りんね「ハアーッ…ハアッ!!」
謎の青年に攻撃を放つりんねだが謎のシールドのような物に弾かれてしまい思わず衝撃で後ろに後退してしまった。
りんね「やっぱりシールドを破れない…」
葉月「りんねさん後ろ!!」
りんね「あっ…!?うわああっ…」
背後から飛んできたハヤブサのアンノウンの突進を受けてしまい、りんねさんは吹き飛ばされて地面を何度も転がった。
りんね「あぁっ…」
ハヤブサのアンノウンはりんねさんに再び狙いを定めると再び飛び掛かるが突如銃撃音が響き、ハヤブサのアンノウンは銃撃により地面に落下した。
葉月(氷川さん!?)
近くに氷川さんが銃を構えており、ハヤブサのアンノウンは私達に背を向けるとそのまま飛び去ってしまった。
りんね「いつの間に…」
先程の青年も姿を消しており、りんねさんは氷川さんへと駆け寄っていった。
氷川「君はもしかして呉島さん?その姿は…?」
りんね「は、はい…アギトに近い何かと思っていただければ…」
氷川「そうですか…うっ…あっ!?」
突如氷川さんが辺りをうめき声をあげながら辺りを見渡し始めてりんねさんは慌てて氷川さんに駆け寄った。
葉月(氷川さん?何か様子が…)
りんね「氷川さん!?具合が悪いんですか?」
氷川「あ、いえ…別に…」
氷川さんはメットを外すと目を擦りながら立ち上がり私達は津上さん達が避難している場所へと向かった。
涼「津上…なぜだ!?なぜ自分からアギトを捨てた!?」
翔一「あれは…人間が持っちゃいけない力なんです!!」
氷川「ちょっと待ってください!!どういうことですか?アギトを捨てたって!?一体何があったんです!?」
遅れてやって来た私と氷川さんがその場に現れるが津上さんは暗い表情で下を向いていた。
翔一「俺、今までアギトの力で人を守れるって思ってました…でも違ったんです。アギトは人を不幸にします…そんな力を持ってたって仕方ないじゃないですか…」
氷川「何を言ってるんです?現に貴方は今まで多くの人達を助けて来たじゃないですか!!」
翔一「氷川さんにはわかりませんよ…アギトじゃない氷川さんには…」
氷川「それは…」
涼「津上…」
翔一「もういいじゃありませんか…俺達はアギトじゃ無くなったんです。ただの人間としてみんな勝手に生きていけばいいんです…もう関係ないですよ俺達…」
りんね「待ってください!!」
翔一「呉島さん…」
静かに去ろうとする津上さんをりんねさんがその手を掴んで止めた。
りんね「津上さんは今までアンノウンから人を守ってきたじゃないですか…こんなところで終わっていいんですか?」
翔一「だって仕方ないじゃないですか…アギトは人を不幸にします…呉島さんもアギトの力に飲み込まれて暴走したじゃないですか!!」
りんね「それは…」
翔一「もういいじゃないですか…俺達はアギトじゃないんです…」
りんね「津上さん弱気にならないで…私も…」
葉月(りんねさん…ここは私に任せてください)
りんね(でも…)
私がりんねさんと交代して表に出ると項垂れる津上さんの顔を覗き込んだ。
葉月「わかりました…後は私に任せてください」
翔一「呉島…さん?」
葉月「貴方が戦えない分は私が戦います。今、変身できるのは私だけですから…」
りんね(葉月さん…何を?)
葉月「…でも私は津上さんなら…もう一度人を守るために立ち上がれるって信じてますから…だから先に行って待ってますね!!」
翔一「……」
私はそのまま項垂れたままの津上さんをそのままにその場を立ち去った。
りんね「本当にいいの?」
葉月「津上さんならきっとまたアギトとして戦える…そう信じてますから」
りんね「そっか…」
???「やっと見つけましたわ」
私達は夕暮れの道をバイクで走っていると目の前に白いローブの人物が目の前に立ち塞がり私達は一斉に警戒モードに入った。
葉月「白いローブ…2011年で会った黒いローブの女性の仲間!?」
りんね(あれは…まさか…前に戦ったラキネイレス?)
