暗殺家系の不殺師   作:ナツユキ

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どうもナツユキです!
今回で入学編は終わりです!
こんなペースで投稿してたら完結は一体何年後なることやら

では、今回もよろしくお願いします!


入学編Ⅷ

校内へ戻った達也、深雪さんは壬生先輩に事情を聞くために保険室へ直行し、俺は襲撃事件の顛末を報告するために二人と別れ、姉貴の端末へ電話を掛けたが応答が無いので急いで保険室へ移動する。

 

啓介「失礼しま…」

 

保険室の自動ドアのセンサーに触れ、中に入ると深雪さん、エリカ、レオ、渡辺先輩、七草先輩、十文字先輩が来てたのだが、壬生先輩が達也の胸の中で泣いていた。

 

え?何この状況?

 

啓介「…失礼しました」

 

雰囲気に耐えられずそのまま退室しようと回れ右をし、廊下へ歩こうと右足を踏み出したが

 

渡辺「待たんか」

 

啓介「ぐへぇ!」

 

入り口に一番近いところに立っていた渡辺先輩の手が俺の制服の襟元を掴んだため一瞬だけ息が止まり、変な声が出た。

 

渡辺「当事者なんだからお前も居ろ!」

 

啓介「わかりました…それで今後はどういう風に進めるつもりですか?」

 

諦めた俺は生徒会長の七草先輩に今後の行動方針について尋ねる。

 

七草「今のところ、達也君がブランシュのアジトを壊滅させると言ってるわ。私と摩利は反対したのだけれど…」

 

達也「では、壬生先輩を強盗未遂で家裁送りにするですか?」

 

十文字「なるほど。警察の介入は好ましくない。だからといってこのまま放置することもできない。だがな司波、相手はテロリストだ。俺も七草も渡辺も当校の生徒に命を懸けろとは言えん」

 

達也「当然だと思います最初から委員会や部活連の力を借りるつもりはありません」

 

十文字「一人で行くつもりか?」

 

達也「本来ならそうしたいところなんですが…」

 

深雪「お供します」

 

エリカ「私も行くわ」

 

レオン「俺もだ」

 

達也が一人でアジトを潰しに行くと言うと深雪さん、エリカ、レオも同行する意思を見せる。

 

壬生「司波君、もしも私のためだったらお願いだからやめてちょうだい。私は平気。罰を受けるだけの事をしたんだから

それより私のせいで司波君達に何かあったら…」

 

達也「壬生先輩のためではありません。自分の生活空間がテロの標的になったんです。俺と深雪の日常を損なおうとする者は全て駆除します…。これは俺にとって最優先事項です」

 

おお、流石は筋金入りのシスコンだ。言葉の重みと面構えが違うね。

 

深雪「しかし、お兄様どうやってブランシュの拠点を突き止めればいいのでしょうか?」

 

達也「わからないことは知っている人に聞けば良い」

 

深雪さんの方にポンと肩を置いた達也はそのまま俺が入ってきた自動ドアの前へ行くとセンサーに手を翳す」

 

「あっ…」

 

そこに立っていた人物には見覚えがあった。

 

七草「小野先生……?」

 

小野遥 第一高校のカウンセラーをしており、俺も入学してすぐに面談したことがあるので顔は知ってる。

 

小野「九重先生秘蔵の弟子から隠れおおせようなんてやっぱり甘かったか……」

 

小野先生は苦笑いしながらそう呟く。

 

達也が小野先生の端末から情報を受け取ると壬生先輩を除く皆に端末を見せる。

 

達也「放棄された工場か……車の方がいいだろうな」

 

深雪「正面突破ですか」

 

達也「ああ」

 

十文字「車は俺が用意しよう」

 

七草「えっ、十文字君も行くの?」

 

十文字「十師族に名を連ねる者として当然の務めだ。だがそれ以上に俺も一高の生徒として、この事態を看過する事は出来ん」

 

十文字先輩の言葉に七草先輩も「じゃあ」と同行すると言おうとしたが、

 

十文字「七草、お前はダメだ」

 

渡辺「この状況で生徒会長が不在になるのはまずい」

 

