一方雄介は都内のビルに向かって走っており青のクウガであるドラゴンフォームに変身すると高い跳躍力でビルの屋上へとやって来ていた。
雄介「来た!!」
上空から未確認生命体30号ことメ・デムド・バが現れて雄介には目もくれずにそのままビルの間を飛び去ろうとした。
雄介「超変身!!」
雄介は事前に一条から預かっていた拳銃を取り出すとベルトのサイドスイッチを押して緑のクウガであるペガサスフォームへと姿を変えると拳銃をペガサスボウガンへと変化させた。
雄介「フッ!!」
飛び去ろうとするメ・デムド・バに向かってボウガンを構えて放つと矢が放たれてメ・デムド・バは攻撃に気づいて回避行動に移り体を逸らすと羽を僅かに掠めるがメ・デムド・バは構わずそのまま飛び去ってしまった。
雄介「駄目だ…やっぱりゴウラムを使わないと…」
変身を解除した雄介は飛び去ったメ・デムド・バの後をじっと見つめるしかなかった。
-科学警察研究所-
研究員「五代さんが触れて完全に形を取り戻しましたね」
榎田「あの破片がここまで綺麗に形を取り戻すなんてね…やはり五代君が言う様に4号と深い関係があるようね」
24号との戦いでバラバラと石になってしまったゴウラムを分析していたが雄介が触れた事で少しずつ元の形に戻ろうとしており今では完全に元の形を取り戻していた。
榎田「それより…改良した特殊ガスプラスチック弾の成果はどうなんだろうね?」
研究員「実験段階では短い時間ではありますが敵の動きを封じられるそうですが…」
榎田「未確認も強くなってる…引き続き改良を重ねていかないとね」
研究室に戻って榎田は部屋に差し込む朝日の光をみて1人呟いた。
榎田「あー…また徹夜しちゃった…」
りんね(お願い目を覚まして葉月さん!!)
気を失った葉月に近づくメ・ウザー・ダは葉月の素顔を見るために葉月のアルケミスドライバーを外そうとドライバー本体に手を掛けていた。
メ・ウザー・ダ「ギョグダギゾリゲソ!!」
(正体を見せろ!!)
葉月のアルケミスドライバーを掴んだ瞬間に突如発砲音が響いてメ・ウザー・ダは頭に銃弾を受けて慌てて葉月から離れてしまい銃弾を放った人物へと視線を向けた。
メ・ウザー・ダ「ジャラゾギジャガデデ」
(邪魔をしやがって…)
パトカーの影から一条が再びライフルを構えており一条の姿を見たメ・ウザー・ダは一条に狙いを定めると一条へと鎖を振り回しながら近づいて来た。
りんね(今なら…)
りんねは葉月の手首に付いているカードホルダーから抜け出すと葉月の腰のケミーライザーのカード装填口に入るとボタンを起動させた。
(ケミーライズ・ザ・サン!!)
りんね(目を覚まして…葉月さん!!)
葉月「ううん…はっ!?私、何を!?」
りんねの力であるザ・サンの温かい光により葉月は目を覚ますとすぐに起き上がり今の状況を一瞬で理解して走り出した。
葉月「しまった…意識が飛んでた…」
一条の元へと歩き出すメ・ウザー・ダの背中を見つけると背後から飛びかかって動きを封じに掛かった。
葉月「うぐぐ…」
一条「27号!?」
メ・ウザー・ダ「ゾギヅロボギヅロパダギンジャラゾ!!」
(どいつもこいつも私の邪魔を!!)
葉月Side
ウサギ怪人は私の方へと向くと鎖を振り回すが私は体を逸らして鎖を躱しガラ空きとなったお腹に拳を叩き込んだ。
葉月「ハアッ!!」
メ・ウザー・ダ「ガッ…」
私の拳を受けて一瞬怯んだウサギ怪人は再び私に向かって駆け出して鎖を振り回しながら迫って来たが私は冷静にウサギ怪人の鎖を掴む相手の手首を掴むとそのまま相手の勢いを利用して背負い投げで地面に叩きつけた。
葉月「デヤアッ!!」
地面に叩きつけられたウサギ怪人はすぐに体勢を立て直すと高くジャンプして空中から私に向かって飛び蹴りを放とうとしていた。
葉月「よっ…と…」
高いジャンプ力に翻弄されながらも私は空中からの蹴りを冷静に躱すとケミーライザーを装着してクロスウィザードのカードを装填した。
葉月「力を貸してください!!」
(ケミーライズ・クロスウィザード!!)
クロスウィザード「ウィーッ!!」
クロスウィザードの魔法により空中にいたウサギ怪人は全身を黄色い拘束魔法で縛りウサギ怪人はバランスを崩して地面に落下した。
(アルケミスリンク!)
