暗殺家系の不殺師   作:ナツユキ

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お久しぶりです!
今回も投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした!!
次の投稿は出来るだけ早く出来たらいいなぁ…


入学編Ⅶ

翌日の放課後となり、通達通りに討論会が行われるにあたり、俺と達也が所属する風紀委員は会場となる講堂の警備及びリストアップした一部の生徒の監視を行うことになり、渡辺委員長の指示で風紀委員メンバーは昼休みに風紀委員本部に集まり、監視対象の生徒の確認と会場の下見と警備する場所の割り振りが行われたのだが、打ち合わせが長引いたため俺は昼食を食べられず空腹で討論会の警備にあたることになってしまった。

 

第一高校 講堂

 

渡辺「啓介君、そちらの状況はどうだ」

 

啓介「こちら竜胆。以上はありません。しかし…」

 

インカムで渡辺委員長に警備を担当されたエリアの状況を報告する

 

渡辺「なんだ?まさか動きがあったのか!?」

 

 

啓介「いえ、お腹が減って力が出ません…。なのでカ◯リーメイト食べていいですか?」

 

俺は制服のポケットから昼休み終了ギリギリに購買で購入したカ◯リーメイトを取り出し、箱の封を開けようとする。

 

 

渡辺「お前はアンパ◯マンか…。はあ、討論会終わるまでは我慢しろ。そろそろ終わりみたいだからな」

 

啓介「…了解」

 

壇上の方に目をやると生徒会長の七草先輩が有志同盟側の意見を切り捨て、一科生 二科生の差別意識のために生徒会長以外の役員は一科生生徒から指名しなければならないという規則を退任時の総会で撤廃することを生徒会長としての最後の職務にすると宣言し、有志同盟の生徒を除く生徒達から盛大な拍手が起き。討論会も何事もなく終わりを迎え、俺も拍手をしながら安堵していたが…

 

ドゴーン!!

 

突然轟音が鳴り響き、生徒達の混乱に乗じて学年の席からリストアップしていた生徒が立ち上がり、何処かへの移動しようとしていた。

 

達也「委員長!!」

 

渡辺「取り押さえろ!!」

 

委員長の一言で俺を含めた風紀委員の各々が事前にリストアップした生徒を拘束した直後、講堂の窓を割って榴弾が投げ込まれ、床に転がると白い煙を噴出し始め、生徒達がパニックを起こす。

 

啓介(ガス弾か!)

 

服部「煙を吸い込まないように!」

 

服部先輩が咄嗟の判断で魔法を発動させてガス弾を外へ放り出す榴弾の白い煙は拡散されず、榴弾の周りに収束し、そのまま外に放り出される。

 

俺が服部先輩の方を見ると服部先輩は達也の方へと視線を向け、不機嫌そうに顔を逸らしていたがその後ろで七草先輩は苦笑いをしていた。

 

すると今度は武装した男達が講堂へと侵入してきたが渡辺委員長が魔法を発動させ、講堂の出入口にいるガスマスクをつけた侵入者が急に苦しみはじめて床に倒れ込む。

 

 

 

俺は自分の監視エリア内でリストアップされた生徒を捕縛したことを確認し、昼休みの警備の下見の際に事前に物陰に隠しておいた籠手を装着し、インカムで委員長に連絡を入れる。

 

啓介「委員長!俺は爆発のあった技術棟を見てきます!」

 

渡辺「わかった!だが、くれぐれも気をつけてくれ!」

 

啓介「了解!」

 

俺は講堂を出ると、数メートル先にナイフを装備したテロリストに対して気配を消しながら縮地で相手に近づき、左手で相手の右腕を掴み、素早く関節とは逆方向に曲げて右肘の関節を破壊し、続けて増援を呼ばれたら面倒なので移動手段を奪うために膝蹴りで左膝の関節を破壊して歩行できないようにする。

 

「ぐぎゃああ!!」

 

関節を破壊されたテロリストは痛みで地面にのたうち回るのを無視して胸ぐらを掴み問いかける。

 

啓介「おい、お前らが一高を襲撃した目的はなんだ?」

 

