仮面ライダー&プリキュアアウトサイダーズ 作:ラルク・シェル
そして劇場版プリキュア5のキャラが、オリジナルライダーに変身します。
あるマンションの一室で1人の女性が寝ていた。
「だ…どりー…どりー…ドリーム!」
「はっ!」
変な夢を見て目覚めた彼女は
至って普通のOLで不愛想だけど、仕事はまめにやったりする。
「また…あの夢」
そんな彼女は今見た夢をいつも見る。なぜその夢を見るのか分からなかったが、とにかく仕度をして会社に向かう。
いつも通りにディスクで仕事をしていると
「ねぇ、蝶原」
「芝浦…さん」
彼女に近づいて尋ねて来た男は芝浦淳。夜空の同期で、ちょっとお調子者だけど仕事は出来てコミュ力も高く評価されている。ちなみに実家は大会社の大金持ちだが、あえて父親の会社にコネ入社せずにここを選んでいる。
「ひょっとして、また例の夢?」
「うん…いつもいつも、誰かが私を呼ぶ感じに」
夜空は夢の事を芝浦に相談。
「ふ~~~ん…でもさぁ、ドリームってどういう意味だろうね?」
「それが全然」
でもやっぱりドリームと言う単語だけが全然わからなかった。
「とにかく、所詮夢だから気にすることないよ。早く仕事しようぜ」
「うん…分かってる」
などと芝浦に励まされて仕事を再開する夜空。
その夜、同じ課で友人の女性社員3人と一緒に飲みに行った。
「なるほどね…それで芝浦さんと会話していたのね」
「うん…どうせ夢だと分かっているけど」
「でもやっぱり、ひーこういうのって気になるし」
「アンタって、かなり真剣に悩むよね」
「ゴメンね。葵、宮松、大川」
夜空は友人の葵と宮松と大川にも話した。
「だけど、本当に芝浦さんって優しいよね!」
「ホントホント、おまけにルックスもいいし、お金持ちだし♪」
「あはははは、そうだね…」
すると葵と大川が芝浦の事でちょっとはしゃいだりする。実際、彼は性格の顔立ちの良さで女性からの人気は高く。業績も高くて、まさにエリート社員だった。
そんなミーハーな2人に苦笑いをする夜空だけど、宮松は違う。
「けどな~~~」
「どうしたの宮松?」
なぜか浮かない顔の宮松に尋ねる。
「私さぁ、芝浦さんとは同じ大学なんだけど…彼は、その大学の時に恐ろしてことをやっていたって」
「「「恐ろしいこと?」」」
ちょっと興味を持ったのか3人は宮松に耳を近づける。
「彼…ゲーム研究サークルであるゲームを作ったんだけど」
ちょっと怖い顔で語る宮松。
「ゲーム?」
「見た目は普通の格ゲー。でも…ハマると本当に実際に殺し合いをしてしまうものなんだって」
「「「ええっ!?」」」
その内容に驚く夜空達。
「それって、本当なの!?」
「いや…噂で聞いただけ。なんだけど…実際に芝浦さんのサークルやかかわった人たちが、お互いに武器で殴り合って入院したり、そのまま死んだみたいで…」
本人もどこまでが本当なのか分からないけど、話し続ける。
「一度、彼。それが原因で逮捕はされたけど…やっぱ証拠不十分だからすぐに釈放されたって」
この話を聞いて夜空達はなんだか暗く重い空気になった。
「…でも、噂だよね!噂!」
「そうだよね!あの人を妬んだ誰かが勝手に流したとか!」
「たしかに…まぁ、飲んで忘れて!」
「うん、そうする」
とにかく彼女達は飲んだりして、それぞれ家に帰った。
次の日。夜空が仕事をしていると
「蝶原、課長が呼んでるぞ」
「え?いきなりなにが?」
夜空がなんだかわからないまま課長の所に行く。
「え!宮松がいなくなった?!」
なんと昨日飲みに行った宮松が行方不明だと知る。
