-2026年現在-
私は目を開けると出発地点に戻って来ておりすぐ側には湊先輩とシロちゃんが待っていた。
耀子「葉月!?もう帰って来たの!?」
シロ「ケミー回収出来たんだ!?」
葉月「お待たせしてすみません…そっちでは何週間ぐらい経ちました?」
私が問いかけると湊先輩とシロちゃんはお互いに驚きの表情で目を見開いた。
葉月「えっ…何ですか?」
シロ「お姉ちゃんが出発してからまだ5分ほどしか経ってないけど…」
葉月「嘘…ですよね…向こうでは何週間も過ごしてましたが…」
シロ「向こうとこっちでは時間の流れが違うのかな?」
耀子「私も驚いたわ…それでいつの時代に行って来たの?」
葉月「2000年ですよ」
シロ「2000年…仮面ライダークウガがグロンギと戦ってた時代だね。クウガに会ったんだ?」
葉月「お会いしましたよ。私も未確認生命体27号って呼ばれちゃいましたし…」
シロ「んん?27号?本来の27号はどうしたの?」
葉月「本来?」
シロ「ねぇお姉ちゃん…カエルの姿のグロンギを倒した?」
葉月「そういえば…過去に飛んだ時に最初に倒しました。」
シロ「27号は本来はカエルの姿のグロンギの筈…もしかして警察に見つかる前に本来の27号を倒しちゃったからお姉ちゃんが27号にカウントされちゃったんだね…」
葉月「あちゃーそうだったんですね…でもよく考えたら納得です。」
シロ「それで?回収したケミーを見せてよ!!」
葉月「はい」
私はドンポセイドンとマーキュリンのカードを見せるとシロちゃんがカードを手に取ってじっと眺めるが何かを思い出したのか私にすぐにカードを差し出した。
シロ「お姉ちゃん1人で大丈夫だった?同じくケミーを回収出来る一ノ瀬宝太郎とりんねちゃんに連絡して応援に来てもらうのは…」
葉月「いえ…この間、りんねさんから聞いたんですが宝太郎君は調理師の免許を取得するのに専門学校に通ってるそうなのでお忙しいかと…」
シロ「相談してみるのはどう?今、りんねちゃんも日本に一時帰国してるみたいだし…」
葉月「一時帰国?」
シロ「詳しくは知らないけど最近。なんか事件があったんだって!!」
葉月「事件?」
シロ「Hopeっていう生き物を売り捌く組織フラクタル…だっけ?ネオマルガムがなんとかって言ってた!!」
葉月「???…よく分かりませんがりんねさんが動くほどの何かがあったって事ですね?」
シロ「問題は解決したけどそっちも気をつけてねって言われてたからさ…」
葉月「いえ…今回は私達だけで解決しましょう。皆さんもお忙しいですし!!」
シロ「わかった…でも無理はしないでね?」
葉月「はい…でも少し心残りがありますね…」
耀子「心残り?」
葉月「向こうの時代で生きていた頃のお母さんに会ったんです。もう少し話しておきたかったです…」
耀子「そう…なのね…確か葉月の母親は…」
葉月「えぇ…未確認に殺されたと…せめてお母さんの身に何が起きたのかだけでも知りたかったです。」
シロ「そっか…」
私が湊先輩に話していると私のポケットが熱くなり熱い何かを取り出すとそれはタイムロードのカードであった。
タイムロード「ターイム…」
葉月「もしかして…」
クロスウィザード「もしかしたらタイムロードが葉月のお母さんに会いたいって気持ちに応えようとしてるんじゃないかな?」
葉月「まさか!!」
耀子「もしかして葉月をまた2000年に連れて行こうとしてる!?」
タイムロード「ターイム!!」
タイムロードが再び起動し始めて私は謎の光に包まれ始めてそれを見た湊先輩が私の手を掴んだ。
葉月「わっ…また…過去に!?」
耀子「葉月!!」
耀子が葉月の手を掴んだ瞬間に葉月と耀子はその場から消えてしまい1人取り残されたシロは辺りをキョロキョロと見渡した。
シロ「ケミーライザーを使わずに過去に?もしかしてまた2000年に?」
2001年1月29日
-長野県松本市内-
私と湊先輩は気づくとまた過去に飛んでおり、しきりに辺りを見渡していた。
耀子「ここは…?」
葉月「……」
葉月はすぐ近くにあった商店の貼り紙を見て日にちを確認すると顔が青ざめてしまった。
耀子「1月29日本日天候不良のため臨時休業します…?」
葉月「1月29日…お母さんが死んだ日だ…」
耀子「嘘…」
その時近くの住宅地のあたりから爆発音が響いて私と湊先輩は顔を見合わせると住宅地の方へと走り出した。
-住宅地-
耀子「これは…」
辺りは大雨が降っており私達は大雨に濡れながらも辺りを見渡すと住宅地の中の一角が燃えている事に気がついた。
