仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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102話 受け継いだ力

 

葉月Side

 

葉月「うぅん…?」

 

私は緑色の怪人に吸収されてしまい気がつくと暗闇の中に立っており慌てて周囲を見渡した。

 

桃ノ助「ようやくお目覚めか?寝坊助」

 

葉月「桃さん?」

 

私の目の前には一緒に吸収されてしまった電王こと桃さんがおり私の頭を軽く叩いた。

 

葉月「私達…どうなったんですか?」

 

桃ノ助「取り込まれたのさ…ご神木にな…」

 

葉月「ご神木に…?」

 

私達はどうやら武神の世界のご神木に体を取り込まれてしまった様で私はふと周りをよく見渡すと他の取り込まれた武神達が暗闇の中で立っていた。

 

葉月「他の武神まで…そっか…私も一緒に取り込まれたんだ…」

 

桃ノ助「残念ながらな…」

 

武神ウィザード「君はこの世界の武神では無いな。異世界の武神か?」

 

葉月「えっ…はい…」

 

武神ウィザードが私の姿を見てそう問いかけて来たので私は思わず緊張してしまった。

 

葉月「私達…どうやってここから出ればいいんですか?」

 

武神龍騎「俺達も脱出しようとしたが無理だ…」

 

葉月「えっ…そんな…」

 

武神ブレイド「一度奴に取り込まれればもう2度と外には出れない様だ…」

 

葉月「そんな…私にはまだ…やるべき事が…」

 

武神オーズ「気持ちはわかるが…もうどうしようも無いんだ…エネルギー体として取り込まれればもう戻って来る事は出来ない…」

 

私は死刑宣告に等しい事実を突きつけられてしまうが私の元に武神ウィザードが歩み寄り私の手を握った。

 

武神ウィザード「大丈夫だ…君は君の事は私達が力を合わせて君をここから解放してあげよう…」

 

葉月「そんな事が可能なんですか?」

 

武神ウィザード「ただし条件がある…全ての武神がここに集い、武神鎧武が我々の力を取り込んだ時がチャンスだ」

 

葉月「全ての武神が!?」

 

武神ウィザード「君はこの世界にとっての異物…つまりこの世界の武神では無いからこそ…この世界のご神木と完全に1つになれない可能性が高い…」

 

葉月「なっ…なるほど…」

 

武神ウィザード「そして我々の力を武神鎧武が取り込んだ時大きな隙が生まれる可能性がある…」

 

葉月「どう言う事ですか?」

 

桃ノ助「つまり…武神鎧武のようなちっぽけな存在が全ての武神ライダーの力を体に取り込むと必ず油断するって事だ…」

 

葉月「油断…」

 

武神ウィザード「そして奴がご神木と融合を果たした瞬間を狙って俺達武神ライダーが君を外に脱出出来るように力を貸そう。」

 

葉月「皆さん…でも私だけいいんですか…貴方達も一緒に脱出は?」

 

武神ウィザード「俺達は役目を果たした…後は君に任せたい…必ず武神鎧武を倒し、この世界を救ってくれ…」

 

葉月「しかし…」 

 

桃ノ助「この世界の武神じゃない異世界出身のお前なら武神鎧武と対等に戦えるかもしれねぇんだ…ちゃちゃっと決めて来い!!」

 

葉月「わかりました!!必ず武神鎧武を倒します!!」

 

 

-数時間後-

 

私はご神木の中から外の様子を見ていたがチャッキーさんがヴィーナスに変身して武神鎧武と戦っている所を目撃していた。

 

葉月(チャッキーさん私の代わりにヴィーナスに変身して戦ってくれてる…)

 

 

武神鎧武「忌々しい奴らめ…私の本当の力ををみせてやる!!」

 

武神鎧武は根の中に飛び込むと根を伝って上へと登って行きそのまま自身の体をご神木へと融合させようと動き始めた。

 

(ブラッドオレンジアームズ・邪ノ道・オンステージ!!)

