じゅじゅダンジョン!   作:かりん2022

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サモナー直哉の場合

「ただいまー」

「直哉? 任務はどうしたのだ」

「ちょっと厄介な呪霊にあって、体感時間で5年ほど迷ってな。直近の任務とか何も覚えてへんわ。とりあえず食事にさせてや」

 

 懐かしいものの、メシマズで総合的に微妙な食事をしながら、考える。

 直哉は転生特典で世界間移動をできる様になっていた。

 そして、契約召喚で人を召喚する事もできる。とてもチートである。

 また、魔力で倒す事で呪霊を魔石に変換できる様にもなっている。

 しかし、直哉のサモンは魔石をバカ喰いするし、魔流の拳についても同様だ。

 そして召喚したモンスターは見えるし、魔流の拳は今の直哉の練度では自爆技と言っていい。

 

「まだ4人の力を借りた方がええなぁ」

 

 まあ、それも困った時にとっておき、伏せておいた方がいいだろう。なにせ、羂索という呪詛師がいるのだから。それと、灰原の世界で力を使ってみて反応を見るのもありだろう。甚爾くんの世界には入り浸りたいし、傑くんの世界で無茶するのも怖いし、里香に関してはいうまでもない。灰原自身も、迷わず力を使うだろう。というか灰原はそうしないと詰む。なので、メインは灰原の世界。

 

 この世界では、目立たず、騒がず。最適解を他の世界で試行錯誤してから、介入するのだ。誰だって鉄火場に突っ込みたくはない。

 

 要所でのみ介入していくのだ。

 そう、直哉は決意した。

 

 まずは。

 

「雄くん助けに行かんとなぁ」

 

 自然に。そう、自然に助けるのだ。

 雄は孤立しがちな自分をよくフォローしてくれたし。いや、雄が雄ではないことはわかっているのだが。

 あと、夏油の離反。

 おそらく、加茂家、その背後の黒幕が動いているので、一回防いだくらいでどうにかなるとは思わない。

 七海と共に、引退してもらおうと決意する。

 問題は、自分が説得の類が下手だということ。

 

……自分に説得させればええか。

 

 食べ終わって、ごちそうさまをした直哉は、任務に向かう事にする。

 とりあえずは、魔石を得られるよう、ソロ依頼を増やそうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一級嘘やん!!! 強いわ!!!」

 

 ゼーハー言いながら、直哉は不平を口にする。

 直哉の手の内で、産土神は大きな光る石になった。

 

「あ、あの。ありがとうございます!」

「直哉さん、でしたっけ。禪院家の」

「直哉でええわ。雄くん、話があるんやけど」

「僕ですか? なんでしょう」

 

 直哉が何故か腰に差していた杖で地面を叩くと、魔法陣が現れる。

 そこに直哉が石を起き、魔法陣が輝く。

 

 現れるのは、夏油傑と灰原だった。

 

「夏油先輩!? 僕?」

「直哉、うまく行ったみたいだね。話は長くなるけど、聞いてほしいことがあるんだ。いいかな?」

「後は、私をなんとか呼び寄せるだけだね。七海、呼んでくれないかな」

 

 雄くんの2人への説得は上手いこといった様やった。

 問題は夏油に対する説得である。

 

「私が……悟の足手纏い、に?」

「いや、そんな事はある、のか? とにかく、理子ちゃんをどうかさせられなかった以上、私は狙われるんだよ。だから……」

「だから私に逃げ隠れしろって言うのか、逃げろって言うのか! 悟の足手纏いにならないように!」

「メディック! ついでにヒール」

「あっ……ひどいなー傑くん。それで誤魔化すんや? まあ、ノイローゼ気味になってるみたいやし、有効ではあるやろうけど……。睡眠とか美味しい料理とかなぁ」

「今のは?」

「反転術式だよ」

 

 キリッとした顔で言う傑くん。誤魔化せるんか?

 そもそも力を隠すよう、お願いしたはずなんやけど。

 

「私にもできるかな……」

「それは君次第かな。現状、悟を攻撃しようとする大きな力があるのは信じてほしい。そして、それに勝てるほど私も悟もまだ強くない。だから、ここは屈辱を飲んで隠れてくれないか。数は力。君が集めた仲間が、未来で宿儺を倒す一助にもなる。あ、美々子と菜々子を助けてた上でね」

「わかったよ」

 

 説得が済んだので、自分はなんとかその場を誤魔化して離脱することにしたのだった。

 

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