仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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313話 操られたりんね

 

私はお母さんに操られそうになったが、強い意識でそれを跳ね返してお母さんの誘いを拒絶した。

 

綾香「葉月…お母さんに歯向かうの?そんな悪い子に育てた覚えは無いのだけれど…」

 

葉月「お母さんの言ってる事が全く理解出来ない!!弥生を甦らせるためにアポロを犠牲にするつもり!?」

 

綾香「全ては弥生を甦らせるためよ!!人形を犠牲に弥生を甦らせることが出来るのよ!!」

 

葉月「アポロを…」

 

綾香「さぁ…葉月!!お母さんの元にいらっしゃい?怖がることはないわ。妹のりんねも一緒だから…」

 

葉月「ふざけないで…アポロだって生きてるんだよ!!アポロを犠牲にしたって弥生が喜ぶ筈が無い!!」

 

綾香「はぁ…聞き分けの無い娘にはお仕置きが必要みたいね…りんね!!」

 

りんね「はい…お母さん…」

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

お母さんの指示で赤い目をしたりんねさんが一歩進み出し、指輪をはめてドライバーを出現させた。

 

綾香「親の命令には従う…それが水瀬家の新たなるルールよ!!」

 

葉月「水瀬家って…九堂の苗字を捨てる気!?」

 

綾香「私の言うことに賛同しなかった風雅さんなんて…もう家族じゃないわ!!」

 

風雅「綾香…」

 

遠くで風雅さんが悲しげな表情を浮かべており、私はお母さんのあまりの態度に怒りが込み上げて来て、お母さんを思い切り睨みつけた。

 

葉月「なんて酷いことを…」

 

りんね「葉月さん…私達と一緒に行こう…」

 

葉月「りんねさん…今のお母さんは間違ってます!!戻って来てください!!」

 

 

(UNICON!) 

 

 

(THE SUN!)

 

 

りんね「仕方ない…言う事聞かない葉月さんには痛い目にあってもらうよ」

 

葉月「くっ…りんねさん…」

 

宝太郎「やめろ九堂!!葉月さんはお姉さんなんだろ!?どうして姉妹で戦う必要があるんだ!?」

 

蓮華「せや…あんな母親の言う事なんか間違ってる!!」

 

アイザック「いい加減に目を覚ませ!!お前は俺達の仲間だろう!?」

 

りんね「ミナト先生…皆さんとは今日でお別れです…お世話になりました…」

 

ミナト「何を言ってるんだ九堂!?考え直せ!!」

 

りんね「私はお母さんと一緒に行きます…お母さんの理想を叶えるために…」

 

風雅「りんね!!やめろ…行くな…行かないでくれ!!」

 

風雅さんはりんねさんの方へと手を伸ばすが、凍り付いた足を動かすことは出来なかった。

 

りんね「お父さん…さようなら…変身!!」

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

(プロミネンスホーン!)

 

 

(サン・ユニコーン!)

 

 

マジェードへと変身したりんねさんが私に向かってじりじりと距離を詰めて来た。

 

綾香「さぁ…葉月を連れて来なさい!!りんね…」

 

りんね「葉月さん…家族のルールは守るもの…一緒に行こう?」

 

葉月「…お断りします。今のお母さんは間違ってる!!だから2人を止める!!」

 

りんね「そっか…じゃあ無理やりにでも連れて行く…ハアッ!!」

 

葉月「ぐうっ…」

 

私に向かって容赦なくりんねさんの拳が放たれた。私は冷静に拳を受け止めると手首を掴んで自身の元にぐいと寄せた。

 

葉月「目を覚ましてください!!いつものりんねさんに…」

 

りんね「ハアッ!!」

 

直後に私は逆に手を掴まれてしなやかな動きで蹴りを2連続で浴びて蹴り飛ばされてしまった。

 

綾香「ははっ…母親に従わないからこうなるのよ…」

 

アレクト「ハアッ!!」

 

綾香は葉月とりんねの戦いに笑みを浮かべて観戦していたが、突如アレクトが綾香に蹴りを放ち、綾香は冷静に回避した。

 

