192話 湊先輩の思いと謎の仮面の集団
湊「葉月…葉月!!」
葉月「うぅん…湊先輩?」
私は気がつくと辺りが真っ白な空間におりどこからか私を呼ぶ声が聞こえて来てすぐにその声が湊先輩の声である事に気がついた。
葉月「湊先輩!?どこですか!?」
湊「ここよ…」
背後から声が聞こえて来て思わず振り向くと背後に湊先輩が立っており私に向かって微笑んでいた。
葉月「本当に…本当に湊先輩なんですよね…?」
湊「えぇ…でも私は…」
葉月「あ…そうだった…先輩はもう死んじゃってるんでした…」
湊「えぇ…その通りよ…」
葉月「じゃあこれは夢…なんですよね?」
湊「そう…これは貴方の夢の中の出来事よ…」
葉月「でも夢の中でも湊先輩に会えた…」
湊「今の私はもう死んでる身…貴方と話すにはこうして夢の中でしか話せないのよ…」
私は思わず先輩に抱きつこうとしたが湊先輩の体は透明で私は湊先輩の体をすり抜けてしまった。
葉月「私、今だに先輩の事を思い出す度にあの時、助けられなかった自分の弱さを許せないと言う気持ちになっちゃうんです…」
私は湊先輩を助けられなかった事をずっと後悔しており10年以上経った今でも湊先輩の事を引きずり続けていた。
葉月「私が湊先輩の味方であり続ければ先輩な死なずに済んだかもしれないのに…」
湊「葉月…貴方は己の望んだ未来を手にするために勇気を持って私に挑んだ…私も戒斗の未来を見届ける…そのために貴方に全力で挑んだわ…」
葉月「最初から私が湊先輩と一緒についていけば…」
湊「いいえ…どちらにせよ私が死ぬ未来は変わらなかったと思うわ…そういう運命だったのかもしれないわね」
葉月「そんな事!!」
湊「貴方はそのまま己の信じる正義を貫きなさい!!」
葉月「私が信じる正義…?」
湊「たとえどんな相手が立ち塞がったとしても貴方の大切な人を守ってあげるのよ…」
葉月「でも…」
湊「言った筈よ…私がドライバーを託したあの時に…私は貴方に未来を託したの!!」
葉月「あ…」
ふと湊先輩からゲネシスドライバーを託されたあの日の出来事が頭をよぎり私はゲネシスドライバーを取り出してじっと見つめた。
葉月「そうだ…私は託されたんだ…これからの未来を…」
ふと視線を湊先輩に戻すと湊先輩はだんだんと姿が薄くなっており私は慌てて湊先輩へと駆け寄った。
葉月「待って下さい湊先輩!!まだ…話したい事がたくさん…」
湊「戦いなさい葉月…貴方の信じる正義のために…たとえ相手が…私自身だとしても…」
葉月「えっ…先輩自身?何を言って…待って!!待って下さい先輩!!」
直後に私は白い空間から弾き出されて驚いて目を覚ますとそこは自身のベッドの上であり布団を全てベッド下に蹴り落としていた。
葉月「相手が私自身だとしても…?どう言う事…?」
私は意味深な事に頭を抱えるがふとスマホを見ると着信が入っているのに気がついて洗顔と化粧をしながら折り返し電話を掛けた。
葉月「シロちゃん?」
シロ「おはよ寝坊助お姉ちゃん…」
葉月「今日は休みですから…」
シロ「そうだった…ところで気になる事があるんだけど大学に来てくれる?」
葉月「気になる事…?よくわかりませんがとりあえず今から向かいますね!!」
私は食パンを口に放り込むと髪型をセットして次に壁に掛けられた黒と白のスーツをじっと見つめた。
葉月「黒、白どっちにしようかな?」
30秒ほど悩んでいるとシロちゃんに会う事を思い出して私は選んだ色のスーツに着替え始めた。
葉月「シロちゃんだから白にしよう!!白だけにふふっ…」
シロちゃんは今年の春から機械工学の仕事に就職するために沢芽市にある沢芽工業大学に通っており学生でありながら講師の仕事も行っており時々私もシロちゃんのラボへ行く事もあった。
葉月「シロちゃん…機械工学なんて凄いなぁ…」
-沢芽工業大学-
シロ「これがね次のオープンキャンパスで発表する内容なんだけど…」
葉月「うん…うん?」
私はシロちゃんから交通機械や機械システムなどの専門的な話をじっと聞いていたが私は機械の事はさっぱりなために頭から湯気が出始めて机に突っ伏してしまった。
シロ「機械システム科ではね…レゴマインドストームEV3を用いた…ってあれ?」
葉月「もう無理…これ以上は私の脳みそでは理解出来ません…」
シロ「まぁ前置きは置いといて今日はお姉ちゃんに調べて欲しい事があるんだ」
葉月「調べて欲しい事?」
シロ「これを見て」
シロちゃんはパソコンの画面をこちらに見せるとそこに映っていた画像はどこかの大学にて謎の仮面の集団が女生徒を攫っている様子であった。
葉月「仮面の集団…?」
シロ「他にも様々な有名大学の女生徒だけを攫っているみたい…」
葉月「どうしてこんな事を…?」
シロ「あとこれを見て」
次に映し出されたのはまさかの今、まさに私達がいる大学であった。
葉月「この大学まで?」
