目指せ甲子園優勝!私立大和有楽川学園!〜人外どもを添えて〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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自己紹介と学園案内

 1年A組と書かれた教室に移動した俺達は名前の書かれた座席に座る。

 

 机の上にはスマホ端末が置かれていた。

 

 〈いや~皆遠くからよく来たね。改めて大和有楽川学園に歓迎するよ。僕フューチャー! 気軽にパチえもんって呼んで欲しいな〉

 

 いや、本人公認なんかい! 

 

 〈これから3年間、皆さんは自由に生活することができます。3年後に皆さんが一般社会で生活出来るような教育を施していくつもりです。皆さん頑張って勉学に励みましょう。まずは自己紹介からしていきましょうか。出席番号は名前順になっているから……1番の人からお願いします〉

 

 というかパチえもんが担任の教師なのが? 

 

 いやあの緑のクリーチャーの日村先生よりはましだが……。

 

「あ、僕からかな……」

 

 立ち上がった生徒は筋肉が凄い事になっているじゃねぇか。

 

 制服パツパツじゃん。

 

 今にもボタンが弾け飛びそうだぞおい。

 

「赤井春鬼(あかい はるき)です。種族は鬼やってます」

 

 鬼やってますじゃねぇよ。

 

 赤鬼ってか? 

 

「実家はスポーツジムでした。ベンチプレス250キロいけます! あ、擬態化を解いてもデコに角が生えるくらいなのでそこまで人間と変わりません」

 

 え? 妖怪って擬態してるの? 

 

 というか赤鬼、擬態していてもその筋肉だと浮くぞ。

 

 1人だけアメコミみたいになってるし。

 

 〈拍手〜〉

 

 パチえもんがなんか言ってるよ。

 

 まじかよ、こんなんばっかりかよ……この学園。

 

「安倍雅子(あべの まさこ)です! 巫女です! よろしくお願いします!」

 

 良かった……普通のも居るじゃねぇか。

 

「あ、呪具が欲しかったら何時でも言ってください! 最近だと拳銃がオススメですよ! あの緑色のクリーチャーを皆でハントしましょう!」

 

 前言撤回、コイツもやべーわ。

 

 ぶっ飛んでやがる。

 

「犬神薫(いぬがみ かおる)……です。えっと人狼やってます……満月の夜になると柴犬の獣人になります」

 

 オドオドしてるやつだなと思ったが今度は人狼かよ。

 

 狼じゃなくて柴犬になるのかよ……。

 

「いや、昔は狼だったんですけど……日本狼絶滅しちゃったから犬との交配が続いてしまって……僕も人間の女性より犬に発情してしまうので……あぁ、すみません、変な事言ってしまって」

 

 初っ端から性癖開示したぞコイツ……。

 

「オイラは江田天狗(えだ てんぐ)」

 

 コイツは天狗だろうな

 

「天狗だ!」

 

 ほらやっぱり。

 

「と言っても天狗の中では下っ端も下っ端。一応翼で空を飛ぶ事が出来るが妖力もそこまでねぇからな。この学園では妖力を高められるって聞いたから頑張るぜ!」

 

 そしてバスで隣になった甲子さんの番になった。

 

「甲子魂子! 野球の神様! この学園を私は甲子園優勝に導く為にここに来た! 野球部作るし、将来野球で食っていけるようにするからワシの元にあつまるのじゃ!」

 

 だいぶ痛い自己紹介をしていた。

 

 どんだけ野球をやらせたいんだよ……。

 

 その後も自己紹介は続いていき、俺の番になる。

 

「あー、俺は世鬼勝……一応忍びを稼業にしている家柄だ。とは言えNA〇UTOみたいなのは期待するな。あくまで歴史に埋没した忍びだ」

 

 コソコソと他の皆が忍びだってカッケーとか言っているが気にしない気にしない。

 

 その後も天使だ、悪魔だ、吸血鬼だ、妖精だ、宇宙人だと自己紹介が続いていき、22名……男子11名、女子11名の自己紹介が終わる。

 

 〈はい、よくできました。拍手〜〉

 

 パチパチとクラスで拍手が巻き起こる。

 

 〈じゃあこれからP(ポイント)について説明するよ! Pは学園内で使えるお金の代わりになる通貨……電子マネーみたいな物です〉

 

 〈生活態度やテストの点数、部活動の成績、先生からの特別報酬等として受け取ることができます。1円1Pと考えて良いよ〉

 

 〈まぁ学生のうちに金銭感覚を養っておこうというのが目的だから大量に獲得することは難しいかもしれないけど頑張りましょう。あとあまりに成績が悪かった場合は社会不適合と見なして退治されてしまうので気をつけてください〉

 

「た、退治!? 人間の俺達もか!」

 

「勿論平等……人間の皆さんは臓器を全摘出の上で亡くなって貰うので頑張ってくださいね〜まぁ普通に生活していたら大丈夫なので問題を起こさないように生活しましょう」

 

 なんか急にデスゲームみたいな事を言うから不安になっちまったが、問題を起こさないで普通に生活すれば良いんだろ……。

 

 ピピっとスマホが鳴った。

 

 〈入学祝いとして1万Pを入れました。残りの時間は学園案内とします。土御門先生お願います〉

 

「はいはーい、パチえもん先生に任された土御門です。じゃあ学園を案内するから着いてきてねー」

 

 学園案内が始まる。

 

 まず今居る本校舎はオーソドックスな学校って感じだ。

 

 普通の教室に音楽室、家庭科室、理科室、美術室、パソコン室……みたいな感じだ。

 

 本校舎の渡り廊下を通り多目的フロアには自販機が何台か置かれている。

 

 多目的フロアから北に行くと購買があり、まぁ学校内にあるコンビニって感じだった。

 

 化け狸のおっちゃんが店員をしていた。

 

 多目的フロアから東に行くと食堂。

 

 Pを支払うと豪華な食事を食べられるが、無くてもカレー、うどん、牛丼は食べられるっぽい。

 

 多目的フロアから西は体育館があり、体育館が2階、柔剣道場が1階に存在した。

 

 そして校舎から出るとグラウンドが3つあり、多目的グラウンド、野球場、サッカー場が存在した。

 

 他にもテニスコート、ジョギングコース、釣り堀なんかがあった。

 

「釣り堀は海と結界で結んでいるので、海の魚が釣れます。たまにサメとかも入ってくるので泳がないように」

 

 とのこと。

 

 滅茶苦茶だなこの学校。

 

 他に男女別の学生寮があり、学生寮のルールはまた後で説明すると言われ、その奥に町エリア……が建てられていた。

 

「人外達が生活する町も兼ねていますので、ここは普通の町です。Pで買い物をすることができます」

 

 コンビニにスーパー、スポーツ用品店、カラオケ屋やゲーセンなんかもある。

 

 あとは商店街かズラッと並んでおり、古き良き日本の商店街が再現されていた。

 

 スーパーで買うよりこっち回った方が安い品も多かったりする。

 

 そんなこんなで学園案内が終わり、教室に戻ると、1年時のカリキュラム表と明日からの授業日程が言われ、今日は解散となるのだった。

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