仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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129話 葉月の変装術

 

 

私はヘルヘイムの森に入ると駆紋さんを探すために森の中を大股で歩き始めたが慣れないタイトスカートに歩きずらさを感じていた。

 

葉月「タイトスカート慣れないなぁ…」

 

今思えば湊先輩はあの短いタイトで鋭い蹴りを繰り出せるのだから毎度凄いと感じてしまう。

 

葉月「とりあえず駆紋さんを見つけて連れて帰らないと…」

 

私は一歩を踏み出すと何かを踏んでしまいそれを拾い上げるとそれは大きな辞書であった。

 

葉月「何でこんなところにこんな物が…?」

 

その時近くで打撃音が響き渡り慌てて音のある方向へと駆け出すとそこにはインベスと戦闘中の駆紋さんであった。

 

戒斗「あぁっ…」

 

駆紋さんは前の戦いの傷が痛むのかインベスに押されており地面に倒されてしまっていた。

 

葉月「駆紋さ… 駆紋戒斗!!」

 

戒斗「またアンタか…」

 

葉月(おっ…バレてないバレてない!!)

 

私はインベスを蹴り飛ばすと背後に回ったインベスに向かって回し蹴りを繰り出して地面に倒し同時にゲネシスドライバーを取り出して腰に当てて装着した。

 

葉月「一旦引きなさい!!」

 

戒斗「まだだ…俺はまだこいつらに屈したりしない!!」

 

葉月「そんな傷で何が出来るんで…何が出来るの!?」

 

私はいつもの丁寧口調が完全には抜けきらずに言葉を言い直してしまうが迫り来るインベスを見るなりピーチエナジーロックシードを取り出して構えた。

 

葉月(そういえばこのロックシードが使えるって事は私マリカに変身出来る?)

 

私はピーチエナジーロックシードをじっと見つめると再び構え直して開錠した。

 

 

葉月「変身っ!!」

 

 

(ピーチエナジー)

 

 

ふと上空を見上げると桃の鎧が出現しており私はロックシードを弧を描くように回しかけた所で自身がヴィーナスの変身ポーズをとっている事に気づいて動きを止めた。

 

 

葉月(間違ってヴィーナスの変身ポーズ取るところだった…湊先輩の変身ポーズは確か…)

 

私は再びロックシードを構えると湊先輩と同じく一度後ろに手を回してロックシードをドライバーに装着してハンガーを閉じてレバーを押し込んだ。

 

(ロックオン・ソーダー)

 

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

アラビアンな曲が流れたかと思うと私の全身を黒とピンクのツートンカラーのアンダースーツが覆い上から桃の鎧が被さって展開して最後にソニックアローを掴んだところで変身を完了させた。

 

葉月「ハアッ!!」

 

私はいつもより声を低くして声を上げるとソニックアローで次々とインベスを切り裂いていき最後に蹴りを繰り出していく。

 

葉月(装甲面積が薄い分素早く動けるのがマリカの利点…だからこそ!!)

 

私は普段のアーマードライダーでは関節の可動域の関係上、決してできないであろう回転蹴りを浴びせるとインベスは派手に吹き飛んでいく。

 

葉月「ハアッ!!ヤアッ!!」

 

私が回転蹴りを繰り出すたびに鎧がガチャガチャと音を立ててくるっと回転するたびにマリカの桃色の前掛けが舞い上がり銀色の裏地が顔を覗かせた。

 

(ロックオン)

 

私はピーチエナジーロックシードをソニックアローに装着すると一気に弦を引き絞り技を放ち、再び弦を引き絞って連続で技を放った。

 

(ピーチエナジー)

 

私はインベスを全て撃ち抜き全滅させたところでピーチエナジーロックシードの蓋を閉じて変身を解除した。

 

葉月「大丈夫だったかしら?」

 

戒斗「余計なお世話だ」

 

駆紋さんは変身を解除するが手が痛むのか手を庇うような動きを見せたので私は駆紋さんの腕を掴む。

 

葉月「貴方怪我してるじゃない!!」

 

戒斗「こんな物かすり傷だ…大した事は無い…」

 

葉月「手を出しなさい…手当てするわ!!」

 

私は駆紋さんの手についた血を拭き取るとハンカチを巻きつけて傷を塞いだ。

 

戒斗「お前…何故俺に構う?」

 

葉月「へ?」

 

私は突然の駆紋さんの問いに気の抜けた返事をしてしまい咄嗟にどう答えようか考えてしまった。

 

葉月(貴方が好きだから…?いや…湊先輩はいきなり好意を伝えたりしない…)

 

咄嗟にかつて私が駆紋さんの事について湊先輩に直接質問した時の事を思い出していた。 

 

 

葉月(なんで湊先輩はそんなに駆紋さんの事を気にかけてるんですか?)

