Side織徒
「う…」
俺は…運良く助かったのか?…そうかベヒモスの死骸巨体がクッションとなって落下の衝撃を抑えてくれたからか。
「そうだ!ハジメは!?…」
俺と一緒に謎火球撃ち込みに巻き込まれて落ちてしまったハジメの安否を急いで確認したが周囲には人っ子一人見当たらなかった。
もしかして落下地点がズレた?それとも…此処は恐らくは迷宮の最下層付近の階層…ベヒモスなどとはとても比較にならないであろうモンスターがうろついている筈だ。
早急にハジメを探し出さねば非常に不味い状況なのは明白なのだが…正直俺の今のステータスでも非常にキツイ所の話ではない…。
「ン?アレは!?…」
ふと俺の目に明らかに新し目な穴倉が映った。
「もしかして!…」
俺はその穴倉へと潜ってみた。
「これは…もしかして神水か!…此処はやはりハジメが作った!…」
其処には神水と呼ばれる超万能回復薬が湧き出ている泉が存在していた。
「ン?…」
ふと神水泉を覗き込んでいると何か別の光が見えてきた。
「何だあ!?」
その光の輝きがより一層増していったかと思うと宙に何かが浮かんでいた。
「うお!?…」
その浮かんでいた何かが俺の右手に向かって飛んできた。
「こ、コレは一体?!…」
俺の手に填められたのは不可思議な形状をした剣だった。
『我はテガソード!さあ、願いを言え!』
「うお!?願いだと?…なら俺に此処を乗り越えられる力を!」
剣、<テガソード>がいきなり言葉を話し驚くがそう言われ俺はそう叫ぶ。
『リングを使え、それが我等との契約だ』
「リングって…真逆コレが!…」
俺はテガソードに言われる通りに今迄使い道の分からなかったあの指輪を台座から外しテガソードの窪みに填め込んだ。
『CroupyouareHands!』
「うおっと!?…こ、こうするのか?」
見事に指輪が填まり音声に驚く俺だったがすぐに気を取り直し操作する。
『ゴジュウウルフ!ウルオオーン!』
「これは!…」
俺の体が赤い光に包み込まれる。
その光がやんだ瞬間に俺は泉を覗き込んで確認する。
「俺、変身したのか!…凄え力が湧き上がってくる!…これなら!…」
俺は神水を可能な限り回収し力を試す為に穴倉を出た。
「グルル!…」
「でやっ!」
「グルオ!?……」
遭遇した大熊型モンスターをテガソードで一閃する。
大熊はいとも容易く両断され絶命する。
「このまま最下層まで一気に突き進める奴が何かないか…!」
探った俺は腰に巻かれた爪の様な形状をしたバックル<ツメガバックル>から別のリングを取り出す。
30と別の赤い戦士が描かれたリングをテガソードに装填する。
『センタイリング!♪~ボウケンジャー!』
「おお!?」
すると何処からともなくドリルタンクが出現する。
「これならいける!ハジメ、俺も其処迄行くから待っていろ!…」
俺はドリルタンクに乗り込み階層を一気に突き進んで行くのだった。