先生×生徒ガチ勢一般男子生徒   作:妄想厨

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思うがままに書いてるので時系列に致命的な齟齬が生まれることに気づきました。
ハナコとのストーリー書いちゃったらアビドスに行く時間なくない…?
ユメ先輩が3年で、ホシノが1年。ハナコは今何年生なの…?

………。

ここでオリチャーを発動してトリニティ学園は中高一貫とすることで辻褄を合わせます。
1話での主人公やハナコのやりとりは中学三年という設定にしました。
加えて、ペラペラだった主人公くんに味付けしつつゲマトリアパワーで少し飛び級してもらうことにします。

こんなガバを前書きでどうにかしようとする作者は失踪するので誰か続きをお願いします。



2話 準備

──病室の機械の微かなビープ音が響く

 

ふと腕を見ると、点滴の針が刺さっており身じろぎするたびに違和感を感じる。

 

机の上には友人からの見舞い品である花束があり、点滴の横には日用品を補充してくれる両親の姿。

心配をかけないように明るい声で話しかけてくれるが、悲しそうな瞳が隠しきれていない。

 

人に恵まれている実感があった。

返しきれない愛をもらって成長してきた。

 

これから。これからようやくもらった愛を人生をかけて返せると思っていたのに。

 

どうして自分はベッドに横たわっているのか。

どうして自分は迷惑をかけることしかできないのか。

 

必死に笑顔を浮かべながら奥歯を噛み締める。

これが、白い角砂糖のような部屋とは対照的な、汚くて黒い感情を抱えた1人の青年の日常だった。

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「退学、ですか」

 

人目の付かない聖堂のとある部屋。

キヴォトスでは珍しい男子生徒──雲隠 廻(うんぜつ まわる)とシスターフッドのリーダー候補として最も注目されている銀髪の女性──歌住サクラコが密会していた。

 

「冷静に考えたら退学届って誰に渡せばいいか分からなくて、こういった話に詳しそうな歌住さんに相談しようかなと」

「…なぜ私が退学の手続きに詳しいと思われているのか非常に気になりますが、それは置いときましょう。

 要件が何であれ、一番に頼ってくれたという事実は嬉しくもあります」

 

目の前のサクラコは、うっすらと笑みを浮かべる。

 

…歌住サクラコを中継すればなんやかんやで上手くいくと思って相談しにきた俺は罪悪感で胸がいっぱいになった。

 

「ですが雲隠さん、どうしても確認したいことが2つあります」

「こちらがお願いをしている立場です。2つと言わずいくらでも質問してください」

 

本心で言っていることが伝わるように、笑みを浮かべながら廻はサクラコの目を見つめる。

サクラコはそっと視線をずらした後、真剣な声で喋りだした。

 

「1つ目ですが…やはり学校を退学する理由を知りたいのです」

「あぁ…個人的な事情だけでは退学理由にならないからですか?」

「違います。

 本来、退学という措置は余程素行が悪いことに加えていくつものセーフティーネットにさえかからなかった生徒に下されるものです」

「…意外と優しいですね、この学園」

「それほど重い罰なんです、退学というものは」

 

言外に、自分から退学を望む学生など存在しないと訴えられる。

 

言われてみれば確かにそうだ。

キヴォトスでは学校が国家のような役割を持っている。

 

自分にとってはトリニティ生でなくなるという認識でしかなかったが、この世界では人権に近いものを自ら放り投げようとしているのかもしれない。

 

「それでも退学を選ぶほど、雲隠さんにとってこの学園生活は辛かったのですか?」

 

続けて彼女は、辛いことがあるなら微力ながらも力になると言ってくれた。

その顔はゲームでよく見た影がある笑顔ではなく、決意のこもった真剣な表情だった。

 

…トリニティの先生×生徒の土台ができたから別の学校に行こうとしか考えていなかった俺の胃が急激に痛み出す。

 

「そういうわけでは、ないのですが」

「それならいいのですが…。でしたら、休学という選択を飛び越して退学を決断するのは早計かと。

 あと、2つ目ですが学園側も自主的に退学という選択は極力避けてほしいと考えているのではないでしょうか」

「学園側もって…そうか。

 生徒側に何かしら原因があって退学するのはともかく、自主的に退学することに加えて、珍しい男子生徒だからどういった風評が流れるか予測できないからですかね?」

 

サクラコはゆっくりと頷く。

困った、反論できる余地がない。

 

