次から次へと! 少年魔導士の受難は続く   作:はるゆめ

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第四十二話 味方作り

「あっと、お前達、いやお前か? 言っておくことがあるんだが」

 

 俺とセルアを手厚く世話する十人の男達、いや集合型生命体に話しかける。

 

「カテレル・コストロは俺の中にいないぞ」

 

 こういうことは正直に言っておくに限る。

 

「ええ。そのようですね」

「カテレル・コストロは気まぐれな神」

 

 なんてことない風に返される。

 

「あー、その、いいのか? 俺はもう無関係なんだぞ?」

 

 治療はありがたいが、誤解されたままってのも座りが悪くて落ち着かない。

 

「いいえ。気まぐれな神のこと、再びということもあるでしょう」

「そもそもドラゴンに依頼されたことです。お気になさらず」

「そうか。なら遠慮なく世話になる」

 

 俺もセルアもまともに歩けそうにないから、彼らの世話はとてもありがたい。

 

「そう言えばお前ら、帝国民じゃないよな」

 

 服装からして帝国の人間ではない。この大陸では珍しい前合わせの上着を羽織っている。

 

「はい」

「我々はここよりさらに北の王国から来ました」

 

 帝国だけじゃなく他国にも根を張ってたのか。

 

「カテレル・コストロから聞いた。他生物のDNAをコピーして成り代わり、そうやって増えていくと」

「その通りですが……DNAをなぜ知っているのです?」

「その概念は未だないはずですが」

 

 そうだったな……。まっいいか。こいつのことをあれこれと訊くんだ。自分のことも言っておこう。

 

「俺はさ、ここでは違う次元に生きていて死後、魂をこっちのこの体にインストールされた」

 

 男達が一斉に目を見開く。少し不気味だ。

 

「そのような技術がこの惑星(ほし)に……」

「ありふれた技術じゃないぞ」

「そうでしょう」

「だから生前の世界の常識としてDNAは知っている」

「文明到達レベルをお聞きしても?」

「えっと……有人探査機を衛星には送ったが、系内惑星はまだ難しい。隣、第四惑星には近い将来なんとかなりそう。ブラックホールは観測している。ヒトゲノムは解析済みだ」

「なるほど」

「カテレル・コストロはお前達に干渉するなと言ったが、俺は違う。せっかくの再会だ。聞きたいこともあるしな」

「ドラゴンの覚えも良いヒロアさんに恩を売る絶好の機会、我々の情報などいくらでも提供しますよ」

 

 エイリアンとはいえ敵意や害意がない相手だ。色々と話をしておこう。

 

 

 ───ヒロア達がいる霊峰より遠く離れた王国。ヒロアの育ての親であり、ヒロアを転生させた“殲滅の魔女”イズミの屋敷、その一室。

 

「何も見えなくなって、復帰もしない。あの邪神にダメにされたようね」

 

 彼女がヒロアに片時も外さないようにと渡した首飾り。それには映像や音声をモニターできる機能があった。

 

「どうしたものかしら。私が出向いてドラゴン達を無駄に刺激したくないし」

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