葉月「うっ…うぇぇぇぇん…」」
私はもう幼い子供のように泣き叫び、年下のチャッキーさんの胸の中で涙でぐちゃぐちゃになってしまっていた。
チャッキー「大丈夫…葉月さんは十分頑張ったよ…だからもう無理しないで!!」
しばらく泣き続けて私は涙を拭くと今だに私の背中をさするチャッキーさんの手を握って私はゆっくりと顔を上げた。
葉月「すみませんチャッキーさん…大人気なく泣いちゃって…」
チャッキー「ううん…辛かったよね葉月さん…でも葉月さんは私達を助けてくれた…だからもう休んでていいんだよ…」
葉月「そうですね…けど、もう一つやらなきゃいけない事があるんです…手伝ってくれませんか?」
チャッキー「わかった…私も手伝うよ!!」
私とチャッキーさんがやって来たのは湊先輩の住んでいたアパートであり湊先輩の部屋の中の整理をしていた。
チャッキー「物が少なすぎる…」
葉月「湊先輩…このアパートを早々に引き払うつもりで事前に荷物を纏めてたんだ…」
私の抱えるダンボールには湊先輩の私物が入っており全ての私物を私のアパートに持って行く事にしていた。
葉月「本当は遺族の方に渡す必要があるんですが…湊先輩の遺族の方がどこに居るか分からなくて連絡の取りようがないんです…」
チャッキー「もう亡くなってるって事?」
葉月「それが全く分からなくて…一旦は私が預かる事にしたんです」
チャッキー「葉月さんならきっと湊さんも許してくれるんじゃない?」
葉月「そうであって欲しいんですが…」
湊先輩のアパートを出た私は再び自宅に戻ると今度は自宅の隅に置いてあったもう一つのダンボールを引っ張ってくると蓋を開けて中身を確認していた。
チャッキー「これは…?」
葉月「湊先輩が亡くなる直前まで身に付けてた物です…」
ダンボールの中に入っていたのは亡くなる直前に身に付けていたパンプス、ネックレス、イヤリング、そして黒いジャケットに白いシャツに黒のタイトスカートが綺麗に折りたたまれて収められていた。
葉月「うぅ…先輩…」
私は黒いジャケットを手に取ると再び涙が溢れてしまい私はそっとジャケットを再びダンボールに納めた。
チャッキー「葉月さん…」
私はふと机の上に置いてあるピーチエナジーロックシードに視線を向けた。
葉月(そうだ…もう戦わなくていいんだ…だから無理にロックシードに触る必要は無いんだ…)
チャッキー「湊さんの私物はどうするの?」
葉月「遺品は思い切って処分しようかなと思います…」
チャッキー「え、でもいいの?」
葉月「残してたらいつまでも引きずってしまってしまって前に進めないと思うので…それに湊先輩からはちゃんと正式に引き継いだ物もあるので…」
チャッキー「……?あっ…」
ふと視線を壁に向けると壁には湊先輩から譲っていただいた白いスーツが掛けられており私はスーツを壁から外して手に取った。
チャッキー「それも湊さんの?」
葉月「そうです…まだ着る勇気は無いですが…覚悟が決まった時にまたいつか…」
チャッキー「覚悟?」
葉月「もう無いとは思いますがまた私がアーマードライダーとして戦う事になったら…このスーツを着ようと思います…」
チャッキー「大丈夫…きっと葉月さんならまた立ち上がれるよ!!」
葉月(湊先輩…沢芽市は平和になりましたよ…先輩が生きていたら今頃、楽しく過ごせたんだろうな…)
そんな事を思っていたがそれから数ヶ月が過ぎて街の外に避難していた沢芽市の人々が沢芽に戻って来てから沢芽市に復活したコウガネの脅威が訪れて私が再びアーマードライダーとして戦う事になるのであった。
-2025年-
私は湊先輩のお墓にお花をそっと置いてそっと手を合わせていた。
葉月「湊先輩…あれから10年以上が経ってしまいました…」