 

武神鎧武「天下は私の物だ!!」

 

 

武神ウィザード「よし…奴がご神木と融合を果たしたぞ!!皆の力を葉月へ集めろ!!」

 

武神ライダー達「「おう!!」」

 

私に向かって武神ライダー達が手を翳すと私の全身が光り始めて私は全ての武神の力を体に宿していった。

 

武神ウィザード「さぁ…我々の力を受け継ぎ武神鎧武を討て!!」

 

葉月「はいっ!!」

 

桃ノ助「後は任せたぜ?」

 

葉月「桃さん…皆さん…行って来ます!!」

 

私は武神ライダー達の力をその身に宿すと私はご神木から外へ向かって駆け出すと思い切りご神木を突き破るように高く跳躍した。

 

葉月「はあっ!!」

 

私がご神木から脱出すると武神鎧武が苦しみ始めており私は飛び上がりながら武神鎧武と側に倒れているチャッキーさんへと言葉を掛けた。

 

 

葉月「私の代わりにここまで頑張ってくれてありがとうございます…チャッキーさん…後は私に任せて下さい!!」

 

チャッキー「その…声は…」

 

武神鎧武「バカな…貴様…なぜ…!?」

 

葉月「ずっと待っていました…貴方が、吸収した武神ライダーのエネルギーを取り込んだご神木と融合する瞬間を!!」

 

武神鎧武「何だとっ!!」

 

葉月「これ以上は…貴方の好きにはさせない!!」

 

武神鎧武「ぐああああああああっ…」

 

私は武神鎧武の体から飛び出すと倒れているチャッキーさんの隣に降り立った。

 

 

葉月「お待たせしました…チャッキーさん!!」

 

チャッキー「おかえり…葉月さん…」

 

 

-現在-

 

葉月「はあっ!!せいっ!!」

 

武神鎧武「ぬうっ…」

 

私はヴィーナスに変身を完了させると武神鎧武にソニックアローを連続で叩きつけてダメージを与えていき武神鎧武は私の方を信じられないような様子でこちらを睨みつけていた。

 

武神鎧武「バカな…貴様は吸収した筈…戻っては来れぬ筈だ!!」

 

葉月「武神ライダー達が私を逃してくれたんですよ!!」

 

武神鎧武「バカな…そんな事が…あってたまるかぁぁぁ!!」

 

葉月「貴方は…私が倒す!!」

 

私は武神鎧武の薙刀をソニックアローで受け止めるとガラ空きのお腹に蹴りを叩き込み体勢が崩れたところでソニックアローの斬撃を連続で浴びせた。

 

葉月「せいっ!!はあっ!!」

 

武神鎧武「グアッ…」

 

私の斬撃により武神鎧武は床を何度も転がり私はゲネシスドライバーのレバーを1回絞った。

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

武神鎧武「何…分身だと!?」

 

私はホログラムのヴィーナスの分身を出して武神鎧武を翻弄し分身に気を取られているうちにソニックアローを構えて容赦なく武神鎧武を撃ち抜いた。

 

葉月「はあっ!!」

 

武神鎧武「ヌアアアアッ!!」

 

武神鎧武は大ダメージを受けたのか鎧とアンダースーツからは火花が上がり再び床に倒れ込んだ。

 

武神鎧武「おのれ…ならばもう一度私の力を見せてやる!!」

 

葉月「なっ…」

 

武神鎧武は両手を広げると辺りに花弁が舞い上がり私は天守閣全体に放たれた花弁を見るなりチャッキーさんへと駆け出してチャッキーさんを庇うように抱きしめた。

 

葉月「チャッキーさん危ないっ!!」

 

チャッキー「えっ…きゃっ…」

 

武神鎧武「消えろっ!!」

 

私の背後で大爆発が起きて私はチャッキーさんを抱きしめたまま天守閣から吹き飛ばされてしまい地上へと叩きつけられてしまった。

 

葉月「がはっ…」

 

チャッキー「葉月さん…私を庇って…大丈夫?」

 

葉月「大丈夫です……チャッキーさんは安全なところに隠れていて下さい!!」

 

チャッキー「うん!!」

 

私はチャッキーさんに避難するように呼びかけてチャッキーさんが近くの岩場に身を隠すのを見届けると私はゆっくりと体を起こして周りを見渡した。

 

葉月「…ん?」

 

貴虎「宇宙…来…」

 

私の側には見た事ないアームズへと変わっている斬月こと貴虎さんがおり片手に装着されたオレンジ色のロケットを手に両手を上に掲げている所だった。

 

