ダイクン家の二女はアホの子   作:アキ山

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お待たせしました。

GWの余暇の暇つぶしになれば幸いです


マチュとジャブローに散る

 19機のガウが連邦軍本部ジャブローへ向けて、南米の空を行く。

 

 紫の化鳥達は、その身の内に敵の本丸を堕とそうと闘志に燃える鋼の戦士を孕んでいる。

 

「ジャブローか。迎撃が凄いんだろうな」

 

「大した事ねーよ。俺なら家の玄関を潜るみたいに侵入できるぜ」

 

 そのコックピットに収まって作戦開始の時を待つジオンの猛者たち。

 

 彼等は誰しも作戦の成功を疑ってはいない。

 

 それは戦争の終結と故郷への凱旋に繋がっているとも。

 

『総員に告ぐ! 間もなく降下ポイントへ到着する。MS隊の降下はミサイル斉射の後だ! 各員は降下に備えよ!!』

 

 艦内放送に次いで、コックピットのジオン兵達にミサイル発射の振動が伝わる。

 

 そして前面にあるハッチが開けば、その先に見えるのは巨大な川と熱帯雨林が敷き詰められた地球の肺と言われるアマゾン流域だ。

 

『総員、降下! 総員、降下!!』

 

「いくぜぇぇぇぇっ!!」

 

 艦内放送に促されて、最初にガウから飛び降りたのは青い装甲のグフだった。

 

「う…うわぁぁぁぁぁっ!?」

 

 しかし彼はガウから少し離れた時点で、胴体に大穴を穿たれて火球に化けた。

 

 彼の命を奪ったのは密林に隠された各種迎撃用火器、ジャブローが外敵を噛み砕くための牙だった。

 

 それらが一斉に牙を剥いた結果、ハッチの外は瞬く間に地獄の窯へ続く入り口へと変貌したのだ。

 

「こ…これ! 降りられるのかよ!?」

 

 視界を埋める程の雲霞のような死神の群に、怯えるザクに乗ったジオン兵。

 

 しかし後悔先に立たず。

 

 ここはすでに『ポイント・オブ・ノーリターン』だ。

 

 彼が生き残るには、この地獄を潜り抜けて作戦を成功させるしかない。

 

『何をしている、降下だ! 後がつかえているのだ、早くしろ!!』

 

「くそったれぇぇぇぇっ!!」

 

 艦内放送に急かされたザクのパイロットは、自棄になりながらガウから飛び降りた。

 

「俺は…俺は死なねえ! 生きて故郷で錦を飾るんだ!!」 

 

 足に絡み付く死神の手から逃れようと自分を鼓舞する彼は、下方から迫りくる弾幕の雨をスラスターなどを操作して必死に躱す。

 

 飛び降りて1分も経たない内に、主武装のバズーカは機関砲に撃ち抜かれてロストした。

 

 それでも目を凝らして弾幕の隙間を縫うようにスラスターを操作するザク。

 

 だからこそ、彼は気付かなかった。

 

 彼を狙う刺客は下から襲いかかるだけではない事に。

 

「はっ、宇宙人共が! 地球の空でいいようにさせるかよ!!」

 

 ジャブロー基地からスクランブル発進したフライマンタのコックピットで連邦軍のパイロットは、弾幕の中を必死に降下するザクをロックする。

 

 空を自在に飛び回る戦闘機にしてみれば、降下中のMSなどカモでしかない。

 

「死ねっ!」

 

 そうして放たれるのは今次戦争で急遽開発された対MS用ミサイルだ。

 

 それは下に気を取られていたザクの死角から襲いかかり、機体を減速させるべく火を噴き続けるバックパックへ突き刺さる。

 

「う…うわぁぁぁぁっ!?」

 

 超硬スチール合金の装甲を食い破り、内部の推進剤を引火させたミサイルの炎は瞬く間にザクを火球に変える。

 

「よーし、まずは一匹!」

 

「よくやった! クソ共を片付けた後でビールを奢ってやる!!」

 

 僚機の労いを受けて、フライマンタの群は他の獲物へと牙を剥く。

 

 このザクは南米の空に顕現した地獄の一例だ。

 

 他にもドムやグフ、ズゴック等もガウから飛び降りては胴体を砲弾で撃ち抜かれて炎に消える機体はたくさんある。

 

 それどころか、対空砲火にエンジンを撃ちぬかれ、胎にMSを抱えたまま墜ちるガウもあるほどだ。

 

 そんな地獄の中、一機のガウが左翼のエンジンから火を噴いて地面へ落ちていく。

 

「ダグラス大佐! 機内の人間は?」

 

「全員乗った! 後は脱出するだけだ!!」

 

 ド・ダイに乗って先に出たのはケンが乗る陸戦型ゲルググ、そしてガースキーのドムとジェイクのザクキャノンのジオン外人部隊。

 

