仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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207話 もう1人の湊耀子

 

???Side

 

それに気づいたのは私が駆紋戒斗と共に世界を壊して新たな王になると見届けると決意した時であった。

 

???「……私は誰?私はなぜ存在しているの?」

 

ふと記憶を辿ると葉月と言う大切な後輩の存在が頭を過り私は瞬時に自分が何者であるかを理解していた。

 

???「私は湊耀子…でもどう言う事?肉体を動かせない…」

 

するとどこからか私と同じ声が響き、その声の主も私自身であるとわかった。

 

???「私がもう1人?いえ…これは…」

 

すると視界が開けて来て目の前には駆紋戒斗の姿がありもう1人の私が駆紋戒斗をじっと見守っていた。

 

 

湊「完全に治っている…いえ…ヘルヘイムと融合したと言うべきね」

 

戒斗「あぁ…もはやヘルヘイムの毒は俺の力となった…」

 

湊「貴方は死の運命さえも乗り越えた…私の目に間違いは無かった!!」

 

戒斗「お前は何故俺についてくる?お前の望みは何だ?」

 

湊「私は王を求めている…私の元で王を生み出しその生き様を見届ける…それが私の望み…貴方の事よ!!私の王は駆紋戒斗…貴方だとそう決めたの…」

 

戒斗「フッいいのか?お前の生み出そうしている王は世界を滅ぼす魔王だぞ…?」

 

湊「えぇ…それが何か問題かしら?」

 

 

???「なっ…何を!?貴方は葉月の後輩でなければならない筈…少なくとも最初はその気持ちがあった筈……っ!?まさか!?」

 

どうやら私は私自身と人格が2つに分かれてしまったようであり私は驚きのあまり自分の存在に驚きを隠せなかった。

 

湊「私は戒斗を新たな王にするわ…その為に今の世界を…」

 

???「駄目よ!!」

 

湊「なっ…私の脳内で声が…何者!?」

 

???「私は…貴方よ」

 

湊「なっ…私!?」

 

湊耀子の脳内にはもう1人の湊耀子がおり脳内で必死に自分自身に呼びかけていた。

 

湊?「貴方の中にも最初は葉月を想う気持ちがあった筈…」

 

湊「何を訳をわからない事を…」

 

湊?「そして葉月を捨てて戒斗と共に世界を破壊すると決めた私と、葉月の事を見捨てずにこの世界を守りたい…この矛盾した2つの感情が私と貴方の存在を2つに分けた。」

 

湊「つまり貴方は戒斗では無く葉月達の味方でありたいと願う私自身という訳?ふざけないで!!」

 

湊?「世界を破壊するのは間違っているわ!!ましてや戒斗を王にするだなんて…」

 

湊「黙りなさい…異なる2つの感情ですって!?私は私だけ…貴方のような存在は認めないわ!!」

 

湊?「葉月を…あの子をどうするつもり?」

 

湊「葉月が敵になるなら倒すだけよ…」

 

戒斗と共に歩む未来を選んだ私と今の世界を守り葉月と共に生きていくというもう1人の異なる感情がもう1人の湊耀子という人格がある事に自分で気づいて、私はもう1人の私がどのような結末を迎えるのか何度も言葉を掛けながら見守る事にした。

 

 

湊「戒斗は新しい世界の王となるのよ!!」

 

葉月「湊先輩…何を言って…」

 

湊「変身!!」

 

 

(ピーチエナジー)

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

 

湊?「私…このまま本当に葉月を裏切るつもり?」

 

湊「また貴方なの!?いいわ…葉月が私の元に来るなら仲間にしてあげてもいいわ!!」

 

湊?「そんな事…葉月が選ぶ訳が…」

 

湊「黙って見ていなさい!!仲間にならなければ貴方も覚悟を決めることね!!」

 

湊?「くっ…」

 

そして私は攻撃を始めてしまいそれを止めようと葉月が私に向かって説得を試みようとしていた。

 

 

葉月「湊先輩…もうやめてください!!どうしてこんな…」

 

湊「葉月…貴方も私達の元へ来なさい!!」

 

葉月「えっ…」

 

湊「戒斗を王にするために私と一緒に来なさい!!」

 

葉月「そ、そんな…じゃあこの世界はどうなるんですか?」

 

湊「この世界に私達の居場所は無いわ!!さぁ…どうするの?」

 

葉月「わ…私は…」

 

凰蓮「お嬢さん!?言う事を聞いてはダメよ!!」

 

葉月「…っ!!」

 

湊「さぁ…葉月…私と一緒に行きましょう?」

 

 

湊?「くっ…このままだと葉月と私が戦ってしまう…そうなったら…」

 

湊「もう無理ね…彼女は私に着いてこない…あの子を倒すしか無い!!」

 

 

私は完全に葉月の敵になってしまったようで私はただ私と葉月の2人の戦いを見守ることしか出来なかった。

 

 

葉月「私、先輩の事が大好きです!!」

 

湊「貴方…何を…言って…」

 

葉月「戦ってる中で私、思いました…これまで先輩と過ごしていた日々は人生の中で最高の思い出だと思います!!」

 

湊「そう…なのね…」

 

湊?(葉月…そこまで私の事を…)

 

葉月「先輩の背中を追いかけていつかあなたを超えたい!!そう思う様になりました!!」

 

湊?「耀子…貴方もかつては葉月の成長を望んでいた筈よ…」

 

湊「……そうね…否定はしないわ…」

 

