その頃、重傷を負った影正が雅仁の元に辿り着き、傷口を必死に抑えながら雅仁へとゆっくりと歩み寄った。
影正「に、兄さん…」
雅仁「影正…」
影正「父さんを殺したんだって?」
雅仁「そうだ。力無き者は散る運命にある…復讐にでも来たか?」
影正「逆だよ…兄さんの側に居させてくれ!!兄さんのやろうとしている事を手伝いたい…」
雅仁「ふっ…さっき俺に銃を向けた男の言葉とは思えないな…」
影正「僕は兄さんの弟だ…今でも兄さんの事を尊敬してる!!だから!!」
雅仁「そうか…好きにしろ」
そこへ剣を持った貴虎が現れて雅仁は貴虎の方へと視線を向けた。
雅仁「来たか…」
貴虎「お前に来いと言われて断る理由は無い…葉月が人質にされてるなら尚更だ!!」
雅仁「ふむ…」
貴虎「俺とお前は同じ未来を見てた筈だ…力を持つものとして生まれ共に責務を果たすと…」
雅仁「確かに…以前の俺はそう考えていた。だが人はどう足掻いても滅びる運命にある…」
貴虎「何故そう思う?」
雅仁「いくら気高い精神を持とうと人間の愚かさには抗えない…」
貴虎「愚か?」
雅仁「愚かだ!!人間は愚かで悪意に満ちている…現に鎮宮鍵臣は自分が頂点に立つために同じ過ちを繰り返そうとした…人間は何度も何度も同じ過ちを繰り返す!!」
貴虎「悪意は断ち切ればいい何度でもだ!!」
雅仁「貴虎。俺達は生き残るべき人間を殲滅しようとした…強き者を選び、弱き物者を見捨てそれが正しいと思った。だが俺はスカラーシステムの炎の中で人間の未来を見た…」
貴虎「未来だと?」
雅仁「選ばれ生き残った人間は必ず歪む。自分達のように強き者は選ばれる権利がある…たが弱者は自分達が餌食になって当然だ!!それが見た未来だ…」
貴虎「それが今のお前の考えか」
雅仁「俺は手に入れた力を使って全てをこの手に収める…人類の頂点に立つ!!強き者がその力を使って人々を導く!!」
貴虎「導くだと…」
雅仁「それが俺の考えるノブリスオブリージュ…俺の使命だ!!俺は俺の考える世界を作るその為にお前をこの手で倒す!!」
貴虎はジャケットの前ボタンを外して剣を構えると雅仁も槍を構えて戦闘態勢に入った。
雅仁「過去の自分に別れを告げる為にな!!ハアッ!!」
影正「グッ!!」
雅仁「何をする!?」
雅仁は槍を手に貴虎に襲い掛かるが後ろに控えていた影正が雅仁の後ろに組みついて羽交締めにしていた。
影正「僕のジャケットの中には兄さんを吹き飛ばすには充分な爆弾がある!!僕と一緒に死んでくれ!!」
雅仁「俺を手伝いたいのではなかったのか?」
影正「兄さんに近づく為の嘘だよ。今の兄さんは兄さんじゃない!!」
貴虎「やめろっ!!決着は私がつける!!」
影正「これは僕達兄弟の問題だ!!僕と一緒に死んでくれ…兄さん!!」
貴虎「やめろぉぉぉ!!」
影正は爆弾を起動させて2人は爆発しそうになるが雅仁は突如白いオーバーロードの姿となり爆発で発生する炎を吸収してしまった。
雅仁「残念だったな…これが俺の本当の姿だ!!」
影正「そ、んな…」
雅仁はそのまま影正を念力で遠くに吹き飛ばしてしまい貴虎へと視線を向けた。
雅仁「貴虎始めるぞ!!」
貴虎「来い!!」
貴虎へと槍が振り下ろれるが貴虎は冷静に攻撃を見切り、剣で弾き躱しながら交代し一撃一撃をいなしていた。
貴虎「それがお前の手に入れた力か…」
雅仁「そうだ!!俺は人間を超えてオーバーロードとなったこの力を使って人類を導く!!行くぞ…貴虎ぁぁぁ!!」
貴虎「くっ…」
雅仁「デヤッ!!ハッ!!ヌアッ!!」
