仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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1話 私のお仕事

 

朝7時、私の携帯のアラームが私の部屋に鳴り響き、私はスマホを手探りで探してアラームを止めた。

 

沢芽市のとあるアパートの一室にて私は寝ぼけ眼のまま洗面台にて顔を洗った。

手早く洗顔を済ませて歯を磨く。

 

葉月「今日の仕事は…」

 

私は歯を磨きながら自分のスマホの1日の仕事のスケジュール表を確認した。

 

葉月「今日も忙しいなぁ…」

 

今日の仕事についてぶつぶつ言いながらも私は菓子パンを引っ張り出して口に放り込んだ。本当なら目玉焼きを焼いたりと簡単な調理をした方がいいとは思っているのだが正直朝は忙しくて作る余裕が無いのである。

 

葉月「ごちそうさま」

 

パンを食べ終わるのに10分とかからず私はすぐに出勤の準備に入った。

肩までかかった黒髪をブラッシングし寝癖を直しながら整えた。

そして簡単なメイクを施し、私は仕事用のスーツを取り出した。

 

葉月「まだ…着慣れないなぁ…」

 

私は今の仕事を始めてからまだ2週間しか経っていない、大学を卒業してすぐに今の仕事に決まったためにスーツに慣れていなかった。

 

葉月「そろそろ慣れないと…」

 

私はそう自分に言い聞かせながら、白いシャツに上から黒のジャケットを羽織り、黒のフレアスカートを着用する。

 

葉月「さて…行きますか!」

 

私はバッグを持ち、玄関の扉を施錠してアパートから出た。

 

今日も私の忙しい1日が始まる。

 

 

 

 

私の名前は水瀬葉月20歳 沢芽市のユグドラシル・コーポレーションと呼ばれる大企業に勤める新人秘書だ。

その中でもユグドラシルの研究部門であるプロジェクトリーダーの主任さんの秘書の仕事に任命され、先輩秘書の指導の元、日々主任の秘書を任せて貰っている。

 

葉月「おはようございます」

 

私はすぐに職場に到着し受付を通り社員のICカードをかざして社内に入った。

 

私のアパートから徒歩10分ほどの場所に私の職場である会社があり、巨大なユグドラシルタワーがそびえ立っている。

 

私の朝の仕事は研究部門のメンバーにコーヒーを入れる事でありすぐにコーヒーの準備に入った。

 

お湯が沸騰するのを待っていると2人の男性が会議室に入室して来る。私は作業の手を止めて男性2人に挨拶を交わす。

 

葉月「おはようございます貴虎さん、シドさん」

 

貴虎「あぁ…おはよう…」

 

シド「おはよう」

 

私に挨拶を返してくれる2人は呉島貴虎さんとシドさん貴虎さんは研究部門のメンバーであり貴虎さんこそプロジェクトリーダーの主任さんである。

 

貴虎「水瀬…今日のスケジュールなんだが…」

 

葉月「今日のスケジュールは…」

 

私は出来上がったコーヒーをテーブルに置き、今日のスケジュールの記したメモを読み上げていく。これが朝1の私の仕事だ。

 

葉月「はい…今日もこの内容でよろしくお願いします」

 

貴虎さんと別れて私はある場所へと足を進めた。秘書の仕事は1人にずっと付きっきりのイメージがあるが貴虎さんは自分の部屋でパソコンでの作業が多いため常に付きっきりと言う訳では無いのだ。

 

葉月「失礼します…」

 

私は淹れたてのコーヒーを持ち、研究室の扉をそっと開けて中に入ると1人の白衣を着た男性と私と同じ女性の秘書がおり何か話をしているようであった。

 

葉月「おはようございます…凌馬さん、湊先輩!!」

 

凌馬「やぁ…良く来たね水瀬君…いやぁ…朝からすまないね…」

 

そう言って私のコーヒーを受け取る白衣の男性は戦極凌馬さん。ユグドラシルの科学者でありヘルヘイムの森の研究、ロックシード及び戦極ドライバーの開発をした方である。

 

葉月「あの…先輩…今日のコーヒーはどうでしょうか?」

 

湊「美味しいわ…葉月…腕を上げたわね」

 

そう言って私のコーヒーを褒めてくれるのが私の憧れの先輩である湊耀子先輩だ。

湊先輩は凌馬さんの秘書を務めていて凌馬さんの指示で任務をこなしているエリートの先輩である。

 

凌馬「さて…湊君の今日の戦闘シミュレーション…水瀬君にも参加してもらうことにするよ」

 

葉月「え…私が…ですか…?」

 

そう言いながら凌馬さんは私に量産型の戦極ドライバーを手渡してきて私はそれを受け取った。戦極ドライバーはつい最近量産化に成功し、ヘルヘイムの森を調査する研究員に行き渡っており、謎の多いヘルヘイムの森を探索するには必要不可欠のアイテムである。