当然だが、サクラコが推測した辛い出来事は廻の身には一切起きていない。

むしろ、生徒たちの仲睦まじい姿を見て心が癒されている。

…ときどき挟まれることで脳が破壊されそうにはなっているが。

 

「学園側に迷惑をかけてしまう可能性は無視できない。そうなると…」

 

正直、生徒たちの交流や将来の先生とのやりとりを見れるのならば、自分の存在など異物にしかならないので退学したいというのが本音だ。

しかし、学園の評判を下げることや自分都合の理由で歌住さんの提案を無下にするのも心苦しい。

 

ちらりと時計の針を見る。

相談をしてから随分と時間が経ってしまっている。

 

まだ高校一年生とはいえ、既にシスターフッドで実力が認められている人を拘束するわけにはいかない。

 

…今回は仕方ない。次からはもっと上手く立ち去れる理由を作っておこう。

 

こちらの発言を静かに待っている歌住さんを解放するために、口を開く。

 

「そうですね、やっぱり退学はやめときます」

「……! はい、いい判断かと」

「でも用事があるのは事実なので、休学させていただきますね。

 それで、最初の話に戻るんですが誰にそういった話を持ち掛ければ…?」

「それでしたら、私が”責任をもって”、”誠心誠意”皆様に伝えさせていただきますよ。

 では早速、書類を一緒に取りに行くとしましょう」

「お忙しいのに、相談からこんなことまですみません…」

「いえ、雲隠さんにはあの時の借りがありますから気にしないでください」

 

二人一緒に席を立ち、雑談をしながら書類が保管されてある廊下を歩く。

 

…それにしても反省しないとな。

笑顔の歌住さんを視界に入れつつ、思考を回す。

 

面白半分とはいえ、退学という重いテーマも歌住さんを経由したら問題なく辞められるなどゲームの知識に沿った考えだった。

彼女はトリニティ生の一人でしかない自分のことを真剣に心配してアドバイスをしてくれた。

 

それなのに、自分はその好意を無下にし、あまつさえ彼女の善意を利用して退学しようとしたのだ。

反省しなければと頭を振る廻を見てサクラコは首を傾げるがすぐに笑顔に戻る。

 

その後、無事に手続きが終了し後のことは任せてほしいと言ってくれた歌住さんへのお礼にはまるで足らないが、美味しいパンケーキ屋さんを奢った後に解散した。

 

 

 

 

…この時の俺は結果的にうまくいったと満足していたが、ゲームのキャラとして見ないようにしたことで最初の目的を忘れていた。

 

──雲隠さんが休学した理由ですか?

 

歌住サクラコは原作やイベントストーリー、別衣装になっても多くの生徒に勘違いをされている。

 

──ふふっ。えぇ、私は彼が休学した理由を知っていますよ

 

信頼できる人という理由もあったが、その面白要素があったために廻はサクラコを相談相手に決めたのだ。

 

──大聖堂の一番奥の部屋で、彼とはしっかりお話させていただきましたから、ね

 

彼女のその力の一端を、遠くない未来で廻は思い知ることになる──

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

──カリカリカリ

 

生徒会室はまるで時が止まったかのように静まり返っていた。

窓から差し込む柔らかな陽光が机の上に置かれた書類の山を淡く照らし、壁時計の針だけがゆっくりと進んでいるのを示している。

 

部屋を満たす唯一の音は、生徒会長がペンを紙の上で走らせるかすかな音。

彼女の手元にある書類に集中している様子が、ますます周囲の静寂を強調していた。

 

そんな静寂の中、ガタリと勢いよく椅子から立ち上がる音が聞こえる。

思わず生徒会長──梔子ユメは音の発生源であるピンク髪の少女──小鳥遊ホシノへと視線を向ける。

 

「ど、どうしたのホシノちゃん」

「…だれか来ます」

 

え、お客さんが来てるの!? お茶菓子とかあったかなとあたふたするユメを背後にホシノは壁に掛けてある銃を手に持つ。

そのまま入り口の扉に意識を向けながら、じっと相手を待つ。

 

扉がこつこつと叩く音が響く。

 

「あっ、どうぞー」

「ちょ、ユメ先輩。なんでそんなすぐ返事するんですかっ」

「ノックしてくれたし無視しちゃダメでしょ?」

「そうじゃなくて…!」

 

二人の会話を待つことなく、ガチャリと扉が開く。

その扉の向こうには、ジャージを着た細身の少年がいた。

 

「失礼します」

 

見たことがない顔。初めて見るヘイローを宿した男。

ホシノの警戒度のボルテージが跳ね上がる。

 

「……どちら様?」

 