「そうなんだ。彼女の両親が昨日の夜から家に帰ってきてないと、さっき私から連絡が来てな」
「えっと…たしかに昨日一緒に飲みに行きましたけど?」
「まぁ、もしかしたら君のところから連絡が来るかもしれないから、その時はよろしく」
課長からも万が一宮松から連絡が来た時にはと頼まれた。
それからお昼になると、夜空は葵と大川と一緒にカフェで食事をする。
「そうなんだ…たしかに、朝から見てなかったし」
「でも、いきなり昨日いなくなるのっておかしいよね?」
2人共、いきなり消えた宮松を心配する。
「でもさぁ…もしかして昨日の話と関係あるのかな?」
「それって、芝浦さんの?」
「うん…なんか怖くなってきたからね」
「とりあえず、しばらくしたらまた連絡してみよう」
昼食を終えて会社に戻る3人。
[でも…やっぱりすっぽり抜けている部分があるな]
すると自分にはなにか忘れているものがあると感じる夜空。じつは夜空には、過去に何があったかの記憶があるけど、それがなんなのか分からなかった。きっとそれがあの夢と関係があると思う。
「……とにかく、一度会社に戻ろうか!」
気持ちを切り替えて振り返ると、葵と大川が突然いなくなった。
「え…葵、大川!」
2人を叫ぶけど、やっぱり消えていた。一体どうなっているのかと混乱している時、〈キーン…キーン〉っと音がすると、近くの建物のガラスに何かが映っていた。
エイの姿をした戦士とカニの姿をした戦士が戦っている光景。けど、あまりにはそんなのはない。
「どうなってるの…これって、いったい!」
驚く夜空はガラスに近づくけど、そのまま吸い込まれた。
「うわああぁぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!?」
それからガラスから放り出された。
「痛たたた…ここは?」
頭を抑えながら夜空が起き上がる。一見さっきいた場所のようだが、看板の文字や配置場所が逆になっている。
「何もかも逆?まさか、鏡の中の世界…うっ!?」
その時、夜桜は頭を抱えて頭痛が走る。さらに頭の中で、自分に似た少女と戦っていく光景が浮かび上がっていき。
「私は…私は……」
息が荒くなりながらも夜空でそして
「ダークドリーム!」
「そうだ…私は、ダークドリームだ!」
彼女は思い出した。夜空はかつてシャドウと呼ばれる存在によって生み出された悪のプリキュア・ダークドリーム。しかし戦いの中、キュアドリームと和解しあいながら死亡。だけど今こうして、人間の蝶原夜空として転生した。
「あれは、かつての私の記憶だったの?」
今まで見てきた夢は、ダークドリームだったころの記憶だと確信。でもまさか夢原のぞみの影の自分が、人間として生まれ変わったことに信じられずにいた。
「…蝶原?」
「え?」
するといつの間にか後ろに、仮面ライダーガイがいて夜空に向けて話しかける。
「アンタは…」
「まぁ、とりあえず外へ」
「えっ!?」
ガイは夜空の腕を掴むと、再びガラスに入り込む。
出てきた先は車のスクラップがある解体場。
「戻ったの?」
「ああ、ミラーワールドからな」
するとガイが変身を解除して芝浦になる。
「芝浦…さん?」
「そうさ、あの姿は仮面ライダーガイだ」
「仮面ライダー?」
芝浦はガイのカードデッキを見せながら仮面ライダーだと話す。
「さっきガラスに映ったのは…」
「俺と同じ仮面ライダーだ。そしてミラーワールドで殺し合って生き残りを懸けてな」
「そ…そんなことが!?」