さらにスピードを上げた雅仁の攻撃に貴虎は防戦一方となってしまうが剣で槍を跳ね上げると槍を手で掴んで動きを封じに掛かった。
貴虎「これでわかった…お前は何も変わって無い…」
雅仁「いや俺は変わった!!」
貴虎「変わって無い!!変わったのはこの…俺だぁぁぁ!!ハッ!!」
藤果side
藤果はアイムが他のチームに必死に呼びかけているのを物陰から見守っていた。
アイム「みんな聞いてくれ!!俺達は今まで貴族達に虐げられて来た…でも奴らの思い通りにはならない…なっちゃいけないんだ!!」
藤果(アイムさん…)
アイム「俺達の運命は誰のものでもない…俺達の物だ!!今から貴族達に反旗を翻す…俺達の手で俺達の未来を掴むんだぁぁ!!」
そこへグラシャが現れて全員の視線がグラシャへと注目が集まった。
ベリト「グラシャさん無事だったんですね!!」
グラシャ「1つだけ聞く…フォラスはどうした?」
アイム「俺が殺した…」
パイモン「仕方無かった!!もう奴は…」
グシオン「アイムさんはフォラスを楽にしてやるために!!」
アイム「言い訳をするつもりは無い…奴の命を奪ったのは俺だ!!」
アイムに殴りかかろうと必死に拳を抑えるフォラスの仲間にそう必死に説明するがグラシャはアイムを睨みつけながら距離を詰めて来た。
グラシャ「貴様は正しい…だが!!貴様と馴れ合うつもりはない」
グラシャはバナナロックシードを取り出すとそれを見たアイムは焦りの表情を見せた。
アイム「俺達が戦う理由なんてもう無い!!」
グラシャ「理由ならある!!俺は俺の強さを証明する…そして俺の求める世界を手に入れる!!」
アイム「この国は俺達の力に変わる…それでも戦うのか!!」
グラシャ「この国を変えたくても力が無ければまた別の力で俺達はまた踏み躙られる!!」
アイム「グラシャ…」
グラシャ「誰かを虐げる力じゃない強さで…俺はこの世界を手に入れてみせる!!」
グラシャはバナナロックシードを強く握り締めるとアイムの方をじっと見つめた。
グラシャ「俺と戦え…どちらかがこいつらを率いるに相応しいか決着をつける!!」
アイムは迷いながらも周りを見渡してチームメンバーの顔を見ると決意を固めてオレンジロックシードを取り出した。
アイム「わかった…俺はお前と戦う!!」
パイモン「待てよ…どうして戦わなきゃいけないんだよ!!」
ベリト「そうですよ…グラシャさんは…」
オセ「俺達は騙されて戦わされてただけだ!!もう戦わなくていいですよ!!」
グシオン「そんなの馬鹿げてますよ!!」
ベリアル「アーマードライダーになったらみんな化け物になっちゃうのよ」
アイム「それでも決着をつける!!今まで死んでいった奴らの為にも!!」
グラシャ「そうだ…奴らの死を乗り越えて俺達は前に進む!!」
アイム「何が正しいか…」
グラシャ「何が間違っているか」
アイム「全てを超えて…」
グラシャ「己の意志を貫き通す為に!!」
アイム「お前を倒して証明してみせる…ただの力だけじゃ無い本当の強さを!!」
グラシャ「来い!!アイム!!」
アイム•グラシャ「「変身!!」」
(オレンジ)
(バナナ)
2人はロックシードを構えると勢い良く開錠してそれぞれの鎧が出現した。
(ロックオン)
(オレンジアームズ!花道 オンステージ!)
(バナナアームズ・ナイト・オブ・スピアー)
アーマードライダープロト鎧武となったアイムとアーマードライダープロトバロンのグラシャが同時に激突してお互いの武器が火花を散らした。
戒斗(葛葉ぁぁぁ!!)
紘汰(戒斗ぉぉぉ!!)
それはまるでかつての駆紋戒斗と葛葉紘汰と同じであり2人の激しい戦いの火蓋が今、切られた。