???「私は真・冥黒の三姉妹の1人…ラケシスですわ。」
白いローブの人物はローブを脱ぎ捨てると中から黒いフェイスベールをした女性が姿を現した。
りんね(ラケシス…まさかそんな…)
(アルケミスドライバー)
私は指輪をはめ直してアルケミスドライバーを腰に装着させた。
ラケシス「グリオン様の命により貴方を始末いたしますわ…その前に…」
ラケシスを名乗る女性は私の腰のドライバーに目をつけると指を差した。
ラケシス「そのドライバーを渡してもらいますわ」
葉月「黒いローブの女性も私のドライバーを狙ってました…どうして私のドライバーを狙うんですか!?」
ラケシス「そのドライバーはあのクソガキのドライバーと同じく暗黒の扉を開くための鍵なのですわ…」
葉月「暗黒の扉?」
ラケシス「深く知る必要はありませんわ…なぜなら貴方はここで倒されるのですから…」
ラケシスを名乗る女性は1枚のケミーカードを取り出すと大きく掲げた。
葉月「ケミー!?」
りんね(そんな…)
ラケシスはケミーカードを自身の体に取り込んでしまい。ケルベロスマルガムへと姿が変わってしまった。
ラケシス「さぁ…大人しくドライバーを差し出すか、惨めに敗北してから奪われるか…好きな方を選びなさい?」
ラケシスが私に向かってじりじりと距離を詰めてきたので私はすぐにカードを取り出して素早くドライバーに装填した。
(GINGRFFON!)
(KINKIRAVINA!)
葉月「お断りします…変身!!」
(ガガガガッチャーンコ!)
(シャイニングフェザー!)
(ヴィーナスグリフォン!)
ヴィーナス・真に変身した私はラケシスへと駆け出すと爪を大きく振り上げたので体を逸らして爪を回避しながら地面にお尻をつけながら足払いを掛けた。
葉月「ハッ!!」
ラケシス「小賢しい真似を…」
(ガッチャートルネード!)
手元にガッチャートルネードを呼び出すと迫り来るラケシスの爪を受け止めてそのまま大きく跳ね上げるとガラ空きとなった体にガッチャートルネードを叩き込んだ。
ラケシス「ぐっ…あぁっ…」
(ケミーセット!)
葉月「一気に…決めます!!」
新たに手に入れたネミネムーンのカードを装填してから斬撃を放つと三日月のような形の斬撃波へと変わりラケシスに命中し爆発で辺りは煙に包まれた。
葉月「やった!!」
りんね(いや…まだだよ!!)
煙が晴れるとそこにはラケシスが3人に増えておりそれぞれが鋭い爪を光らせながらじりじりと距離を詰めてきた。
葉月「分裂!?」
ラケシス「貴方に勝ち目はありませんわ…」
3人に増えたラケシスは一斉に襲い掛かり私はガッチャートルネードを手に反撃に出るが3人同時に苦戦を強いられてしまい爪の攻撃を受けて地面に倒れ込んでしまった。
葉月「はぁ…はぁ…このままじゃ…」
葉月達が戦っている場所から少し離れた場所に一台の車が停車し車内から北條が姿を現して戦っているヴィーナス・真の姿を見るや驚きの声を上げた。
北條「あれは…未確認生命体27号!?まさか…なぜ!?」
北條はヴィーナス・真の姿を見るや何かを思い出して無線機を取り出すと連絡を取り始めてしまった。
北條「こちら北條。至急応援をお願いします!!」
葉月「ぐうっ…あぁっ…」
私は3人分の攻撃を捌き切れずにダメージを受けてしまい再び地面を転がり、なんとか立ち上がろうとするが力が入らずに膝を突いてしまった。
ラケシス「この程度ですの?未来の貴方の力はこんな物ではなかったですのに…」
葉月「やっぱり貴方も未来からの刺客…」
ラケシス「少し物足りないですが…これで終わりですわ…ハッ!!」
葉月「うっ…あああああああっ!!」
3人になったラケシスは1人に戻り口から炎、氷、電気の攻撃が放たれて私は攻撃を受けて吹き飛ばされて変身が強制的に解除されて地面に転がった。
ラケシス「さて…貴方のドライバーを頂戴いたしますわ…」
りんね(葉月さん!!だったら…)
ラケシスは地面に倒れている葉月へとじりじりと歩み寄り、腰のアルケミスドライバーへと視線を向けた。
北條「呉島葉月…まさかあの女が27号の正体だったとは…」
ヴィーナス・真の正体を知って衝撃を受ける北條だった。そんな中、ラケシスは変身を解いてから葉月のアルケミスドライバーへと手を伸ばすが、突如葉月はラケシスの手をがっしりと掴んだ。
ラケシス「あら?まだやる気なんですの?」
りんね「これ以上…葉月さんを傷つけさせない!!」
ラケシス「!?まさか…!?」
(アルケミスリンク!)
