街中を2人の青年が1人の女性の後ろで荷物を抱えて歩いていた。荷物を抱えたその1人は仮面ライダータイクーンこと桜井景和であり、その隣で同じく幾つもの紙袋を持っているのは同じく仮面ライダーバッファこと吾妻道長であった。
道長「お前…どれだけ買うつもりだ?」
景和「流石セレブ…相変わらず買い方も豪快過ぎる」
祢音「別にいいでしょ?道長だって仕事休みで暇してたんでしょ?」
道長に話しかけた女性は仮面ライダーナーゴこと鞍馬祢音であり祢音は次のお店を目指して2人の先を歩いていたが同じく街中を歩く3人の女性が大通りを歩いているのを見るなり2人に声を掛けた。
祢音「んんっ!?2人共見て…あの人!!」
景和「何だい祢音ちゃん…って…あれあの人?」
道長「どうした?」
祢音「道長…あの人ってまさか…」
祢音の視線の先には大通りを歩く3人の女性のうちの真ん中の女性に視線が注がれており、道長はその人物を見るなり嫌そうな表情を浮かべた。
道長「ベロバ…何でアイツがここに…未来に帰ったんじゃなかったのか?」
景和「なんか知らない人達と一緒にいるけどデザグラの関係者かな?」
祢音「付けてみよう…」
道長「は?」
祢音「だって気になるじゃん…未来に帰った筈のベロバが現代で何かを企んでるのかもしれないし!!」
景和「えぇ〜俺達は別に…」
祢音「ほら…行くよ2人共!!」
道長「ったく…なんで俺まで…」
祢音達はベロバ達の後を追って商業施設へとやって来ており見つからないようにこっそり後を付けていた。
景和「レディースファッションの店に入ったみたい…」
道長「あいつファッションなんかに興味あったのか?」
祢音「毎回同じ服を着てるからどんな服着るのか気になる…!!」
景和「って言うかあの2人は結局誰なんだろ?なんかベロバを店の奥に無理やり連れて行ってない?」
道長「まじか…」
祢音「あ、試着室に向かったよ!!私達も店に潜入しよう!!」
景和「いや…レディースの店に入るのはちょっと…」
祢音「私が居るから大丈夫!!ほら…突入!!」
道長「なぁ…もう帰っていいか?」
皐月Side
私達はベロバさんから酷い目に遭わされた仕返しとしてベロバさんをショッピングへと強制的に連行していた。
ベロバ「いや…自分で歩けるし!!こんなの不幸だわ…」
チャッキー「ベロバさん何でも似合いそう!!これとか!!」
チャッキーさんがワンピースを持って来てくれてベロバさんの体に当てて見比べた。
皐月「ベロバさんこれも来て見てくださいよ!!」
私はロング丈のカジュアルパンツを持って来てベロバさんに手渡した。
ベロバ「わかったわよ…着るから早くカーテンを閉めなさい!!」
私はベロバさんに服を渡してカーテンを閉めるとその隙にチャッキーさんが他の服をベロバさんに着て貰うために用意をしてもらっていた。
皐月「ベロバさん。服預かりますよ」
ベロバ「着せ替え人形にされている気分…不幸だわ」
皐月「もーベロバさんさっきから不幸不幸ってしか言ってないじゃ無いですか…」
私はベロバさんから着てきた服を預かると再びカーテンを閉めた。
チャッキー「皐月さん…今のうちに!!」
皐月「了解!!」
私はチャッキーさんの合図と共にベロバさんの隣の試着室へと飛び込んだ。その手にはベロバさんが来ていた服があり私は試着室に入るとベロバさんのゴスロリチックな服をいそいそと着用した。
ベロバ「はぁ…着てやったわよ」
チャッキー「わーっ!!ベロちゃん似合ってる!!」
ベロバ「はいはい…全然嬉しくない…ってベロちゃん!?」
チャッキー「だってベロちゃんまだ学生でしょ?私達より可愛いから可愛い名前で呼んであげようと思って!!」
ベロバ「可愛い…」
チャッキー「あ、ベロちゃんが笑ったー!!」
ベロバ「ばっ!?笑ってなんか…ってサッキーはどこに行ったの!?」
チャッキー「あれ…皐月さん遅いなぁ…皐月さんもういい?」
ベロバ「何?アンタも着替えてるの?」