私は指輪を翳して動きを封じて動けないウサギ怪人に向かって駆け出すとドライバーのレバーを押し込むとすぐにドライバーのレバーを引いて空中に飛び上がった。
葉月「ハッ!!」
(ヴィーナスグリフォン・ノヴァ!)
葉月「ハアアアアアッ!!」
私の蹴りがウサギ怪人に向かって放たれてウサギ怪人は私の蹴りを受けて後ろに下がりながらも私の足を掴みキックを受け止めに入った。
メ・ウザー・ダ「ボンデギゾンボグゲビゼ…」
(この程度の攻撃で…)
私の足を掴みそのまま振り落とそうとするが私はもう片方の足で手を蹴って振り払うとそのまま両足で交互に蹴りの連打を浴びせた。
葉月「アアアアア…ハアッ!!」
私の蹴りの連打が命中してウサギ怪人はそのまま蹴りで吹き飛び地面に倒れ込みながらもすぐに起き上がるが腰のベルトにヒビが入り始めた。
メ・ウザー・ダ「ゴボセェェェ…ボン…パダギグ…」
(おのれぇぇぇ…この…私が…)
葉月「危ない!!」
一条「うわっ…」
ウサギ怪人は爆発寸前に私達の元に歩み寄ろうとしたので私は咄嗟にウサギ怪人を蹴り飛ばすとすぐ近くにいた刑事さんに駆け寄って爆風から守るために刑事さんに向かって背中の銀色のマントを掴み刑事さんの顔に向かって掲げた。
メ・ウザー・ダ「ガアアアアアアアッ!!」
直後にウサギ怪人の断末魔と共に大爆発が起こり爆風が私達に襲い掛かり私はマントを掲げたまま必死に刑事さんを爆風から守るためにじっと耐えた。
一条「27号…お前…」
杉田「一条!!大丈夫か?」
その時他の刑事さんが応援にやってきて一条と呼ばれる刑事へと駆け寄って来た。
一条「杉田さん…私は大丈夫です…」
杉田「また助けられたな27号…」
葉月「………」
刑事さんが私に声を掛けるが私は敢えて返事をせずにこくりと頷くと立ち去ろうと立ち上がり歩きだそうとした。
一条「待ってくれ!!君は一体!?」
一条と呼ばれる刑事さんが立ち上がり私のマントを掴んで引き止めるが私は刑事さんの方へと向くとその手を掴みマントを掴む手を優しく離させた。
葉月「それでは…」
一条「待ってくれ!!」
私は一言だけ刑事さんに声を掛けると素早く離れてバイクに跨ると勢いよく走り出した。
杉田「まったく…4号以上に謎な存在だな27号のやつは…」
一条は一瞬何かを考えるような素振りを見せるとすぐに車に乗り込みエンジンを掛けた。
杉田「一条!?」
一条「すみませんが杉田さん…後はお願いします」
そのまま一条は走り去った葉月を追いかけるために走り出してしまいその場には杉田と警官隊が残された。
杉田「27号を頼んだぜ一条…」
一条は走り去る葉月の後を追いかけていたが葉月は一条の追跡を振り切ってしまい姿が見えなくなると一条は追跡を断念して道路の端で停車して頭を掻いた。
一条「正体を探るのもそう簡単な事ではないか…」
雄介「一条さん!!」
そこにバイクに乗った雄介が合流して一条は車の窓を開けた。
雄介「すみません30号には逃げられました…あいつ空を飛んでて緑の矢も躱されちゃいました…」
一条「そうか…」
雄介「それで…29号はどうなりました?」
一条「27号が現れて29号を撃破した…今、後を追っていたのだが逃げられてしまった…」
雄介「そう…ですか…」
一条「君はこれからどうする?」
雄介「じゃあお昼にしませんか?おやっさんの店の新作カレーが食べたいので」
一条「わかった…俺は一度本部に戻る…後で合流しよう」
雄介「わかりました!!」
葉月Side
私はポレポへとやって来ておりマスターの手伝いのためにエプロンを着て接客へと入った。
おやっさん「はい…これ向こうのテーブルに」
葉月「はい。」
私は店の仕事にもだいぶ慣れておりマスターが作った新作カレーである27号カレーを食べるお客さんの姿を見ながら苦笑いを浮かべた。
葉月(27号って…ヴィーナス・真の事なんだ…正体バレないようにしないと…」
雄介「こんにちは〜」
そこに五代さんが入店してカレーの材料の入った段ボールを抱えてやって来た。
雄介「お!!呉島さんまた手伝ってくれてたんだね?そろそろお昼の時間じゃない?」
葉月「五代さん!!」
五代さんは私に眩しい笑顔を向けると私も釣られて笑ってしまいそんな中私の前にカレーがドンと置かれた。
おやっさん「今、お客さんも帰ったしそろそろお昼にしよう」
葉月「ありがとうございます…頂きます!!」
私の前に賄いカレーが置かれて私はカレーを食べ始めて五代さんは私の代わりにカウンターに立ってカウンターから私の方へと視線を向けた。
雄介「呉島さんは普段は何かお仕事をされてるんですか?」
葉月「?」
雄介「あ、いや白いスーツを着てるからどこかの凄い会社で事務の仕事とかしてるのかな〜って思って!!」
葉月「まぁ…そんなところですよ」
私は少し曖昧な答えを返しながら残りのカレーを食べ終えて席から立ち上がろうとした時に店の扉が開きスーツを着た男性が現れた。
雄介「一条さん!!」
葉月「あ…」
店内に入って来た男性はまさかの私が助けた刑事さんであり店の中をぐるりと見渡すとカレーを食べ終えた私に向かって声を掛けた。
一条「失礼します。警察ですが少しよろしいでしょうか?」
葉月「あ…はい…」
葉月(さっきの刑事さん…?なんでここに…!?)
