ザック「おりゃあああ!!」
光実「ハアッ!!」
強力な上級インベスを撃破したザックと光実は続けてデェジュシャシュに攻撃を仕掛けようと視線をデェジュシャシュの方へと向けたが2人の目に飛び込んで来たのは信じられないような光景だった。
ザック「なっ…葉月…?」
光実「嘘っ…そんな…まさか!?」
2人の目に映ったのは血の海に沈んでいる黒いスーツの女性でありその体を必死に揺さぶるチャッキーとシロと呼ばれている少女だった。
デェジュシャシュ「嘘では無い」
ザック「なっ…」
デェジュシャシュ「呉島葉月は死んだ!!私の手によって!!」
リカ「そんな…」
ラット「まさか…!?」
ペコ「葉月が…死んだ?」
凰蓮「こんな事って…」
城乃内「嘘だろ…」
デェジュシャシュの衝撃の言葉に一同はショックを受けており戸惑いを隠せないでいるようだった。
デェジュシャシュ「だが安心しろ…貴様らも同じ運命を辿るのだ!!」
光実「そんな!!嘘だ嘘だ嘘だ…嘘だ!!」
ザック「……」
デェジュシャシュ「フハハハハハ!!」
ザック「許せねぇ…お前だけは!!」
(マロンエナジー)
(ジンバーマロン!ハハーッ!)
ザックはマロンエナジーロックシードを素早く開錠しジンバーマロンアームズへとアームズチェンジを果たすとデェジュシャシュへと駆け出してマロンボンバーを叩きつけた。
ザック「オラァァァ!!」
デェジュシャシュ「ぬ…まだ抵抗するか…」
ザック「お前だけは絶対に許せねぇ!!」
デェジュシャシュ「そんな大振りな攻撃では私は倒せん!!ハッ!!」
ザック「なっ…ぐはあっ…」
ザックはひたすらマロンボンバーを振りかぶるがデェジュシャシュに躱されてしまい背中に斬撃を受けて地面に倒れ込んでしまった。
デェジュシャシュ「お前達の実力はその程度か?がっかりだな…」
光実「何っ!?」
デェジュシャシュ「葛葉紘汰や呉島貴虎はやはり現れぬか…奴らが居ない今、貴様ら如きではこの街を救う事は出来ぬ!!」
ザック「てめぇ…ぜってぇ許せねぇ!!」
ザックはデェジュシャシュの言葉に再び駆け出そうとしたがザックの肩を光実が掴んで止めた。
ザック「おいミッチ!?何で止めるんだよ!!」
光実「…今は撤退しよう…これ以上犠牲を出す訳にはいかない…チャッキー!!」
チャッキー「……葉月さん…葉月さぁん…」
リカ「チャッキー…今は逃げるよ!!」
今だに動かなくなった葉月を抱きしめながら泣いているチャーキーの肩をリカが叩いて呼びかけた。
チャッキー「うん…シロちゃん…」
シロ「……」
リカ「ほら!!アンタも行くよ!!」
シロはリカに急かされるとよろよろと立ち上がるとチャッキーと一緒に撤退する為に動き始めた。
凰蓮「お嬢さんはワテクシが運ぶわ!!」
チャッキ一「お願いします…」
凰蓮は動かなくなった葉月の体を持ち上げると葉月から血が垂れて凰蓮の腕に付着してしまった。
凰蓮(お嬢さん…貴方が居なければメロンの君がなんて顔をするか…)
光実「みんな!!僕の後ろに!!」
(ブドウ・スカッシュ)
光実はドライバーのブレードを一回倒してブドウ龍砲でデェジュシャシュの足元を狙い銃撃を放ち目眩しでその場から全員退散する事に成功した。
デェジュシャシュ「逃げたか…まぁよい…死ぬ時間が僅かに伸びただけの事よ!!」
-病院-
医師「我々も最前を尽くしたのですが…」
リカ「嘘っ…」
チャッキー「っ!!」
葉月は直ぐに病院に運ばれたものの医者の奮闘も虚しく葉月は息を吹き返すことも無く医師から伝えられたのは辛い宣告であった。
チャッキー「うぅぅぅ…」
リカ「チャッキーしっかり!!」
医師の手には聴診器とペンライトが握られており既に死亡確認がされたのだと言う現実を突きつけられてしまった。
医師「午後22時03分です」
チャッキー「うぅぅぅぅ…」
病室にはベッドで横になっている葉月とその側には床に泣き崩れたチャッキーとそれを支えるリカの姿があった。
チャッキー「葉月さん…目を覚ましてよ…貴方が居ないなんて辛すぎるよ…」
チャッキーはもはや冷たくなってしまった葉月の遺体を抱きしめるとその胸元でひたすら泣き続けていた。
