仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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17話 逃亡

 

葉月「っ!!」

 

変身が解けてしまった私は湊先輩からの最後の一撃を覚悟して目を瞑ったが、いつまでも衝撃が来ない事を感じると目を開けてみると、私の目の前でソニックアローが止まっており、その手はとても震えていた。

 

葉月「湊先輩…」

 

湊「わ、私は…」

 

湊先輩は震える手でソニックアローを構えていたがやがてソニックアローを取り落としてしまい、ついに戦意を喪失してしまったのかピーチエナジーロックシードの蓋を閉じて変身を解除してしまった。

 

湊「…逃げなさい…」

 

葉月「…え?」

 

湊「プロフェッサーは貴方の始末をつける様に私に命じたわ…でも私には貴方を始末することが出来なかった…今なら逃げられるわ!!」 

 

葉月「…でも…!!」

 

湊「早く!!逃げなさい!!」

 

先輩は私にそう言いながら地面に落ちた破れた私の黒のジャケットを手に取って去って行ってしまった。

 

葉月(先輩…私を助ける為に…ありがとうございます)

 

私はフラフラの足を引きずってその場を脱出しようとロックビークルのロックシードを開錠してロックビークルに乗り込んでエンジン吹かせてその場を後にした。

 

 

 

湊Side

 

凌馬「やぁ湊君、水瀬君の始末はどうだったのかな?」

 

湊「命令通り始末しました。その証拠にこれを…」

 

そう言いながら湊は葉月の破れた黒のジャケットを目の前の机に置いた。

 

凌馬「ふむふむご苦労…と言いたいところだが…まさか君が彼女を庇うとはね…?」

 

湊「なっ!?」

 

凌馬「ヘルヘイムには監視カメラがいくつもあって君達の行動も全て映像で見ていたよ〜!!」

 

湊「申し訳ありませんプロフェッサー…しかし私は彼女を…」

 

凌馬「あーもういいよ彼女はしばらく行動出来ない様だからねこちらとしては都合が良いのは変わらないんだよ。」

 

湊「プロフェッサー…貴方は…」

 

湊は破れた葉月の黒のジャケットを胸に抱えて不満の表情を浮かべたが凌馬はそれに気付かずに部屋を出て行ってしまい、湊は慌ててその後を追った。

 

凌馬「悪く思わないでくれよ貴虎、水瀬君、禁断の果実を手に入れられるのは1人しか居ないんだ」

 

凌馬はそう言いながら廊下を歩いていたが廊下に火事を知らせるアラームが鳴り響いて2人は現場に急いだ。

 

 

-クラック前-

 

シド「ヘルヘイムの森に選ばれるのは奪い合い、勝ち残った1人だけ…つまり…俺にも資格はあるわけだ!!ハハハ!!」

 

2人が駆けつけるとシドが辺りの設備を破壊尽くしていたところだった。

 

凌馬「シド…貴様!!」

 

シド「湊…その様子だと水瀬を始末した様だな?俺も運がいい!!」

 

湊「なっ!?」

 

シド「厄介だった貴虎と水瀬が居ない今、もう遠慮する必要は無いってこった」

 

凌馬「ふざけるな!!」

 

湊「クラックが消える…」

 

シド「じゃあな…ここからは正々堂々と出し抜かせて貰うぜ!!」

 

シドはクラックの中に入ったところで人工的に維持していたクラックが閉じてしまい完全に消滅してしまった。

 

凌馬「おのれ…」

 

 

 

葉月Side

 

葉月「もう少し…あともう少しで…」

 

私はボロボロの体で足を引きずりながらフルーツパーラー「ドルーパーズ」へと向かっていたが限界が来たのか道の途中でバランスを崩して倒れてしまった。

 

葉月「うっ…もう…意識が…持たない…」

 

私は視界が定まらずついに意識を保てなくなり、意識が落ちかけるが私の体を誰かが揺さぶっているのに気づいて薄らと目を開けた。

 

???「ちょっと!!しっかりして!!」

 

葉月「だ…れ…?」

 

私は意識を保てずついに私の意識は深い深淵へと落ちて行ってしまった。

 

 

 

舞Side

 