アレクト「アポロがお前の娘を模した人形だと?ふざけるな!!」

 

ラケシス「そうですわ…私達は家族…未来で復活したグリオン様によって…」

 

綾香「ハッ…人形が家族ですって…笑えな…」

 

 

スパナ「笑えないジョークだぁぁ…ハアッ!!」

 

 

綾香「ぐっ!?」

 

突如スパナが綾香に向かって武器を振り下ろし、綾香は攻撃を受けて地面を転がった。

 

ラケシス「黒鋼…スパナ…どうして…」

 

スパナ「お前は人形じゃない…お前は…人間だ!!」

 

ラケシス「私が…人間…?」

 

スパナ「俺の知っているラケシスは人間であろうと最後まで抗った…そして人間としてその命を終えた…」

 

ラケシス「私が…?」

 

スパナはもう一本のヴァルバラッシャーを取り出すとラケシスに差し出した。

 

スパナ「未来の世界だろうが世界が違おうが俺との思い出はここにある!!」

 

ラケシス「これは!?」

 

ラケシスはスパナが差し出したヴァルバラッシャーを受け取ると、かつての使用者であるラケシスの記憶が甦っていた。

 

 

-ラケシスの記憶-

 

ラケシス(よろしく…口の悪い猟犬さん)

 

 

ラケシス(私達は人間じゃない…夢も希望とは無縁のただの人形…)

 

 

鏡花(だったらさ…人間になってみるって言うのはどう?)

 

 

ラケシス(流れに任せて生きて来た私だけど今は、姉達も人間になって…ワガママですわね…)

 

ラケシス(人間になったらしたい事…恋…ですわ…)

 

 

ラケシス「この…記憶は…もう1人の…」

 

スパナ「あぁ…もう1人のお前だ…あいつは最後まで人間だった…」

 

ラケシス「人間…」

 

綾香「くだらない…人形が人間を騙るなんて…所詮はごっこ遊びでしょう…アッハッハッ!!」

 

スパナ「黙れ…貴様に何がわかる!!」

 

スパナは再びカードをドライバーに装填した。

 

 

(MACHWHEEL!イグナイト!)

 

 

(DAIOHNI!イグナイト!)

 

 

スパナ「変身!!」

 

 

(ガッチャーンコ!バースト!)

 

 

(ヴァルバラド!)

 

 

スパナは仮面ライダーヴァルバラドに変身すると、綾香もアレクトから回収したドレッドライバーを装着した。

 

 

綾香「黒い炎の使い手…なるほど…貴方が黒鋼スパナね?面白い…」

 

 

(STEAMLINER)

 

 

(UNICON)

 

 

(DAIOHNI)

 

 

綾香は3枚のカードをスキャンするとレバーを勢いよくこじ開けた。

 

綾香「変身…」

 

 

(ドレッド・参式)

 

 

スパナ「ここでお前を止める!!」

 

綾香「ふっ…面白い…」

 

 

 

葉月Side

 

 

(ヴィーナスグリフォン!)

 

 

私は素早く変身すると洗脳されたりんねさんの攻撃を受け止めに入るが、容赦の無い攻撃に段々と押され始めていた。

 

葉月「りんねさん…しっかりしてください!!」

 

りんね「家族のルールを守らない姉は妹である私が正す!!」

 

葉月「ぐっ…」

 

私は掌底を腹部に受けて後ろに下がってしまい思わず膝を突いてしまうが、りんねさんはドライバーに指輪を翳していた。

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

(サン・ユニコーン!ノヴァ!) 

 

 

りんね「ハアッ!!」

 

葉月「ぐううううっ…」

 

私は腹部に連続で蹴り込まれ、ついに吹き飛ばされて地面を転がってしまった。

 

 

(YOACERBERUS!) 

 

 

(NEMINEMOON!)

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

葉月「りんね…さん…」

 

 

(スリーヘッドスリーパー!)

 

 

 

(ムーンケルベロス!)

