仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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111話 葉月さんとの出会い

 

チャッキー「葉月さん…」

 

翌日、病院の霊安室にてチャッキーとリカとシロが集まり、葉月の遺体を清めるために葉月と向き合っていたが、チャッキーは葉月の遺体を目にするなり目を背けてしまった。

 

チャッキー「駄目…やっぱり受け入れられないよ…」

 

リカ「チャッキー…」

 

シロ「チャッキーお姉ちゃん…」

 

リカ「チャッキーは無理しないで休んでて…」

 

チャッキー「うん…」

 

チャッキーはリカとシロが丁寧に葉月の遺体に化粧を施しているのを遠目に見ながら、かつて葉月と過ごしていた日々を思い出していた。

 

チャッキー(私と葉月さんが出会ったのは確か…)

 

 

-チャッキーの回想-

 

それは沢芽にクラックの出現が多く見られ始めた頃であり、ビートライダーズも抗争を終了している中で地球が滅びると言う話を舞から聞いた直後だった。

 

舞「皆さん聞いて下さい…今、沢芽市は危険に晒されています!!」

 

チャッキー「舞…」

 

舞が市民に沢芽市が危険に晒されている事を話そうとしたが、突如インベスが現れて会場は大パニックに陥ってしまった。

 

市民「やっぱりビートライダーズに騙された!!」

 

チャッキー「違う…違うよ!!これは…」

 

チャッキーが必死に市民に呼びかけるが、そこにインベスが襲い掛かり、チャッキーは恐怖で尻餅をついてしまった。

 

チャッキー「来ないで…」

 

チャッキーが尻餅をついたまま動けないでいると、そこにインベスがチャッキーに向かって飛び掛かるが、突如インベスは何者からの蹴りを受けて蹴り飛ばされていた。

 

チャッキー「えっ…」

 

???「はあっ!!」

 

チャッキーが目にしたのは赤い弓を持った見た事もない白いアーマードライダーであり、謎のアーマードライダーはインベスを蹴り飛ばすと、赤い弓でインベスを斬りつけていく。

 

チャッキー「新しい…アーマードライダー?」

 

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

???「せやあっ!!」

 

白いアーマードライダーは赤いベルトのレバーを押し込むと、赤い弓にエネルギーを溜めて一気にインベスへと斬撃を放ち、一瞬で撃破してしまった。

 

???「ふぅ…」

 

チャッキー「あの…助けてくれてありがとうございます…」

 

???「怪我が無いようでよかったです。」

 

白いアーマードライダーはインベスを撃破すると私の方へと歩み寄って来た。

 

???「あ、ごめんなさい…今変身を解きますね」

 

白いアーマードライダーは茶色のロックシードの蓋を閉じると変身を解除し、中から現れたのは黒いジャケットに黒のフレアスカートを身に纏ったとても綺麗な女性だった。

 

チャッキー「わ、美人さんだぁ…」

 

???「えっ…?」

 

チャッキー「あっ…ごめんなさい…まさか女の人だとは思わなかったから…ちょっとびっくりして…」

 

???「あぁ…アーマードライダーで女性は珍しいですよね…」

 

チャッキー「う、うん…」

 

葉月「私は水瀬葉月って言います…アーマードライダーヴィーナスです…」

 

チャッキー「私は千秋…チーム鎧武のメンバーだよ…みんなからはチャッキーって呼ばれてる!!」

 

葉月「もちろん知ってますよ!!私…チーム鎧武のファンなので…」

 

チャッキー「へ?そうなの…嬉しいなぁ…」

 

葉月「ところで今何をしてたんですか?」

 

ふと周りを見渡してみると、機材が散らばり市民に配布する筈のチラシが散乱してしまっており、光実が舞に平手打ちをされているところだった。

 

葉月「光実君?」

 

チャッキー「この街の危機をみんなに呼びかけていたんだけど…なかなか上手くいかなくって…」

 

葉月「呼びかけ?」

 

チャッキー「さっき舞から聞いたんだ…ユグドラシルがこの街の危機に何もしてくれない!!秘密を全部知ってて隠してるんだって!!」

 

葉月「そ、それは…」

 

チャッキー「ユグドラシルが何もしてくれないから…私達が頑張る事にしたんだ!!」

 

