ポケモン廃人に転生。バトルスタンバイ!リメイク   作:エンパイア

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おつきみ山

 次の目的地のハナダシティを目指しておつきみ山を登りつつも、有用なポケモンがいないか探している。

 

「あれは、サイホーンか」

 

 ゲームでは生息していないサイホーンを見つけた。早速、ハヤシガメの『はっぱカッター』で弱らせてゲットし、サイホーンのステータスを確認する。

 

サイホーン 特性『ひらいしん』

技『つのでつく』『ふみつけ』『こわいかお』

 

「『ひらいしん』の個体か。使えないな」

 

 最終進化のドサイドンにするなら、特性が『ハードロック』になる『いしあたま』一択なので逃した。

 そもそも地面タイプのサイホーンに、電気技を無力化して特攻を上げる『ひらいしん』は噛み合わない。

 テラスタルが登場したから、頑張れば『ひらいしん』でも使えない事もないが、俺は『いしあたま』の個体を狙う。

 

 この辺りにサイホーンが生息しているのは分かったので、ゲットそして厳選していく。中々『いしあたま』のサイホーンに出会えなかったが、五体目でようやく『いしあたま』のサイホーンをゲットした。

 

サイホーン 特性『いしあたま』

技『つのドリル』『ドリルライナー』『にらみつける』『ふみつけ』

 

「中々良い技を覚えているな。こいつは当たりだ」

 

 苦労しただけあって、中々使えるサイホーンをゲットしたので、おつきみ山を進みハナダシティを目指す。

 

「おい、そこのお前、目つきの悪いおまえだよ。俺とバトルしろ。このダイスケ様とバトル出来るんだ。感謝しろ」

 

 進んでいると突然、上から目線で話しかけてくるガラの悪いトレーナーと出会った。

 

「(こいつは確か……)」

 

 そう、サトシのエースポケモン、リザードンの元トレーナーのダイスケだ。

 少し接しただけで分かった、こいつは気に入らない奴だと。しかし、挑まれたバトルは受ける主義なので、バトルする事にした。

 

「ガルーラ、バトルスタンバイ!」

 

「ガルゥ!」

 

「いけ、ヒトカゲ!」

 

「カゲェ!」

 

 まさか、将来あのリザードンになるヒトカゲとバトルする事になるとは思わなかった。

 

「ヒトカゲ、『ひのこ』!」

 

「ガルーラ、『ねこだまし』!」

 

「ガル!」

 

「カゲ!?」

 

 ヒトカゲが『ひのこ』を放とうとするタイミングで、ガルーラが両手を勢いよく合わせて衝撃波を起こして、ヒトカゲにダメージを与えつつ怯ませた。

 

「『グロウパンチ』!」

 

 怯んだ隙を突いて追撃で『グロウパンチ』をお見舞いする。ヒトカゲは殴り飛ばされたが、立ち上がった。

 

「チッ、何やってんだよ!しっかりやりやがれ!」

 

 『ねこだまし』を受けて怯んでいるんだから、仕方ないだろう。それでもなんとかしたいなら、お前の仕事だろ。使えない奴め。

 

 こいつとのバトルは何も得るものはないと判断したので、速攻で決着を着ける事にした。

 

「今度こそ決めろ!『ひのこ』だ!」

 

「『ふいうち』!」

 

 再びヒトカゲは『ひのこ』で攻撃しようとするが、その前に『ふいうち』が決まりヒトカゲは目を回して倒れた。

 

「おい!いつまで寝てやがるんだ!さっさと起きやがれ!」

 

「もう、ヒトカゲは戦闘不能だ」

 

「うるせぇ!早くしろ役立たず!」

 

「役立たずなのも、使えないのもヒトカゲじゃなくてお前のほうだろ」

 

「なんだと!?」

 

「ヒトカゲへの罵倒ばかりで、バトルの指示は殆ど無かった。そんな事で勝てる訳ないだろう」

 

 動きはヒトカゲ任せで、ダイスケがしたのは技の名前を言うぐらいだった。

 

「ふざけんな!俺はこんな雑魚とは違え!もういい、こんな役立たずいるか!」

 

 そう言って、ダイスケはヒトカゲのモンスターボールを地面に叩き付けて破壊しどこかへ走って行った。

 

 取り敢えず俺は『げんきのかたまり』を使い、ヒトカゲを回復させたが、ヒトカゲはひどく落ち込んでいた。

 

「カゲェ……」

 

 自分が捨てられた事を理解しているのだろう。

 その様子を見ながら俺はこれからどうするべきなのか考えた。本来なら捨てられるのはもう少し先で、それをサトシが助けてゲットする筈だったのだが、今の状況ではそれは難しい。

 

 ジュンサーさんに事情を話して保護してもらった方がいいのか?駄目だ。考えがまとまらない。

 そもそも何でダイスケにあそこまで言ったのだろう。俺は口が悪いのは自覚しているが、あの輩に下手な事を言うと面倒な事になるのは目に見えていた筈だ。

 

 色々考えて出た答えは同族嫌悪だ。本来の歴史なら俺も未来で焦りからヒコザルを追い詰め、使えない奴だと判断して捨てる筈だった。

 だから、同じようにヒトカゲを捨てるダイスケを自分に重ねてしまい、我慢出来なかったのだ。

 なら、今俺がするべき事は

 

「ヒトカゲ、俺と一緒に行かないか?」

 

「カゲ!?」

 

「お前は使えない奴ではないと、俺が証明してやる。だから、俺について来い」

 

 ヒトカゲを立派に育てる事。それが俺はダイスケとは違うという証明になる。

 

「カゲ!」

 

 ヒトカゲは首を縦に振り俺と共に行くと決めてくれた。

 

「モンスターボールアタック!」

 

 ヒトカゲをゲットした。

 

ヒトカゲ 特性『もうか』

技『ひっかく』『えんまく』『かえんほうしゃ』

 

「『かえんほうしゃ』を覚えたのか」

 

 ガルーラとのバトルで経験を得たからなのか、新しく前へ進む決心をしたからなのかは分からないが『かえんほうしゃ』を覚えた。

 

「悪く思うなよ」

 

 目の前にいないが、本来ならコイツをゲットする筈だった奴に一言そう言って俺はハナダシティへ向かった。

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