私達は街中に出現するクラックの処理をするために黒影トルーパー隊を率いてクラックとインベスの処理を行っていた。
葉月「助かりました… 光実君…まさか貴方がユグドラシルに入るとは…」
光実「葉月さんも大変だね…兄さんの秘書をしながら戦極凌馬の任務を受けてるんだから…」
私の隣にはアーマードライダー龍玄に変身した貴虎さんの弟の光実君がいた。最近貴虎さんの推薦でユグドラシルの仲間入りをしたそうで、今日正式に知らせが来たのであった。
光実「でも…大丈夫なの?…兄さんとは最近別行動が多いみたいだけど…」
光実君の言う通り最近の私は貴虎さんの指示で黒影トルーパー隊を任せてもらえる事になり、朝の時間以外は貴虎さんと会う機会が少なくなっていた。
葉月「沢芽市のクラックの出現頻度が上がったのもあってどこも人手が足りなくなってきてるからですよ」
光実「兄さんの秘書をしながら戦極凌馬の手伝いもやってるんだから君も君で難しい立ち位置にいるんだね」
葉月「いずれ私も本格的にインベス処理の戦闘に加わらなきゃ行けないかもです…はぁ…」
現在、葉月は街の調査をしながらクラックやヘルヘイム植物の処理のために黒影トルーパー隊を率いて指示を出す役割のため直接戦闘に加わる事はなかった。
光実「でも…兄さんの秘書を任せられるぐらいだからある程度戦えるんでしょ?」
葉月「一応、湊先輩にあらゆる戦闘技術を体に叩き込まれているのでそれなりに戦えるとは思うのですが…」
光実「うん」
葉月「できれば戦うのは避けたいなぁ…って思って…私、戦うのとか好きじゃないですし…」
一応護身用の量産型ドライバーとロックシードを持ってはいるが今のところ訓練以外で使った事は一度も無かったのだ。
光実「じゃあ僕はこれで…」
葉月「えぇ…ではまた…」
一度光実さん別れて私は黒影トルーパーと共に車に乗り込み会社に戻る事に。
葉月「任務ですか?」
湊「そう…葛葉紘汰の戦極ドライバーの回収よ」
葉月「ドライバーの…回収…」
湊「呉島主任の指示でユグドラシル一員に相応しいか証明するための指令だそうよ」
私は今回の任務で葛葉さんと光実君との友情が壊れてしまうんじゃないかと不安になってしまう。2人は同じチームで仲が良いのを知っていたからだ。
葉月「あの…それで…私の仕事は…?」
私はおそるおそる先輩に尋ねてみる。正直私が直接関わることはどうしても避けたかったのである。
湊「貴方には葛葉紘汰と私の戦闘データの記録をお願いするわ…おそらく直接戦闘もあり得るから…」
葉月「えっ…じゃあ先輩が直接戦うんですか?」
湊「いいえ…直接戦闘になった場合は別の人に依頼するつもりよ…でも負けるようであれば…私が出る事もあり得るわ…」
出来れば2人が戦うのは避けてほしいと願いながらも私は今回の指令のための打ち合わせに参加する事になった。
-会議室-
会議室には凰蓮・ピエール・アルフォンゾさんと城乃内 秀保さんが会議室に呼び出されており今回はこの2人が作戦の要とされているようであった。
湊「バージョンアップされたドライバーをお渡ししておきます今後はこちらをお使いください」
湊さんは城乃内さんに私は凰蓮さんにバージョンアップされたらしい戦極ドライバーをそれぞれお渡しした。
凰蓮「この不思議なベルト…ユグドラシルの作ったおもちゃだったというわけね…だったら貴方達知ってる筈よね…?あの白く麗しいメロンの君の正体と居所を…」
葉月「メロン…?メロンってもしかして貴と…むぐっ…」
私がふと貴虎さんの名前を呟きかけた時、隣にいた先輩に口を慌てて塞がれてしまうが既に遅く凰蓮さんが私の肩を掴んで揺さぶってくる。
凰蓮「貴方!!メロンの君の正体を知っているの…?彼の仕事仲間?詳しく教えなさい!!」
葉月「私…一応…彼の秘書を務めさせて頂いているので…あわわわわ」
私はガクガクと揺らされるが落ち着いたのか私を離して私の方を観察するかの様に見られてしまう。
凰蓮「貴方、誕生日は?」
葉月「え…8月25です…名前が葉月なので…」
凰蓮「乙女座ね!!いいわ!!貴方すごくいいわ!!」
葉月「えぇ…」
光実「もちろん、貴方が見事に依頼を果たせばその情報を成功報酬としよう。」
会話を断ち切るかのようにボイスチェンジャーで声を隠した光実君が凰蓮君に提案し、凰蓮さんが喜んだ。
凰蓮「それで…?ご用命は何かしら?」
光実「チーム鎧武、葛葉紘汰の持つ戦極ドライバーの奪還だ…作戦はこちらで用意する。」
こうして葛葉さんの持つ戦極ドライバー奪還のために作戦が開始される事に…ちなみに作戦会議の後に私は先輩にお説教を喰らってしまうのであった。
湊「さぁ…君も戦うのよ…かつての友人を撃つ事でその身の証を建てなさい!!ユグドラシルへの忠誠を!!」
湊先輩の通信が響き私は先輩を追いかけながらビデオカメラを構えた。
もちろん作戦は失敗、凰蓮さんはジンバーレモンアームズとなった葛葉さんに敗北し、湊先輩が直接戦う事になってしまった。
私は先輩と葛葉さんの戦闘の記録を撮影しながら光実君の様子がおかしいことに気づいた。
(やっぱり友人である葛葉さんを裏切るのは本人にとってとても辛いだろうな…)
私はなかなか戦闘に参加しない光実君を見てどうにかならないか考える。
(葛葉さんがドライバー装着者である事を継続出来るようにすればいいんだ!!)
そう考えた私は一旦撮影する手を止めてとある人物へと電話を掛けた。
凌馬「すまないが葛葉紘汰はもうしばらくベルトオーナーとして泳がせておきたい。」
作戦後に凌馬さんは貴虎さんに通信でそう伝えて光実君はビートライダーズに内通者として居残る事が決定した。
光実「口裏合わせて下さってありがとうございます」
凌馬「提案したのは水瀬君さ。君と葛葉紘汰が争うのを見たくなかったようだね」
光実「水瀬さんが…?」
凌馬「それに葛葉紘汰君が持ち出したコアスロットは想定外の性能を発揮している…それもあり、私は彼に非常に注目していたのだよ…でもいつから気づいていたんだい?」
光実「湊さんは凰蓮さんが負けると知りながら手を出さなかった…本当に戦極ドライバーを回収したいならあそこで凰蓮さんを助けたはずです。」
凌馬「君…兄上より頭が切れるんじゃないか?」
光実「使い方次第ではきっと貴方の野心の切札にできますよ…僕は…」
その後、光実が去り研究室に1人残された凌馬はパソコンの戦闘データを纏めていた。
凌馬「葛葉紘汰君のコアスロットはやはり想定外の性能を発揮しているな…湊君の戦闘データも取れたし…後は…」
ふと凌馬は横に視線を動かすとそこにはコードで繋がれたゲネシスドライバーが置いてあり、その隣には同じくコードで繋がれた調整中のエナジーロックシードが置いてあった。
凌馬「水瀬くんのお手並を拝見しようじゃないか」