俺たちの目の前にいる金髪に蒼眼の女騎士、ダクネスは言った。
「私をパーティに入れてくれないか?」
そんなふうに。
ただ、息を荒くして、顔を赤く染めながら。
「さっきの粘液まみれの青髪の彼女は、2人のパーティメンバーだろう?一体何があったらあんなめに!?」
(アクアの事か?ていうか、若干、期待の目をしているのは、何でだ?)
俺が、ダクネスという人の事に首を傾げる中、カズマが答える。
「ああ?ああ…………それはあいつがバカやってジャイアントトードに丸呑みにされたからだな」
「なぁ!?想像以上だ………!」
カズマがそう言うと、ダクネスはそう反応する。
何が想像以上なんだよ?
ていうか、絶対この人やばい奴だろ。
関わると面倒臭そう…………。
「………いや!あの彼女があんな目に遭うのは良くない!是非私をパーティに入れてくれ!」
喜んでるよ、この人。
普通、険しい顔をする所でしょうが。
やばい、俺の本能が言っている。
こいつは、かなりやばい!
そこで、俺は敢えてネガティブな事を言う。
「いやぁ。俺達、つい最近結成したばっかで、連携もまともに取れませんよ」
「それなら気にしなくていい、実は………言いにくかったのだが、私はクルセイダーなのにあまりにも不器用で………。攻撃が………全く当たらないのだ」
「…………………」
「バカか?」
「にゅうん!?」
俺がそう言うと、ダクネスはそう言う。
それは、いくらなんでも酷すぎる。
ポンコツかよ。
すると、ダクネスは口を開く。
「いいぞ!その罵倒!やはり私の期待どうりのやつだ!」
ダクネスはそんな風に言う。
なんか、やばいって…………。
すると、ダクネスは俺たちにグイグイ迫る。
「攻撃は当たらないことを心配しているのだろう?だが!力と体力だけは自信がある。だから、いくらでも前に出るので、盾がわりにこき使ってくれ!いやむしろ!捨て駒としてモンスターの群れの中に放り投げてくれていい!!」
「えええ…………」
「またダルいやつが来たな………」
ダクネスの言葉に、俺はドン引きする。
見た目は美人なのに、性格でマイナスだな。
「女性の人を盾にするなんて…………」
「臨む所だ」
「はあ………一応言っとくが、残りの2人のせいでモンスターに食べられる可能性は高いぞ……」
「むしろ臨む所だ!!」
「え?」
そう言って、さらに息を荒くする。
分かった。
この人、見た目は良いのに、中身がポンコツなやつじゃん。
俺とカズマは、口裏を合わせて、仲間と相談する為に、明日にしてくれと頼んだ。
そうして、カズマとアクアは馬小屋に、残りの面子は、同じ宿へと向かった。
その後、俺は寝る事にした。
翌日、俺は、ウィズ魔道具店を訪れた。
少し、覗いておこうと思ってだ。
「…………しっかし、働けば働くほど貧乏になるって、どういう事なんだ?」
俺は首を傾げながら、そう呟く。
アクセルの街の人に、ウィズ魔道具店の場所を聞いて、そこに向かう。
街の人曰く、店主は、働けば働くほど貧乏になるという。
理由は、売っている魔道具もよく解らない物が多く、一見使えそうだが、実は全く使えない物が多いらしい。
「…………この店の店主、よく大丈夫だよな」
俺はそう呟いて、中に入る。
すると、1人の女性が声をかける。
「いらっしゃいませ。ウィズ魔道具店へ。私は、店主のウィズと申します」
「井上ユウマです。よろしく」
ウィズと名乗る店主が、入ってきた俺に気づいて、挨拶をする。
俺の方も、挨拶をする。
それにしても、胸がでかいな。
まあ、何か買っていくか。
そう思ったのだが、紹介された商品が、どれもこれも全てがガラクタや不良品だった。
これじゃあ、貧乏なのも無理はないだろ。
買う物も無いので、一応、カタログを受け取る事にした。
俺は、ギルドへと向かう。
ギルドに入るとアクアが『花鳥風月』という宴会芸スキルを披露していた。
カズマとめぐみんは、昼食をとっていたので、俺も昼食にする事にした。
「どうするか………」
「どうしたんだ?カズマ」
「ああ…………スキルをどんなのを覚えるか考えててな。ポイントに余裕はあるが、変なスキルを覚えないようにしないとだからな。あのバカのやってる宴会芸なんか覚えたらただの無駄遣いだからな…………」
「ああ…………」
カズマはそんな風に話す。
なるほどな。
俺の場合は、かなりポイントがあって、まだスキルポイントには余裕がある。
