仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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修行編 
200話 錬金術師の力


 

私とクロスウィザードは転移魔法でどこかの屋敷に転移したようで私は思わず周りの景色を見渡していた。

 

葉月「ここは…?」

 

クロスウィザード「ここは僕の知り合いの偉大な錬金術師がいる研究所だよ」

 

葉月「錬金術師…?」

 

クロスウィザード「僕達ケミーも錬金術によって生み出された存在だから錬金術師の指輪とケミーカードの力によってケミーの力を引き出す事が出来るんだ!!」

 

葉月「な、なるほどです…」

 

その時屋敷の奥の扉が開いて中から男性が出て来て私達の姿を見た謎の男性は私達の姿を見て目を丸くした。

 

九堂風雅「おや…珍しいお客さんだ」

 

葉月「勝手に入ってすみません…私の名前は…」

 

風雅「呉島葉月さん…仮面ライダーヴィーナスだろう?君の事は娘から聞いている…以前娘を助けてくれたそうだね…」

 

葉月「娘…?」

 

風雅「私の名は九堂風雅。九堂りんねの父…と言えばわかるかな?」

 

葉月「りんねさんの!?」

 

風雅「あぁ…娘を助けてくれた事に感謝する。それで…今日はどのような要件で来られたのかな?」

 

葉月「えっと…」

 

クロスウィザード「葉月に新しい力を授けてあげたいんだけど…風雅さんなら力になってくれるって思って来ちゃった!!」

 

風雅「ふむ…新しい力か…それは君の側にいるキンキラヴィーナとギングリフォンの力を引き出せる力が欲しい…と言ったところかな?」

 

葉月「えっ…」

 

ふと横を見ると私の周りをキンキラヴィーナとギングリフォンが飛び回っており私は飛び回る2体のケミーを掴もうと手を伸ばすと2体のケミーがカードになって私の手の中に収まった。

 

風雅「やはり…りんねから話を聞いた通りだ…その2体のケミーは君の事をパートナーとして共に戦う事を望んでいるようだ」

 

葉月「この子達が…?」

 

風雅「ケミーの真の力は錬金術師でないと引き出す事は出来ない…それを錬金術師ではない君が引き出せたと言うのは非常に興味深い!!」

 

葉月「錬金術師でない私がどうしてこの子達の力を引き出せたんでしょうか?」

 

クロスウィザード「それはね…君の仮面ライダーヴィーナスの力がこの子達に共鳴したからなのかもしれないね!!」

 

葉月「言ってる意味がよくわからないんですが…」

 

風雅「おそらく君のヴィーナスの力がこの2体に近い力を秘めていたのだろう…だからこの2体がシンパシーを感じて君に力を貸したと言う事だろう…」

 

葉月「そういえば…前にりんねさんがこの2枚のケミーは仮面ライダーヴィーナスに1番属性などの性質が近いんだと思うと言ってたような…」

 

クロスウィザード「凄いよね〜中でもこの2体は上級の錬金術師しか使えないのに!!葉月はそれに匹敵する可能性を秘めている…と言う事なのかもね!!」

 

葉月「私がこの2体の力で変身出来たのは2体のケミーと共鳴したから…?」

 

風雅「君が娘の指輪で新たなるマジェードに変身したと聞いて驚いた…本来は指輪の持ち主でしか変身する事が出来ない筈だからな…これもこの2体のケミーの導き…つまり新たな可能性と言う事なのかもしれないな」

 

クロスウィザード「そ!!それで葉月にケミーの力を引き出せるための力を託したいんだけど…どうにかならないかな?」

 

風雅「ふむ…その前に君はケミーの事についてどう思う?」

 

葉月「ケミーの事について?」

 

風雅「ケミーはかつてとある悪しき錬金術師によってその力を利用された事がある…君はケミーの事をどのような存在だと思っているのかな?」

 

私は風雅さんの問いかけにふとクロスウィザードと沢芽市で短い間だが楽しく過ごした日を思い出した。

 

葉月「数日でしたが私はクロスウィザードと沢芽市で楽しく過ごしました…この子と過ごして私にとってとても新鮮でとても心が暖かくなりました。」

 

風雅「ふむ…」

 

葉月「私はこの子達が人間と心を通わせる事の出来る存在…大事な友達だと思います。」

 

風雅「ふむ…友達か」

 

私が答えると周りの2体のケミーが嬉しそうに再び私の周りをぐるぐると回り始めた。

 

クロスウィザード「ね!!葉月なら宝太郎みたいにケミーを大切な仲間として迎え入れてくれる筈!!」

 

風雅「ふむ…確かに君なら彼のように正しく希望を照らすためにケミーの力を使う事が出来るだろう…」

 

クロスウィザード「なら!!」

 

風雅「しかし…肝心の指輪がなければケミーの力を引き出す事は出来ない…そこでだ…」

 

葉月「?」

 

風雅さんは私に手招きをすると実験室のような場所に入り私は慌てて風雅さんの後を追って実験室へと入室した。

 

風雅「呉島さん…君にこの指輪を託そう…」

 

葉月「これは!?」

 

風雅さんは実験室の戸棚の上にある箱の中から銀色の指輪を取り出すと私に手渡して来た。

 

風雅「この指輪に自分の強い想いを込めるんだ…そうすればこの指輪は完成し、君のための力になってくれるだろう…」

 

風雅さんは自身の指輪を翳すと私の指輪がオレンジ色の指輪に変化を遂げた。

 