必死に戦う私は私の言葉に頷きながらも目の前の必死に食らいついてくる葉月に向かって言葉を投げ掛けた。

 

湊「私も同じよ…後ろから追いかけてくる貴方を私は嬉しく思ってる一方で私は貴方には負けたくない…追い越されたくない…そう思ったわ!!」

 

葉月「先輩!!」

 

湊「貴方は後輩であると同時にライバルでもあったのね…今はっきりとわかったわ!!」

 

 

もう1人の私はただ目の前の相手を全力で倒す事に喜びを感じているようでソニックアローを構えると駆け出していた。

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

(ピーチエナジースカッシュ)

 

 

葉月「湊…先輩ぃぃぃ!!」

 

湊「葉月ぃぃぃぃぃ!!」

 

 

湊?「葉月…お願い…私を…止めて…お願い…」

 

湊「ふっ…葉月同様…私も甘いわね…」

 

湊?「えっ…なっ…」

 

もう1人の私のソニックアローは葉月のゲネシスドライバーを砕き一騎打ちはもう1人の私の勝利となってしまった。

 

湊?「貴方…わざと外した…?」

 

湊「私にもあの子を殺す事は出来なかったわ…あの子はまだまだ成長出来る…そう思ったからよ…」

 

湊?「それでも貴方は戒斗と共に歩んでいく事を諦めないのね?」

 

湊「えぇ…貴方には悪いけど…」

 

その後はザックの作戦により私は爆発の余波でビルから転落してしまい私は地面に倒れたまま空を眺めていた。

 

 

湊「してやられたわ…」

 

湊?「えぇ…どうやら死ぬのね?私も一緒に…」

 

湊「本当は貴方は巻き込みたくなかったのだけど…貴方も私だから仕方ないわね…」

 

湊?「そうね…ただ一つだけ心残りなのが葉月にもう会えないと言う事ね…」

 

湊「貴方はやはり葉月に会いたいのね…私は…」

 

湊?「会いたい…」

 

湊「えっ…」

 

湊?「葉月に…会いたい…」

 

 

その後、私の望みに応えるが如く葉月が現れて葉月ともう1人の私が会話を始めてしまった。

 

湊?(あぁ…私も最後くらいは…葉月と話したい…私の想いを伝えたい…)

 

湊「もう1人の私…葉月と話してやりなさい…もう長くは…持たないわ…」

 

湊?「えぇ…!!」

 

突如意識が切り替わり葉月が私のすぐ目の前におりすぐにゲネシスドライバーを取り出すと葉月に向かって押しつけた。

 

葉月「…先輩…これ…」

 

湊?「受け…とって…私の分まで…貴方は精一杯生きるのよ…」

 

葉月「無理ですよ…私はもう…戦えない…」

 

湊?「貴方はきっと…いつか…またそのドライバーを巻く時が来るわ…その時にこそ貴方は…大切な人を…守ってあげるのよ…」

 

葉月「先輩…」

 

 

そして私はもう1人の私と共に命を散らしてしまいそのままその意識は天へと昇って行く筈だったのだが私の意識がまた現世に留まっている事に気がついた。

 

湊?「なぜ…私の意識が残っているの…?」

 

視線を向けると私は水色の何かに閉じ込められているようで水色の何かをじっと観察していた。

 

湊?「これは私のロックシード?何故…私の魂がロックシードの中に…」

 

視線を向けると葉月がマリカに変身して黒いバロンと戦っている様子であった。

 

湊?「葉月…私のマリカで戦い続けているのね…」

 

 

黒いバロンとの戦いの後に葉月は1人ダンスステージへとやって来ており、私は葉月の側に寄り添いたくなり身を乗り出しながら必死に外に出ようと力を込めた。

 

湊?「葉月…葉月!!」

 

葉月「湊先輩…」

 

私は体が薄らとだが外に出る事が出来たようで私は葉月に向かってそっと歩み寄り側に寄り添っていた。

 

葉月「私…ちゃんとマリカとしてやれてるでしょうか?」

 

湊「そうねぇ…私の時のまだ半分と言ったところかしら?」

 

葉月「まだ半分ですか…私もまだまだですね…」

 

湊「でも…貴方は以前よりさらに成長したわね…立派よ!!」

 

葉月「…でもやっぱり…先輩には最後まで敵わなかったですよ…」

 

湊「そうね…」

 

 

その後短い時間であったが私は葉月との会話をする事が出来て、その後は再びピーチエナジーロックシードの中に戻り再び葉月をロックシード越しに見守る事になったが…

 

 

デェジュシャシュ「愚かな猿め…散々私の邪魔をしおって…」

 

葉月「うぅ…」

 

葉月は謎のオーバーロードに倒されておりうつ伏せに倒れた葉月を蹴り仰向けに転がすと腰のゲネシスドライバーに手を伸ばしてピーチエナジーロックシードを掴み上げていた。

 

葉月「やめ…て…離…して!!それは…」

 

デェジュシャシュ「貴様もこれで終わりだ…」

 

葉月「ぐっ…あぁ…」

 

気づけば私の魂が入ったピーチエナジーロックシードがオーバーロードに掴まれており葉月は必死に奪われまいと必死に手を掴んでいた。

 

湊?(奪われる…)

 

ゲネシスドライバーからロックシードが外れる音が響いてロックシードはゲネシスドライバーを離れてオーバーロードの手に渡ってしまった。

 

湊?(まずい…砕かれる…そうなったら私はどうなるの?)

 

 

直後にロックシードは砕かれて私は目の前が真っ暗になってしまった。

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