仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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151話 奪われる力

 

ウール「スウォルツ!!」

 

スウォルツ「どうやら無事にアナザーヴィーナスが誕生したようだな?」

 

ウール「お前に言われてアナザーヴィーナスを生み出して来たけど…あのウォッチには既にライダーの絵柄が入ってた…」

 

スウォルツ「ほう…」

 

オーラ「私も気になっていたのよね…仮面ライダーヴィーナスなんて私達の知る未来には存在しない筈よ?」

 

ウール「存在しないライダーの力を一体どこで手にいれた?」

 

スウォルツ「ふむ…」

 

 

回想 -並行世界-

 

とある並行世界では仮面ライダーヴィーナスこと水瀬葉月が謎の緑色の仮面ライダーに圧倒されており攻撃を受けてしまっていた。

 

葉月「きゃあああっ!!」

 

白ウォズ「悪く思わないで貰いたい…仮面ライダーヴィーナスの力を頂きたいだけだ…」

 

葉月「私…の力を…どうして…」

 

白ウォズ「これからの未来、我が救世主が魔王を滅ぼす事になるだろう…君の仮面ライダーの力を我が救世主に差し出すのだ」

 

葉月「ふざけ…ないで…これは皆を守る力…なんだから!!」

 

(ロックオン)

 

葉月はマロンエナジーロックシードをソニックアローに装填して弦を引き絞るが緑色の仮面ライダーは白い機械の本のような物を取り出して素早く何かを記して行った。

 

白ウォズ「仮面ライダーヴィーナス。必殺技を放とうとするがエネルギーが切れて不発に終わる。」

 

(マロンエナジー)

 

葉月「はっ!!…えっ…どうして!?」

 

葉月のソニックアローはエネルギーがチャージされず必殺技は不発に終わり葉月は慌ててソニックアローを確認した。

 

葉月「技が…出ない…」

 

白ウォズ「さぁ…君の力を頂くよ…」

 

葉月「くっ…渡さない…仮面ライダーヴィーナスの力は絶対に!!」

 

葉月はソニックアローを再び構えると緑色の仮面ライダーに向かって斬撃を繰り出そうとしたが突如背後に現れた男性に気づいて動きを止めて振り向くが時既に遅く、葉月の時間は停止して身動きが取れなくなってしまった。

 

白ウォズ「おや?タイムジャッカーかな?」

 

スウォルツ「まさか…異なる並行世界にもう1人のウォズがいるとはな…驚いた。」

 

白ウォズ「君の目的は仮面ライダーヴィーナスの力かな?」

 

スウォルツ「新たな王をこの手で生み出したいのだ…それにはジオウ達や他のタイムジャッカーが決して手出し出来ない並行世界の仮面ライダーの力が必要なのだ…」

 

白ウォズ「新たな王か…面白い。ならばここは君に譲ろうとしよう」

 

スウォルツ「あっさり手を引くんだな?」

 

白ウォズ「今、タイムジャッカーと交戦するのは賢くないからね?」

 

スウォルツ「わかっているじゃないか!!」

 

白ウォズ「それでは失礼するよ…次君達に会うのは私か…また別の並行世界の私かはわからないがね?」

 

スウォルツ「あぁ…」

 

緑色の仮面ライダーは姿を消すとその場には時間を止められて見動きの取れない葉月が残されてスウォルツはブランクウォッチをヴィーナスの体に埋め込んでしまい同時に止まった時間が動き出してしまった。

 

葉月「あっ…嫌…駄目…ヴィーナスの力…奪わないで!!」

 

スウォルツ「貴様の力を頂くぞ?そのためにタイムジャッカーの中でも俺しか来れない並行世界に来たのだからな?」

 

葉月「うぅ…やめ…て…」

 

スウォルツ「お前の意見は…求めん!!」

 

葉月「あっ…きゃああああっ!!」

 

ヴィーナスの体からブランクウォッチごとヴィーナスの力を抜き取られてしまい葉月はヴィーナスの変身が解除されてそのまま地面に崩れ落ちて気を失ってしまいスウォルツが持つブランクウォッチには禍々しい怪人のようなヴィーナスの絵柄が現れた。