「だ、誰が言うか!」

 

啓介「へえ…ならもう片方の腕も同じようにしてやろうか?」

 

そうそう言いながら右手で相手の左腕を掴み、関節とは逆方向に曲げ、ゆっくり負荷をかけていく。

 

「わ、わかった!言う!言うからやめてくれ!!」

 

啓介「信用できないな、喋ったら離してやる」

 

俺がそう言うと相手は目的について話し始める。要約すると目的は国立魔法大学が所蔵する機密文献の強奪でそれを保管している図書館内の特別閲覧室への侵入のため襲撃したとのことだ。喋り終えたテロリストに他の仲間に情報を伝達されても面倒なので鳩尾に拳を一発を入れて気絶させて所持していた携帯型通信機器を踏み潰して特別閲覧室のある図書館へと急いで向かった。

 

 

図書館内に入ると達也、深雪さん、エリカに合流し、レオの姿が見当たらず達也に聞くと道中で遭遇したテロリスト達と交戦しているそうだ。俺は達也達にテロリストの目的を話した。

 

達也「二階の特別閲覧室に四人、階段の上り口に二人、階段を上り切った所に二人…だな」

 

どんな仕組みか分からないが達也が内部の敵の索敵を行う。

 

エリカ「すごいね。達也くんがいれば待ち伏せの意味無くなっちゃう。実戦では絶対に敵に回したくけど…」

 

啓介「とりあえず、特別閲覧室に行かないとどうしようもないな」

 

エリカ「なら道中の敵、わたしがも〜らい」

 

エリカがそう言うと一人飛び出すと音もなく敵に接近し、片手に持っている警棒型CADで一瞬に二人の敵を打ち倒す。

すると音に反応し二階からもう一人敵が駆け降り、片手で持っていた刃物を振り下ろすがエリカが警棒型CADで受け止めてこちらに叫ぶ。

 

エリカ「ここは私に任せて!」

 

達也「わかった。行くぞ深雪」

 

深雪「はい、お兄様」

 

啓介「無理だけするなよ!」

 

エリカが敵を食い止めてる隙に俺は術式を展開しジャンプすると同時に足元から風魔法を発動し、一階から二階まで飛び上がり、着地する。

 

達也と深雪さんも各々魔法を使い、二階まで飛び上がり特別閲覧室に向かった。

 

 

 

 

特別閲覧室の前に来ると達也が魔法がかけられていた特別閲覧室の扉を破壊し続けて特別閲覧室にアクセスしていたハッキングツールの記録キューブを破壊してしまう。

 

 

啓介「はーいそこまでね。とりあえず、両手を挙げてそのまま頭の後ろに…」

 

俺は連中を説得しようと室内へと入ると中には剣道部の壬生 紗耶香の姿もあった。

 

次の瞬間、ブランシュのメンバーの一人が俺の死角から拳銃を向けてきた気配を察知したが気づいていない演技をし、部屋の内部へと移動しながら図書館へ向かう道中で気絶させた敵から拝借した小型のダガーナイフをバレないように制服の腕の裾から取り出して相手に目線で軌道がバレないようにノールックで拳銃を向けた奴の右肩めがけて瞬時に投擲を行う。

 

「ぐああ!!」

 

飛んで行ったナイフは狙い通り奴の深々と右肩に突き刺さる。激痛で拳銃を手から離して床に落とす。その行動を見た他の奴らが一斉に俺の方へ実弾銃を構えるが達也のグラムデモリッション(先日の深雪さんとの達也の女ったらしエピソードのついでに達也が使える魔法を教えてもらった)で奴等が構えた銃がバラバラに分解されていた。

 

入り口を見ると達也が銀色の拳銃形態の特化型CADを右手に構え、ブランシュメンバーに終わりを告げる。

 

達也「産業スパイ、と言って良いかな?お前達の企みはこれで終わりだ」

 

壬生「司波君…」

 

呟いた壬生先輩の隣で男が隠していた拳銃を達也に向け、引き金を引こうとしたが、

 

「ぐあああ!!」

 