突然の刑事さんの来店に私はとても驚くが私の変身前の姿を見られてないと思い私は取り乱すこともなく刑事さんの方へと視線を向けるが次に放った刑事さんの言葉に私は体が凍りついた。
一条「君は27号…そうなんだろう?」
葉月「え…」
雄介がポレポレに顔を出した少し後にポレポレの駐車場に一台の車が止まり中から一条が雄介と合流するために店内へと入ろうとするが雄介のバイクの隣にある白いバイクを見つけると慌てて駆け寄った。
一条「このバイクは…確か…」
一条はヴィーナス・真が白いバイクに乗っていたのを思い出してバイクをじっと見つめるとポレポレの入り口へと視線を向けた。
一条「まさか!?」
一条は店内に入るとカウンターに雄介がカウンター席に座る女性と話しているのを見つけて目を丸くした。辺りを見渡すが2人以外に客はいないようだった。
雄介「一条さん!!」
一条「失礼します。警察ですが少しよろしいでしょうか?」
一条はカレーを食べていた葉月に向かって声を掛けると葉月は丁度カレーを食べ終えたのかスプーンを置いて一条へと視線を向けた。
葉月「あ、はい…」
一条「君は27号…そうなんだろう?」
葉月「えっ…」
葉月Side
一条と呼ばれる刑事さんは私の事を27号と呼び私は思わず突然のことに冷や汗を掻いてしまったが正体がバレてはならないと思い冷静に答えた。
葉月「27号?なんですかそれ…?あ、もしかして新メニューの名前ですね!?」
一条「店の前に置いてある白いバイク…あれは君のだろう?」
葉月「…そうですけど…」
一条「27号も同じ白いバイクに乗っていた。君も変身して戦う戦士…そうだろう?」
雄介「えっ…じゃあ呉島さんが27号!?」
葉月「…何を言っているのかまったくわからないんですけど…変身?戦士?」
一条「それと27号は女性である可能性がある…身長も丁度君と同じくらいだ」
葉月「………」
一条「君は4号と同じく戦う戦士なのだろう?」
葉月「……人違いですよ…それじゃ私は買い出しに行かなければならないので失礼します…」
私はこれ以上言葉で誤魔化せそうになかったので逃げる事にしたが私の手を一条さんが掴んでしまった。
一条「君…名前は?」
葉月「呉島…葉月です…」
一条「呉島さん。貴方が未確認生命体27号ではないのならそれを証明するために私に協力してもらえませんか?任意同行してもらいたいのですが…」
葉月「まぁ…それは構わないですけど…」
一条「では一緒に来てください…」
葉月「は、はい…」
私はそのまま一条さんの車の助手席に乗せられてしまい車は勢いよく走り出した。
一条「君は五代雄介の知り合いなのか?」
葉月「最近あの店でバイトを始めたんです…五代さんはとはその時に出会いました…」
一条「そうだ…」
葉月「あの…一条さん…でしたっけ?私はこれから警察署で取り調べでしょうか?」
一条「いや…君は今から病院に連れて行く…」
葉月「病院…?何故!?」
一条「君の体を調べさせてもらう…未確認なら君の腰に五代や他の未確認同様にベルトが腹部にある筈だからな…」
葉月「ベルト!?」
葉月が驚く中で葉月のスーツのジャケットの中のザ・サンのカードに宿るりんねが一条との会話を聞いて溜息を吐いた。
りんね「葉月さん…大変な事になっちゃったな…」
葉月は一条と話しながらもケミーライザーをこっそり取り出すと車の座席の下にこっそりと隠した。
葉月「どこの病院ですか?」
一条「関東医大病院だ…私の高校時代の同級生が勤めていて口も固い…安心していい!!」
葉月「は…はぁ…」