 彼等に続く形でザクやグフなどの機体も落ちるガウを棄てるように空へと身を投げる。

 

 MSのパイロットはいずれもダイクン派の人間、過酷な地上前線で酷使され、それでもなお生き残ってきた古強者達である。

 

「ユウキ伍長!」

 

「はい! スモーク、散布します!!」

 

 そして最後に発進したのはW・コムと言われる宇宙艦艇用の大気圏突入艇コムサイの大型版だ。

 

「各機、外に出たらガウの上へ付け! 機体を盾にするんだ!!」

 

「ジェイク、ガースキー! 俺達は降下する仲間の護衛だ! 連邦の戦闘機を寄せ付けるなよ!」

 

「了解!」

 

「その為にド・ダイをかっぱらって来たんですからね!」

 

 コムサイからのダグラスの指示に、ダイクン派のパイロット達はスラスターを操作してガウの直上に機体を付ける。

 

 迎撃側は基本的に墜落を始めた敵機にダメ押しなどしない。

 

 そんな事をしても弾薬の無駄だからだ。

 

 敵が一機や二機程度の状況ならやらかす輩もいるだろうが、現状の大攻勢を前にすれば連邦にもそんな余裕はない。

 

 ダグラスはそういった迎撃側の心理を逆手に取ったのだ。

 

 そしてガウの翼や機体の各所に仕掛けられたスモークグレネードは、損傷個所から上がる燃焼煙と混ざって降下するダイクン派の部隊の隠れ蓑となる。

 

 逆巻く弾雨を掻い潜って密林の中に降りると、W・コムからザク・タンカーと呼ばれるMS輸送用の車両が発進する。

 

「総員、ザク・タンカーを護りながら慎重に進め! 連邦との交戦は極力避けるんだ!」 

 

 ケン少尉の指示のもと、ザク・タンカーに歩調を合わせて進むダイクン派一団。

 

 そんな中、タンカーの操縦席ではユウキ・ナカサト伍長がダグラスへ問いを投げる。

 

「大佐、ダイクンの遺児達とはどうやってコンタクトを取るんですか?」 

 

「ナーガIII隊のコノリー副長からあちら側のアドレスを貰っている」

 

「ミノフスキー粒子がかなり濃いよ。通信できるの?」

 

「ラル隊が持っている電波が強力な特殊無線に繋がるようになっている。ここまで近づけば何とかなるだろう」

 

「分かりました。では、大佐は先方と打ち合わせを」

 

「タンカーの操縦は任せるぞ、ジェーン大尉」

 

 そう言うとダグラスは自分の席を立ち、操縦席の脇にある通信機器を操作する。

 

「頼む、繋がってくれよ」

 

 ダグラスの口を付く祈りを込めた呟きから待つ事しばし。

 

『こちらはラル隊です』

 

 通信機は上品そうな女性の声を吐き出した。 

 

「こちらはジオン軍外人部隊のダグラス・ローデン大佐です。現在私はダイクン派を率い、この攻撃に紛れてジャブローへ降り立ちました。どうかダイクンの遺児達へお取次ぎ願えないだろうか?」

 

 ダグラスは内心の焦りを押さえて要求を女性に伝える。

 

 この作戦には自分達のガウに配置された者の他にも、ダイクン派の人間が多く参加している。

 

 連邦の迎撃密度の濃さに加えて、ジオン地上軍の決死さを考えると早急に自分達の立ち位置を定めねば、多くの仲間を喪う事に繋がるのだ。

 

『……少々お待ちください。あなた──ええ、ダグラス・ローデン大佐、ご存じ? そう……艦長相談役に?』

 

 通信機から離れたのだろう、不意に女性の声が遠くなる。

 

「申し訳ありません、キャスバル様達はすべて席を外しております。ですので、キルスティン・ロンバート中佐へお繋ぎしますわ」

 

 そして女性が再び通信機の前に戻ってきたのだが、その答えにダグラスは困惑する。

 

「そのロンバート中佐というのは?」

 

『我々が身を寄せるホワイトベース、ジオンでは木馬と呼ばれる戦艦の艦長相談役です』

 

 そう告げると、通信先の女性は機材を手に移動を始める。

 

『ハモンさん、どうしたのかね?』

 

『中佐、例の件です。彼等はジャブロー侵攻部隊に紛れて、こちらに来ているのでキャスバル様達に渡りを付けてほしいと』

 

『この忙しい時に……』

 

『そう言うな、ブライト艦長。フラウ君、ゴップ大将へ通信を繋いでくれ。ダイクン派と言えば向こうは理解してくれる』

 

 スピーカーから聞こえてくる通信先の会話に、タンカーの操縦席にいる外人部隊の誰もが息を呑む。 

 

「ダグラス大佐、今大将って……」

 

「……うむ。思った以上に我々の事は連邦の上層部へ伝わっているらしい」

 