 

(ヴィーナス)

 

スウォルツ「後はこのウォッチの契約者を見つけるだけだな…お前に感謝するぞ水瀬葉月。お前の力で新たなる王が生まれるのだ…」

 

スウォルツは最後に気を失っている葉月の髪を撫で回すとその場を離れてしまった。

 

 

-現在-

 

スウォルツ「お前達が気にする必要は無い…私の女神がいずれ王となるのだ!!」

 

スウォルツは笑いながらその場から立ち去ってしまいウールとオーラは怪訝な表情でスウォルツが去った方をじっと見ていた。

 

ウール「何を焦ってんだスウォルツの奴?」

 

オーラ「女神が王になったら女王になるじゃない…」

 

 

葉月「あれ…居ない…?」

 

その頃お土産を抱えた水瀬葉月がチームVENUSが練習している筈のダンスステージにやって来ていたがそこには誰もおらず葉月は頭を傾げた。

 

葉月「この時間は他のダンサー達もここに集まって練習してる筈なんだけど…」

 

その時ステージあたりにダンサーの荷物が散乱しているのに気がついて慌てて駆け寄った。

 

葉月「このタオルやローブ…チームバロンの?うわっ…ぼろぼろ…」

 

辺りにはチームバロンの衣装や私物が散乱しており赤と黒のローブはビリビリに裂かれていた。

 

葉月「一体何が起こってるの?」

 

 

その夜とあるビルの屋上にてチームVENUSのメンバーの一人であるミズキと呼ばれる女性がチームVENUSのパーカーを着て夜景を眺めていた。

 

ミズキ「何なのアイツ…私の邪魔をして!!」

 

ミズキは手すりに拳を叩きつけると苦痛の表情を浮かべるが背後の人物の気配に気づくと振り向きもせずに言葉を投げかけた。

 

ミズキ「またアンタか…アタシに何か用?」

 

スウォルツ「苦戦しているようだな?」

 

ミズキ「ハッ!!私は絶対に1番になるんだから!!その為にはチームVENUS以外のダンサーには消えて貰わないと…その為に5年の時を待ちながら力を溜め続けたんだから!!」

 

スウォルツ「それでいい…次はジオウに勝てる…今のお前は無敵だ!!」

 

ミズキ「どうかしら?」

 

スウォルツ「心配するな…例え倒れてもそのウォッチが動けばお前の力が失われる事は無い…その力は並行世界の仮面ライダーヴィーナスから奪った力だ。」

 

ミズキ「並行世界?」

 

スウォルツ「ジオウ達がお前を倒すには同様の仮面ライダーヴィーナスの力が必要だ。しかし奴らは時間軸や世界が違う所には干渉出来ない…この時代でヴィーナスウォッチを生み出す事は不可能だ」

 

ミズキ「ふぅん…まぁ私以外のヴィーナスなんてありえないから!!」

 

スウォルツ「期待しているぞ私の女神よ…」

 

ミズキ「フン!!」

 

(ヴィーナス)

 

ミズキはアナザーヴィーナスのウォッチを起動させるとそれを胸に押し付けて体の中に入れるとその体は禍々しい怪人の姿となった。

 

(ヴィーナス)

 

ミズキ「誰にも私の邪魔はさせない…私だけがキラキラと輝ければいいんだから!!」

 

ミズキは自身の変身を完了させるとビルから一気に飛び降りてしまった。

 

茶色の鎧はでこぼこの穴が幾つも空いており、前掛けのようなスカートは裾が裂けかけてボロボロになっており背中の白いマントもボロボロであり風を受けてバタバタと音を立てながらはためいた。

 

 

数日後 -ダンス会場-

 

ミズキを真ん中に左右にはチャッキーとリカの2人がミズキを挟みながらひたすらダンスの練習をしていた。

 

ミズキ「アンタ達二人とも動きがズレてる…ちゃんとアタシに合わせなさい」

 

チャッキー「っ!!」

 

リカ「ミズキ…」

 

