのだろうか。まぁ、グズグズ言っても仕方ない。そう考えて川に沿って歩き出す。
1時間ほど歩いたが、街どころか人っ子1人見当たらない。しかもそろそろ夕暮れだ。あたりも暗くなってきた。
流「今日は野宿になるのかなぁ……「そーなのかー」うん、そうなるわぁ…………ん?」
俺は一人でいた筈なのに相槌が返ってきた。
驚いて後ろを振り返るとそこには金髪のボブに赤いリボン、赤い瞳、白黒の服を着た少女が目の前をふわふわと浮いていた。
流「よ、妖怪?」
?「そーなのだー、ルーミアなのだー」
自分の事をルーミアと名乗った少女は赤い瞳で俺の顔を覗き込む。
流「俺は如月流華だ。よろしくな」
自己紹介をしながら握手をしようと右手を差し出す。
ル「よろしくなのだー、ところで流華ー」
流「……どうした?」
ル「流華って食べれる人間?」
そう言ってルーミアは俺の握手しようとして差し出した右手を手首までガブッと噛み付いた。
流「うぎぁぁあぁぁあ!食べれん、おれはたべれんぞぉぉぉ!」
ル「
流「駄目にきまってんだろぉぉぉぉ!」
ルーミアを右手にプランプランさせながら心の底からそう叫んだ。
――青年深呼吸中――
流「勘弁してくれ……」
ル「あははー、ごめんなのだー」
反省してないだろ!と言いたい気持ちをそっと抑えて第一村人であるルーミアに質問する。
流「なぁルーミア、博麗の巫女の所に行きたいんだが何処にいるか分かるか?」
ル「霊夢のことかー?霊夢なら神社にいるのだー」
流「巫女だしそらそうだわな。ルーミア、そこまで案内してくれないか?」
ル「んー。いいけど条件があるのだー」
流「味見させてくれとかはやめてくれよ?」
ル「…………そんなことはしないのだー」
絶対言おうとしてた間だろ。そう思いながらその条件とやらを聞いてみる。
ル「神社まで連れて行ったら美味しいご飯を食べさせるのだー!」
流「美味しいご飯か……。生憎と手持ちがないからな、少し時間はかかるが約束するよ」
ル「ほんとーか?!なら案内するのだー!こっちなのだー!」
テンションが上がったルーミアはぴゅーんと飛んでいってしまった。食いしん坊なのかな。
流「……食べられなくて済んだし、神社まで連れてってもらえるし、一石二鳥だな」
自分の中でそう完結させてルーミアが飛んで行った方向へと歩き出した。
ルーミアさん、可愛いっすよね。
無邪気な感じがたまりません。
烏帽子はロリコンじゃないと言いたいが、ロリコンなのかも知れません。