葉月(りんねさん!?)
りんね「このマルガムは私が倒す!!前にこいつと戦ったことがあるから!!」
葉月(すみません…お願いします…)
葉月は意識をりんねと繋いでりんねに体の制御を譲ると、入れ替わったりんねはカードをドライバーに装填した。
(UNICON!)
(THE SUN!)
りんね「変身!!」
(ガガガガッチャーンコ!)
(プロミネンスホーン!)
(サン・ユニコーン!)
北條「変わった…?」
りんねはマジェードへと変身を果たすとラケシスはその姿を見て衝撃を受けた。
ラケシス「あり得ませんわ…九堂りんねは…死んでいる筈!!」
りんね「ハッ!!」
ラケシスは再びマルガムに変身すると、りんねは可憐な動きで距離を詰めてその体に蹴りを叩き込んだ。
ラケシス「くっ…この…!!」
りんね「フッ!!」
ラケシスはりんねに向かって再び爪を振り上げるが、りんねは攻撃を完全に見切り後ろに後退しながら手で攻撃をいなし、最後にカウンターで掌底を叩き込んだ。
ラケシス「なんて強さなんですの…ハッ!!」
ラケシスの爪を再び手首ごと受け止めたりんねは、ラケシスをぐいと自身の元に引き寄せると、体を傾けながら片手を地面に突いて大きく足を振り上げた。
りんね「フッ!!ハッ!!」
りんねの得意のしなやかな動きで足を右、左と交互にラケシスの体に叩き込むと、最後にハイキックを繰り出してラケシスを蹴り飛ばしてしまった。
ラケシス「そんな…あり得ませんわ!!」
(アルケミスリンク!)
りんね「ハアッ!!」
りんねは指輪をドライバーに翳してレバーを押し込むとラケシスへと迫り、ラケシスは再び炎、氷、電気の攻撃を放つがりんねは体を逸らして攻撃を回避すると体勢を低くしてからるレバーを引いた。
(サン・ユニコーン!ノヴァ!)
りんね「ダァッーーッ!!」
ラケシス「くっ…」
ラケシスは3人に分裂して攻撃を受け止めようとするが、りんねの蹴りの連打を受けてしまい、3体纏めて蹴り飛ばされてしまった。
ラケシス「ああああああああっ!!」
ラケシスは蹴り飛ばされると一体に戻ってしまい、そのまま地面で大爆発を起こして生身のラケシスが地面に転がり、吹き抜ける熱風がマジェードの白いマントを激しくはためかせた。
りんね「ふぅ…」
りんねはブランクのカードを掲げるとヨアケルベロスがカードに収まり、回収したヨアケルベロスのカードをじっと見つめた。
りんね「おかえりヨアケルベロス…」
ラケシス「九堂りんね…死んでも尚、邪魔をするなんて…」
ラケシスはフラフラの状態で立ち上がるとりんねの方を睨みつけた。
ラケシス「九堂りんね…いずれ必ず呉島葉月のドライバーを貰いますわ!!」
りんね「そうはさせない!!私が葉月さんを支える!!」
ラケシスはそのままどこかに去ってしまい、りんねは変身を解除しようとドライバーのレバーに触れようとした。
葉月(りんねさん後ろ!!)