まさか鏡の国と同じような世界で、仮面ライダー同士で戦い合っていると知って驚く。
「だけど、こんな面白いゲームはそうそうないだろ。あの時のようにな!」
「えっ!?」
すると芝浦の言ったセリフに何かに気付く。
「まさか…宮松が言ってた噂は」
「本当さ、みんな俺の作ったゲームの虜になって実際に殺し合いをしちまったんだ!」
本性を現した芝浦は笑いながら喋る。自分が大学の時に作った殺人ゲームにはまって、サークルの先輩や後輩が本当に殺し合って、自分はその様子を録画。
もちろん警察にバレて逮捕されたが証拠不十分で出て来たけど、父親からあんまり目立つようなことはしないようにと叱られた。それで色々と面倒になるから、ゲームを廃棄した後に父親の経営する会社とは無縁の今の会社に就職。しかしライダーに選ばれたことから、あの時のように刺激を求めてライダーバトルに参加した。
「ひょっとして…宮松がいなくなったのって」
「隠してきた俺の秘密がバレるのが嫌だからな。証拠隠滅さ!もちろん、あの2人も一緒にな」
じつは昨日の夜、家に帰る宮松を自分契約モンスター・メタルゲラスを使って襲わせた。それから葵と大川が消えたのも、万が一の為にとのこと。
「そんな事の為に…」
「あのなぁ、これはゲーム?こうして盛り上がってんのに、邪魔されたら嫌だしさ」
なんとも非道で自分勝手な芝浦に、夜空は自分を作り出したシャドウと重ね合わせて嫌悪感を上げる。
「とにかく、アンタも消えて貰わないとな!」
そう言うと車の車体からメタルゲラスが現れて襲い掛かるが夜空はかわして芝浦を睨む。
「ふざけないで…」
「あ?」
「そんな自分勝手な理由で、人の命を弄んで…アンタは最低な野郎よ!」
叫ぶと夜空は全身が炎に包まれて、ダークドリームの姿になった。
「なんだ?その姿は!?」
「とにかく、お前を倒す!」
ここで強く宣言するダークドリームに芝浦はちょっと笑うと
「そうか…じゃあ、ミラーワールドで勝負だ!」
さっそく車のサイドミラーにカードデッキを掲げると腰にVバックルが装着。
「変身!」
叫んでカードデッキをVバックルに装填すると仮面ライダーガイに変身して、ミラーワールドに突入するのでダークドリームも追いかけるように入る。
ミラーワールドに到着すると、ガイが襲い掛かって来た。
「ふんっ!はっ!」
「おっ!」
ダークドリームはジャンプしてガイにキック。けれども、重量なアーマーのメタルチェストには効かず。カードデッキからカードを抜いて、左肩の召喚機・メタルバイザーにカードを装填してカバーを閉じる。
『STRIKE VENT』
するとガイの右手にメタルホーンが装着されてダークドリームに攻撃。なんとかかわすダークドリームだけど、容赦のない突貫攻撃に焦ってしまう。
「ダークネスシュート!」
ここでダークドリームはダークネスシュートを放とうとした。しかしガイは素早く新しいカードをメタルバイザーへ装填。
『CONFINE VENT』
するとダークネスシュートが消えてしまった。
「えっ!これって!?」
「こういうカードもあるんだよ!」
「がっ!?」
説明しながらダークドリームを殴り飛ばす。そのまま地面に叩きつけられてダメージを追うが、その瞬間を逃さないガイ。
「これで、ゲームオーバーだ」
『FINAL VENT』
ガイはファイナルベントを発動して、メタルゲラスの肩に乗ってメタルホーンを構えての突進。ヘビープレッシャーで止めを刺そうとした。ダークドリームは逃げようとしたけど、体にダメージが残っているので上手く動けない。
[ここまで…かっ!]