 そうしてしばらくすると、スピーカーから壮年の男の声が流れ始める。

 

『初めまして、ダグラス・ローデン大佐。私はホワイトベースで艦長相談役を務めるキルスティン・ロンバート中佐です』

 

『お初にお目にかかる、私は連邦軍のゴップ大将だ。通信機越しで申し訳ないが話を聞こう』

 

 老獪な政治家然としたゴップを相手に、ダグラスは自分達の運命を賭けた交渉を始めるのだった。

 

 

 

 

「おっと!」

 

 ジャブローの地下施設の中、緑色に塗装された異形の機体から放たれたビームをサイドステップで躱す。

 

 ベルファストでもそうだったけど、ジオンも本格的にビーム兵器を使うようになってきたらしい。

 

「奇をてらった動きはナシ。基本基本」

 

 そう言い聞かせながらスロットルを踏み込むと、アレックス・プロトは猛スピードで先ほどの機体へ突撃する。

 

『な…なんだ、この速さは!?』

 

 ホバー移動で間合いを取ろうとしていたようだけど、巨体に重装甲が邪魔して速度が足りない。

 

『いくら動きが速くたって、ゾックの火力なら!!』

 

 焦りの感情と共に敵の腹部にある砲門に光が宿り始める。

 

「遅いよ!」

 

 ディスプレイを見るまでも無くウエポンセレクトを行い、左レバーのトリガーを引けばプロトは頭部からバルカン砲を吐き出す。

 

 撃ち方はいわゆる三点バースト。

 

 節約も兼ねて飛んでいく少数の弾丸はビームを吐き出すだった砲門に突き刺さると、小さな爆発を起こす。

 

『なっ! パワーダウンだと!?』

 

「もらったっ!」

 

 敵が驚愕する頃には、もうあたしは相手の懐へ飛び込んでいる。

 

 抜き打ちで放ったビームサーベルの袈裟斬りは、相手の装甲を難なく切り裂く。

 

『う…うわぁぁぁぁっ!?』

 

 そうして後ろへ跳べば、一拍子置いて緑の機体は爆裂四散する。   

 

「ふぅ……まだちょっと動きが固いかな」 

 

 あたしは周囲を警戒しながら小さく呟く。

 

 プロトの追随性は凄いんだけど、想定外の動きにはワンテンポ遅れる事があるんだよね。

 

 この辺はG4チームの整備主任さんも調整が終わってないって言ってたから仕方ない。

 

 なので隙を作らないように、初心に帰って基本の動きを心掛けないといけない。

 

 コックピット全体に映るカメラに視線を走らせると、少し前に倒したアッガイやベルファストで兄ちゃんが倒した新型MS……たしかズゴックだっけ。

 

 青のカニっぽい機体の残骸が転がっている。

 

 奇襲とはいえ、こうもホイホイ地下施設に入られるなんて、ジャブローの警備ってザルだったりするのかな?

 

「あ、そうだった」

 

 ふと思い出したあたしは通信機能を操作する。

 

 すると少しの間の後で現れるのは複数のウインドウ。

 

 そこに映るのはホワイトベースの通信担当であるフラウお姉さん、そして兄ちゃんとアンちゃんだ。

 

「ごめんね、みんな! 少し言うの遅れた! 悪の研究所は無事に制圧完了! あたしは無事だから!」

 

『『『遅いっ!!』』』

 

「すみません!!」

 

 3つのウインドウから同時に怒られて、あたしは思わず頭を下げる。

 

『アルマリア、今どこにいるのだ?』 

 

「地下施設で侵入してきた敵部隊を倒したところ。兄ちゃん達こそ、どこにいるのさ?」

 

『僕達は地上に出てジオンを迎撃しているよ。マチュを助けにいくつもりだったのに、急に命令が来るんだもんなぁ』

 

『まったくテム大尉に説得されなければ、命令無視していたところだ』

 

 呆れたような表情のアンちゃんにサングラス越しにも不機嫌さが垣間見える兄ちゃん。

 

 あの二人の八つ当たりを食らったであろう敵には同情を禁じ得ない。

 

『敵部隊って、ホワイトベースに戻ってきていないのにどうやって倒したの?』

 

「研究所から出た後、27番倉庫からプロトを出してもらったんだよ。それから直接迎撃に出たんだ」

 

『アレックスは調整がまだの筈だろ、もう動かせるのか?』

 

「あたしとアンちゃん用の調整が終わってないだけで、基本的な動作は問題ないよ」

 

 矢継ぎ早に飛んでくる質問に答えていると、フラウお姉さんが聞き捨てならない事を言いだした。

 

『あの……セイラさんが少し前にマリーちゃんのガンダムで飛び出していったんだけど、合流していない?』

 

「なんですと?」

 

 姉ちゃん、あたしのガンダムで出ちゃったの!?

 

 地下施設には、もう敵がいるのに!

