仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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114話 襲撃

 

-3日目の夜-

 

それから私達は準備に時間が掛かり、予定より遅くお通夜の時間を迎えて、お通夜の会場にはチーム鎧武のメンバーやバロンのザック、そして城乃内に凰蓮さんなどの知り合い全員が集まった。

 

チャッキー「どう…ミッチ?」

 

光実「やっぱり駄目だ…電話が通じない…」

 

私は貴虎さんに葉月さんに会って欲しいがために、海外で任務中の貴虎さんを呼び戻すためにミッチに連絡して貰っていたが、なかなか連絡がつかなかった。

 

城乃内「葉月との最後の別れだって言うのに…何やってるんだ…!!」

 

凰蓮「坊や!!メロンの君にも話は伝わっている筈よ…彼にはやるべき任務があるのよ!!」

 

城乃内「でもっ!!」

 

凰蓮「彼だって最後ぐらいはお嬢さんを見送ってあげたかった筈よ…でも彼の仕事上それは難しいようね。」

 

ザック「シャルモンのおっさん…」

 

凰蓮「だから…彼に代わってワテクシ達が責任を持ってお嬢さんに最後のお別れをしないといけないわ!!」

 

光実「あんた…」

 

ペコ「た、大変だ!!みんな!!」

 

そこに慌てた様子のペコが会場に駆け込んで来て、全員の視線がペコへと集中した。

 

ザック「どうしたペコ?」

 

ペコ「奴がまた現れた!!インベスを操って街の人達を襲わせてる!!」

 

光実「まさか…あの黒いオーバーロード!?」

 

ペコ「あの黒いオーバーロード…俺達を狙っているみたいだ!!」

 

光実「奴の狙いは僕達ビートライダーズなのか…?」

 

そう呟きながらミッチとザックが目を合わせると、会場から慌てて出て行こうとしたので私は思わず2人を呼び止めた。

 

チャッキー「ミッチ!!ザック!!気をつけてね…相手は…」

 

光実「わかってる…沢芽を奴の好きにはさせない…」

 

ザック「葉月の仇は俺達がとる!!」

 

2人が真剣な表情で私達にそう答えると、2人は会場を慌てて飛び出して行った。

 

城乃内「こういう時俺達は何も出来ないのか…」

 

凰蓮「せめて戦極ドライバーさえあればワテクシ達だって…」

 

シロ「2人とも…」

 

そこに今日1日姿を隠していたシロちゃんが現れて、城乃内の元へと歩み寄った。

 

城乃内「な、なんだよ!?」

 

シロ「これ…使って…」

 

凰蓮「これは…」

 

シロちゃんが2人に差し出したのは戦極ドライバーであり、ドライバーにはロックシードが装着されていた。

 

城乃内「お前…これどうしたんだよ!?」

 

シロ「このロックシード…前に街中で暴れていたギャング達から奪ったやつ…」

 

チャッキー「ギャングって…最近話題のインフェルノの連中?」

 

シロ「うん…そして戦極ドライバーもギャングから奪った奴を改造した…」

 

凰蓮「貴方…そんな事まで出来るの?」

 

シロ「戦極凌馬の戦極ドライバーの設計図は既に流出してるみたい…機械いじりが得意な私なら1日あれば作れる…」

 

城乃内「よっしゃ!!これならアイツらと戦える!!」

 

シロ「…それでもお兄ちゃんは強いよ…気をつけて?」

 

凰蓮「ワテクシ達に任せておきなさい!!」

 

そう言うと2人は会場を飛び出して行ってしまいその場には私、シロちゃん、リカ、ラット、ペコが残された。

 

ペコ「俺達も変身さえ出来たら…」

 

チャッキー「……」

 

私はふと棺の隣の机の上に置いてある葉月さんのゲネシスドライバーに視線を移した。

 

チャッキー「みんな…負けないで…」

 

 

光実「ぐはあっ…」

 

ザック「ミッチ!!ぐあっ…」

 

デェジュシャシュ「貴様らのような雑魚が私を止められるものか!!」

 