カズマも特典にアクアを選んだ影響か、俺ほどではないがかなりのポイントがあるらしい。
すると、カズマはめぐみんに質問をしていた。
「なあ。聞きたいんだが、スキルの習得ってどうやるんだ?」
「そんなの、カードに出ている現在習得可能なスキルという所から………ああ、カズマは冒険者でしたね。初期職業と呼ばれる冒険者は、誰かにスキルを教えてもらうのです」
カズマがそう聞くと、めぐみんはそんな風に言う。
それを聞いたカズマは、冒険者カードを見る。
「にしても、爆裂魔法のポイント数はすごいな…だが、このポイント数を貯めたら俺も爆裂魔法を打てるってことか」
「その通りです!」
「うおっ!」
カズマの何気ない一言に、意外にもめぐみんが食いついた。
「その通りですよカズマ!まあ、習得に必要なポイントはバカみたいに食いますが、冒険者はアークウィザード以外で唯一爆裂魔法が使える職業です!爆裂魔法を覚えたいなら、幾らでも教えてあげましょう!というか、それ以外に覚えると価値のあるスキルなんてありますか?いいえ、ありませんとも!さあ、私と一緒に爆裂道を歩もうじゃないですか!」
すごい食いつくな。
よっぽど、爆裂魔法を覚えさせたいのか。
まあ、俺はアークウィザードでも冒険者でもないので、関係ないが。
「お前…………天才なのかバカなのかはっきりしろ。確かにポイントに余裕はあるが、爆裂魔法を習得できるほどのポイントはねえよ。ったく。このちびっ子が」
「ち………!?この我がちびっ子…………」
カズマはそんな風に言うと、めぐみんは落ち込んでいた。
ちょっと言い過ぎじゃない?
すると、背後から声をかけられた。
「探したぞ」
「!?」
「………はあ、また来やがった…………」
「ん?」
そこに居たのは、昨日接触してきたダクネスと、銀髪の人物がいた。
マジかよ…………。
「改めて、昨日の話の続きをさせてもらう、私を貴方達のパーティに。」
「お断りします!」
「断る」
ダクネスがそう言おうとすると、俺とカズマはそう言う。
それを聞いたダクネスは。
「!クゥン!!………即断、だと……。ハァ、ハァ………」
(えぇ〜………)
(コイツまた喜んでやがる………。やべえな………)
俺とカズマが断ると、ダクネスは顔を赤らめる。
やっぱり、やばい奴だ。
すると。
「アハハ、ダクネス。そんなんじゃ話を聞いて貰えないよ」
そう言って、銀髪のショートヘアーで、緑の服を着た女性が近寄る。
ダクネスの知り合いか?
「あの、貴方は?」
「私はクリス。格好を見て分かると思うけど、盗賊だよ。で、こっちが………」
「井上ユウマ。よろしくね」
俺とクリスは、そんな風に話す。
こっちはまともそうだ。
そう思っていると、クリスが、カズマに声をかける。
「ところで君」
「あっ?」
「聞こえたけど、スキルを覚えたいんだっけ?よかったら、私のスキルを教えようか?」
「それで教える代わりにコイツを入れろってか?」
「まあ、可能ならそうして欲しいけど、とりあえず、今ならシュワシュワ一杯で教えるよ」
「まあ、とりあえずそれは後で考えさせてもらうが、冷えたシュワシュワ一つ」
まぁ、大丈夫だろ。
クリスはカズマとダクネスを連れて、スキルを教えに行った。
ちなみに、俺は待つ事にした。
盗賊のスキルは覚えられないし。
その間、俺はのんびり過ごしていた。
その頃、カズマ達は。
「いやぁぁぁぁ!パンツ返してぇぇぇぇ!!」
クリスはそんな風に叫び、カズマは頭を抱えていた。
どういう事かというと、カズマはスティールを覚えることに成功して、試しに行う事に。
カズマはクリスのスティールによって財布を取られ、石ころを大量に入れた。
その結果、どういう訳か、パンツが取れた。
クリスが泣く中、ダクネスは前に出る。
「悪かったよ、早く俺の財布出してくれ、それでおあ………」
カズマはそう言いながら、パンツを返そうとする。
すると。
「そうか………!そうゆうことか…………!」
「あっ?」
「お前はパンツを返す代わりにそのパンツの値段を自分で決めて、その分払えということか!なんと羨ましい!」
「………は?」
ダクネスはそんな風に叫ぶ。
それを聞いたカズマは呆気に取られていた。
しばらくすると、カズマ達が戻ってきた。
でも、カズマはクリスとダクネスをめんどくさそうな目で見ていて、クリスは泣いていて、ダクネスは顔が赤い。
何があった?
