ミスターカーメンは星占いが特徴の一つであるが……
悪魔超人首領のバッファローマンは占いは信じないとばっさり言った。
「マキャナーーー!」「マキャナーーー!」「マキャナーーー!」
「……着いたぞ」
俺は目を覚まして辺りを見回してみた。
……普通の街だ。水田が広がってるわけでもなくかといって都会でもない。…普通の街だ。
「……普通だなぁ」
「………あぁ、そうだな」
父親とそんな事を話していると隣の家から誰かが出てきた。
「あら、お隣さんですか?」
そう父親に尋ねてきたが、父親は……かなりのコミュ障なので石のように動かなくなってしまった。すると
「えぇ!引っ越してきた隅理霧です!これからよろしくお願いします!」
すぐさま母親が弾けんばかりの笑顔で挨拶をした。
「隣の家に住んでいる波動です。こちらこそよろしくお願いしますね」
「あら、そこの子は娘さん?」
「そうです!娘の彩故です。ほら、挨拶して!」
「……隅理霧 彩故です。よ、よろしくお願いします」
「あら、礼儀正しいのね。こちらこそよろしくね。お父さんの方もこれからよろしくお願いしますね」
そう父親に言うとうちの父親はびっくりしたのか俺の後ろに隠れてしまった。
「あっちょっと…父さん恥ずかしいから!隠れないで!」
「うちにも一人娘がいるんです。ほら、さっきからずっと奥にいるけど出てきなさい」
すると奥から足音がした。
「は、はじめまして!」
その子は水色の髪の毛をしていた。
「娘のねじれです。仲良くしてあげてね!」
引っ越してきてから数年が経った。
俺は12になり、言葉使いを丁寧にし始めた。
一人称を「私」にして、より"あの超人"に近づけた。
幸いにも何故か笑い方は元々「ニャガニャガ」だったので変える必要は無かった。だが、周りからはかなり不思議がられた。そして、勉強、運動、その他の事を全て完璧を目指して努力し続けた。その結果、学力や運動能力等は周囲の大人より遥かに優れたものとなった。
そして、ねじれと特訓をするようになった。始めは1人で特訓していたがそれを偶然見かけたねじれが
「自分は、ヒーローを目指しているから一緒に特訓したい」と言ってきたので一緒に特訓するようになった。
始めは弱かったものの、次第に強くなり、今では共にスパーリングできるまでに成長した。
俺……いや、私は"個性"の影響もあってか背丈が2mを越す程に成長した。同時に髪が腰辺りまで伸びてしまったが、三つ編みの一つ結びしたところ、ねじれに似合っていると言われたのでそうするようにした。
今日もねじれと一緒に特訓をしていた。
「ふっ!はっ!そこっ!」
「ニャガニャガ!甘いですよ!もっと打ち込んで来なさい!」
「じゃあ遠慮なく!」
ねじれのパンチを私が掌で受け止め、時々受け流す。そして避ける…それを繰り返していた。
「!そこだっ!」
ねじれが渾身の右ストレートを放つ。
「ニャガニャガ!」
それを私は自身を透明化させて攻撃をスカさせた。
「!ととっ、うわっ!」
ねじれが勢い余って転びそうになるも
「ほら、大丈夫ですか?」
私が掴んでなんとか阻止する
「うん、平気だよー!」
ねじれはまた私と向き合って個性を使いつつ打ち込み始めた。
「はぁ…はぁ……」
「ほら、水分補給ですよ」
そう言って私はねじれにスポドリを渡す。
「あ、ありがとう……ふぅ、疲れたぁ…それにしても彩故ちゃん、汗ひとつもかいてないね…」
「ニャガニャガ、そう見えますか?」
「実際そうでしょ…?はぁ〜〜疲れたぁ〜」
ねじれはその場に座り込む。私もその隣に座り込んだ。
「…ねぇ、私さ、あさって雄英行くんだ」
「なんと、そうでしたか。まあねじれなら余裕でしょうね」
「ふふっ、そう思ってくれるんだ。ありがとうね……それで、彩故ちゃんはどうするの?」
「ふむ……なら私も雄英に行きましょうかねぇ…」
「本当!?」
「ニャガニャガ、まあ行くとしても会えるのは入学してからですがね。……私もここを離れるとしますかね」
「え!?引っ越しちゃうの!?」
「いいえ、私一人だけですよ。もっと色々な所を見ていきたいのです。……まあ要するに一人暮らしですね」
「うぅむ……少し悲しいけど彩故ちゃんなら出来るよ!応援するね!」
「ニャガニャガ、私も貴方のことを応援してますよ」
そして私とねじれはそれぞれの家に帰った。
その日の夜……
「お父さん、ちょっと話があって……」
「……なんだ?」
私はお父さんに一人暮らしの旨を話した。
そして答えは
「いいぞ」
即決である。話し終わりから答えるまでの時間、僅か0.9秒
「え、いいの!?」
「お前の意思だ………誰も止めることは出来ないさ。……それに……お前は…ここにこれ以上居続けるべきじゃない。…もっと他の所に行かなければ」
「……うん、ありがとう」
「……礼はいらない」
その後お母さんにも話したが「え!?一人暮らし!?分かったわ!今から荷造りするわね!」……そう返された。
そして2日後……
私とねじれは駅でそれぞれの両親に見送りに来られていた。
「二人とも気をつけてね!くれぐれも警察のお世話にならないように!」
「ならないよ!?」 「ニャガニャガ、なりませんよ」
そうお母さんとねじれの両親が言った。すると、つい先程までお母さんの後ろに隠れていたお父さんが急に私たちの前に出てきた。
「……二人とも……もし、今までに無い恐怖が襲ってきたとしても……乗り越えて行け。……乗り越えた先に…未来というものはあるのだから…」
「「……ッ!はいっ!」」
そして私達は新幹線に乗り込んだ。
「ふむ……ここですか」
私はねじれと別れ、一人暮らしする家に向かっていった。
「ニャガニャガ……楽しみですねぇ」
私は口角を上げた。
それから……
私は近くの中学に通い、そこで高校までの時間を過ごした。
友人にも恵まれ、そのうちの一人とは特訓したり出かけたりする仲にまでなった。
そして……
ついに"時"が訪れた
「ニャガニャガ……いよいよですね。……では、行ってきます」
私は鞄を肩にかけ、家を出た。
そして……雄英高校へと歩いていった。
その頃……
ある白衣を着た男が家の研究室に閉じこもっていた。
すると…突如部屋の入り口から黒い霧が出てきた。
そして霧が晴れると……
『やあ、久しぶりだね。』
二人の男が居た。
「はあ……来るなら連絡くらいしてくれ。何も用意してないぞ」
『はは、済まないね。そちらこそ、急に引っ越すだなんて。何かあったのかい?』
「……あそこは嫌な雰囲気がしてな。それで?……シャンパンくらいならあるが……いるか?」
『おや、頂くとするよ』
そうしてシャンパンをグラスに注ぎ始めた。
『それで、君の子はどうしたんだい?』
「……あの子は、巣立っていったよ。……行き先はあの子が決めることだ」
『はは、君も変わらないね。もしも僕の子と戦うことがあったら……その時はその子達の好きなようにしてあげようじゃないか』
「……あぁ」
そしてシャンパンを注ぎ終えると白衣の男はグラスを二人に渡した。
「それじゃあ……」
「『「乾杯」』」
研究室での夜会が始まった。
父親…一体何者なんだ…?
彩故の両親はLCの「アイン」「カルメン」を元としています
コミュ障とコミュ強なのも再現です