その頃、デェジュシャシュとインベスの集団を相手に光実とザックは苦戦を強いられており、デェジュシャシュは2人に向かって剣を向けた。

 

光実「くっ…やっぱり僕達だけじゃ…」

 

ザック「諦めんな!!絶対仇を取るんだ!!」

 

デェジュシャシュ「仇?ああ…呉島葉月の事か!!奴も愚かだな…さらに愚かな我が妹を庇って死ぬとは…なんて人間は脆い…」

 

ザック「お前!!」

 

光実「葉月さん…くっ…」

 

城乃内「好き勝手言ってんじゃねぇ!!」

 

そこに城乃内と凰蓮が合流し、光実とザックを助け起こして2人は目を丸くした。

 

光実「2人ともなんで…」

 

凰蓮「あのおちびさんからドライバーとロックシードを提供して貰ったのよ!!」

 

ザック「それはインフェルノの連中から回収した奴か!!」

 

城乃内「これがあれば俺達も戦えるんだよ!!」

 

2人は戦極ドライバーを取り出して見せるとそれを見たデェジュシャシュは剣を向けて歩み寄って来た。

 

デェジュシャシュ「愚かな…そんなに死にたいのか?」

 

凰蓮「さぁ…お嬢さんの仇討ちよ?」

 

城乃内「はいっ!!」

 

2人は戦極ドライバーを腰に当てると銀色のベルト帯が腰に巻き付いて固定されて、ドライバーのフェイスプレートにはグリドンとブラーボの顔が出現した。

 

凰蓮・城乃内「変身!!」

 

 

(ドリアン)

 

(ドングリ)

 

(ロックオン)

 

(ロックオン・Come on)

 

(ドリアンアームズ!ミスターデンジャラス!)

 

(ドングリアームズ!ネバー ギブ アップ!)

 

 

2人はブラーボとグリドンに変身を果たすとそれぞれの武器を手に取って構えた。

 

城乃内「行くぞ〜!!」

 

凰蓮「おおおおっ!!」

 

デェジュシャシュ「さぁ…来い!!」

 

デェジュシャシュはインベスの群れを差し向けると城乃内と凰蓮は別れてインベスと戦い始めた。

 

光実「僕達はオーバーロード本体を!!」

 

ザック「おう!!」

 

(クルミ・オーレ)

 

ザックはドライバーのブレードを2回倒して拳にエネルギーを溜めると2連続で衝撃波を放ち、それに続き光実が銃撃を放ちデェジュシャシュにダメージを与えていく。

 

デェジュシャシュ「ぬぅ…」

 

ザック「まだまだいくぜ!!」

 

光実「ハァァァァ!!」

 

デェジュシャシュ「グハァッ…何だと!?」

 

次々と繰り出される2人の連続攻撃を受けてデェジュシャシュはふらついて膝を突いていた。

 

ザック「このまま押し切る!!」

 

光実「ハアアッ!!」

 

デェジュシャシュ「バカな…この私が…お前達如きに…」

 

このまま追い討ちを掛けるためにデェジュシャシュへと駆け出した2人をよそに、僅かにニヤリと笑みを浮かべたのを今の2人は気づく事は無かった。

 

 

チャッキーSide

 

ミッチや城乃内達が会場を飛び出して行ってから、私は無事に帰って来るのをシロちゃん達と一緒に待っていたが、私は何か嫌な予感がして辺りをしきりに見回していた。

 

シロ「チャッキーお姉ちゃん?」

 

チャッキー「みんな大丈夫かな?相手は葉月さんを倒してしまうほどの強敵だけど…」

 

リカ「今はみんなを信じるしかないよ!!」

 

チャッキー「う、うん…」

 

その時隣にいたシロちゃんが立ち上がり辺りを見回し初めて私も同じく立ち上がった。

 

シロ「この気配は…まさか!?」

 

チャッキー「ちょっと嫌な予感がしたけど…まさか…」

 

直後、ガラスが割れる音が響き渡り外から初級インベスが3体乱入して、私達は突然の襲撃に悲鳴を上げた。

 

ラット「なんだこいつら!?」

 