「えっと、何があった?」
「実はだな…………」
「うむ。彼女はカズマに窃盗のスキルを教えた後、パンツを取られて、有り金全てを巻き上げられて泣いている所だ」
俺がそう聞くと、カズマが答える前に、ダクネスはそう言う。
え?
おい、嘘だろ。
「グスッ………お金返すだけじゃダメだって言うから……スンッ……じゃあお金払うからパンツ返してって言ったら……自分のパンツの値段は自分で決めろって……」
「……………」
クリスは泣きながらそう言う。
えっ?どういう事?
俺が呆然としていると。
「さもないとこのパンツは我が家の家宝として、奉られるだろうって!!」
カズマ、それはやりすぎじゃない?
そう思っていたが、カズマは何か、怒りを堪えている様な表情だった。
周囲の男性冒険者は、サムズアップしてるが、女性冒険者の視線は、絶対零度並に冷たい。
無論、めぐみんとアクアは、カズマをゴミを見るかのような目で見ている。
すると、カズマがゆっくりとダクネスとクリスに近づいて、2人をカズマが思いっきりぶん殴った。
あまりの出来事に、俺たちを筆頭にギルドにいる人達が呆然とすると。
「おい…………人の金盗んどいて、さらに不評ながすとかダルいことしてんじゃねえぞ!」
カズマはそう叫ぶと、二人に攻撃しようとしていた。
「ちょっ!?落ち着いてって!一体、何があったんだよ!?」
それを見た俺は、すぐにカズマを抑えにかかる。
無論、他の男性冒険者達もだ。
すると、カズマは経緯を説明した。
どうやら、クリスから窃盗スキルを教えてもらったのは良いものの、パンツを誤って盗んでしまい、財布と引き換えに返却しようとしたが、ダクネスの誤解を招く発言で、こうなったらしい。
それを聞いた他の冒険者達は、クリスに対して、ドン引きの視線を向ける。
俺は口を開く。
「いくらなんでも…………それはアウトじゃない?」
「ご、ごめんなさい…………」
俺がそう言うと、クリスはそう謝る。
すると、めぐみんは口を開く。
「それで、カズマはスキルを覚えれたのですか?」
「だるい結果になりそうだからいい…………」
めぐみんがそう聞くと、カズマはそう言う。
まあ、オチが見えるからな。
すると。
『緊急クエスト!緊急クエスト!冒険者各員は至急街の正門前に集まって下さい!繰り返します!冒険者各員は至急街の正門前に集まって下さい!』
ルナさんのアナウンスが聞こえる。
一体、何が来るんだよ?
「ほう!キャベツが来ましたか。」
「なるほどな」
「「は?」」
俺、カズマはそんな声を出す。
ちなみに、アクアに関しては、もう既に外に向かった。
俺たちは、すぐに街の正門へと向かう。
そこには、冒険者達が集まっていた。
その時、何かが近づいてきた。
それは緑色の丸い物体で、その形はまるで………。
更に近づいてくると「キャベキャベキャベ」と聞こえてきた。
まさか。
「………なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺はそう叫んだ。
本当にキャベツが飛んできたぞ!
嘘!なんで?物理法則どうなってんだ?
「おぉぉぉぉ!!!」
「この時期のキャベツはね、飛ぶの!味が濃縮して、収穫の時期になると、簡単に食われてたまるかと言わんばかりに、街や草原を疾走し、最後は人しれぬ荒野で、ひっそりと息を引き取ると言われてるわ。それなら!私達は、一玉でも多く彼らを捕まえて、美味しくいただこうってわけよ!」
「みなさーん!今年もキャベツの収穫時期がやってきました!今年のキャベツは出来が良く、一玉につき、10000エリスです。出来るだけ多く捕まえて、こちらのケージに入れて下さいね!」
一玉につき、10000エリス。
なるほど、金稼ぎには丁度いいな。
すると、カズマが口を開く。
「諦めろ。この世界は秋刀魚が畑から取れるんだ。受け入れたほうが楽だ」
「えぇぇぇ…………」
カズマはそう言う。
マジかよ…………。
まあ良いや。
やれるだけの事はやろう。
俺はそう思い、ガヴにポッピングミゴチゾウを装填する。
『グミ!』
その音声が鳴ると、上顎を閉じる。
『
『ガヴ……ガヴ……』
その音声が鳴ると、ベルト帯が出現する。
俺はガヴドルを回転させると、俺の周りにお菓子の袋の様なオーラが包むと、グミがたくさん現れる。
待機音が流れる中、俺は叫ぶ。
「変身!」
そう言うと、デリカッションを押す。
すると、周囲を漂っていたグミがガヴの中に吸い込まれる。
そして、アンダースーツが生成されると同時に、アーマーが生成されていく。
『ポッピングミ!ジューシー!』
俺は、仮面ライダーガヴ・ポッピングミフォームに変身する。
すぐに、ガヴガブレイドを出すと。
「ふっ!はあっ!」
俺はガヴガブレイドの斬撃波で、キャベツを落としていく。
すぐに回収していく。
まだまだ来るな。
「だったら!」
俺はそう言うと、ガヴガブレイドにゴチスピーダーを乗せて、ゴチスピーダーにポッピングミゴチゾウを乗せる。
『グミ!』
『
『ポッピングミ!』
その音声が鳴ると、俺はガヴガブレイドのトリガーを引く。
そしてすぐに、ガヴガブレイドのブレイポンを押す。
『
「ハァァァァァ!」
ゴチスピーダーで発射されたポッピングミゴチゾウは、キャベツを落としていく。
良いね!
