この世界で活躍しているのはアイドルだけじゃない 作:たかはすTR
至らぬ点もあると思いますが、よろしくお願いします。
俺、福島雅也はとある事務所で事務のアルバイトをしている。
理由は父親が事務所を経営していて、やりたい仕事も無かったので父親のとこで働こうと思ったから、というつまらない理由だ。
父親…。父さんが経営しているのでもなければ、大学生の俺を事務の仕事で雇ってはもらえないだろう。
今はまだ学生なのでアルバイト扱いになるが、今のところ卒業したらそのまま正式の事務員になるつもりだ。
父さんが経営しているのは芸能事務所で、所属している人はあまりいないが、みんなCDを出したら上位に必ず入ってくる実力者ばかりだ
今事務所に所属している人数は8人。その中の2人は俺の妹だ。
妹が所属しているし、事務所には小さい頃からよく遊びに行っていて、古くからいる事務の人から最近入った新人さんまで顔見知りで、よく話しているため気楽に働くことが出来る。
突然だが、俺は下の妹とは血は繋がっていない。
下の妹は元々は孤児院にいて、父さん曰く「この子は将来必ず成功する」と感じたので引き取ったそうだ。
当時の俺は家族が1人増えると喜んだが、今の歳になってその話を聞いたら「このロリコン!」って言ってたかもしれない。
結局、下の妹は父さんの見込んだとおり、今では日本の中でもトップクラスのピアニストになっているから、父さんが感じたものは本物だったらしい。
事務所の中では1、2を争うほど人気があり、その容姿から男女両方から支持されている。(妹は本当はアイドルになりたかったらしい)
上の妹は同期の女性とコンビを組んでいて、こっちもなかなか人気ではあるが、少々、いやかなり問題があるため下の妹よりは劣っている。
それはともかく、大学卒業まで後2年、学生生活を楽しみながら事務の仕事を頑張ることにする。
「お兄様、何をしているんですの?」
「うわぁぁぁぁ!?!?」
自分の部屋でノートに自分の妄想を書いていた俺は突然妹に話しかけられ、驚いてノートを放り投げてしまい、妹にノートを見られてしまった。
「?これは…お兄様、またこんなものを書いていたんですのね」
「そ、そんなことより、何で俺の部屋に入って来られたんだ⁉鍵はちゃんと閉めておいたはずだぞ!」
俺はノートの内容を見られたくなかったので、ちゃんと鍵を閉めておいた。
なのに、何で入ってこられるんだ?
「麻理が開けてくれましたわ♪」
何と上の妹はピッキングができるらしい。いつの間にそんな特技ができたんだか。
「麻理〜〜(怒)」
上の妹-麻理に対して怒りの声を叫んでいると俺に下の妹が抱きついてきた。
「おわっ、ユーリ、いきなり抱きつくんじゃない。危ないだろ」
「お兄様なら大丈夫だとわかっておりますわ♪」
「それより、そろそろお仕事の時間ですわよ、お兄様」
笑顔で俺に死刑宣告を言い渡す下の妹-ユーリ。
「忙しい過ぎるだろ!何だこのスケジュール!俺は今月ろくに休んでないぞ!」
そう言うとユーリは困ったような顔をして
「それを私に言われてもどうにもできませんわ。何たってお兄様は日本を代表する俳優なんですから忙しくて当然ですわ」
と言った。
そう、俺、福島雅也は父親の経営する芸能事務所のアルバイトではなく、日本を代表する俳優である。
……本当は、もっと普通の仕事がしたかったなぁ。
そしてユーリよ、抱きつきながらのその顔は卑怯だ。兄を萌え殺す気か。
今、日本は日高舞の登場によりアイドルを目指す者が増えている。
小学生の将来の夢が日高舞がデビューしてからずっと男女共に1位をとっているほど、多くの子ども達がアイドルを目指している。
これは様々な少年少女がトップアイドルを目指す中、アイドルではなく、俳優として日本のトップになってしまった一人の青年の物語である。
なお、これは上の妹が勝手に芸能事務所のオーディションに応募して、どうせ落ちるからと中二病全開の演技をしたら、なぜか採用されてしまった、普通の仕事に憧れる不幸な男の物語でもある。
ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします。
ps. タグはまだ増える予定です。