 

『アルテイシアはどこにいるのだ!?』

 

『地下施設にいると思うから、位置情報をマリーちゃんに送るね。あとホワイトベースのコンピューターにその機体を登録しておくわ』

 

「わかった。───姉ちゃん、ここから近いな。フラウお姉さん、ラルのおっちゃん達は戻ってきた?」

 

『ええ。でもラル大尉達は別の事をやってもらっているの』 

 

「そっか。それじゃあ、姉ちゃんを追いかけるね。あと、姉ちゃん迎えに行ったら、あたしも上に上がるから。その時はアンちゃん達の居場所も教えて」

 

『わかった』

 

『アルテイシア共々、無理はするなよ』

 

 あたしは通信を切るとプロトを加速させる。

 

 ラルのおっちゃんが何をしているかは気になるけど、今はそれどころじゃない。

 

 今まであたしと一緒に出ていたから、姉ちゃん単体の戦闘経験は決して多くないのだ。

 

 シミュレーターで兄ちゃんを圧倒していたのは兄妹補正が入っていたからだし、いくら『正義の怒り』の扱いが上手くたって、それだけで勝てるほど戦闘は甘くない。

 

 レーダーを頼りにプロトを走らせていると、タイミングが悪い事に姉ちゃんの前に敵の反応が現れてしまった。

 

「ヤバい! ああもう、自分の機体の周波数なんて覚えてないよ! ホワイトベース! あたしの機体ってアドレス何番だっけ!?」

 

『ちょっと待ってね!』

 

 フラウお姉さんに再度通信を繋ぎ、レーダーに映る姉ちゃんの反応が何時消えないかとヒヤヒヤしながらプロトをカッ飛ばすこと、しばし。

 

『アドレスは458・25よ!』

 

「ありがと!」

 

 質問の答えが返ってくると同時に、コックピットのモニターは姉ちゃん達の姿を映し出す。

 

 敵の数は4。

 

 ズゴックに似た機体が1。

 

 手が長くて肩幅が広いのに、頭が胴体と一体化している水色の機体が2。

 

 そしてコンテナを突き破って這い出てこようとしている藍色の角付きが1。

 

 姉ちゃんは例のハンマー・アックスの斧の部分をズゴックもどきの腕に鎖で巻きつけて力比べをしている状況だ。

 

「458・25! 姉ちゃん!」 

 

 素早く通信機を弄って姉ちゃんに繋げたんだけど……

 

『───私がマチュを取り戻すのを邪魔しようというのね、薄汚いザビ家の手先ども……!』

 

「ひえっ……」

 

 スピーカーから漏れ出す姉ちゃんの怒りに満ちた声に思わず悲鳴を上げてしまった。

 

『隊長!?』  

 

『こっちは心配いらん! コイツは俺に任せて、お前達は連邦の本部を探せ!! アンディはミーシャが出るのを手伝ってやれ!!』

 

 青い首なし達が姉ちゃんに何かをしようと腕を向けるけど、それをズゴックもどきが制する。

 

 けれど、その間が姉ちゃんが更なる追撃を放つ隙となった。

 

『はぁっ!!』

 

 鎖の中間にあるグリップを引いてズゴックもどきの動きをけん制しつつ、右手で鉄球の方をズゴックもどきに向けて放つガンダム。

 

 けれど肝心の鉄球は狙いがそれたのか、ズゴックもどきの頭上へと飛んで行ってしまう。

 

『甘いな! 不利な状況に怯えて手元が狂ったか!』

 

 それを見たズゴックもどきは、自分の腕に巻きつけられた斧付きの鎖で力比べをしている状況を逆手に取って、姉ちゃんとの間合いを詰めてくる。

 

 狙いは懐に潜り込んで、頑強そうなかぎ爪でコックピットを抉る事だろう。

 

 しかし、ズゴックもどきが勝利を確信した瞬間だった。

 

『掛かりましたね! フンッ!!』

 

 なんと姉ちゃんは鉄球に引きずられて天へ昇っていた鎖を思い切り踏みつけたのだ。

 

『ぐおぉっ!?』

 

 すると軌道を変えられた鉄球は垂直に落下し、ズゴックもどきの脳天へ突き刺さったのだ。

 

 頭部に射撃武器でも備えていたのだろう、頭から小さな爆発を起こしながら前のめりに体を傾けるズゴックもどき。

 

「塵と砕けなさいっ!!」

 

 そんな奴の頭から鉄球を引き抜くと、姉ちゃんは反動を利用して横殴りにアッパースイングで『正義の怒り』をズゴックもどきへ叩き込んだ。

 

『ごはぁっ!?』

 

 コックピットがあるだろう腹部の装甲を抉りながらズゴックもどきを吹っ飛ばすハンマー。

 

 この一撃がトドメになったのだろう。

 

『た…隊長ぉぉ!?』

 