半分あきらめかけたその時。突然、上空に金色の羽が舞い散る。
「え?」
「ん…これは、がはっ!?」
しかも羽がガイの体に触れた瞬間、爆発してヘビープレッシャーは失敗しふっ飛ぶ。
「夜空…いや、ダークドリーム」
「はっ!?」
そしてダークドリームの前に現れたのは、仮面ライダーオーディン。
「アンタも、仮面ライダー?」
「そうだ…そしてお前も今権利を得た」
などと言ってオーディンは紋章がないカードデッキをダークドリームに渡す。
「これって…」
「ああ、これを受け取るか断るかは、お前次第…どうする?」
カードデッキに仮面ライダーになるのかならないのかと問い詰める。そしてダークドリームは、キュアドリーム改めのぞみから友達の大切さを学んで、人間として友人を得た。しかし身勝手な男に友人を消された怒りで考える暇はなく。
「もちろん、これが私の答えだ!」
すぐさまカードデッキを掴んで、仮面ライダーになると決めた。
さらに空から現れたのは黒いピンクの蝶型モンスター・ドリームフェザー。
ダークドリームはカードデッキを掲げると、ドリームフェザーと契約してデッキには蝶の紋章が出た。そして契約したデッキを前に掲げるとVバックルが腰に装着されて、そのままデッキを持った手で大きく円を描き。
「変身!」
大きく叫んでVバックルに装填。こうしてダークプリキュアは黒とピンクのカラーリングの蝶をモチーフにした戦士、仮面ライダーダームに変身。
「変身…した?!」
立ち上がったガイはダームに驚く。
「さぁ、行くわよ」
ダームは右腕の蝶に似た形の盾型召喚機・ドリームバイザーの、カードスロットを開けてデッキからカードを抜いて装填して閉じた。
『SLASH VENT』
するとドリームフェザーの両羽の形をした鉄扇、ドリームカッターを両手に持つとガイに向かって行く。
「はっ!」
「お…ぐはっ!?」
ダームはドリームカッターを構えて、まるで踊るような動きの攻撃にガイは受けてダメージを追う。
「次は」
「そうは行くかよ!」
新しいカードを使おうとしたが、ガイは使わせないようにと2枚目のコンファインベントカードを出した。
「こっちの台詞!」
「あっ!?」
しかしダームがドリームカッターを投げてガイの手に当たりカードを落とした。その瞬間、カードをドリームバイザーに装填。
『ADVENT』
するとドリームフェザーが現れてガイに体当たり。
「ぐわっ!がっ!」
何回も体当たりしてダームはここで最後にしようとした。
「これで終わりよ!」
『FINAL VENT』
ファイナルベントを発動して、ダームの背中にドリームフェザーが合体して上昇。
「なっ…なに!?」
フラフラで立ち上がりながら見上げるガイだがそのままダームは急低下。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
「がはっ!?」
そのまま必殺キックのスカイクラッシャーが決まり、ガイはふっ飛んで爆発。
ガイを倒したダームは地面に着地して、ドリームフェザーは空に飛んで行った。
「よくやったな」
ここでオーディンが来てダームに言う。
「アンタは、一体?」
「…とりあえず、一度外に」
仕方なくオーディンの言う通りにして、ミラーワールドから出た。ダームは変身解除して夜空に戻ると、オーディンも変身が解く。
「アンタは?」
「俺はファントム。かつてのプリキュアハンターだ」
オーディンの正体はプリキュアハンターのファントム。
「なぜ、私に…」
「簡単に言えば、スカウトだな」
「スカウト?ん…」
すると上空にコンピューターの数式みたいのが出現すると、それが人型になった。
「あれは…」
「オーバーと呼ばれる人工知能。あれに対抗するために、お前の記憶を呼び覚ましてライダーにした」
じつはファントムもオーバーの存在を知って、財団Xからアウトサイダーズ計画も知らされており。そしてアウトサイダーズに素質のある夜空改めダークドリームの覚醒させてくれと頼まれた。なので少しの間だけ、オーディンの力を得て現れた。
「どうする?このまま仲間になってあれと戦うか?それとも人類滅亡を待つか?」
ファントムはどっちにするのか夜空に問い詰める。そして彼女の答えは
「悪いけど…いきなりそんなこと言われても困る。私は所詮、影…」
言い残して去って行った。ファントムは止める様子はなくキゼフが近づく。
「これで良かったのか?」
「ああ、構わないよ。私達の目的は、それだから」
ファントムの手にあるオーディンのカードデッキを指さす。
「それにしても、閉ざされたミラーワールドを復活させるとはな」
呆れながらファントムはオーディンのカードデッキをキゼフに渡して消えた。
それから財団Xアジトの研究室では、キゼフはオーディンデッキをVバックル型装置に装填。
「では、作るとするか…魔剣を」
するとオーディンデッキのエネルギーが、近くの台にあるブランク体のライドセイバー風の剣に注がれる。