七草「だったら摩利。あなたもダメよ?残党がまだ校内に隠れているかもしれないんだから。風紀委員長に抜けられたら困るわ」

 

渡辺「分かってる。じゃあ、啓介君、頼むぞ!」

 

啓介「わかりました」

 

どうせ、嫌って言っても無駄なのは分かってるから。ここは素直に同行することにした。

 

 

十文字先輩が車を手配してくれている間に俺は再度姉貴の端末へ連絡を掛け直す。

 

未香「啓介ね。一高襲撃は無事に阻止したみたいね」

 

啓介「ああ、だけど今から奴らのアジトへ乗り込む事から念の為警察を控えておいてくれ」

 

未香「分かってるわ。心配ないとは思うけど、気をつけなさいよ」

 

通話を切り、十文字先輩が手配した大型のオフローダーに達也達と一緒に乗り込むとそこには

 

桐原「よう、司波兄に竜胆。俺も同行させてもらうぜ」

 

先日の部活勧誘期間時に剣道部と揉めた際に魔法を使用し、謹慎処分となった筈の桐原先輩が乗っており、十文字先輩が同行を許したとの事。

 

 

 

ブランシュアジト前 

 

達也「今だレオ!」

 

レオ「パンツァァー!」

 

達也が合図を送るとレオは俺達を載せて全速力で走行するオフローダーに硬化魔法を展開し、門や塀を壊してアジト突入に成功すると十文字先輩が達也に言う。

 

十文字「司波、お前が考えた作戦だ。このままお前が指示しろ」

 

 

達也「分かりました。レオ、エリカはここで退路の確保。逃げてく奴らを始末してくれ。十文字先輩と桐原先輩は裏から周り込んで敵を追い詰めて下さい。俺と深雪と啓介は正面から突入します」

 

達也の手早い指示に聞いてオフローダーから出るとそれぞれが行動を開始する。

 

俺達は襲撃に乗じてアジトに潜入し、真っ直ぐ進んでいくとフロア状の場所に出ると

 

???「司波達也君、ようこそブランシュ日本支部へ!そちらのお姫様は妹の深雪君かな?そして、君が竜胆啓介君だね?」

 

そこには眼鏡をかけて白衣を着た男性と手下の武装兵どもが並んでいた。俺のことまで把握済みってことか。

 

達也「お前がブランシュのリーダーだな?」

 

???「その通り、僕がブランシュ日本支部のリーダー。司一だ」

 

啓介「とりあえず投降する気は無いってことで良いか?」

 

司「投降?君達とは敵対する気は無いさ。少なくともこちらからはね。だが、交渉は対等でなければいけないから、こちらも機会を与えよう。司波達也君、我々の仲間になり給え。君のアンティナイトを使わないキャスト・ジャミングは非常に興味深い技術だ。今回の計画には時間とコストをすごくかけているのだよ」

 

やっぱり初めから達也の引き抜きが目的だったのか。

 

達也「やはりそれが狙いか。壬生先輩の件と部活勧誘の襲撃の件も全部キャスト・ジャミングもどきについて探りを入れる為だな?」

 

司「ふむ、頭のいい子供は好ましいね…でも所詮は子供だ…こんなところにノコノコきてしまうのだからね!でも子供は強情だ。勝ち目がなくとも絶対に君は仲間にならないだろう」

 

達也「だったらどうする?」

 

司「では、こうしよう!」

 

司は突然メガネを天井へと放り投げ、髪をかき上げる。

そして、目が光り出す。

 

司「司波達也、我々の同志になるがいい」

 

次の瞬間、先ほどまで司に向けていたCADを持つ右手が下がってしまう。

 

司「ハハハハハ!君はもう仲間だ!では手始めに君の妹と学友を始末したまえ!」

 

司は勝ちを確信し、高笑いをして達也に指示を出す。俺は気分が良さそうにしている奴を煽ってみる。

 

啓介「おーい、ヘボメガネ」

 

司「ヘ、ヘボ!?なんだとこのガキ!」

 

啓介「えー?何をそんなに怒ってるんですか?エセインテリヘボメガネの司さん?」

 

司「黙れ!命令変更だ!司波達也!まずは竜胆啓介から始末しろ!!」

 

俺の単純な挑発に乗ってきた司はターゲット俺一人に絞ってくる。さて、そろそろ良い頃合いかな?