葉月「あ…あぁ…まさか…そんな…この場所は…」
耀子「どうしたの!?」
葉月「思い出した…この住宅地…確か…お母さんの遺体が見つかった場所だって親戚のおばちゃんが言ってた場所だ…」
耀子「まさか!?」
葉月「お母さん…お母さん!!」
私はお母さんが居ると思い、しきりに辺りを捜索し始めたが何かに気づいて足を止めてしまった。
葉月「うっ…これは…」
耀子「なんて酷い…」
私達の目の前に広がっていたのは体のあちこちが焦げているいくつもの人間の遺体の数々であり辺りに遺体の焦げた匂いが充満していた。
耀子「これだけの犠牲者が…一体誰が…」
葉月「あ…あぁ…あああああ!!」
耀子「葉月!?どうしたの!?」
私は多くの遺体の中から見つけてはいけない物を見つけてしまい慌てて1つの遺体へと駆け寄ってしまった。
耀子「葉月!!」
葉月「あぁ…あああああそんな…うわあああああっ!!」
私の目の前に倒れているのはまさしく変わり果てた母の姿でありベージュのジャケットとスカートはあちこちが黒く焦げてしまっており近くには母の私物のスケッチブックが辺りに散らばっていた。
葉月「お母さん!!お母さん!!」
耀子「………葉月…」
私はお母さんの遺体を抱きしめるとお母さんは既に冷たくなっており亡くなってしまっていたのだが私はひたすらお母さんの体を抱きしめたまま泣き叫んだ。
葉月「誰が…誰がこんな事を!!」
ふとすぐ近くに何者かの気配を感じて振り返ると背後に白いシャツを着た青年が私に背を向けて立っており私はその青年が笑っている事に気がついた。
葉月「貴方が…お母さんを殺したの!?」
青年はこちらを振り向くと笑っており私は怒りのあまり変身しようとして指輪に手を掛けた。
クロスウィザード「アイツはダグバ…湊さん!!葉月を連れて逃げて!!」
耀子「何ですって!?」
クロスウィザード「アイツには勝てない!!早く逃げて!!」
耀子「葉月!!」
ン・ダグバ・ゼバ「………」
(GINGRFFON!)
(KINKIRAVINA!)
葉月「変身…っ!?先輩!?」
私は変身しようとカードを装填するがレバーを引こうとした瞬間に湊先輩に体を抑えられてしまい私は湊先輩を引き剥がそうと必死にもがいた。
葉月「離して先輩!!アイツは…アイツがぁぁ!!」
耀子「いいから葉月!!逃げるのよ!!」
葉月「離してぇぇぇぇ!!うわあああああっ!!」
私は必死に青年に向かって手を伸ばすが青年は怪しい笑みを浮かべながらこちらに歩み寄って来たところで突如クロスウィザードがポケットから飛び出して来て私の前に立った。
クロスウィザード「タイムロード!!」
タイムロード「ターイム!!」
私達は再び体が透け始めてこの時代から元の時代に戻ろうとしている事がわかり必死に青年の方へと手を伸ばした。
葉月「あっ…待って!!アイツが…アイツがお母さんを!!」
クロスウィザード「葉月!!アイツはクウガが倒す!!僕達はアイツに手を出してはいけない!!」
葉月「五代さんが…くっ…」
耀子「葉月…帰りましょう…」
葉月「はい…」
私は湊先輩に抱きしめられながらもその胸の中で涙を流してしまい最後にお母さんの遺体へと視線を向けた。
葉月「さようなら…お母さん…」
ン・ダグバ・ゼバ「………!!」
ダグバが一瞬で怪人体に変身し、手を翳して超自然発火能力を発動させようとしたがその前に葉月達がこの時代から消え去った事で不発に終わってしまいダグバは再び変身を解除して青年の姿へと戻ってしまった。
雄介「……!?」
そこにビートチェイサー2000に乗った五代雄介が到着して辺りに転がる数々の遺体を目にしながらその中で素敵な笑みを浮かべるダグバへと視線を向けた。
ン・ダグバ・ゼバ「来たんだね。今度は僕と同じになれるのかな?」
雄介「……!!」
ン・ダグバ・ゼバ「だったらあそこで待ってるよ。思い出のあの場所でね…」
ダグバはその直後にテレポートしてしまい一条が遅れて現場に到着した。
一条「五代!!」
雄介「一条さん!!」
一条「第0号は!?」
雄介「たぶん九郎ヶ岳だと思います!!」
一条「そこで決着をつけるつもりか…」
雄介「行きましょう!!」
-2026年現在-
私と湊先輩は現代へと帰還してシロちゃんが駆け寄って来た。
シロ「あ、お姉ちゃん大丈夫!?」
私は湊先輩から手を離すとゆっくりと顔をあげてシロちゃんへと視線を向けた。
葉月「お母さんを殺した人に会いました…白いシャツを着た青年でした。」
シロ「白いシャツを着た青年…もしかしてダグバ?」
