仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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短編 ジョージ狩崎編
180話 CSM化計画


 

 

紫色のアーマードライダーとの戦いから数年が経ち貴虎さんは再び海外へと任務で旅立ち、私は1人で沢芽市の防衛に当たっていた。

 

葉月「はあああああっ!!」

 

シカインベス「ギャァ!!」

 

私の前にはシカインベスがおり私はソニックアローでひたすらインベスにダメージを与えていたが違和感を感じて動きを止めた。

 

葉月「何かおかしい…まるで人間みたいな動き…誰かが変身してるみたいな」

 

元々インベスは人間などの動物が果実を口にして変化した物だと理解していたために考えすぎだろうと思ったが今回は特に人間としての動きが目立ち違和感を感じていた。

 

葉月「とりあえず…今は!!」

 

(ドラゴンフルーツエナジースカッシュ)

 

ゲネシスドライバーのレバーを1回押し込みソニックアローの斬撃でインベスを切り裂くとインベスは大爆発を起こして煙が晴れるとそこには男性が倒れていた。

 

葉月「少し前に城乃内さんと凰蓮が戦ったって言うインベスに変身する人間!?」

 

ふと足元を見ると黒い何かが落ちておりそれを拾い上げるとそれはスタンプであった。

 

葉月「まただ… 城乃内さんが言ってた人間がインベスに変身するこの変なスタンプ…一体何なの?」

 

地面に倒れた青年に駆け寄るとその行手を塞ぐかのような白いジャケットを着た男性が現れて私に向かってスマホらしき物を構えた。

 

狩崎「ヘェーイヘェーイヘェーイ!!本物の呉島葉月こと、アーマードライダーヴィーナスに会えるとは!!」

 

葉月「ひゃっ…貴方…誰ですか!?」

 

狩崎「君達仮面ライダーのファンなんです…」

 

葉月「君達!?もしかしてですけど城乃内さんや凰蓮さんとお知り合いなんですか?」

 

狩崎「That's right.!!以前あの2人にはスタンプ事件で世話になってね…まだスタンプが残っていたとは予想外だ…」

 

葉月「あの…それで貴方は一体…?」

 

狩崎「ジョージ狩崎…またの名を…」

 

狩崎と名乗る男性は懐から金色のドライバーを取り出すと腰に当てて装着すると同じく金色の何かを掲げて見せた。

 

狩崎「仮面ライダージュウガ!!」

 

変身ポーズを決めた彼の姿に私はぽかんと口を開けてしまい返事を返すのに少し間が空いてしまった。

 

葉月「えっ…仮面ライダー?」

 

 

-狩崎の自宅-

 

葉月「わっ…仮面ライダーのグッズがこんなに…」

 

狩崎さんの自宅には仮面ライダーのフィギュアがたくさん飾ってありその側には見たことがあるような仮面ライダーのベルトがディスプレイ台座の上に飾られていた。

 

葉月「仮面ライダーってこんなにグッズ化されてたんですね…」

 

狩崎「そう…私のコレクションだ…こんなにも商品化されて私も嬉しい!!」

 

葉月「コレクションなんですね…あ、戦極ドライバーまでありますね…」

 

飾られている戦極ドライバーはまるで本物と見た目が全く同じであり私は飾られている戦極ドライバーをじっと眺めた。

 

葉月「なんか本物よりしっかりしてません?と言うかこれ本当に商品なんですか!?」

 

狩崎「そうですよ〜CSMの出来は素晴らしいですからね!!」

 

葉月「CSM?」

 

聞き慣れない単語につい反応してしまいそれを聞いた狩崎さんはよくぞ聞いたと言わんばかりに私の肩手を置いた。

 

狩崎「COMPLETE SELECTION MODIFICATION!!略してCSM!!」

 

葉月「はぁ…それでそのCSMって一体何なんですか?」

 

狩崎「仮面ライダーのベルトを商品として最新の技術・造型手法を用いて再構築した、大人の為のなりきりシリーズ商品と言うわけだ!!」

 

葉月「なるほど…つまり大人のためのなりきりアイテム…そう言う事ですね?」

 

私は戦極ドライバーを眺めながらそう呟いているとふと金色のベルトの存在を思い出した。

 

 

葉月「じゃああの金色のベルトもCSM…つまりなりきり商品ですか?」

 

狩崎「ノンノン…あのジュウガドライバーは本物…本物の仮面ライダーに変身出来る一般人には決して手に入らない作品なのでーす!!」

 