葉月「色が変わった…」

 

 

風雅「呉島さん。君にこの指輪を渡す前にもうひとつ聞かせてくれないか?」

 

葉月「何でしょうか?」

 

風雅「君はこの新たな力をどう使うつもりだ?」

 

葉月「私は…」

 

風雅さんの再度の問い掛けに私は目を瞑ってこれまでの出来事を思い出していた。

 

葉月「私はこれまでたくさんの人々に出会いました。その中には私の後輩となった仮面ライダー達もいます…」

 

風雅「ふむ…」

 

葉月「私は全ての人々を守りたい…そして未来ある後輩達を照らす光になりたいんです!!」

 

風雅「そうか…その言葉を聞けてよかった。その志があればみんなを支えられる光になれるだろう…」

 

葉月「風雅さん…」

 

風雅「さぁ…行きなさい!!気高き心があればケミーは必ず答えてくれる!!」

 

葉月「風雅さん…ありがとうございます!!」

 

私は風雅さんに頭を下げると静かに実験室を離れて屋敷の外へと出た。

 

 

葉月「まさか…錬金術師でもない私に錬金術師の力を託していただけるとは…」

 

クロスウィザード「本来は錬金連合の厳しい決まりがあったらしいんだけどね…今は錬金連合は解体されて新しい錬金連合が立ち上がってる途中なんだって!!」

 

葉月「へぇ〜そうなんですね?」

 

クロスウィザード「指輪も完成したしこれからどうするの?」

 

葉月「私はこのまま修行の旅に戻ろうと思います…どうしても強くなるには会わなければならない人がいるんです…」

 

クロスウィザード「そっか…やっぱり行くんだね?」

 

葉月「はい…戦うための力だけじゃなくて私は肉体的にも精神的にも強くならなければいけないんです…そのための旅の途中なので!!」

 

クロスウィザード「わかった。じゃあ、その2体のケミーは葉月に託すよ…宝太郎達に会ったらそう伝えておくね?」

 

葉月「よろしくお願いしますクロスウィザード…ではまた!!」

 

クロスウィザード「うん!!またね〜」

 

私はクロスウィザードと別れて目的の場所目指して歩き始めると突如着信が入り、懐からスマホを取り出すと着信に出た。

 

花「葉月さん…今、大丈夫?」

 

葉月「はい。夏木花さん…ですよね?」

 

花「うん。もう一度私達ガールズリミックスに力を貸してくれませんか?」

 

葉月「……」

 

花「今のガールズリミックスには葉月さんの力が必要なの!!」

 

葉月「私は弱い…今のままの私ではみんなの力になれない…だからガールズリミックスには入れません…」

 

花「葉月さん…」

 

葉月「今はそのための旅の途中なんです…もう一度自分自身と向き合いながら精神と体を鍛えて出直して来るつもりです…」

 

花「旅の途中…」

 

葉月「だから勝手で申し訳ありませんが…力になれません。本当にごめんなさい…」

 

花「うん。気持ちはわかりました。でも私は信じてるから…葉月さんなら必ず戻って来てくれるって…」

 

葉月「花さん…」

 

花「私も亜樹子さんもナユタ…そして…りんねちゃんもみんな葉月さんがガールズリミックスに来てくれるって信じて待ってるから!!」

 

葉月「…ありがとうございます花さん…」

 

私は通話を切ると再び荷物を背負い再び道を歩き始めた。先程の電話の内容から情けない姿を晒した私をいまだに必要とされている事実に私は思わず涙が溢れるが私はすぐに涙を拭って前を向いた。

 

葉月「駄目だ…泣いちゃ…私は強くならなきゃいけないんだ!!」

 

 

-ブルバード本部-

 

葉月への通話から数時間後、ブルーバード本部にて黒野すみれを相手に取り調べを行っていた。

 

花「黒野すみれ…いつまで黙ってるつもり?」

 

すみれ「……」

 

花「クラウドの目的は?あのベルトで何しようとしていたの?」

 

花の問い掛けには黒野すみれは今だに無言を貫いており、花の口から思わず溜息が漏れた。

 

 

葉月Side

 

数日後、私はとある山の中にて大きな古屋があるのを見つけた私は木々を掻き分けて古屋に近づくと古屋の側で薪割りをしている男性を見つけた。

 

葉月「あの人だ…」

 

私は薪割りをしている男性へと近づくと男性は私の接近に気づいて薪割りの手を止めて私の方へと視線を向けた。

 

???「君は…」

 

 

-回想-

 

私はシロちゃんから1枚の紙を渡されてそこに映っている男性の写真を見て目を丸くした。

 

葉月「この人は…」

 

シロ「その人は始まりのライダー…心・技・体を極めた仮面ライダーとしても人間としても完成された存在…きっとお姉ちゃんの力になってくれる筈だよ…」

 

葉月「シロちゃん…どうしてこの人の事を知ってるんですか?」

 

シロ「前に一度助けてもらった事があるんだ…未来からこの時代にやって来た直後に道に迷っていた私を…オーバーロードである私に手を差し伸べてくれたんだ…」

 

葉月「そうだったんですね…」

 

シロ「きっとお姉ちゃんなら彼から色々学べると思うよ…」

 

 

???「君は…確か…」

 

葉月「お久しぶりです。本郷猛さん…」

 

それはかつてバダン騒動の時にお会いした人物。仮面ライダー1号こと本郷猛さんであった。

 

 

 

 

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