 全身から小さな爆発と共にズゴックもどきは動かなくなる。

 

『おのれ! よくも隊長をぉぉっ!!』 

 

「させるかぁっ!!」

 

 それを見て姉ちゃんに右手を向ける青い首なしの一機、あたしが掌に付いた砲口が火を噴く前に加速したままビームライフルを放つ。

 

 馬鹿げた推力を担保にしてトンデモない勢いで加速しているプロトだけど、その動きも銃口も速度から来るブレは一切ない。

 

『うわぁっ!? た…隊長ォォッ!!』

 

 放たれた薄紅色の光弾は狙い違わずに首なしの胴とモノアイを撃ち抜き、次の瞬間には相手を火球に変える。

 

「姉ちゃん、大丈夫?」

 

『マチュ!? あなたこそ怪我はないの?』 

 

「大丈夫、大丈夫! それより来るよ!」 

 

 視線を前の戻すと、コンテナから出てきた藍色の角突きがこちらへ銃口を向けていた。

 

『胴体の色は違うが間違いねえ。アイツは例の新型だ』

 

『こんな所で出会うたぁ、妙な因縁もあったもんだぜ!』

 

『ちょうどいい。どうせぶっ潰せって命令が来てるんだ、そいつを遂行して隊長達の仇を討ってやる!!』

 

 こちらに向けられた憎悪が弾けると同時に藍色の角突きが構えた銃が火を噴いた。

 

 銃口から飛び出したのは散弾!

 

 あの武器はMSサイズのショットガンだったらしい。

 

「姉ちゃん!」

 

 あたしは即座に姉ちゃんの前に出て盾を構える。

 

 ガンダムは武器の関係上盾は持てないから、広範囲に広がった散弾を躱すのは難しいと判断したのだ。

 

『───! そこっ!!』

 

 横殴りの弾雨が盾の装甲に当たって甲高い音を立てる中、姉ちゃんが直感で敵の動きを捉えたのが分かった。 

 

『なにぃっ!?』

  

 鎖を棚引かせながら投擲された斧は、大きく弧を描くとこちらの側面に回ろうとしていた水色の首なしの肩口へ突き刺さる。

 

『クソッタレがぁ!!』 

 

 それでも首なしは止まらない。

 

 鎖を頼りに姉ちゃんを討つべく長い腕の先に備わった銃口を向ける。

 

『させない!』

 

 それを察知した姉ちゃんは盾の防御範囲から飛び出したんだけど、その動きが凄かった。

 

 相手の狙いから逃れるように弧を描きながら首なしに近付いていたんだけど、それを追うように動く腕は振り切れない。

 

 当然だ。

 

 姉ちゃんはMS全体で動いているのに、相手は手を動かすだけでいいのだから。

 

 けど間合いが近づいて相手が撃とうとした瞬間、その理屈は大きく外れた。

 

『な…なにぃっ!?』

 

 大きく弧を描いていた姉ちゃんが突然鋭角に曲がると同時に、首なしの体勢が崩れたのだ。

 

『撃滅ッ!!』

 

 そして死角を獲った姉ちゃんの放つ鉄球は首なしの長く細い二の腕部分をへし折ると、そのまま胴体深くにめり込んだ。

 

「え…エゲツない」 

  

 ジェネレーターが圧壊したのだろう、火を噴いて倒れる首なしを前に残心を解かないガンダム。

 

 その一部始終を見ていた私は思わずこう呟いた。

 

 姉ちゃんが軌道を急激に変えたタネは、打ち込まれた鉞と鎖にある。

 

 あの瞬間、姉ちゃんは鉞に繋がっていた鎖を思い切り引いて、その反動を頼りにガンダムが描くであろう進路を修正したのだ。

 

 身体に打ち込まれていた鉞を引っ張られた首なしは体勢を崩し、それによって姉ちゃんを見失う事になる。

 

 そして姉ちゃんはその隙を逃さずに、死角から正義の怒りを叩き込んだという訳だ。

 

 あれはヤバい、マジでヤバい。

 

 あんなんされたら初見だったらまず引っかかる。

 

 というか、鎖を見えにくいくらいに細いワイヤーにして、宇宙空間で同じことしたらエグい戦法にならないか? 