葉月「ダグバ?あいつもやっぱり未確認なんですか?」
シロ「グロンギの王様だよ…クウガが最後に戦ったって言うラスボスだよ…」
葉月「彼がグロンギの王…私、また復讐心で彼に戦いを挑もうとしてました…」
耀子「葉月…」
葉月「おかしいですよね…ついさっきは憎しみを振り切ってケミーにも認められたのに…また怒りの気持ちが沸々と…私って未熟者ですね…」
耀子「そんな事ないわ…目の前に仇がいたらああなっても仕方無いわ…」
葉月「先輩…すみません…でも最後にお母さんにお別れを言えただけでもよかったかもです…」
耀子「えぇ…貴方はやっぱり強いわね…一度折れてもまた何度でも立ち上がるとは誰にでも出来るわけじゃ無いわ…」
クロスウィザード「そうだよ!!」
葉月「皆さん…ありがとうございます。」
私は頭を下げるとすぐにケミーライザーとタイムロードのカードを取り出すとシロちゃんが驚きの表情を浮かべた。
シロ「お姉ちゃん!?もしかして次の時代に行くの!?」
耀子「そうよ…少し休んで行きなさい!!」
葉月「ううん…さっきのお母さんの姿を見て私はさらに精進しないといけないと思ったんです…今はただ動いていたいんですよ!!」
耀子「はぁ…葉月ったら…」
シロ「お姉ちゃんはほんと大物だよね…」
私はケミーライザーを装着してサーチカードを取り出すとケミーライザーに装填した。
(サーチモード)
カードを装填すると探知音が鳴り響いてしばらくケミーライザーを手に装着したまま待機しているとケミーライザーが反応を示したのか音声が鳴り響いた。
(ケミーヒット!!)
(コズミックケミー!!ファンタスティックケミー!!)
クロスウィザード「おお!!また2体!?」
葉月「今度はどんなケミーに会えるんでしょうか?」
耀子「葉月…どんな時でも仲間を守る事を優先するのよ…」
葉月「わかってますよ…先輩!!」
シロ「まぁ…お姉ちゃんなら大丈夫だよ!!」
耀子「そうね…」
(ケミーライズ・タイムロード)
タイムロードのカードを装填すると私の周囲を再び赤いエネルギーのような物が覆い始めて私は思わずみんなの方へと視線を向けた。
葉月「それじゃまた行って来ますね!!」
葉月はサムズアップをしながらシロちゃんと湊先輩に視線を向けると葉月は再び過去の時代へと旅立っていった。
シロ「今度はどの時代の仮面ライダーに会えるんだろうな…帰って来たらまた話を聞かないと…」
耀子「そうね…いい報告が聞ければいいけど…」
葉月Side
私は目を開けると知らない住宅街におり、すぐにケミーライザーを装着してサーチモードにしてケミーの反応を追った。
葉月「あれ…2箇所に反応が…1つはここから凄く近いところに…もう1つは、かなり遠い場所だ…」
私は反応があった場所で1番近いエリアを捜索していると道中にたくさんの中学生やその両親らしき人達が同じ場所に向かって歩いているのを見かけてじっと見つめた。
葉月「みんなどこに行くんだろう?反応があったのもこの先みたいだし…」
私は学生達の後を追っていると大きな校舎が見えて来て学生や保護者は正門から中に入って行くのを見かけた。
りんね(あれは…高校?)
葉月「オープンキャンパスか…えっと…?」
正門前にオープンキャンパスの案内の看板があるのを見かけてじっと見つめた。
葉月「平成23年度昴星高校オープンキャンパス?」
私は正門前に立っている先生らしき人から案内地図を受け取ると校舎の中に入っていった。
葉月「この高校の中にケミーが…一般人が入れるオープンキャンパスの時でよかった…それにしても…」
私はチラシに抱えれている日にちをみて首を傾げていた。
葉月「平成23年。つまり2011年か…2000年からかなり時代が飛んだなぁ…」
葉月が校舎に入った一方で別の場所の教室にてベージュのセーラー服に身を包んだ1人の女子生徒がオープンキャンパスの手伝いのために準備をしていると自身のバッグの中に見慣れない物があるのに気づいて思わずそれを取り出した。
???「何このカード?いつの間に私のバッグの中に?」
ゴキゲンメテオン「メーテーオーン!!」
女子生徒のバッグの中にいたのはコズミックケミーであるゴキゲンメテオンであり女子生徒に向かって声をあげるが女子生徒は何故かゴキゲンメテオンの声が聞こえていないのか反応を示さずに廊下から他の女子生徒が入って来た事に気づくとカードをポケットに仕舞い込んでしまった。
女子生徒「美咲ちゃん!!そろそろ時間だよ?」
撫子「あ、うん!!今行く!!」