 

湊(私はね力を求める人が好きなの…どこまで行けるか見届けたくなるのよ)

 

 

かつて湊先輩が何度も口にしていた言葉が蘇り気づけば私は駆紋さんの隣に腰掛けて手のひらを駆紋さんの頬に当てた。

 

葉月「私は…力を求める人が好きなの…どこまで行けるか見届けたくなるのよ!!)

 

私は微笑みながら駆紋さんへと顔を近づけるが駆紋さんは私に興味が無いのか私の肩を押して立ち上がってしまう。

 

戒斗「フン…貴様も物好きだな…」

 

葉月(なっ…何ですかその反応!!私の…じゃなくて湊先輩の魅力が伝わって無い?)

 

私は湊先輩アピールをしたのだが駆紋さんは全くの反応を見せず私は少しムッとしてしまい気づけば必死にこちらに注目を向けようと必死になってしまっていた。

 

葉月「貴方はどうなの?貴方は私の事はどう思っているのかしら?」

 

戒斗「おい…何をする!?」

 

私は立ち去ろうとする駆紋さんを掴み側の木に体を押し付けると駆紋さんが嫌そうな顔をこちらに向けるが私は湊先輩の魅力を伝えるために必死になっており両肩に手を置いて自身の顔を近づけた。

 

葉月「貴方が望めば…私は貴方を…」

 

気づけばお互いの吐息が伝わるほどの距離になっており直後に私は我に帰り自分がとんでもない事をやらかしてしまったと感じてしまった。

 

葉月(あれ…そういえば私なんでこんなに必死になってるんだっけ?」

 

一瞬で私は冷静になりすぐに駆紋さんから離れるがある事を思いつき冷や汗をかき始めた。

 

葉月(まずい…私どうかしてた…こんなところ湊先輩に見られでもしたら…)

 

 

???「みーなーとーせーんーぱーい!!」

 

葉月「っ!?」

 

直後に背後から襲いくる聞き覚えのある声に私は恐る恐る振り向くとそこには私の姿に変装した湊先輩がニコニコと怖い顔で笑っており私は全身から冷や汗が流れる。

 

湊「なーにしてるんですかぁ?」

 

葉月「み、みな…葉月…これはその…」

 

直後私に変装した湊先輩は私の手を乱暴に掴むとその場で呆気に取られている駆紋さんに声をかけた。

 

湊「駆紋さん…私湊先輩にちょーとお話しがあるから先輩をお借りしますね?」

 

戒斗「あ、あぁ…」

 

そのまま私は湊先輩に手を掴まれながら引きずられてしまい駆紋さんからだいぶ離れたところに辿り着くと私の方を睨みつけた。

 

湊「さて…先輩?どういうつもりなんですか?」

 

葉月「いや…先輩…もう演技はもう…えっ…」

 

気づけば湊先輩はゲネシスドライバーを既に腰に装着しておりポケットの中からロックシードを取り出すと私はそれを見てギョッとしてしまう。

 

葉月「それ…私のマロン!?」

 

湊「変身!!」

 

(マロンエナジーアームズ)

 

湊先輩は一瞬でヴィーナスに変身を果たすとこちらにソニックアローを向けると私は慌ててドライバーを装着してピーチエナジーロックシードを開錠した。

 

葉月「湊先輩…私こんなつもりじゃなかったんです…変身!!」

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

湊「はあっ!!やあっ!!」

 

葉月「きゃっ…」

 

私は湊先輩の斬撃を浴びながら今だに私の口調を真似する湊先輩に必死に言葉を投げかけるが湊先輩は私を睨みつけた。

 

湊「葉月…私はそんな可愛い悲鳴を上げたりはしないわ…ましては駆紋戒斗にあんな事…!!」

 

葉月「ご、ごめんなさい…ちょっとやりすぎちゃいました…」

 

湊「駆紋戒斗にあんな事を…絶対に許さないわ!!覚悟しなさい!!」

 

葉月「あ、ああああ…」

 

湊「覚悟しなさい…葉月ぃぃぃ!!」

 

葉月「あ、あああやめ…きゃあああああっ!!」

 

直後私の情けない悲鳴が辺りに響き渡りさらに殴打する音が響き渡り、空中に葉月の装着していたゲネシスドライバーが腰から外れて空中に跳ね上げられて私は一瞬で変身を解除させられて地面に崩れ落ちながら考え事をしていた。

 

葉月(これじゃ自己アピールじゃなくて事故アピールじゃん…)

 

その後私は湊先輩にボコボコに叩きのめされてしまい会社に戻ると長時間のお説教を食らってしまった。

 

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