 

『ガルシア! クソッたれめぇ!!』 

 

 居酒屋とかで聞く酒に喉を焼かれたみたいな怒声と共に、角付きが姉ちゃんに向けて背中から取り出したバズーカを向ける。

 

 でもこれ以上、姉ちゃんを狙わせるわけにはいかない。

 

「それ!」 

 

 あたしは角付きにむけて盾を投げつける。

 

 ここでのミソは相手に刺さるように寝かしてじゃなく、視界を塞ぐように面で投げる事だ。

 

『なんのつもりだ、舐めてんのか?』

 

 それを見た奴は後ろへ跳んで盾を躱そうとする。

 

 しかし、その動きは盾をブラインドにして現れた影によって遮られた。

 

『くだらねえ手を使いやがって! そんな子供騙しが……なっ!?』

 

 酒焼けしたダミ声は、現れた影の正体に言葉を止める。

 

 何故なら、それは自分の方に銃口を向けたビームライフルだけだったからだ。

 

「もらった!」

 

 奴の意識がこちらから逸れたと感じたあたしは、プロトの加速を活かして奴の側面へ回り込む。

 

 そして放つ一撃は前腕に備わった隠し武器『ドヒキョー隠しガトリング砲』である。

 

『ぐおおおおおおおおっ!?』

 

 集弾性が悪いと分かっているので胴体を中心に放った弾丸は、横合いから角付きに襲いかかると藍色の装甲を次々と食い破る。

 

 どうやらあの機体、前面しか装甲が厚くないらしい。

 

 正面部分はある程度耐えているけど、横は簡単にボコボコと穴が開く。

 

 そうして発射を止めると、角付きは跪いた状態で爆発炎上した。

 

【滅びゆく者達のために、か。とうとう俺達も、そうなっちまったな……】

 

 おそらく、角付きのパイロットが遺した想いだろう。

 

「南無阿弥陀仏」

 

 あたしは脳裏に過ったそれに対して、お経と共に散って逝った彼等へ弔いと敬意を示す。

 

「姉ちゃん、無事でよかったよ。敵と遭遇しているのが分かった時は本気でビビったもん」 

 

『あなたが普段無茶している時の私の気持ち、少しは分かったかしら?』

 

「うぐっ……申し訳ありません」

 

 投げた武装を回収しながら通信を繋いだあたしは、姉ちゃんの放った言葉にコックピットの中で頭を下げる。

 

 自覚がある分、それを言われると辛いです、はい。

 

『それじゃあ、そっちへ移ろうかしら。やっぱり一人で操縦するのは慣れないわ』

 

「移るって、ガンダムはどうするのさ?」

 

『ここに置いていく?』

 

「ダメです。ホワイトベースに戻る暇も無いから、今回ばかりは我慢してくださいな」

 

『むぅ……』

 

 はいはい、頬を膨らましても可愛いだけですよ、お姉さま。

 

「ホワイトベース、こちらマリー。姉ちゃんと合流したよ。二人共無事だから心配しないでね」

 

『それは結構』

 

 みんなを安心させるべくホワイトベースへ通信を繋いだんだけど、モニターに出てきたのは思わぬ人だった。

 

「わっ! タヌ……じゃなかった。ゴップのおっちゃん!」

 

『はははっ! 少し交渉事があってね、ホワイトベースの回線に割り込ませてもらっているのだよ。それよりマリー君、秘密研究所の囮捜査への協力ご苦労だった。お陰で揺るがぬ証拠を押さえることが出来たよ』

 

「かなりヤバい事をやってたみたいだから、しっかり懲らしめておいてね」

 

 人間をパーツ扱いする奴等なんてロクでもないに決まってるもんね。

 

『うむ。ところで、君とお姉さんに一つ頼みたい事があるのだ』

 

『なんでしょうか?』

 

 あたしが首をかしげていると、姉ちゃんも通信に入ってきた。

 

『実は今回の攻撃を利用して、ダイクン派の一団がこちらへ接触を図ってきていてな。彼等を迎えに行ってほしいのだよ』

 

『連邦の上層部はダイクン派と手を結ぶことに決めたのですか?』

 

『元よりこちらには今のザビ家独裁を良しとしないサイド3亡命者たちが多くいる。彼等は故国を糺す為に志願し、その部隊も結成されているのだ。今回のダイクン派もそこへ加わる事になるだろう』

 

 そんな部隊があったなんて初耳にございます。

 

「もしかして、あたし達にその部隊のボスになれとか言わないよね?」

 

『今のところはな。しかし必要となれば、それを頼むことはあるかもしれん』 

 

 そう言ってのけるゴップのおっちゃん。

 

 このおっちゃん、胡散臭いし隠し事はしてるんだろうけど、基本的にウソはつかないんだよね。

 

 まあ、あたしの勘の鋭さを警戒してって事なのかもしれないけどさ。

 

「わかった。その部隊のいる場所、教えてくれる?」

 

 ゴップのおっちゃんはホワイトベースの後ろ盾だ。

 

 これからの事を考えるなら、貸しは作っておいた方がいいだろう。

 

『マリーちゃん、ロンバートだ。ダイクン派の部隊はこの地点にいる』

 

 そうしてサブモニターに浮かぶ地図に一つの光点が現れた。

 

『それほど離れてはいないようね』 

 

「うん。それで、どの入り口から地上に上がったらいいのかな?」

 

『そこから300mほど左へ行ったところに物資搬送用のエレベーターがある。それを使いたまえ』

 