皐月「ちょっと着るのに手間取っちゃいまして…良いですよ〜」
チャッキー「オープン!!」
カーテンが開けられて着替えた皐月の姿を見るなりベロバは思わず皐月に詰め寄った。
ベロバ「はぁ?何勝手に私の服着てるのよ!!」
皐月「どうでしょう…似合いますか?」
ベロバ「ちょっと早く脱ぎなさい!!」
チャッキー「それより次はこれを着てみてよベロちゃん!!」
皐月「いやいや…ここはこっちの花柄のやつを!!」
ベロバ「あーもうどっちも着てあげるから貸しなさい!!」
ベロバさんは私とチャッキーさんの差し出した服を持って再び試着室へと入っていった。
皐月「考えましたね…ベロバさんに逃げられないように服を回収するなんて…」
チャッキー「サポーターは未来人って話を聞いてたからね…逃げ出すための何かしらの手段や道具があったら厄介だから逃げられないようにまずは服を回収したよ」
皐月「それにしても未来人ですか…未来の学生もなかなかファッションも進んでるんですね?」
チャッキー「皐月さん葉月さんより背が低いから似合ってるよ」
皐月「くっ…ネイティブは擬態した時から成長が止まったままだからいつまでも幼く見えるんですね…ちょっと悔しいような嬉しいような…」
チャッキー「よくよく考えたら逃げ出す手段や道具があるならここに来る前から逃げ出せたかもね…」
皐月「あ…」
チャッキー「無理して服奪わなくてもよかったね…これ…」
皐月「そこに気づいてしまうんですね…後で返しましょう…」
そこにカーテンが開かれてベロバが花柄のワンピースを着て姿を現して私達は思わず歓声を上げた。
ベロバ「……こんな屈辱…私は認めない…」
皐月・チャッキー「「可愛いーー!!」」
ベロバ「うわ…うざ…」
チャッキー「ベロちゃんこれ買おう!!ってか着て行こうよ!!」
皐月「良いですね着ていきましょうベロちゃん!!」
ベロバ「サッキー!?アンタまでちゃん付けを!?」
祢音Side
その頃同じく店に潜入した祢音達はすぐ近くで様子を伺っておりだんだんとしおらしくなるベロバの姿を見てニヤニヤと笑った。
祢音「わー!!あの皐月さんって人とチャッキー?って人センスいい!!」
景和「ねぇ…なんかこっそり見るとなんかいけない気がする…やめようよ!!」
祢音「えー!?でもなんか気になるじゃん!!」
景和「えぇ…俺は別に…なぁ…?」
道長「おい…アイツらレジに行っちまったぞ!!」
祢音「追いかけなきゃ!!」
皐月Side
皐月「そろそろお昼でも食べましょう?」
チャッキー「ベロちゃんは何食べたい?」
ベロバ「そぅねぇ…強いて言うなら…肉食べたいわね」
チャッキー「お?ベロちゃん乗ってきたね〜ステーキ屋でも行こう!!」
皐月「おー!!」
祢音Side
祢音「今度は昼食?」
道長「ここは…俺の行きつけのステーキ屋じゃねぇか!!」
景和「見失っちゃうよ…少し離れた席を確保しなきゃ!!」
3人は店内に入ると皐月から少し離れた席に座り皐月達の様子を伺っていた。
景和「本当…ただショッピングやランチを満喫してるだけみたいだよ…」
祢音「そうみたいだね…」
道長「肉…うめぇ!!」
道長はひたすら牛肉ステーキに集中しておりベロバの様子など気にしていない様子であった。
景和「道長さん…すっかり食事に集中してるし…」
祢音「さすが…牛の仮面ライダーだからね…」
道長「お前ら、何度言わせる…バッファローだ!!」
道長は立ち上がり抗議するが意外に声が大きかったようで辺りの席の人達が一斉に道長の方へと視線を向けた。
祢音「そんな大きな声出したらバレちゃうよ!!」
景和「あー…祢音ちゃん…」
祢音「何?」
景和が慌てた表情をしながら祢音の背後に視線を向けると遠くの席の皐月達にまで声が聞こえていたようでベロバが驚きの表情でこちらを見つめていた。
景和「バレたみたい…」
祢音「あ」
皐月Side
道長「お前ら、何度言わせる…バッファローだ!!」