りんね「なっ…ああっ…」
りんねは突如背後から飛んで来たハヤブサのアンノウンの突進を受けてしまい、地面に倒れ込んでしまった。アンノウンは倒れ込んだりんねに向かって方向転換すると、再び突進攻撃を仕掛けてきた。
りんね「ハアッ!!」
りんねは突進してきたアンノウンの攻撃を体を逸らして回避した。同時に足を勢いよく振り上げて下から蹴りを叩き込んだ。
りんね「なっ…待て!!」
地面に落下したアンノウンは上空へと再び飛び去ってしまい、りんねはトライチェイサーに跨るとアンノウンを追って走り出した。
りんね「津上さん達が戦えない今、アンノウンと戦えるのは私達だけ!!」
りんねは勢いよく走り出すとその後を北條の車がその後を追いかけ始めて、北條は無線機に向かって声を上げた。
北條「27号が移動を開始しました。この先の一本道で身柄をおさえます!!アギトを捕獲した時と同じようにお願いします。」
りんねは一本道を走っていると少し先の横の左右の道路からパトカーが現れてりんねの進路を塞いでしまい、りんねは思わずトライチェイサーを停車させた。
りんね「なっ…」
葉月(警察!?)
背後に視線を向けると銀色の車から北條が降りてきて銃を構えた。
りんね(この人…確か、北條さん…?)
北條「呉島葉月…いや27号!!貴方の身柄を拘束します!!」
りんね「呉島葉月?27号?何を言ってるんですか?私は…」
北條「貴方が呉島葉月である事は知っている…そして4号と同じく消息を断った27号である事も知っている!!」
葉月(見られてた…あと27号とクウガの事も知ってるんだ…)
りんねは周りを警官達に囲まれてしまい、どうしようかと悩んでいると、北條が何かの合図を出して警官隊はりんねの両腕を左右から掴んでしまった。
りんね「何をするんですか!?離して!!」
葉月(待ってください!!無理に抵抗すれば公務執行妨害になっちゃいます…)
りんね「くっ…」
りんねは葉月の言葉に動きを止めてしまい北條はりんねへと近づいていく。
北條「変身を解いて素顔を見せてください」
りんね「わかり…ました…」
りんねはレバーを押し込んでマジェードの変身を解除して素顔を見せるとその顔を見た北條は僅かに笑みを浮かべた。
北條「呉島葉月…やはり貴方でしたか…」
りんね「北條さん…どういうつもりですか?」
北條「一緒に来てもらいましょうか?詳しい話を伺いたいのですが…」
りんね「……」
北條「それでは一緒に来てください…その前にその腹部のベルトをこちらに預けてください…」
りんね「それは…」
北條「どうしましたか?さぁ…早く!!」
葉月(渡してあげてください…警察ならきっと大丈夫です。後で取り戻せますよ)
りんね「ラケシスや敵に奪われるよりまし…か最近ベルト取られすぎじゃない?」
葉月「仕方ないですよ…今は大人しく言う事を聞きましょう…」
りんねはアルケミスドライバーを腰から外すと、ベルト帯が付いたまま北條へ手渡して車に乗り込んだ。
りんね(それで…27号ってバレちゃったけど…どう言い訳するの?)
葉月(絶賛うまい言い訳、募集中です…)
りんね(はぁ…)
りんねの隣に座る北條は身柄を押さえたりんねの顔を見るや笑みを浮かべると、手元のアルケミスドライバーへと視線を向けた。
北條(呉島葉月が27号だと知れば小沢さんはどう言う反応を示すでしょうか?ふふ…あの人の反応が楽しみですね…)
アルケミスドライバーを見ながら北條は再び笑みを浮かべてしまい、オレンジ色のベルト帯が太陽の光を受けてキラリと煌めいた。