『地上では地下施設へ侵入しようとジオン軍が攻勢を強めている。くれぐれも油断はするなよ』

 

 あたしの問いかけにゴップのおっちゃんが答えると、最後にブライト中尉が注意を促してくれた。

 

 そんな訳でエレベーターに乗って上に上がると、ハッチの前ではジオンのMS達が待ち構えていた。

 

 よし、この中にはダイクン派の反応はないな。

 

「こんにちは、ジオン軍諸君。そしてさよならだ!」

 

 もちろん、こっちだってノンビリと相手の動きを見ているわけじゃない。

 

 ハッチが開き切る前に飛び出したあたしは、敵の頭上を取ると同時にビームと左腕のガトリング、そして頭部のバルカンをばら撒く。

 

『うわぁぁぁぁっっ!?』

 

『地下への入り口が見つかっ……ごわぁっ!?』

 

『ぎゃああああああっ!?』

 

 降り注ぐ弾雨とビームによって集まっていた奴等の内の6、7体が火球に化ける。

 

 けれど、まだ終わりじゃない!

 

「姉ちゃん!」

 

『チェェェストォォォォッ!!』

 

 そして上がってきたエレベーターに乗った姉ちゃんが、鎖の中央にあるグリップを両手で持って三節棍の如くハンマーと斧を振り回した。

 

『ぐがぁぁぁぁぁっ!?』

 

『て…鉄球魔…へべっ!?』

 

『た…たすけてぇぇぇぇっ!?』

 

 暴威の旋風と化した二つの武器は、頭上のあたしに気を取られた生き残りのジオン兵達に斬撃と豪打という二つの破壊をまき散らす。

 

 こうしてハッチを囲んでいた部隊は倒したんだけど、息を抜くにはまだ早かった。

 

『おい、こっちだ!』

 

『先遣隊がやられてやがるぜ!』

 

『あれはガンダム! もう一方は赤い鉄球魔人じゃねえか!!』

 

 あたし達が上がりきると地下へ続く入り口のハッチは閉じたんだけど、周囲に生えた木々の間からはザクやグフなどジオンMSのお代わりが現れる。

 

『どうするの、マチュ?』

 

「ある程度は減らさないと移動できないかな」

 

 ダイクン派のところへ行かなきゃならないけど、急いては事を仕損じるだ。

 

 安全にここを離れる為に隙を作らないと。

 

 そう考えてこちらへ向かってくる敵部隊へ視線を走らせた時だ。

 

「あっ!」

 

 あたしは上空から敵部隊へ降り注ぐ鋭い殺気を感じた。

 

 視線を上に向ければ、太陽を背に見た事もないガンダムが敵部隊へ向けて襲いかかっているじゃないか。

 

『はぁぁぁぁぁっっ!!』

 

 連邦軍用にチューニングされた通信機から聞こえた気合は若い女性のモノ。

 

 そのガンダムは上空から左手に持ったマシンガンで弾幕を張ると、右手にナイフ程度の刀身を伸ばしたビームサーベルを手に宙を駆ける。

 

『上からだと!?』

 

『各機、散開!!』

 

 ガンダムの張った弾幕に盾を掲げて防ぐ者、スラスターを吹かせて後ろへ跳ぶ者、そしてホバーを全開にしてサイドに逃げる者。

 

 もちろん、あたし達も相手が見せた隙を逃すつもりはない。

 

「そこっ!」

 

『ぐわぁっ!?』

 

『がはっ!?』

 

 あたしは盾を掲げて防御を選んだ二機のグフの胴をビームライフルで撃ち抜く。

 

『ザクロと散りなさい!』

 

『へべっ!?』

 

『めちゃあっ!?』

 

 姉ちゃんは捩じりを加えた鉄球と斧の同時投擲で後ろへ跳んだザクたちを粉砕する。

 

 そんな中、あたしは一団から逃げるドムにガンダムがあるモノを放ったのを見逃さなかった。

 

 それはホバーで密林へ離脱しようとするドムの首筋辺りに食らい付く。

 

『クソッタレが! 死ねぇ!!』

 

 追ってくる影に逃げられないと思ったのだろう。

 

 スラスターを吹かして接近してくるガンダムに、ドムがバズーカを向けた瞬間──

 

『うおっ!?』 

 

 ガンダムが左腕を引く動作に応じて、ドムは大きく体勢を崩したのだ。

 

 同時にガンダムも今までの軌道を鋭角に変えて、背中合わせになるようにドムの背後へ降り立つ。

 

『がっ!?』

 

 直後にドムの腹から突き出たのは、ガンダムが持つビームサーベルの切っ先だ。

  

 モノアイの光を失い、前のめりに倒れるドム。

 

 その際にドムから離れてガンダムの腕に収まったモノ、それは先端に鋭く尖った錘の付いたワイヤーだった。

 