私達の席にまで聞こえるぐらいの声が聞こえてきたので私達は思わず遠くの席の方へと視線を向けると同じく遠くの席へ視線を向けたベロバさんことベロちゃんの顔が凍りついた。
ベロバ「は?嘘…ミッチー!?」
皐月「ミッチー?あ、もしかしてベロちゃんの最初の推し!?」
チャッキー「じゃあデザイアグランプリのメンバーかも!?」
ベロバ「嘘…見られた…この私の情けない姿…」
私はベロちゃんの知り合いだとわかるやミッチーと呼ばれる青年達の席へと向かった。
景和「こっち来るよ…?」
祢音「もう…道長!!」
道長「は?」
私は慌てた様子の3人へと近づくと思い切って話掛けてみることにした。
皐月「貴方達…ベロちゃんのお知り合いですよね?」
祢音・景和・道長「「「ベロちゃん!?」」」
私達は3人の席へ移動してお互い向かい合うように座りとりあえずお互いの事を聞くためにお互い自己紹介をしていた。
チャッキー「なるほど…景和君達も仮面ライダーなんだ?」
景和「うん…まさかデザイアロワイヤルがまた開催されてたなんて知らなかった…」
祢音「うん…それにしてもベロちゃんって渾名…あのベロバと仲良いんだね?」
チャッキー「ちょっと色々あってね…無理やりショッピングに連れて来た!!」
道長「ベロバ…今度は何を企んでる?」
ベロバ「アッハッハッ…さぁ?何でしょうね?アッハッハッ…むぐっ!?」
皐月「はいあーん!!」
私はソースに付けたポテトをベロちゃんの口に放り込んで言葉を封じに掛かった。
ベロバ「サッキー?アンタ!?」
皐月「料理が冷めちゃうでしょ?ほらほら…」
ベロバ「あーもう…自分で食べられるから!!」
道長「……お前…なんかすげぇな…」
皐月「私も…ベロちゃんに選ばれた仮面ライダーなので!!」
道長「そうか…それで何であんたがベロバの服を着てる?」
皐月「まぁ…色々あったんですよ…それよりどうですか?ベロちゃんの今、着てる服!!私が選んだんですよ!!」
ベロちゃんは私が選んだ花柄のワンピースを着ておりベロちゃんは恥ずかしそうに顔を背けてしまった。
ベロバ「見るんじゃ無いわよ…」
道長「フッ…年寄りにしては頑張った方じゃないか?」
ベロバ「くっ…ミッチー…」
皐月「そういえばベロちゃんは高校生くらいですよね?年齢を聞いてなかったです…」
道長「知りたいか?こいつの歳はな?」
ベロバ「歳の事を…言うんじゃないよ!!」
ベロちゃんは必死に叫ぶが道長君はニヤリと笑みを浮かべると堂々と言い放った。
道長「こいつの今の姿も理想の姿をデザインした姿で…本当は350歳だ!!」
皐月「え…350歳?」
ベロバ「あ…あぁ…バレた…ついに…サッキーにまでバレた…やっぱり今日は不幸だわ…」
道長「どうだ?幻滅しただろう?こいつはそういう奴なんだよ」
ベロバ「あ…サッキー…?」
ベロちゃんは私の反応を気にしていたようで私はふと顔を上げると笑顔を向けた。
皐月「未来って凄いんですね…理想の姿をデザイン出来るなんて…それに私の方が年上だと思ってましたが…人生の大先輩だったんだ!!」
ベロバ「サッキー?」
皐月「まぁ…でも私も似たような境遇なんですけどね…ははっ…」
道長「どういう事だ?」
皐月「私もベロちゃんと同じなんです…理想の自分になりたいために他人に擬態して今の私の姿があるんです…」
ベロバ「サッキー…アンタ、ネイティブの事を?」
道長「ネイティブ?」
皐月「だから私の年齢もベロちゃん程じゃないですがだいぶ人間の歳で言うならかなり高齢なんですよ」
道長「はぁ?」
ベロバ「サッキー…アンタももしかして私と同じ…?」
皐月「私は昭和21年生まれなんです…地球にやって来たのは1971年の昭和46年当時25歳の時です」
道長「お前…まさか人間じゃ無い?」
皐月「そう…私はネイティブ…地球外生命体ワームから逃れるために地球にいち早くやって来て生きて来た種族…そして…」
ベロバ「サッキー?」
皐月「私は現在80歳です!!」
道長・ベロバ「「はぁぁぁぁ!?」」