葉月「……貴虎さん…何やってるんですか?」

 

貴虎「…たと…言っといてやるか…」

 

私は貴虎さんの方を見つめると貴虎さんも私の声に気づいたのか私の方へと歩いてやって来た。

 

貴虎「その声は水瀬か?それにそのベルトはまさか…」

 

葉月「あっ…えーと…なんと言ったらいいか…」

 

貴虎「ふっ…察するに例の新型が完成したのだろう?そのテストの為にこの世界にやって来た…そうだろう?」

 

葉月「えっ…とまぁ…そんなところです…」

 

ふと私の周りを見ると武神鎧武の手下であろう様々な怪人がおり私はソニックアローを構えて戦うために貴虎さんと背中合わせになった。

 

貴虎「ハアッ!!」

 

貴虎さんはロケットで飛び上がると周りの敵を蹴散らしていき、私は残りの敵をソニックアローで撃ち抜いていった。

 

葉月「うっ…」

 

私は順調に周りの敵を撃破していたが突如私の首に触手のような物が巻き付いてしまい視線を向けると私を吸収した緑色の怪人が私を触手で捕らえていた。

 

ウツボカヅラ怪人「クワーッ!!」

 

葉月「あっ…うっ…何…これ…力が…抜ける…」

 

私は突如力が入らなくなり触手を通して私の力を吸い取られているのを感じて私は必死に触手を引きちぎろうと力を込めたが拘束からは逃れられなかった。

 

葉月「ぐっ…まずい…だいぶ力…持って行かれた…」

 

貴虎「水瀬!!」

 

貴虎さんが私の危機に駆け寄ろうとしたが他の怪人達に妨害されてしまいなかなかこちらに救援に来る事が出来ないようだった。

 

葉月「うぅぅ…」

 

私は全身を触手で拘束されてそのまま持ち上げられてしまい緑色の怪人は私を再び吸収しようと口を開けようとした。

 

葉月「このままじゃ…また取り込まれる…」

 

桃ノ助(おい、何やってるんだよ!!俺達の力を受け継いだんだろ!!さっさと俺達の力で奴を倒しやがれ!!)

 

私は再び吸収されそうになってしまう突如私の体の中から桃さんの声が響き渡り私は驚きで目を丸くした。

 

葉月「えっ…桃さん!?一体どこから?」

 

桃ノ助(全く…手間のかかる奴だぜ…ほらこれを受け取りな!!)

 

葉月「えっ…わっ!!」

 

私の体の中から虹色に輝く何かが現れて私の体に巻きつく触手を引きちぎると私は地面に着地して私の手の中に虹色の何かが収まっていた。

 

葉月「何…これ…」

 

武神ウィザード(俺達武神ライダーの力を受け継いだんだ…今こそ、その力で奴を討て!!)

 

武神ウィザードの声が響いて私の手の中にある何かは錠前へと形が変化して私は錠前を見つめた。

 

葉月「これ…仮面ライダーのロックシード!?」

 

私が手にしているのは鎧武の顔を真ん中にその周りにたくさんの仮面ライダーの顔が描かれた特殊なロックシードであり、私はその錠前には心当たりがあった。

 

葉月(前に仮面ライダーフィフティーンが使った奴と同じ?でもあの時使ってた物より凄い力を感じる…)

 

私は仮面ライダーのロックシードを構えると緑色の怪人へと向き直りロックシードを開場してゲネシスドライバーに装着した。

 

(電王)

 

(ロックオン•リキッド)

 

(電王アームズ•いざ!クライマックス!!)

 

私はレバーを絞るとマロンの鎧が消失し上から電王の顔を模した鎧が被さり私は電王アームズへとアームズチェンジを果たした。

 

葉月「……」

 

桃ノ助「ほらっ…どうした?俺の決め台詞をバシッと頼むぜ!!」

 

葉月「はあっ…」

 

私は桃さんの無茶振りに頭を抱えながらもかつて桃さんがやっていた名乗りをやるために親指で自身を指差し、両腕と両足を広げて歌舞伎の見得を切るようにポーズを決めた。

 

 

葉月「私…参上!!」

 

桃ノ助「おおっ!!」

 

葉月「…と言っといてあげましょうか…」

 

桃ノ助「何だそりゃっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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