 なるほど、あの瞬間ガンダムはドムに打ち込まれたワイヤーを引っ張る事で相手の体勢を崩し、その反動を利用して自分の軌道を変えたのだ。

 

 ぶっちゃけ、さっき姉ちゃんがやった事と同じである。

 

『あなた達、大丈夫?』 

 

 件のガンダムだけど、敵がいない事を確認した後でこちらへ声を掛けてくれた。

 

『あなたのお陰で助かりましたわ』 

 

「うん、ありがとう」

 

 いたわりの言葉に礼を返すと、通信モニターに映った女の人は目を見開いて驚いていた。

 

『子供!? あ、そうか。貴女がホワイトベースに乗っているっていうジオン・ダイクンの娘さんね』

 

「うん、まあ……」

 

 一目見てこちらの事だって察するなんて、もしかして連邦軍の中であたしって有名なのかな?

 

『私はシイコ・ハセガワ少尉よ。ここのゲートを護る事がお仕事なの』

 

 ヘルメットのシールドグラスを上げると、現れたのは切りそろえられた黒い前髪と柔和そうな和風美人なお姉さんの顔だ。

 

 けど、かなり若いなぁ。

 

 もしかしてこの人も中学生とかで徴兵されたとか……

 

『お姉さんはもうすぐ二十歳よ。童顔なのは自覚があるけど、若く見過ぎないでほしいかな』

 

 どうしてわかる!?

 

『妹が失礼したわ。私はセイラ・マス、この子はマリー・マスよ』

 

「ハセガワ少尉、あたし達やらなきゃいけない事があるの。ゲートの防衛を手伝えたらよかったんだけど、ごめんね」 

 

『大丈夫よ、気にしないで』

 

 コックピットの中で軽く会釈をすると、あたし達はシイコさんが乗るガンダムに背を向けて目的地へ向けて移動を始める。

 

『この戦争が終わったら、どこかでお茶でもしましょう』

 

「うん、またね」

 

 社交辞令であろう言葉を背に、スラスターを吹かして加速するあたし達。

 

 ガンダムとプロトは推力が違うから、ある程度出力を絞らないと。

 

 そうして、ダイクン派がいるであろう場所を目指して熱帯雨林を進む事しばし。

 

 道中、行く手を阻むジオン兵を蹴散らしていたあたしは、数度目のエンカウントで現れた機体に息を呑んだ。

 

『クソッ! また連邦の奴等かよ!』

 

『どんだけ倒しても湧いてきやがって! ゴキブリか何かか!!』

 

 何故なら、それは今まで見た事のない機体だったからだ。

 

 後頭部から伸びるトサカにモノアイレーンの下は一見するとブタの鼻みたいだ。

 

 シックなマットブラックに塗られた肩や体も重厚で、ドムとは違った威圧感を感じさせる。

 

「新型、しかも二機……」

 

 あたしはこの時天啓を得た。

 

 神は言っている。

 

 あの機体を鹵獲して、ニコイチ修理しろと!

 

『ガンダムだか何だか知らんが、俺達だって新型なんだ!』 

 

『ゲルググの力を見せてやる!!』

 

 こちらへ向けて大きめのライフルと、束の上下からビーム刃を展開したサーベルを構えるゲルググとやら。

 

 それに応じてあたしも盾とライフルを構える。

 

「姉ちゃん、下がってて。アイツ等を倒して機体を貰うから!」 

 

『大丈夫なの?』

 

「もちろん。本気になったあたしとアレックスの力、見せてあげるよ!」

 

 さあ、ハンターチャンスだ!

 

        




魔猪「機体置いてけ! なあ、新型だ!! 新型だろう!? なあ、新型だろ、おまえ!!」

 アムロ並みのニュータイプがこんなセリフと共にアレックスで襲ってくる。

 陸戦型ゲルググを奪われないように、うまく立ち回れ!

 なお、妹がピンチになるとガンダム・岩柱が襲いかかってきます。

オマケ

シイコ・ハセガワ(旧姓・捏造)専用ガンダム・ピクシー

類まれなる操縦技術を備えた女性パイロット、シイコ・ハセガワ少尉用にチューンナップされたガンダム・ピクシーの一体。

本機は関節部にマグネットコーティングを施す事で機体の反応速度をあげ、同時に背部スラスターを大型化する事でピクシーの売りである機動性を更に向上させた。

そして本機最大の売りは、腕部に設置されたワイヤーアンカーである。

ハセガワ少尉はマシンガンによる威嚇射撃を隠れ蓑に、これを打ち込む事で相手の体勢を崩す事や自身の軌道を急激に変化させるなど、中・至近距離における変幻自在な戦法を編み出している。

彼女はこの戦法によって高い撃墜率を誇り、ジオンからは『魔女』と呼ばれて恐れられている。

武装は90mmサブマシンガンとビームダガーが二本、そして頭部バルカン砲である。  
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