ミスターカーメンは……
新アニメでも強化されることなく逆に登場シーンを減らされた。
「マキャナーー!」「マキャナーー!」『あーーっとミスターカーメンピクリとも動かないーーっ』
「……とりあえず圧紘、貴方は地下で待機してなさい」
「下のあいつらは呼んでくるか?」
「いえ、必要ありません。私が相手をします」
「それじゃあ気をつけてな!」
圧紘は地下へと向かっていった。
「……さて、迎えますか」
そう言って彩故はドアを開けた。
「こんにちは、入団希望ですか?」
「いいや、君に話があって来たのさ!」
すると明らかに目の前の男の声では無い甲高い声が聞こえてきた。
「おや、雄英高校からですか。となれば根津校長、貴方が来てもおかしくは無いですね」
「HAHAHAHA、久し振りだね。彩故君」
男のマフラーに似た部分からひょっこりと現れたのはスーツ姿のネズミのような外見の右目あたりに傷が刻まれている動物で、雄英高校の校長である『根津校長』であった。
「……面識あったんですね」
「彩故君のご両親とは昔からの仲でね!」
その男は根津が彩故と面識がある事に内心驚いていた。
「まあここで立ち話も何です、とりあえず上がってください」
そして彩故は奥の応接室に二人を案内した。
「改めて、偶理霧 彩故といいます。よろしくお願いしますね」
「ではこちらも。僕は雄英高校の校長『根津』、彼は教師の『相澤消太』さ」
その男、相澤はぺこりと頭を下げる。彩故も会釈を返すと、出していた紅茶を一口飲むと、カップを戻し、尋ねた。
「それで、話とは何ですか?」
「うん、まずは入試の合否からにしようか」
そう言うと根津は相澤の持っていた鞄から書類を取りだし、咳払いを一つする。
「まずは筆記、これは全問正解で文句なしの突破。次に実技だけど撃破ポイント150P、救助ポイント50Pの合計200Pで
総合同着主席で合格だよ、おめでとう」
「ありがとうございます」
彩故は根津に対して少し頭を下げた。なにやら相澤から少し恨みのこもった目をされた気がする*1が無視した。
「そして君に提案があるのさ!彩故君、『特別入学枠』として入学しないかい?」
「ふむ、『特別入学枠』ですか」
「うん!君は他の生徒と比べると圧倒的に異質なのさ!それに『特別入学枠』がいれば他の生徒のいい見本にもなると思っていてね、どうかな?」
「ええ、勿論良いですよ」
「ありがとう!それじゃあ学校の中で何か質問があったらその時は遠慮なく言って欲しいのさ!」
言い終えると、根津は少し温くなった紅茶を飲んだ。
「それで…他にもあるのでしょう?相澤さん?」
彩故は相澤に視線を向けた
今まで黙っていた相澤は真剣な眼差しを向けたあと、ゆっくりと口を開いた。
「偶理霧 彩故、お前は何故こんな事をしている。お前程であればヒーローでも十分にやっていけるだろう」
このご時世、当然といえば当然だ。しかし彩故は揺らがずに答えた。
「"完璧"としての責任と誇り、ですよ」
「……"完璧"としての責任と誇り…?」
相澤は少し怪訝な表情になった。
「……まずこの世界はヒーローか敵、白か黒、それしかないのですよ。ヒーローは正義を語り、民衆はそれを崇め、『ヒーローになることが絶対だ』と宣う…個性がヒーロー向けでない者は排斥し異形は化け物として扱い無個性は人間以下、それによって自身の個性は使えず個性はヒーローによって独占され民衆は思考を停止する!そして賛同しない者をヴィランと決めつけ本当のヴィランを見逃し!そしてそれに目を瞑り言うのです!『自分達には関係ない』『自業自得だ』と!」
「そのような愚かな社会を正しい方向へと導く!それが私達
「……すみません、少し熱くなってしまいました」
彩故は紅茶を飲み干した。
「どうですか?相澤さん。理解して頂けましたか?」
相澤は少し考えているような表情を浮かべていたが
「あぁ、分かった。校長、自分からはこれで大丈夫です」
「おや、もっと食ってかかると思っていましたが」
「お前達の言いたい事は理解出来たからな。実際ヒーローをやっててそう思うことはある、これ以上とやかく言うのは合理的じゃないだろ」
相澤は紅茶を一気に飲み干した。
そしてその後根津が学校生活に際しての話を少し話した後、二人は帰って行った。
「……ふぅ、それで…出てきたらどうですか、皆さん」
そう言うと盗み聞きしていたのか、わらわらと血染含めた団員達が入ってきた。
「彩故ちゃん!合格おめでとう!」
「だな!ま、お嬢なら受かってると思ってたがな!」
仁と被身子が嬉しそうに言った。
「ありがとうございます、仁さん、被身子さん」
彩故は二人に感謝した
「…それで、先程の話は皆さん聞いていましたよね」
すると空気が一瞬にして静まる。
「……あれが私の完璧超人軍を結成した本当の理由です」
彩故は超人閻魔によって転生した転生者である。この世界を転生者なりに眺めていくうちにこの世界を正しく導く者が必要だと確信したのだ。そう、超人を導く為に下天したあの男のように。
「皆さん、理解して頂けましたか?」
彩故は他の団員達に尋ねた。すると
「何今更言ってるんだ、彩故」
血染が口を開いた。
「俺はお前の考えに賛同した、その時点でもう覚悟は出来てるぞ」
「おじさんもそうじゃなかったらここにいないしねぇ」
「俺もそれに感銘を受け、賛同したからここにいる」
「我輩もだな」
「ピョピョッ!俺をちゃんと評価してくれたのはお前だけだったからな〜〜!」
「我々はただお前の考えに従うだけだ」
他の団員達から次々と声が上がる。
「……皆さん」
「彩故ちゃん!まずは合格を祝いましょう!」
「バギャバギャ、確かにそうだ」
「……ええ、確かにそうですね。それでは今日は盛大に祝いましょう!」
「「「「「「おぉーーー!!!」」」」」」
その日の夜、彩故達は盛大にはしゃいだ。
途中から勇儀とパルスィがやって来たことにより、それがさらに盛大なものとなったのは言うまでもない……
やーーーっと入学するよ彩故達
ここでラジナン紹介①
マーリンマン
個性:カジキ(異形型の個性)
元プロヒーローだったが正しく評価して貰えず、異形ということも相まって一時期は命を絶とうとしたこともある。完璧超人軍の噂を聞き、そこで初めて正しく評価されたことによって完璧超人軍の一員に。不憫枠の一人でもある。