シロ「私が生徒を避難させて誰1人として犠牲者は出なかったんだけどね…私が全員相手したら逃げちゃった…」
葉月「そんな事が…」
シロ「連中はまたここを狙ってくる可能性があるの…だからお姉ちゃんは連中の潜伏しているアジトを突き止めて欲しいんだ…」
葉月「シロちゃんはどうするんですか?」
シロ「私は大学に残るよ…みんなを守らなきゃいけないし…そんな中でもオープンキャンパスは開かれるし…」
葉月「わかりました…」
シロ「気をつけてお姉ちゃん…敵は沢芽の外からやって来る未知の敵だよ」
葉月「未知の敵…まずは情報を集めないとですね…」
シロ「それでね…情報を探るにはここで尋ねたらいいよ…きっと力になってくれると思うから…」
葉月「わかりました…ってあれ…ここは…」
シロちゃんがスマホのマップで指し示した場所は私が過去に訪れた事のある場所であった。
-風都-
私が訪れたのは、かつて訪れた事のある風都であり私は以前、探偵の左翔太郎さんと出会った鳴海探偵事務所の前にやって来ていた。
葉月「なるほど…探偵であり地球のあらゆる不可思議な事件や事情に詳しい翔太郎さん達なら何か情報を掴んでいるかもしれない…そう言う事ですねシロちゃん!!」
私は正面玄関の扉を開けて通路を進み階段を登ると探偵事務所の入り口のドアの前に立つとインターホンを鳴らした。
葉月「すみませーん翔太郎さんいらっしゃいますか?」
すると中から何やらドタバタと暴れる音が聞こえて来て私は躊躇いがちにゆっくりと扉を開けようとドアノブに手を掛けた。
葉月「うわあっ!!」
私は躊躇いがちに室内に踏み込んだ瞬間に私に向かって女性が吹き飛んで来て私は飛ばされて来た女性を受け止めようとしたが支えきれずにそのまま女性に押し倒される形で背中から床に倒れ込んでしまった。
リリィ白銀「あ〜ごめんなさい!!あ、お客さんだ〜」
葉月「えっ…えぇぇ…誰ですか貴方!?」
リリィ白銀「私の事はリリィって呼んで?マジシャンなんだ私!!」
葉月「マ、マジシャン…」
翔太郎「あぁ…新しいマジックを無理に試そうとするからこんな事に…」
葉月「翔太郎さん!!」
翔太郎「ん…アンタ…確か…水瀬さん!?」
リリィ白銀「あれ〜お知り合い?」
翔太郎「まぁ…前に一度協力して戦った事があってな…懐かしいな〜」
葉月「あの時はお世話になりました翔太郎さん…あの時よりさらに凛々しい感じがしますよ?」
翔太郎「それを言うならアンタも前に会った時より随分と大人な女性に成長したな?」
葉月「以前はそんなに幼く見えました?」
翔太郎「あぁ…あの時はもう少し背がちっこかった…痛ぁ!!」
???「はいそこまで…翔太郎…女性にデリカシーなさすぎ…」
突如事務所の奥から緑色のスリッパを手に銀髪の女性が現れて翔太郎さんの頭を叩いた。
翔太郎「痛ぇな…ときめ!!さては亜希子に容赦なく叩けって言われたな?」
???「翔太郎がごめんなさい…貴方を悪く言ったつもりはないの…」
葉月「えぇ…大丈夫ですよ…あはは…」
翔太郎「紹介するよ…彼女は水瀬葉月さん…沢芽市からやって来た俺の知り合いだ」
葉月「よろしくお願いします…あと今は結婚して呉島葉月になりました…」
翔太郎「結婚!?いつの間に…あぁ…あとこいつは俺の助手のときめだ!!」
ときめ「よろしくね呉島さん…私はときめ。探偵助手をやってる…」
葉月「よろしくお願いします。ときめさん…」
私はときめさんと握手をすると私は翔太郎さんの方へと視線を戻した。
翔太郎「それで…今日はまた依頼かい?」
葉月「そうでした…これを見て下さい!!」
私はシロちゃんから送られた謎の仮面の集団の写真を見せた。
翔太郎「こいつは…」
???「ふむちょうど亜樹ちゃんが追っている事件だね…既に検索は完了しているよ?」
奥の横の扉から黄緑色のロングパーカーを着たミステリアス風な男性が現れて私は思わず彼のミステリアスな雰囲気に見惚れてしまった。
葉月「貴方は…?」
フィリップ「僕はフィリップ。翔太郎の相棒さ…」
葉月「貴方が翔太郎さんの相棒…!?」
-同時刻-
とある場所にて錬金術の痕跡を探していた仮面ライダーマジェードこと九堂りんねと仮面ライダーサーベラこと神代玲花の2人は突然現れた湊耀子の格闘術に翻弄されていた。
玲花「格闘術!?速い…」
りんね「貴方一体誰なの?」
湊「私は湊耀子。未来の王に仕えるただの人間!!」
りんね「彼女はどこにいるの?」
湊「王の目的を妨げる者は排除する!!」
湊は再び拳を振りかぶるが突如乱入した女性の妨害を受けて謎の女性と組み合った。
望「喧嘩なら私が買ってやる!!」
りんね「クロトー!?」
望「クロトー?何言ってんだお前?私は高井望!!亜希子さんに雇われたんだ…私の格闘術を借りたいってな…」
葉月の知らないところでガールズリミックスと呼ばれる女性チームと湊耀子との戦いが静かに始まろうとしていた。