 

 

りんね「ハアッ!!」

 

葉月「うっ…」

 

ムーンケルベロスへと姿を変えたりんねさんが私に向かって拳を繰り出した。私は必死に拳を受け止めようとしたが、振り払われて腹部に連打攻撃を受けてしまった。

 

りんね「ルールを守って…葉月さん…ううん…姉さん!!」

 

葉月「姉さ…ん…!?ぐはっ…」

 

私は蹴り飛ばされてすぐに立ちあがろうとしたが、ついにこれまでの戦いの疲労が限界にきたようで、意識が朦朧としていた。

 

葉月(くっ…めまいが…こ、こんなところで…)

 

私は体力も精神力も尽きてついに変身が解除されて地面に倒れ伏してしまった。

 

カスミ「葉月!!」

 

シン(もう限界だ…逃げろ!!)

 

蓮華「やめるんや!!りんね!!」

 

アイザック「しっかりしろ!!」

 

宝太郎「やめろ九堂!!」

 

みんなが叫ぶ中でりんねは地面に倒れている葉月に向かって拳を振り上げようとしたが、宝太郎の声を聞くや動きを止めた。

 

宝太郎「葉月さんはお姉さんなんだろ!?」

 

りんね「邪魔をしないで一ノ瀬…姉さんは私が…」

 

りんねは再び拳を構えるが、突如として放たれた攻撃に思わず体勢を崩して顔を上げた。

 

アポロ「はぁ…はぁ…呉島葉月は僕のモノだ!!りんねちゃんには渡さないよ!!」

 

アポロが意識を取り戻しており、ドレッドライバーを再び腰に当てて装着しようとしたが、素早く接近したりんねにドライバーを叩き落とされてしまった。

 

アポロ「うっ…」

 

綾香「りんね…その人形を始末しなさい?新しい人形ならいくらでも作れるから!!」

 

宝太郎「なんでだよ…ヤヨイさんも家族じゃないのか!?」

 

綾香「そんな人形など…家族じゃ無いわ!!やりなさい…りんね!!」

 

りんね「はい…お母さん…ハッ!!」

 

アポロ「ぐふっ…りんね…ちゃん…」

 

りんねはアポロの胸倉を掴むと腹部に拳を叩き込んだ。アポロはたまらず地面に崩れ落ちてしまい、動けないアポロに向かってとどめの一撃放とうと拳を構えた。

 

りんね「これで終わりだよ…」

 

アポロ「ぐっ…妹に倒されるなら…もう…いいかな…」

 

アポロはりんねに倒される事を受け入れ、ついに目を閉じてしまった。

 

りんね「ハアアアアアアッ!!」

 

宝太郎「やめ…やめろぉぉぉぉぉ!!」

 

アポロに最後の一撃が放たれたが、何者かがアポロとりんねの間に割り込むと、生身でりんねの拳を受け止めていた。

 

りんね(ぐっ…ううううっ…)

 

りんね「姉さん…?ううん…貴方はもしかして…」

 

アポロ「りんね…ちゃん…?」

 

りんねの拳を受け止めたのはもう1人のりんねであり、咄嗟に葉月と交代してりんねの拳を受け止めていた。

 

りんね「もう1人の私…貴方まで邪魔をするの!?」

 

りんね(これ以上は…やらせない!!)

 

りんね「家族のルールには従うべき…どうして逆らうの?」

 

りんね(もう1人の私…貴方は自分の定めたルールは自分で決めるんじゃなかったの!?)

 

りんね「っ!?」

 

 

 

アトロポス(やっぱり裏切り者の娘だね。掟を無視して敵を助けるの?)

 

りんね(私のルールは…私が決める!!)

 

 

かつての記憶が蘇ってりんねは驚くが、地面に倒れているアポロがもう1人のりんねに視線を向けた。

 

 

 

アポロ「家族のルールを無視して…僕を助けるの?」

 

 

りんね(私のルールは…私が決める!!)