他の面子の方をチラリと見ると。
「スティール!」
カズマはスティールを使い、キャベツ達を落として、収穫していた。
ダクネスは、剣を振るうが。
「てぇぇい!」
スカだった。
本当に当てられないじゃん。
その時、大きな爆発音がした。
恐らく、めぐみんが爆裂魔法を放ったからだろう。
そんな感じで、キャベツ狩りは終わった。
俺たちは、打ち上げにしたが。
「美味いな。(これまで食ってきたキャベツよりも遥かに美味い)」
カズマも微妙な表情になっていた。
そりゃあ、キャベツがこんなに美味いなんて。
そんな表情にもなるわ。
「貴方、流石クルセイダーね。あまりの防御力の高さには、キャベツ達も攻めあぐねていたわよ」
「!いや、私などただ堅い女だ。それくらいしか取り柄がないからな。」
ダクネスは、冒険者からキャベツの攻撃から庇っていた。
でも、やっぱり喜んでたよな。
すると、めぐみんが口を開く。
「アクアの花鳥風月も中々でしたよ。冒険者の士気を高めつつ、キャベツの鮮度を保つとは」
「まぁね。皆を癒すのがアークプリーストの役目だもの。アークプリーストが出す水は清いのよ」
別にそれはクリエイトウォーターでいいんじゃないか?
俺は心の中でそう突っ込む。
「それはそうと、ユウマの活躍っぷりは凄いよね!あんなに大量のキャベツを撃ち落とすなんて」
「それを言ったら、カズマも潜伏スキルで近付いて、スティールで一気に収穫してしまうなんて」
そう、カズマも結構活躍していたのだ。
俺も、ゴチスピーダーで結構打ち落とせたのだ。
「ふふん。私達も中々いい感じのパーティになったわね。クルセイダーのダクネス、アークウィザードのめぐみん、アークプリーストの私、冒険者のカズマにルーンナイトのユウマ。5人中4人が上級職のパーティなんてそうは居ないわ」
「しかも、ユウマは、仮面ライダー。これは最強のパーティと言っても間違いないですよ!」
いつの間にかダクネスがパーティ入りしていたよ。
まあ、しょうがないか。
すると、クリスが口を開く。
「それで?なんかもう加入みたいになっちゃってるけどダクネスをパーティに迎えてくれるって事でいいのかな?」
「はあ……まただるいやつが入ったが仕方ねえか……まあ、昼間のお詫びって事でな」
「そう!それじゃあダクネスの事よろしくね!」
クリスがそう聞くと、カズマはそう答える。
それを聞いたクリスは、去っていく。
すると、ダクネスが口を開く。
「改めて、私はダクネスだ。一応両手剣を使っているが、戦力としては数えないでくれ。何せ不器用だからな。だが、壁になるのは大得意だ。よろしく頼む」
こうして、ドMクルセイダーのダクネスが仲間になったのだった。
今回はここまでです。
今回は、ダクネス加入回です。
パンツスティールの件も、カズマによって、誤解が解かれました。
まあ、あれは事故ですからね。
次回はどうするのかは、考え中です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートは終了して、ユウマにもヒロインをつけようと思います。
ただ、誰にするのかは未定です。
もし、意見があればよろしくお願いします。
自分が考えているのは、ダクネス、ゆんゆん、リアですかね。
どうするのかは、未定です。
仮面ライダーベイクが明日の放送で登場しますが、変身者は誰にするのかは考え中です。
現状、ゆんゆんにするかで悩んでいます。
ユウマにヒロインは必要かどうか
-
必要
-
いらない