ドルーパーズからの帰り道、チーム鎧武のガレージに戻る為に道を歩いていたチーム鎧武のメンバーの1人である高司 舞が道に倒れている葉月を見つけて体を揺さぶって呼びかけていた。

 

舞「ちょっと!!大丈夫!?しっかりして!!」

 

必死に呼びかけるが既に葉月は気を失っておりぴくりとも動かないので舞はすぐにスマホを取り出して救急車を呼ぶために119番通報しようとしたがある物を目にしてその手が止まる。

 

舞「ベルト…!?もしかしてアーマードライダー!?」

 

気絶した葉月の腰にはゲネシスドライバーが巻かれており、それをみた舞は電話を辞めて違う番号に電話をかけた。

 

舞「もしもし…ザック?女性が道に倒れて意識が無いの」

 

 

しばらくしてすぐにザックが現場に駆けつけたが倒れている女性の顔をみて驚愕した。

 

ザック「葉月!?おい!!大丈夫か!?しっかりしろ!!」

 

舞「知り合い?」

 

ザック「前に一緒に協力してインベスを倒したことがある…ユグドラシルのアーマードライダーだ!!」

 

舞「ユグドラシルの!?じゃあ紘汰が言ってた貴虎…さんと同じ!?

 

ザック「そうだ…とりあえずガレージに運ぶぞ!!」

 

ザックは葉月を抱き抱えてチーム鎧武のガレージに急いで向かった。

 

 

 

-チーム鎧武ガレージ-

 

ペコ「ザック!!舞!?」

 

ガレージにはチームバロンのメンバーの1人であるペコがおり、意識を失った葉月を抱えるザックを見て驚く。

 

ザックは葉月をソファーに寝かせて舞は葉月の腰からゲネシスドライバーを外して机の上に置き、怪我の手当を始めた。

 

ペコ「その人は?」

 

ザック「前に俺を助けてくれたユグドラシルの女性だ…」

 

ペコ「ユグドラシル!?じゃあこのベルトは…?」

 

ペコは机の上に置かれた葉月のゲネシスドライバーを手に取ってしげしげと眺めた。

 

ザック「ユグドラシル所属のアーマードライダーだそうだ。確か…秘書をやってるって言ってた。」

 

舞「すごいボロボロ…一体何があったんだろ…」

 

舞は葉月の手当を終えて近くの椅子に座って様子を伺うが不意に葉月が寝言を発したので舞は葉月をじっと見守った。

 

葉月「たか…とら…さん」

 

舞「貴虎さんって言った?もしかして貴虎さんの知り合い?」

 

舞の言葉にザックはそうかもしれないと頷くが不意に意識を失った葉月が身動きしてその目をゆっくりと開けた。

 

舞「あっ…目を覚ました?」

 

 

 

葉月Side

 

私は体の激しい痛みで目が覚めてゆっくりと目を開けるとそこは知らない天井で自分はソファーに寝かされている事に気づいた。私の体には毛布がかけられており、体には手当をしてくれたのか包帯やガーゼが貼ってあった。

 

舞「あ…!!目を覚ました…大丈夫?」

 

葉月「貴方は…もしかしてチーム鎧武の…」

 

舞「私は舞!!チーム鎧武のメンバーだよ!!」

 

葉月「貴方が助けて下さったんですね?すみません助かりました…」

 

舞「葉月さん…だっけ?倒れていた貴方をあたしとザックで運んだの!!」

 

舞さんはそう言うとそこにザックさんがやって来て私に笑顔を向けてくれた。

 

葉月「ザックさん…」

 

ザック「葉月!!怪我は大丈夫か?」

 

葉月「心配をおかけしました…葛葉さんは…?」

 

舞「紘汰なら…ユグドラシルの女性に連れられてどこかに行ったよ…」

 

葉月「ユグドラシルの女性…湊先輩が!?…っ痛…」

 

舞「だめだよ今は寝てなきゃ!!」

 

私は立ちあがろうとしたが痛みのせいで立ち上がれずにソファーに再び倒れてしまった。

 

ザック「今は無理すんな…葉月は今は休んでな…」

 

ザックは私に優しくそう語りかけ、私はしばらくは横になったまま回復に専念する事にした。

 

葉月「すみません皆さん…お世話になります…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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