 

啓介「達也〜、そろそろ三文芝居はやめようぜ」

 

達也「そうだな、もう続ける必要は無いな」

 

達也が俺の問いかけに答えると再び司にCADを向る。

 

司「…貴様、何故…!?」

 

達也「意識干渉型系統魔法邪眼と称しているが、その正体は光信号を相手の網膜に投射する催眠術だ。壬生先輩の記憶もこれですり替えて操っていたのか?」

 

深雪「お兄様、では?」

 

達也「ああ、壬生先輩には明らかに記憶を操作された痕跡があった」

 

深雪「この下衆ども!」

 

達也の分析でキレている深雪さんを尻目に俺は先ほどの質問を投げかけてみる」

 

啓介「で、投降するの?しないの?」

 

自分の魔法のタネが明かされてパニックに陥った司は

 

司「撃て!撃てぇ!!」

 

狼狽ながらも部下へ指示を出す。

 

啓介「あ、撃たない方がいいですよ」

 

俺は司に忠告したが、

 

司「黙れ!これでお前達は終わりだ!」

 

俺達に向けられた銃の引き金を部下達がほぼ同時に引いた。

 

『ドーン!!』

 

しかし、次の瞬間、轟音と共に俺達に向けられた銃が全て暴発し、破片があたりに飛び散り、部下達は手を負傷してしまう。

 

その光景に司だけではなく深雪さんと達也も驚いていた。

 

啓介「あーあ、だから言ったのに」

 

司「貴様…お前の仕業か!?」

 

啓介「ええ、お前が達也に交渉している隙に後方で控えさせていたお前の部下が持っていた銃の銃身全てに直接土魔法で作った石ころを詰めただけです」

 

暗殺術を学ぶ際に銃の種類と構造を叩き込まれていたので基礎的な銃の知識さえあれば可能だ。後は相手に気づかれないように銃身内の構造を頭でイメージして複数個石ころを作るだけだ。

 

司「くっ!!」

 

反撃の手段が無くなった司は逃走しようとしたが、逃げた先の壁が火花を散らして切断され、桐原先輩が入ってきた。

 

桐原「やるじゃねえか、司波兄と竜胆。で、こいつは?」

 

達也「ブランシュのリーダー 司一です」

 

桐原先輩の問いかけに達也が答えると桐原先輩は眉を吊り上げ、激昂する。

 

桐原「お前か… 」

 

司「ヒィィー!」

 

桐原「壬生を誑かしやがったのはぁ!」

 

刀を振り上げた桐原先輩は怯える司にそのまま高周波ブレードで切り掛かり、右腕を切り落とすと血が吹き出す。

 

司「ぎゃぁぁぁぁ!」

 

痛みで絶叫する司を無視してもう一撃入れようと刀を構える桐原先輩だったが。

 

十文字「その辺にしておけ」

 

破壊された壁から十文字先輩が出てくると桐原先輩を宥め、CADを操作し、司の腕の切断面を焼いて出血を抑えるが、痛みに耐え切れず気絶してしまった。

 

こうして第一高校襲撃事件は幕を下ろした。

 

 

 

その後ブランシュは壊滅し、事件の後始末は十文字先輩がやってくれた。

桐原先輩は司の片腕を切断してしまったため側から見れば、過剰防衛だが、十文字家が裏で手を回してくれたおかげで逮捕されることはなかった。

 

俺の方に関しては銃を細工した際に魔法で生成した石ころは跡形もなく粉々になり、証拠不十分という事で銃の不具合による事故として処理された。

 

そして学校側は壬生先輩を含めて今回の事件に関わった生徒についてはお咎め無しということになった。学校側としても今回の事件を表沙汰にしたくないからこんな対応なのだろう




いかがでしたか?
次回から九校戦となりますが…もしかしたら、閑話になるかも?しれません。
よければ感想や評価をよろしくお願いします!
では次回もお楽しみに!!
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