銃を持つ手に力を籠め、相手に威圧を与える声でホシノがユメの前に立つ。

…初対面の人にそんな怖い顔しちゃだめだよ、と頬をグニグニされながらのためその効果は半減されているが。

 

男はそんな二人のやり取りを見て涙を流した。

 

「えっ!? だ、大丈夫…?」

 

突然の涙に普段後輩からおっとりしすぎていると言われているユメも焦りだす。

だが、目の前の男ははっとした様子で顔を拭う。

 

「すみません、あまりに尊くてつい…」

「と、とうとくて…?」

「…それより、本題を言ってください。何か用事があってここにきたんでしょう」

 

あっそうでしたと、男はゴソゴソと鞄を漁る。

目的のものを見つけたのか、紙を取り出して男はこちらに差し出す。

 

「この学校に入学したくてここまでやってきました、雲隠 廻です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、トリニティ学園を休学してアビドスにやってきた廻です。

まだ年齢的に高校一年生として入学することは難しかったので黒服検定を受けることで入学の資格を得ました。

 

その結果。

 

「何でわざわざ廃校間近の学校に編入しようなんて考えた?

 一つ飛び級できるほど成績が良いなら尚更理解できない」

「ほ、ホシノちゃん! せっかくきてくれた入学希望の子が可哀そうだよ…」

 

ものすごく警戒されてます。

他の生徒が立ち去った+生徒会長が夢見がち+現状に嫌気がさしている状態に謎の人物が来たのだ、当然だろう。

 

梔子ユメに諭されて壁際に、だが警戒は怠らずに。

 

「ごめんね、ホシノちゃんは本当は優しい子で──あっピンク髪のかわいい女の子のことだよ! 入学したくてきてくれたんだよね!? 座って座って!」

「突然来た人に対して当然の反応だと思いますので、気にしてませんよ」

 

用意してくれた椅子に感謝の言葉を添えて着席する。

 

「でもやっぱり私も気になるな、どうしてアビドスに来ようと思ってくれたの?

 正直、この学校の現状は良くないからさ…」

 

伏し目がちに梔子ユメは廻に問いかける。

警戒心から聞いた小鳥遊ホシノとは違い、彼女の意図はきっと──

 

「もしかしたら雲隠くんが来てくれた理由が分かれば他の人も興味をもってくれるかもしれないし」

 

その発言に小鳥遊ホシノからの威圧感が増す。

 

…梔子ユメに悪気はなく、本気でこの学校を復興したいと考えている。

 

だからこそ、復興を願いつつも現実を見て歯がゆい思いをしている小鳥遊ホシノは、彼女の発言に対して厳しくなってしまうのだろう。

 

ニッと口角が上がる。

 

裏を返せば、小鳥遊ホシノはまだ梔子ユメを信じている。

人が本当に他人に対して期待しなくなったときの態度を知っている自分にとって、彼女の反応はあまりにも優しい。

 

見えたな、生徒×生徒と先生×生徒の糸口が。

 

「ごめんなさい、梔子さん」

 

だが、彼女の期待に応えられない自分は頭を下げる。

 

「俺はアビドスに魅力を感じて入学しようと来たわけじゃありません」

「…そっか」

 

寂しそうに、梔子ユメは笑う。

分かっていたと、小鳥遊ホシノの表情は変わらない。

 

「じゃあ、何で入学を希望してくれたのかな?」

 

その寂しそうな笑顔と既に敗戦処理だと無理やり納得させている無表情の顔を変えることができたのなら。

 

「はい、俺の入学理由ですが──」

 

原作では見られなかった梔子ユメと先生の絡みや序盤から先生に甘える小鳥遊ホシノを見れるってことだよなぁ!

 

「アビドスの砂漠問題を解決するために来ました」

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

入学初日の初登校。

さっそく砂漠の原因を調べるために、過去のデータが保管されてある資料室に向かう。

 

「…この部屋が資料室。

 私が案内するのでユメ先輩は先に生徒会室に向かっててください」

 

喧嘩しちゃダメだよー、と言いながら梔子先輩は生徒会室に向かっていった。

完全に気配がなくなったのちに資料室に入ると、ガチャリという鍵がかけられた音が静かな部屋に響く。

 

「私はお前のこと、ユメ先輩みたいに簡単に信じないから」

「それでいいよ。見ちゃダメな資料もあると思うし、そん時は銃で止めてくれい」

 

手を両手に挙げて降参のポーズをとる。

自分の存在が解釈違いな俺にとって、この敵意は心地の良いものだった。

 