葉月「な、なるほど…そういえば私に頼みたい事があるって言ってましたが頼みたい事と言うのは?」

 

狩崎「ふっふっふ…」

 

狩崎さんは怪しい笑みを浮かべると私は思わず圧倒されてしまい後ろに下がるが狩崎さんは私に距離を詰めて来て私の手を握った。

 

葉月「ひゃっ…」

 

狩崎「頼む…ヴィーナスの姿をよく見せてくれないか!?」

 

葉月「えぇ!?」

 

 

数分後、狩崎さんの部屋の真ん中で私はヴィーナスに変身した状態でしばらく立ったままぼんやりと天井を見つめていた。

 

葉月「あの…もうそろそろ…」

 

狩崎「まだ待って欲しい!!まだヴィーナスのデータが足りない!!」

 

葉月「はぁ…」

 

狩崎さんは私の周りをぐるぐると回りながらスマホでヴィーナスの全身を撮影しており私は思わず頼みを引き受けてしまったのを後悔し始めていた。

 

狩崎「栗をモチーフにした茶色のアーマー!!メットも同じく栗のように光沢のある丸みを帯びておりそれに対してライドウェアは旦那様の呉島貴虎の変身する斬月に合わせて白!!」

 

葉月「そ、そんな事まで…」

 

狩崎「肩のアーマーは輝きを増したシルバー!!そして茶色の前掛けにはなんとここにも小さな栗が描かれている!!」

 

葉月「……」

 

狩崎「そして注目すべきはこのゲネシス…」

 

葉月「も、もうおしまいです!!」

 

狩崎「あぁ〜そこをなんとか…後はメインのドライバーを是非見せて欲しかったのですが…」

 

狩崎さんの止まらないヴィーナスの説明に私はマロンエナジーロックシードの蓋を閉じて変身を解除してしまいドライバーを腰から外そうとしたところで狩崎さんが待ったを掛けて私は思わず頭を掻いた。

 

狩崎「頼む!!後はゲネシスドライバーだけ詳しくみせて頂けないだろうか!!」

 

葉月「はぁ…どうしてそこまでドライバーを見たいんですか?」

 

狩崎「実はゲネシスドライバーも商品化を期待されているんだ…」

 

葉月「商品化…まさか…さっきのCSM!?」

 

狩崎「そうですとも!!CSM戦極ドライバーに続いてゲネシスドライバーも期待の声で溢れているのです!!」

 

葉月「はぁ…このドライバーが…ですか…」

 

狩崎「私の知り合いにCSMを作っている知り合いが居てね…是非ともCSM化を実現したいのだ!!」

 

葉月「うーん…」

 

狩崎「どうか…どうか!!ヴィーナスの変身を再現する商品が出るのは貴方にとっては損では無い筈!!」

 

葉月「いやいろいろと損しているような…あぁもうわかりましたよ!!あと10分だけですよ!!」

 

狩崎さんにゲネシスドライバーとマロンエナジーロックシードを渡すと熱心に撮影を始めてしまいレバーを絞ったりして細かい動作の確認を始めてしまった。

 

狩崎「ワンダフル!!これは凄い!!CSM化が楽しみだ!!」

 

葉月「はぁ…もうなんか疲れちゃいました…」

 

 

それから数ヶ月後に自宅に大きな荷物が届き恐る恐る中身を確認するとCSMを開発している会社からCSM化したゲネシスドライバーのサンプルが届いて私は思わず感嘆の声を漏らした。

 

葉月「うわ…凄い…本物以上じゃん…」

 

塗装やレバーの押し込み具合など本物以上に素晴らしい出来になっており一緒に中に入っているエナジーロックシードを眺めていたが私はある事に気がついた。

 

葉月「あれ…無い…無い!!」

 

私は狩崎さんに着信をいれると電話越しに大声を上げた。

 

葉月「狩崎さーん!!マロンエナジーロックシードが付いてませーん!!」

 

狩崎「マロンエナジーロックシードは今後別売りで販売予定だ!!」

 

葉月「なっ…な…な…何でなんですかぁぁ!!」

 

それからしばらくして再びCSMを制作している会社からサンプル品が届き中身を確認するとバナナやクルミのロックシード達と共にメインのマロンエナジーロックシードが入っているのを確認するがすぐに箱に仕舞うとそっと押し入れの奥にしまい込んでしまった。

 

葉月「はぁ…何やってるだろ私…」

 

そう呟く私の背後の棚にはCSMのメロンエナジーロックシードが置いてありその後ろには私と貴虎さんの写真が飾られていた。

 

 

 

 

 

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