葉月「……」

 

チャッキー「葉月さん…?」

 

私は急に無言になってしまった葉月さんの様子を伺うと突如葉月さんは私に頭を深々と下げた。

 

チャッキー「えっ…何っ!?」

 

葉月「ごめんなさい!!実は私…ユグドラシルの人間なんです!!」

 

チャッキー「えっ…じゃあ何で!?私を助けたのも私達ビートライダーズの監視のため?」

 

葉月「ち、違います…私は貴方を助けたくて…」

 

葉月さんは必死に言葉を紡ごうとしているようだったが、今の私はユグドラシルが許せない気持ちで一杯だったようで、思わず葉月さんの頬を殴打してしまった。

 

葉月「痛っ…」

 

チャッキー「あんたなんか知らない!!2度と私達の前に姿を見せないで!!」

 

葉月「あっ…待って…チャッキーさん!!」

 

舞「チャッキー!?どうしたの!?」

 

リカ「ちょっと!!」

 

チーム鎧武のメンバー達が私を呼び止めるが、私は頭に血が登っていたからか、そのまま葉月さんやチーム鎧武のメンバーから逃げるように立ち去ってしまった。

 

 

-数日後-

 

それから数日が経ち、私は冷静にあの時の出来事を深く後悔しており、ダンスの練習もなかなか集中出来なかった。

 

チャッキー(私…言い過ぎちゃった…あと思い切りぶっちゃったし…)

 

私はあの時、思わず感情に任せて葉月さんを殴打してしまった事をとても後悔していた。

 

チャッキー(冷静に考えれば葉月さんは何も悪い事してないじゃん…ユグドラシルだからって詳しい話を聞かなかったのは駄目だったなぁ…)

 

私は街中を歩きながらこれからどうしようかと考えていたものの、突如目の前にクラックが現れた事に気づかなかった。

 

インベス「グワァ…」

 

チャッキー「きゃあっ!!」

 

突如目の前にクラックが現れて中からインベスが飛び出して私に飛び掛かって来たので、私は思わず腰を抜かしてしまった。

 

チャッキー「うわっ…」

 

インベスの襲撃をなんとか躱そうとしたものの、私は身動き一つ取れなくなってしまい思わず目を瞑ってしまうが、インベスが悲鳴を上げて地面を転がる音が聞こえたので、恐る恐る目を開けた。

 

葉月「はあっ!!」

 

そこにはアーマードライダーヴィーナスがおり、インベスに向かって弓を放ち攻撃を仕掛けており私は思わず目を丸くした。

 

チャッキー「葉月さん…何で…!?」

 

ついこの間思い切り平手打ちをして嫌われたと思っていたのだが、葉月さんは私をインベスから守ってくれているようで、私は思わず葉月さんへと声を掛けた。

 

チャッキー「どうして…私を助けるの?ユグドラシルなのに…」

 

葉月「ユグドラシルだからなんて関係ありませんよ!!」

 

チャッキー「えっ…」

 

葉月「街の人達が危機に陥ったら迷わず助けたい!!私は沢芽を奴らの手から守りたい!!だから私はユグドラシルに入ったんです!!」

 

チャッキー「葉月…さん…」

 

葉月「沢芽の人達は…私が守る!!」

 

レデュエ「面白いねお前…愚かな弱い猿共をわざわざ助けるなんてね…」

 

チャッキー「誰っ!?」

 

葉月「武装したインベス!?」

 

レデュエ「それにしてもここがお前達…猿の世界か…門を開けてみればこうなっていたとは…」

 

そこに緑色の謎のインベスが現れて葉月さんの方へと槍を向けていた。

 

レデュエ「お前の力…見せてみるがいい…」

 

葉月「チャッキーさんは下がって…はあっ!!」

 

葉月さんは赤い弓を構えると、鋭い刃の部分をインベスへと向けて振り翳していたが、緑色のインベスは杖で攻撃をいなしていた。

 

レデュエ「ほらほら…どうした?その程度の力な訳が無いだろう!!」

 

葉月「うっ…がっ…」

 

葉月さんは槍の攻撃を受けて体勢を崩してしまい、そのまま地面に転がされてしまった。

 