しばらくして病室の外で待っていたビートライダーズのメンバーにもリカの口から葉月の死亡宣告という辛い結末が語られて全員が思わず涙してしまった。
ラット「そんな…」
ザック「葉月…」
凰蓮「お嬢さん…嘘…でしょう?」
城乃内「畜生!!」
光実「うわあああっ!!」
光実は握り拳を壁に叩きつけて怒りと悲しみを壁へとぶつけており直ぐに凰蓮へと腕を掴まれて止められてしまった。
凰蓮「およしなさい!!悲しいのは…みんな一緒よ…」
光実「うううううう…」
リカ「そう言えばシロちゃん…だっけ…あの子は?」
チャッキー「私、探してくる!!1番ショックを受けてるのはあの子の筈だから!!」
-屋上-
強風が吹き荒れる屋上にて巫女服の女の子が佇んでおり手元に銀色の果実を出現させると銀色の果実を掴みとって睨みつけていた。
シロ「銀色の果実…」
シロは神主が同じように刺された時にも銀色の果実の力を使って助けようとしたものの銀色の果実は神主の命を助ける事が出来なかった事を思い出していた。
シロ「何が銀色の果実だよ…おじいちゃんに続いてお姉ちゃんまで助けられないなんて…」
シロは銀色の果実を握りしめると地面に叩きつけようと振りかぶった。
シロ「役立たず!!こんなもの…こんなものぉぉぉぉ!!」
シロは銀色の果実を地面に叩きつけようと振りかぶるがその手を何者かが掴み上げてシロは思わず顔を上げた。
シロ「チャッキーお姉ちゃん…」
チャッキー「その果実は最後まで大事に守らないと神主さんから言われたんでしょ!!」
シロ「…でも銀色の果実は命を救う事は出来なかった…黄金の果実の複製品なのに…ここまで何も出来ないなんて思わなかった…」
チャッキー「でも…その果実はお兄さんの手には渡しちゃ駄目だよ!!最後まで神主さんが命を賭けて守ろうとした物だから…」
シロ「うん…ごめん…チャッキーお姉ちゃんも辛い筈なのに…」
チャッキー「ううん…私もとっても辛いよ…葉月さんは私の憧れの人だったから…」
チャッキーは溢れる涙を拭いながら顔を上げるとシロの手を握りしめた。
シロ「これから…どうしよう…?」
チャッキー「今は葉月さんを安らかに見送らないといけないから…私達に出来る事をしよう!!」
シロ「うん…」
シロはチャッキーに連れられて病院の屋上を後にするがふと後ろを振り返ると一言呟いた。
シロ「おじいちゃん…お姉ちゃん…2人の思いは私が受け継ぐから…沢芽は私が絶対に守ってみせる!!」
-ロシア-
貴虎「私だ……光実か…どうした?」
その頃ロシアにてアーマードライダーによる強盗事件を追っていた貴虎は光実から葉月が亡くなったとの連絡を受けて言葉を失っていた。
貴虎「………」
光実「兄さん?」
貴虎「…そうか…」
数秒貴虎は沈黙してしまうが直ぐに光実に向かって短い言葉を掛けて電話を切ってしまった。
貴虎「………」
電話を切るが再び黙りこくってしまった貴虎を見て一緒に行動を共にしていた相棒であるミハイルと呼ばれる男性が貴虎へと声を掛けた。
ミハイル「タカトラ…何かあったのか?」
貴虎「…妻が…亡くなった…」
ミハイル「まさか…君が自慢げに話していたあのハヅキと言っていた女性が!?」
貴虎「………」
ミハイル「こうなったら今すぐに日本に戻らなければ…」
貴虎「…いや…このまま任務を続行する…」
ミハイル「何故だ!!君の奥さんが!!」
貴虎「我々の使命は…この国で勝手な事をしているアーマードライダーの殲滅、及び戦極ドライバーの回収…今我々がこの国を離れる訳にはいかない…」
ミハイル「しかし!!」
貴虎「任務最優先だ…行くぞ…」
ミハイル「タカトラ…」
貴虎は葉月の死の連絡を受けても尚自身の使命と向き合い前に進もうとしているが、先頭を歩く貴虎の背中はミハイルの目からは小さく映っていた。
ミハイル「タカトラ…辛い気持ちが背中越しだが伝わるよ…決して無理をしないで欲しい…」
前を歩く貴虎は涙を流す事は無かったが、地面を踏み締める一歩一歩が普段より小さくなっている事に、自身は気づいていなかった。
貴虎(……葉月…)