 

葉月「はぁ…では…お手柔らかにお願いします…先輩…」

 

私は正直戦うのはあまり好きでは無く、戦闘術を湊先輩に叩き込まれてある程度自信があるもののあまり戦うのは好きでは無かった。

 

 

 

-シミュレーションルーム-

 

「「「うわぁぁ…」」」

 

ヘルヘイムの森を模したシミュレーションルームで男性社員が湊先輩の変身するライダー、マリカによって全滅に追いやられていた。

 

葉月「ひぇぇぇ…先輩強すぎ…勝てる気がしないよぅ…」

 

私は近くの木に体を隠して先輩の様子を伺っていた。私は黒影と呼ばれる量産型のアーマードライダーに変身しており同じ姿をした男性社員達がなす術もなく地面に倒されていく。

 

湊「葉月!!そこにいるのはわかっているわ!!隠れていないで出てきなさい!」

 

私の隠れている場所も既にバレているようで私の頭の上をソニックアローの弓の一撃が掠めていく。

 

葉月「わあああああ!!」

 

私はその場から駆け出し湊先輩に向かって槍を構えて突進していく。

 

葉月「でやぁぁ!!」

 

私の槍の突きが湊先輩の体を掠めたがすぐに至近距離のソニックアローが飛んできたので私はそれを槍で弾いた。

 

湊「なっ…!?」

 

葉月「とりゃあっ!!」

 

私は槍で先輩の手元を狙いソニックアローをはたき落とす事に成功するが先輩は武器を拾わずそのまま蹴りの一撃を私に放ってきた。

 

葉月「あわわわわ」  

 

私は湊先輩の蹴りをバックステップで回避し槍の一撃を繰り出そうとするが湊先輩の容赦ない攻撃がそれを許さない。

 

葉月「そりゃっ!!」

 

私はそこでわざと地面に倒れ、先輩に足払いをかけてバランスを崩した。読み通り湊先輩は体勢を崩して大きい隙を見せた。

 

葉月「今だ!!」

 

(マツボックリスカッシュ!!

 

私はドライバーのブレードを一回切って高く飛び上がって槍を湊先輩に向けて構えた状態で先輩に迫った。

 

葉月「先輩!!私の…勝ちです…!!」

 

湊「やるわね…でも…」

 

先輩は体勢を崩したもののソニックアローを素早く拾って私に向かって矢を放って来た。空中のため私は回避が出来なかった。

 

葉月「きゃあああ!!」

 

私は先輩の一撃を防げず地面に落下して強制的に変身が解けてしまった。

 

葉月「あぁ…もう少しだったのに…先輩強すぎですよ!!」

 

湊「やっぱり私と互角に戦えるのは貴方だけね葉月…他の研究員では肩慣らしにもならないわ…」

 

周りに倒れている研究員の方々を見ながら先輩はそう呟いた。私は苦笑いしながら先輩の手を取って立ち上がった。

 

凌馬「シミュレーション終了だ」

 

シミュレーション終了の合図が響き、周りの景色もヘルヘイムの森からシミュレーションルームへと景色が戻っていき、凌馬さんが満足そうな顔で私達の元へ歩み寄って来る。

 

凌馬「相変わらず湊君は絶好調のようだね…私のゲネシスドライバーを上手く使いこなしている。」

 

湊「プロフェッサー、私なんてまだまだですわ…それに…」

 

先輩は私の方をふと視線を動かして来たので私は緊張して背筋がピンと張ってしまう。

 

凌馬「水瀬君の貴重な戦闘データも取る事が出来たよ…まさか、ゲネシスドライバーを相手に量産型ドライバーであそこまでやれるとは…正直驚いたよ。」

 

ゲネシスドライバーは最近開発されたばかりの新型のドライバーであり、戦極ドライバーのデータを元に開発されたのだと言う。

 

凌馬「君の力を引き出すには、量産型ドライバーでは力不足だろう…」

 

葉月「でも私の本業は貴虎さんの秘書ですし…戦うことなんて…」

 

凌馬「いや…沢芽市のクラックの出現範囲が広がってインベスが街に現れたとなると…もはや我々だけでは手が足りなくなる…」

 

凌馬さんの言う通り今、沢芽市には町のあちこちにクラックと呼ばれるヘルヘイムの森に通じるゲートのような物が出現しており、そこからインベスと呼ばれるヘルヘイムに巣食う怪物がクラックを通して街中に現れているのだという。

 

凌馬「ま、君にもいずれ本格的に手伝って貰うことになるからその時はよろしく…」  

 

葉月「はぁ…わかりました…」

 

私の忙しい日々は今日も始まったばかりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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