葉月「っ!!」

 

葉月さんはふと後ろを振り返ると、私の方とその反対側の方へと視線を向けていた。

 

チャッキー「えっ…」

 

私のいる場所の反対側には小さな男の子が隠れており、葉月さんは私と男の子のところまで攻撃が行かないように必死に私達を背にして守ってくれていた。

 

チャッキー「私だけじゃくて…あんな小さな子供まで…」

 

レデュエ「フンッ!!」

 

葉月「ぐっ…あぁ…」

 

葉月さんは緑色のインベスの攻撃を受けてしまい、隠れている男の子の側まで吹き飛ばされてしまい、男の子は驚いて走り出してしまった。

 

男の子「うわああああ…」

 

チャッキー「危ない!!」

 

レデュエ「まだネズミが隠れていたか!!フン!!」

 

葉月「っ!!」

 

緑色のインベスは長い上から植物の蔦のような物を伸ばして男の子目掛けて蔦を叩きつけようと伸ばしていった。

 

チャッキー「駄目ぇぇぇ!!」

 

私の必死の叫びも虚しく植物の蔦が男の子に襲い掛かろうとしたが、男の子の上から葉月さんが覆い被さり、攻撃を背中で受けてしまっていた。

 

葉月「ぐっ…うぅぅ…」

 

チャッキー「葉月さん!?」

 

葉月「君…大丈夫?」

 

男の子「ありがとうお姉ちゃん…」

 

葉月「大丈夫…君は絶対に傷つけさせないから…」

 

チャッキー「葉月さん…」

 

レデュエ「ならば…これならどうだ!!」

 

葉月「くっ…うぅ…」

 

今度はいくつもの蔦が襲い掛かり、葉月さんは男の子を後ろに下がらせると、両手を広げて私達を守るように攻撃をその体で受け始めた。

 

チャッキー(なんで…その弓で弾いちゃえばいいのに…何で受け続けてるの…)

 

ふと葉月さんはこちらに視線を向けるとまるで(大丈夫)と言わんばかりに首を縦に振った。

 

チャッキー(そっか…攻撃を弾いたら私達の元へと蔦が飛んで行くかもしれないから、安易に蔦の軌道を変える事が出来ないんだ…だから受け続けてるんだ…)

 

葉月さんはふらつきながらも必死に攻撃を受け続けていたが、痺れを切らした緑色のインベスが杖を思いきり掲げた。

 

レデュエ「猿にしてはよく頑張っているが…これで終わりだ!!」

 

葉月「うっ…きゃあああああっ!!」

 

チャッキー「葉月さん!!」

 

当たりどころが悪かったのか葉月さんの腰に装着されている赤いドライバーに蔦が命中してしまい、ベルト帯が消失して支えを失った赤いドライバーが腰から弾け飛び、葉月さんは強制的に変身が解除されてしまい、地面に崩れ落ちてしまった。

 

チャッキー「ドライバーが…」

 

赤いドライバーは高く跳ね上げられてガシャンと音を立てて転がり私の足元まで転がってきて、私は思わずドライバーを拾い上げた。

 

チャッキー「葉月さん…」

 

私は赤いドライバーを葉月さんへと投げ渡そうとしたが、緑色の怪人は葉月さんを踏みつけると、私の元へと迫って来ていた。

 

レデュエ「そこのお前…その赤い奇妙なおもちゃを渡せ!!」

 

チャッキー「くっ…」

 

敵の狙いは葉月さんの戦力を奪うのが目的のようで、私が手に持っている赤いドライバーを奪おうとこちらに迫って来ていた。

 

チャッキー「来ないで…」

 

男の子「お姉ちゃん…」

 

私は男の子を後ろに隠しながら後ろに後退するが、ふと緑色のインベスが足を止めた。

 

レデュエ「貴様…!!」

 

葉月「行かせ…ません!!」

 

気づくと葉月さんが緑色の怪人の足を掴み歩みを止めており、葉月さんは必死に叫んでいた。

 

葉月「チャッキーさん…男の子とそのドライバーを持って逃げて下さい!!」

 

チャッキー「そんな…葉月さん変身も解けちゃって無茶だよ!!」

 

葉月「いいから早く!!」

 

 

 

 

 

 

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