仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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2話 葛葉 紘汰

 

ある日私はいつも通り出勤すると社内がとても騒がしい事に気づいた。

黒影に変身している社員が2人の男性を拘束してどこかに連れて行っている所だった。何となくだが私はその人達の顔には見覚えがあった。

 

葉月「…ん…あの人は…確かチーム鎧武の…」

 

ビートライダーズと呼ばれるダンスチームの動画を私は良く視聴しており私はすっかりチーム鎧武のファンであったがそのメンバーの1人である葛葉 紘汰さんがボロボロで顔に傷を負ったままどこかに連れて行かれていた。

 

葉月「一体何があったんだろ…」

 

私は凌馬さんに報告書を届けるために凌馬さんの研究室へと足を運んだ。

 

 

 

湊君「あの坊や達油断も隙もないですね」

 

凌馬「彼等のデータを引き続き取りたいところだけど…どう動くかな…?」

 

研究室にて湊と凌馬の2人が机の上に置かれた戦極ドライバーを見ながら話していた。

 

葉月「凌馬さん…頼まれていた報告書をお持ちしました。」

 

私は凌馬さんへ報告書を渡したが机の上に綺麗に並べられた戦極ドライバーとロックシードが目に止まった。

 

凌馬「やぁ水瀬君、報告ご苦労様…街中のクラック出現状況はどうだい?」

 

葉月「やはり数が増えているようです…そろそろ街の皆さんの避難を呼びかけるのは…」

 

凌馬「いや…まだそれには及ばないよ…今現在の研究成果では具体的な解決にはならない上に市民のパニックが広がるだけだ…」

 

葉月「そう言われるとそうですね…私がもっと頑張らないと…」

 

凌馬「そのために…君には本格的に街のクラック監視の任務に勤しんで貰いたい。ヘルヘイム側は私と貴虎で対応しよう。」

 

葉月「わかりました。」

 

私はそう言いながらその場を立ち去ろうとするが湊先輩に呼び止められた。

 

葉月「先輩?」

 

湊「大丈夫よ今は焦らずに自分の使命に向き合いなさい…入社して1週間で私の教えるべき事と技術は全て教えたから、後は貴方次第よ。」

 

 

 

湊Side

 

湊「プロフェッサー…私はあの子には秘書としての知識と戦闘技術の全て教えたつもりです…しかし…」

 

凌馬「やはり…初めての後輩が心配…と言ったところか…確かに…君が誰かに何かを教える日が来るとは思ってなかったからね。」

 

湊「いずれ私達と共にヘルヘイムの探索チームに?」

 

凌馬「彼女には街の方の防衛を任せているがいずれヘルヘイム側の応援にも来てもらわないといけないな…そうなると…」

 

凌馬は葉月の使用した量産型ドライバーのデータをみて一言呟いた。

 

凌馬「彼女の力をさらに引き出す必要があるな…」

 

 

 

葉月Side

 

私は凌馬さん達と別れて薬箱を持って葛葉さんのいる隔離スペースへと足を運んでいた。怪我の治療も受けていないため私は大丈夫か気になっていた。

 

葛葉さんが閉じ込められている隔離スペースに辿り着くと私はドアを遠慮がちに叩いた。

 

葉月「あの…失礼します… 葛葉さん…ですよね…?」

 

紘汰「ん…アンタは?」

 

葉月「初めまして…水瀬葉月って言います。ユグドラシルの研究主任の秘書をしています」

 

紘汰「秘書!?じゃああの女の人の知り合いか!?」

 

葉月「あの人…とはもしかして湊先輩の事でしょうか…?」  

 

紘汰「そうだ!!湊って戦極凌馬が言ってた…さっき思いっきり蹴られたけど」

 

葉月「えぇ…先輩が…ご、ごめんなさい…」

 

紘汰「な、なんでアンタが謝るんだよ!?」

 

葉月「チーム鎧武のダンスの動画…私良く見ていたので…なんだか申し訳なくて…」

 

紘汰「そっか…君、俺達のファンだったんだ…ユグドラシルの中にもダンスの良さがわかるやつがいてよかったよ。」

 

葉月「いえいえ…私なんてそんな…あ、今手当てしますね。」

 

私は照れながらも葛葉さんの手当てを始めた。顔にも傷を多く作っていてとても痛々しい。

 

葉月「葛葉さんは…なんでそんなぼろぼろになってまで戦うのですか?」

 

紘汰「ん…?どうしたんだ急に?」

 

私は自分がぼろぼろになってまで戦う理由が気になっていた。彼をここまで駆り立てる物があるのなら私も同じように頑張れるかもしれないと思ったからだ。

 

紘汰「俺達のステージを守るため…最初はそう思ってたけど街のみんながインベスに襲われるのを見て、街のみんなを守らなきゃって思った。」

 

葉月「街のみんなを…」

 

紘汰「でも…ユグドラシルは俺達をモルモット扱いして街を、市民を守ろうとしない…やってるのはただの隠蔽だ…」

 

葉月「そうですよね…」

 

紘汰「だから…無責任なユグドラシルに代わって俺達が街のみんなを守る…だから俺は戦えるんだ。」

 

葉月「葛葉さん…」

 

紘汰「って…君にそんな事言ってもしょうがないよな…君もユグドラシルとしての立場もあるだろうし…」

 

葉月「いえ…私も…」

 

紘汰「ん?」

 

葉月「私も街のみんなを守りたいです!!今は立場上できる事は少ないけど私も…みんなを守りたい気持ちは一緒だから…」

 

紘汰「水瀬…」

 

私は葛葉さんの治療をしながらつい熱く語ってしまったが、そこに私のスマホに着信が入る。

 

葉月「ごめんなさい…お呼びみたいです…その…上手く逃げてくださいね…?」

 

私は急いで電話に出るためにその場を後にした。

 

 

後から聞いた話によると葛葉さんと別の場所に囚われていたチームバロンのリーダーである駆紋戒斗さんと共にユグドラシルを脱出したとの事であった。

 

 

 

 

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