私は手を合わせながらふと10年前の湊先輩との思い出を思い出していた。
葉月「時間が経つのはあっという間ですがあの時の出来事は昨日のように思い出してしまいます…」
あれから私は湊先輩の事を思い出しては枕を涙で濡らしてしまう日々が続いており今だに湊先輩のことをずっと引きずっていた。
葉月「湊先輩…もし次があるなら…次会う事があれば今後こそ私が先輩を助けますから…」
私は湊先輩の眠るお墓をじっと見つめるとその場を静かに立ち去った。
墓参りから数日後に私は思わぬ形で湊先輩に再会を果たすとは今の私は想像もしていなかった。
-数日後- イギリス 西ロンドン大学
イギリスにて大学生活を送っていた仮面ライダーマジェードこと九堂りんねは友達と廊下で別れたものの廊下の奥から女生徒がりんねの元へと慌てた様子で駆け寄って来た。
ナユタ「助けて!!」
りんね「貴方確か…ダンス特待生の!?」
???「その子を渡しなさい」
直後に女性の声が響いて廊下の奥へと視線を向けると黒いスーツの女性が鋭い視線で歩いて来ており、りんねがナユタと呼ばれる女性を後ろに隠した瞬間に素早く駆け出して襲いかかって来た。
りんね「くっ…」
襲撃を掛けたのはかつて葉月の先輩でもあった湊耀子であり湊はりんねを格闘術で翻弄しりんねは慌てて拳を受け止めながら後ろに後退していく。
りんね「貴方誰!?」
りんねと問いかけには答えずに湊はゲネシスドライバーを装着するとピーチエナジーロックシードを取り出して開錠した。
湊「変身っ!!」
(ピーチエナジー)
湊はピーチエナジーロックシードを握り直して素早くドライバーに装着してハンガーを閉じるとレバーを押し込んだ。
(ロックオン・ソーダー)
(ピーチエナジーアームズ)
湊は桃の鎧を身に纏いアーマードライダーマリカに変身を果たすとソニックアローを掴み取った。
りんね「仮面ライダーなの!?」
湊「ふっ!!」
湊は変身もしていないりんね達に向かって容赦無くソニックアローを構えると迷いもなくソニックアローの射撃をりんね達に向かって撃ち込んだ。
りんね「うっ…」
りんねが思わず身構えるが湊の攻撃は別方向から放たれた攻撃により相殺されてしまいりんね達は攻撃の放たれた方へと視線を向けた。
湊「何者!?」
ソフィア「ソードオブロゴスの仕える本の守護者ソフィア。この世界の均衡を守る者です」
(ジャアクドラゴン)
突然現れたソフィアと呼ばれる女性は黒い本のような物を開いて剣を取り出して本を剣に翳した。
(ジャアクリード!)
(闇黒剣月闇!)
ソフィア「変身っ!!」
(ジャアクドラゴン!)
ソフィア「ハアッ!!」
仮面ライダーカリバーへと変身を果たしたソフィアは闇黒剣月闇と呼ばれる剣の斬撃を放つが湊もソニックアローの射撃で攻撃を相殺し辺りは黒い煙に包まれた。
湊「来なさい!!」
ナユタ「うっ…」
湊はナユタを後ろから掴み、りんね達に再び斬撃を放つがりんねは指輪を翳して壁を作り出して攻撃を防ぐがその隙に湊はナユタを捕らえたまま姿を消してしまった。
ソフィア「また狙われたのは女性…貴方はお怪我はありませんか?」
りんね「はい…それより私のクラスメイトに何が起きてるのか教えて下さい…私も仮面ライダーです!!」
ソフィア「これは大いなる事件の一端…私も仲間達と共にその事件を追いかけているところです。」
りんね「私も連れて行って下さい!!私、彼女を助けたい!!」
ソフィア「わかりました。共に行きましょう…」
(ブックゲート) (オープンゲート!)
ソフィアは別の本を取り出すと空間に扉のような物が開いてそれを見たりんねは扉の向こうへと思わず視線を向けた。
りんね「一体何処へ?」
ソフィア「日本へ」