 

 

りんね「その台詞は…うわっ…」

 

りんねのカードホルダーからカードが飛び出して目の前のりんねに体当たりを仕掛けた。りんねは堪らず後退した。

 

りんね(葉月さん…もう1人の私は私が止める!!)

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

 

(UNICON!) 

 

 

 

(THE SUN!)

 

 

もう1人のりんねは指輪をはめている左手を上に掲げてゆっくりと下に手の甲を見せながら下ろした。

 

 

(As above, so below……As above, so below…)

 

 

 

待機音が流れる中でりんねは下ろした掌を右手の掌と重ねて横に突き出すと、重ねた掌を正面でスライドさせながら最後に両手で三角を作り、前に突き出して勢いよく叫んだ。

 

 

りんね「変身!!」

 

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

  

 

(プロミネンスホーン!)

 

 

 

(サン・ユニコーン!)

 

 

もう1人のりんねがマジェードに変身をすると、宝太郎達は驚きの表情を浮かべた。

 

蓮華「何で…葉月さんがマジェードに…?」

 

アイザック「一体どういう事だ…!?」

 

宝太郎「九堂…?」

 

蓮華「九堂…?何を言ってるんやお宝ちゃん!!」

 

宝太郎「あれは葉月さんじゃない…九堂だ…」

 

アイザック「意味がわかんねぇ!!九堂りんねは…」

 

宝太郎「よくわからないけど…葉月さんの中にもう1人の九堂が居る!!」

 

蓮華「何を言うてるんや?優等生ちゃんは目の前に…」

 

風雅「まさか…!?」

 

 

りんね(葉月さん…すぐ終わらせるならもう少し踏ん張って…)

 

もはや意識の無い葉月に向かってりんねは声を掛けると、目の前のもう1人の自分自身に向かって駆け出した。

 

りんね(ハアッ!!)

 

りんね「なっ…ぐっ…」

 

りんねは掌底を受けて反撃に拳を繰り出そうとするが、もう1人のりんねは拳を掴むとしなやかな動きで2連続で蹴りを浴びせ、りんねを蹴り飛ばした。

 

りんね「ぐっ…ぐはっ…」

 

りんね「決める!!」

 

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

りんね(ダァッ!!)

 

 

素早くドライバーを操作すると、もう1人のりんねは空中に高く飛び上がり、蹴りの体勢に入った。

 

 

(サン・ユニコーン!ノヴァ!) 

 

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

りんね「姉さんを…取り戻す!!」

 

 

(ムーンケルベロス・ノヴァ!!)

 

 

りんねも素早くドライバーを操作すると空中に高く飛び上がり蹴りの体勢に入った。

 

 

りんね・りんね「「ハアーッ!!」」

 

2人のりんねの蹴りがぶつかり合い、火花を散らすがりんねがもう1人のりんねを押し返し始めるが、りんねの赤い目は元の色に戻っていった。

 

りんね「あ、あれ…私…?」

 

りんね(やっと目を覚ました……遅す…ぎ…うっ…)

 

先にもう1人のりんねが力尽きてそのままりんねの蹴りを押し込んでしまい、もう1人のりんねは地面に叩きつけられてしまった。

 

りんね「あ…どうして…葉月さんが…わ、私が…私がやったの!?」

 

変身の解けてぼろぼろで目を閉じて意識の無い葉月が視界に入り、りんねは自分が葉月を攻撃した事に驚き戸惑いを隠せなかった。

 

りんね「違う…私はそんなつもりじゃ…」

 

綾香「アッハッハッ…よくやったわ!!りんね…」

 

りんね「っ!?お母さん!?」

 

綾香「貴方がやったのよ自身の姉を!!さぁ…葉月を連れて来なさい」

 

りんね「私が…葉月さんを…違う…私はそんなつもりじゃ…」

 

蓮華「しっかりするんや葉月さん!!」

 

ミナト「呉島さん!!」

 

アイザック「重症だ…早く病院に…」

 

 

りんね「わ、私のせいで…」

 

 

綾香「アカデミーに貴方の居場所は無いわ…さぁ…いらっしゃい…りんね…」

 

 

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