シロ「…やられた…まさか…陽動作戦…?」

 

チャッキー「まさか!!」

 

シロ「アーマードライダーを相手にしてる間に手下のインベスに私達を襲わせるのが奴らの目的だ…」

 

ペコ「おいおい…どうするんだ…?」

 

私達は固まって防御体制に入るがインベスはじりじりと距離を詰めて来てしまい追い詰められていく。

 

シロ「はっ!!」

 

チャッキー「シロちゃん!!」

 

そこにシロちゃんが槍を手にインベスを蹴散らして行くが、窓からさらに大量のインベスが現れて、シロちゃんはこちらの方へと視線を向けながら叫んだ。

 

シロ「この数…私1人じゃ長くは持たない…逃げて!!」

 

リカ「逃げようにもこの数じゃ逃げられないよ!!」

 

入り口にもインベスがおり全員で突破するのは厳しい状況は明らかであった。

 

ペコ「くっ…だったら俺がアイツらを止める!!」

 

チャッキー「ちょっとペコ!?」

 

ペコは葉月さんの遺品の品々の中のゲネシスドライバーとロックシードを掴み取るとゲネシスドライバーを腰に当てるとロックシードを構えた。

 

ペコ「変し…」

 

ペコがマロンエナジーロックシードを開錠しようと構えたが横から飛びかかって来たインベスの妨害を受けて地面に倒れ込んでしまった。

 

ペコ「ぐわあっ…痛ぇ…」

 

リカ「ちょっとペコ!?しっかりして!!」

 

ペコは腕を負傷してしまい赤い血がダラダラと流れており床には吹き飛ばされた衝撃で腰から外れたゲネシスドライバーとマロンエナジーロックシードが転がっており私はドライバーとロックシードを拾い上げた。

 

チャッキー(葉月さん…)

 

私は近くの棺に眠る葉月さんの顔を見るとロックシードを掴み取りリカ達の方へと向いた。

 

チャッキー「リカ…ペコをお願い…インベスは私が!!」

 

リカ「チャッキー!?葉月さんのドライバーを…!?」

 

私はゲネシスドライバーを腰に当てて装着するとインベスの攻撃を躱しながらマロンエナジーロックシードを開錠した。

 

(マロンエナジー)

 

シロ「チャッキーお姉ちゃん!?やめて!!」

 

チャッキー「変身っ!!」

 

シロちゃんの声が響くが私は素早くドライバーにロックシードを装着してハンガーを閉じるとレバーを素早く押し込んだ。

 

(ロックオン・リキッド)

 

(マロンエナジーアームズ)

 

チャッキー「うっ…あああああああ…」

 

私の体を白いアンダースーツが覆いその上から茶色の鎧が被さり展開したがすぐに私の体に衝撃が襲い私は膝を突いた。

 

リカ「チャッキー!?」

 

チャッキー「どう…して…試練の時は何事も無く普通にヴィーナスに変身出来たのに…!?」

 

私は体中に痛みが走り鎧を身に纏っているのが辛く感じて必死に胸を押さえていた。

 

シロ「試練中は本当の体じゃなかったからだよ!!その新型のドライバーは生身だと危険すぎる!!」

 

チャッキー「…どういう…事!?」

 

シロ「従来の戦極ドライバーを遥かに上回る性能だけど…使用者の危険度は戦極ドライバーと比べ2倍となってる筈…危険だよ!!」

 

リカ「なんて事…チャッキー!!早くベルトを外して!!」

 

リカが私のゲネシスドライバーの銀色のベルト帯を掴み外そうと力を込めるが私はリカの手を振り払って無理やり立ち上がった。

 

チャッキー「それでも…シロちゃん1人じゃ止められないよ…私が葉月さんの代わりにやらなきゃ!!」

 

リカ「どうして…!?」

 

チャッキー「決めたんだ…私が葉月さんの意思を継ぐって…」

 

私はソニックアローを掴み取ると刃の先をインベスへと向けた。

 

葉月(葉月さん…貴方の勇気を私に分けて…)

 

私はソニックアローを構えるとインベスの群れへと駆け出して行った。

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