ミズキ「聞いてるの?私に合わせろって言ってんの!!」

 

ミズキはチャッキーの胸倉を掴むと自身の顔をぐいと寄せた。

 

ミズキ「今のリーダーは私よ!!私の言うことが聞けないの!?」

 

リカ「やめてよミズキ!!こんなのおかしいよ!!」

 

ミズキ「おかしいですって…?このアタシに意見する気?」

 

リカ「っ!?そんな…事は…」

 

ミズキ「5年前に落ちぶれてたチームVENUSが誰のお陰でここまで注目され始めたのを忘れたの?」

 

リカ「それは…」

 

ミズキ「私一人の頑張りのお陰って事を忘れてるんじゃないわよ!!」

 

ミズキはチャッキーを突き飛ばすとチャッキーはたまらず尻餅をついてしまった。

 

ミズキ「アンタ達は私を引き立たせるための添え物なんだから…大人しく女神の言う事に従いなさい!!」

 

リカ「あんた…言っていい事と悪い事が…」

 

リカが思わず詰め寄ろうとしたが立ち上がったチャッキーがそれを制した。

 

チャッキー「ミズキ…あんた葉月さんの言葉を覚えてる?」

 

ミズキ「ハァ?」

 

チャッキー「チームのみんなはかけがえのない仲間…みんなで心を一つにするからこそお客さんを惹きつけるパフォーマンスが出来るって!!」

 

ミズキ「……」

 

チャッキー「葉月さんはチームを抜ける直前も凄い心配してた…今だってミズキの事を心配してる筈…」

 

ミズキ「うるさいわね…言ったでしょ?チームよりユグドラシルで就職する事を選んだ裏切り者の言う事なんて知らないわ!!」

 

チャッキー「葉月さんがユグドラシルに入社したのには訳が…」

 

ミズキ「うるさい!!」

 

チャッキー「っ!!」

 

ミズキ「聞きたく無いわ!!」

 

ミズキは足早に去ってしまいその場にはチャッキーとリカの2人が残されてしまった。

 

リカ「ねぇ…葉月さんがチームを抜けたのは仕事で忙しくなるからってわけじゃないの?」

 

チャッキー「葉月さんがチームを抜けた本当の理由はね…」

 

 

 

-クジゴジ堂-

 

その頃ソウゴ達はツクヨミの未来のタブレットで仮面ライダーヴィーナスの情報を調べていた。

 

ツクヨミ「見つけた!!VENUS!!」

 

ソウゴ「チームVENUS?仮面ライダーじゃなくてダンスチームじゃん?」

 

ツクヨミ「チームバロンと同じぐらいの時期に結成されたけどバロンに人気を奪われてメンバーも次々に辞めて小さくなっていったチームみたい」

 

ゲイツ「確か…2013年…アナザーガイムが生まれた時代か…」

 

ツクヨミ「それでチームVENUSとチームバロンも含めて当時活躍していたチームを調べてたらある1人の女性に辿り着いたの」

 

ソウゴ「女性?」

 

ツクヨミ「このタブレットに名前が記されてるけどチームVENUSの初代リーダー…水瀬葉月。どうやら彼女はダンスチームを作る事を最初に考えた人であらゆるチームの中でも有名だったみたい。」

 

ゲイツ「つまり…初代リーダーの水瀬葉月なら仮面ライダーヴィーナスの事を知っているかも知れない…そう言う事だな?」

 

ソウゴ「へぇ…それならヴィーナスウォッチを手に入れる手がかりになるかも!!」

 

ツクヨミ「でも…彼女は2013年の初めにチームを脱退しているわ…今はユグドラシルって会社に就職してるって書いてあるわ」

 

ソウゴ「ダンスやめちゃったんだ…もったいないなぁ…」

 

ツクヨミ「どうするゲイツ?」

 

ゲイツ「俺は2013年に行く。お前らはこの時代で水瀬葉月を探せ」

 

ツクヨミ「わかったわ…行くよソウゴ!!」

 

ソウゴ「うん!!」

 

 

 

 

 

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