その情けないポーズのおかげか、小鳥遊は銃に伸ばしていた手の力を抜きため息をつく。

 

「…で、どうして砂漠の原因を調べようと思ったわけ?」

「んー、まぁ何でアビドス周辺の地区だけこんな砂漠化しているのか気になったのが大きな理由かな」

 

事前に考えていた理由をすらすらと話す。

 

「アビドスは確かに広大な土地だけど、生態環境が変わるほど他の地区と距離が離れているわけじゃない。

 それにもかかわらず、ある一定の場所から途端に環境が変わる」

「確かにそうだけど…そういうものじゃないの。

 自然現象は干渉できるものでもないし」

 

まったくの嘘というわけでなく、ゲームとしてこの世界を見ていた時から感じていた疑問だ。

この世界で育ってきた小鳥遊にとってはガラリと環境が変わることに違和感を感じていないが、キヴォトス外の人間にとってはありえない現象だ。

 

「この違和感は見当違いでもいい。

 でも確かめてみないことには分からないからね。

 おそらくそういった調査をもともと学校にいた人がしていないわけがないから、まずは手がかりが欲しい」

「…ふぅん」

 

興味を失ったのか、話がピタリと止み、資料をめくる音だけがこの場を支配する。

過去のアビドスの生態系や気温、アビドス砂祭りなど目についたものを読み漁る。

 

違う、これらの情報は決め手にはならない。

 

この学校に来る前、黒服とアビドスの環境について聞いたことがある。

彼もアビドス地区だけ砂漠になっている現象には疑問を抱いており、神秘が影響していないか個人的に調査をしていたからだ。

 

そんな彼の推測だが、異常気象を引き起こしている存在がいるのではないかと言うことだった。

 

だが、そんな分かりやすい存在がいるのならばアビドスにいた生徒はここを去るのではなく対処という手段を選んでいたはずだ。

 

それでも現にアビドスから人がいなくなったと考えられる理由は二つのケース。

 

一つは、黒服や自分の推測が間違っており、この砂漠化はただの自然現象のケース。

この場合ならば、生徒が諦めて去るのもわかるし、あれだけ大口をたたいたが自分にもどうしようもないだろう。

 

二つ目は、異常気象を引き起こす存在に気づいてはいたが、あまりにも強大だったケース。

マンモス校の一つであったアビドスでさえ敵う生徒がおらず、命を捨てるくらいならばと退学を選んだ。

 

…ありえない話ではない。この世界にはそういった存在が確かにいるのだから。

 

気づけば小鳥遊の姿がなく、日も落ちてきた頃。

ボロボロになった一冊の本を見つけた。

 

本能がこれだと叫んだ。

 

どうやら日記形式でまとめられているらしく、早速ページをめくる。

…そこには底知れぬ絶望と嘆きが書き殴られていた。

 

諸悪の根源が分かった時の喜び。

その敵が人の手に余る存在だったことによる絶望。

一生徒会の生徒として後輩に楽しい青春を送らせてあげられない嘆きと謝罪。

 

セフィラ・ビナー。

 

それがこの生徒を諦めさせた存在。

大人には頼れず、同級生に一緒に死んでくれとは言えないこの日記の執筆者は闇に包まれたような心境だっただろう。

 

けれど最後のページに、震えた字で湿った紙に生徒の言葉が残されていた。

 

──駄目だ、あれには勝てない。勝てるわけない

 

──こちらの本気の攻撃がまるで通じていなかった。

 

──これでアビドスを救えると高ぶった気持ちが根底から折れてしまった。

 

──もし、もしこの日記を読んだ後輩がいるのなら、決してアレとは戦おうとしないでくれ。命の無駄だ。

 

──でも、それでもこれを読んでいる君がアレをどうにか出来る算段がついているのなら。

 

──私は逃げてしまった臆病者だ。かわいい後輩がいたのに、怖くて全ての責任を放り投げてしまった。

 

──だから、もし君がアレを倒す算段がついているなら、この日記の一番最後に記してあることを実行してほしい。

 

最後の一文に目を通して、本を閉じる。

 

「…任せてくれ、先輩」

 




生徒たちの絡みを書きたいのに、アビドスハッピーエンドルートが険しすぎてなかなか辿りつけないっぴ…

こんな独自設定と雑さで書いてる作者より適任いると思うんですよね。

ここで性癖の開示!
先生×生徒や生徒×生徒を見ようとしてある程度うまくいくけど自分も挟まっちゃって発狂するのが大好き侍。

誰か書いて♡
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