ありふれない異世界英雄大戦記   作:カオスサイン

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EPⅡ「大迷宮の悲劇~託せし想い」

Side織徒

金剛がイシュタルのオッサンに交渉してくれたおかげで戦争に加担する心配は一応なくなり代わりに大迷宮という所謂ダンジョンの踏破でこの世界「トータス」を過ごす事となった。

檜山グループの野郎共が非戦職を割り当てられたハジメに対して訓練という皮を被った集団リンチを加えようとしていたが金剛達が目を光らせておいてくれたおかげで未遂に終わった。

まあ天之河だけは明らかに的外れな事を言っていたが奴の戯言に付き合うだけ時間の無駄でしかない。

そして訓練期間を終えていざ迷宮へと向かう前日の夜の事だった。

「…」

「優花か、どうしたんだい?」

優花が俺の部屋を訪ねてきた。

「織徒…明日の迷宮攻略は城で待っていてくれない?」

「急にそんな事を言い出すなんてどうしたんだ?」

彼女は俺にそう告げてきたので驚く。

「こんな事を言うのもなんだが俺のステータスは軟なんかじゃないぞ?迷宮のモンスターがどの程度なのかは確かに不明だけどさ」

「夢を見たの…」

「夢?」

「うん…織徒が私達の目の前からいなくなってしまう悪夢を…」

「…そんなに心配するな優花、俺はいなくなったりしないからよ…」

「ホントに?…」

「ああ、いざという時は宙人達だって居るしな」

「…」

俺は優花にそう言い聞かせたが彼女は未だ暗い表情をしていた。

真逆あんな事になろうとは…

「グルルルゥ!…」

「べ、ベヒモスだというのか!?…」

「糞ッ!?…アイツ等!…」

オルクス大迷宮というダンジョンを着々と攻略していた俺達だったが道中でアホ之河が放った大技で崩れた所からアイテムが出てきた。

だが安全確認をしようとした所に檜山の屑が静止を振り切り触れた。

するとやはりそのアイテムがトラップだったようで俺達は階層を飛ばされた。

「ベヒモスだけじゃねえ!他のモンスターの数も多過ぎる!」

「これは骨が折れるね…」

宙人達も必死になって対応しているが如何せん敵の数が多過ぎて後手に回ってしまっている状態だった。

「ベヒモスは僕がなんとか対応してみるから織徒君達は他の魔物の対処をお願い!…」

「策は有るみたいだな…なら任せるが…俺もなるべく早く駆け付けるからよ!」

「了解!」

ハジメがベヒモスに対し対応すると言い出し俺はそれを信じてトラウムソルジャーの軍勢の対処に従事した。

「キャッ!?…」

「優花!?危ない!」

対処していた最中、優花がウッカリと転倒してしまい隙が出来てしまう。

俺は急いで火炎魔法を放ち彼女を救出する。

「大丈夫か優花?!」

「う、うん大丈夫!…」

「敵残存率は?」

「大分減ってはきている筈!…」

「そうか、なら俺はハジメの所に向かう!」

「あ…気を付けて!…」

助け出した優花に残存率を聞いて俺はハジメの所に駆け付ける事を決める。

「ハジメ!」

「織徒君!ベヒモスの足止め成功したよ!」

「上出来じゃねえか!トドメは俺に任せろ!はっ!」

ハジメはベヒモスの動きを封じる事に成功したようで俺は詠唱する。

「グルウウウー!?…」

「よし!…」

俺の火炎魔法の直撃をモロに受けたベヒモスは倒れ伏す。

そこで気を抜いてしまっていたのが運命の別れ道だった…

「「!?」」

此方へ向かって別の火球が着弾してきたのだ。

「う、うわあああああー!?」

「ハジメ!?しまった足場が!?…」

俺とハジメは火球着弾のせいで引き起こされた崩落に巻き込まれてしまったのだ。

「ハジメ君!?」

「「織徒!?」」

「くっ!?…優花ぁー!コレを受け取れえー!」

崩落していく最中悟った俺は急いで懐から取り出した四色の戦士の指輪をなんとか優花に向かって叫びながら投げ渡した。

俺達は崩落に身を任せるしかなかった。

 

Side宙人

「そ、そんな!?織徒君達が!?…」

「「嫌ああああああああー!?」」

「香織、園部、もうこれ以上は!…」

「離してよ!」

「大体今の余計な魔法攻撃撃ったの誰よ!?…絶対に許さない!…」

「織徒、南雲…」

モンスター群をなんとか撃退し一息つこうとした瞬間織徒達が謎過ぎる攻撃魔法のせいで落下していってしまったのを目撃した俺達は呆然となっていた…。

こんな事仕出かすような輩は…

「オイ…こんな事になってんのにお前等はさっさと何帰ろうとしてんだ?…檜山あー!」

「お、俺達は何もしていな…」

「何もしちゃいないって?三下の屑共が!証拠はあがってんだよ!」

俺の追求に檜山達は言い訳しようとするがそこで轟連合のメンバーで如月 サキが持ち込んでいたスマホで檜山が織徒達に向けて魔法を放っていたのを撮影していた。

取り巻き達も誤魔化す為か一斉に放っているのもバッチリと映っていた。

監視を頼んでおいて正解だったが対応が後手に回ってしまっていたのが仇となってしまった。

「「なっ!?」」

真逆撮られているとは思っていなかったのか檜山達は目に見えてかなり狼狽していた。

「どうやら言い逃れ出来ねえようだな…覚悟は出来てんだよなあ?ああ?!」

「「うっ!?…」」

「ま、待つんだ風間!なんで檜山達がそんな事をする必要性があ…」

「ああ?…」

そこで決定的な証拠があるにも関わらず檜山達を庇おうとする天之河には呆れた。

「馬鹿之河、テメエは知らねえかもしれねえがコイツ等は毎度毎度織徒や南雲を敵視していたんだよ!

おもいくっそ下らねえ理由でな…」

「なに…?」

「一旦やめろお前達!後の対応は帰還してからにするんだ…」

「「…」」

言い争いがヒートアップするかに思われたがその場はメルド騎士団長に静止され俺達は王城へと帰還する事となった。

 

 

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