叫び声と男は膝から崩れ落ちて蹲る。見てみると拳銃を握っている右手が紫に変色し、腫れ上がっており、拳銃には霜が張っていた。

 

達也に隣に立っていた深雪さんが魔法を発動し、普段の姿からは想像できないくらい冷たい声で言い放つ。

 

深雪「愚かな真似はやめなさい。私がお兄様に向けられた害意を見逃すことなどありません」

 

その姿に呆気に取られている壬生先輩を無視して達也が彼女へ話しかけ始める。

 

達也「壬生先輩これが現実です。誰もが等しく優遇される平等な世界そんなものはあり得ません。才能も適性も無視して平等な世界があるとすれば…それは誰もが等しく冷遇された世界。壬生先輩は利用されたんです。これが他人から与えられた耳当たりの理念の現実です」

 

達也の言葉に壬生先輩はやり場のない怒りを表しながら吐き捨てるように言った。

 

壬生「どうしてよ…なんでこうなるのよ…差別を無くそうとしたのが間違いだったというの!!?あなただって出来のいい妹と比べられて不当な侮辱を受けてきたはずよ!誰からも馬鹿にされてきたはずよ!!」

 

深雪「私はお兄様を蔑んだりなんかしません」

 

壬生「えっ…?」

 

驚く壬生先輩を無視して深雪さんは言葉を続ける。

 

深雪「例え私以外の全人類がお兄様を中傷し、誹謗し蔑んだりとしても私はお兄様に変わることのない敬愛を捧げます。確かにお兄様を侮辱する無知な者共は存在します。ですがそれ以上にお兄様の素晴らしさを認めてくれる人達がいるのです。壬生先輩、貴方は可哀想な人です」

 

壬生「何ですって!!」

 

深雪「貴方には貴方を認めてくれる人がいなかったのですか?魔法だけが貴方を図る全てだったのですか?お兄様は貴方を認めていましたよ?」

 

壬生「っ!?」

 

深雪「貴方の剣の腕を。貴方の容姿を」

 

壬生「っ!竜胆君!!」

 

啓介「え!?は、はい!」

 

突然呼ばれて動揺した俺は慌てて壬生先輩の方を見る。

 

壬生「貴方も二科生ってだけで不当な扱いを受けていたはず!どうしてわたしの気持ちが分かってくれないの!?」

 

竜胆「先輩の気持ちもわからないこともないです」

 

壬生「じゃあ!!」

 

一瞬、同じ意見を持つ者が現れて壬生先輩の表情が明るくのを感じたが俺は話を続ける。

 

啓介「けど壬生先輩。貴方は本気で一科生になろうと考えたことはありますか?」

 

壬生「どういうこと!?」

 

啓介「確かにこの高校は入試テストの結果という数字だけでその能力が測られるのは確かですよ。でも、それだけで全ての実力を測られているとは思いませんね」

 

壬生「……」

 

啓介「結局、自分自身を劣等生だ、雑草[ウィード]だと先輩自身だと思いますよ」

 

壬生先輩は反論出来なくなっていた。

 

「壬生、指輪を使え!」

 

すると壬生先輩の背中に隠れていた男が叫ぶと同時に白い煙幕とメンバー全員の指にはめた指輪から耳障りなノイズ音が響き渡る。キャストジャミングだ。

メンバーは煙幕とキャストジャミングでこの場を逃げようとし深雪さんが再び魔法を発動しようとするが

 

達也「深雪、止せ」

 

啓介「深雪さん、待った」

 

俺と達也がほぼ同時に深雪さんを止め、深雪さんは構成していた魔法式をキャンセルした。

 

部屋内の煙が晴れたのを確認した俺は負傷した念の為ブランシュのメンバー二人を気絶させておく。

 

深雪「お兄様、竜胆君よろしかったのですか?」

 

達也「ああ、後は彼女に任せよう」

 

啓介「ひとまず、一階に降りよう」

 

そう言って、俺達は特別閲覧室を後にして一階へと降りるとそこには気絶している壬生先輩とこちらに気づいて手を振ってくるエリカの姿があった。




いかがでしたか?
あと1話で入学編は終了予定なので気長に待っていただける幸いです。
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