仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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316話 姉妹の夜明け!葉月とりんね!!

 

りんねSide

 

私は幼い頃から自分は一人っ子なのかと疑問に思ったことがある。

 

それはお父さんと娘である私と年齢が離れすぎている事もあり、もしかしたら兄か姉のどちらかが居るんじゃないかと思っていた。

 

りんね(ねぇ…アトロポス…私にお兄さんかお姉さんが居たらどう思う?)

 

アトロポス(面白い事を言うね…兄だったら思い切り悪戯して困らせるかな)

 

りんね(お姉さんだったら?)

 

アトロポス(そうだね…思いっきり甘えると思うな…やっぱり家族は大切だからね)

 

りんね(やっぱり…貴方もそう思うんだ…)

 

そして葉月さんが自身の姉だとわかったものの、すぐには葉月さんを自身の姉として受け入れることが出来なかった。

 

りんね(葉月さんが私の姉…)

 

さらに弥生というもう1人の姉の存在と行方知らずだった母親の暴走を止めるために、私は葉月さんがお母さんに立ち向かっている様子をじっと見つめていた。

 

りんね(葉月さんだってお父さんや私と家族だった事をすぐには受け入れられない筈なのに、どうして…)

 

アトロポス(きっと呉島葉月は君と同じで目の前の事にただ一直線に突っ走っちゃう人みたいだね…)

 

りんね(そうなの?)

 

アトロポス(君と呉島葉月はよく似ているよ…彼女も君と同じように誰かのために悩みながら強く成長して来たんだろうね…)

 

りんね(そっか…)

 

アトロポス(後は君次第だよ…君がどう彼女と接していくか…)

 

りんね(私次第…)

 

 

-現在-

 

私は目を開けると泡に包まれており辺りを見渡すと、私を攫ったマルガムが川の底で誰かと戦っているようだった。

 

りんね(あれは…葉月さん…?)

 

マルガムの攻撃を受けて川の底に押し付けられているのは、見た事ない姿のヴィーナス・真であり、葉月さんは水中を自在に泳げるマルガムに苦戦を強いられているようだった。

 

りんね(今、助けるから!!)

 

私は指輪をはめてドライバーを出現させようとしたが、やはり力は戻っていないために変身する事は叶わなかった。

 

りんね(くっ…こんな時に変身さえ出来れば…)

 

サブマリンマルガム「君さぁ…あの子の姉なんだって?君も可愛いから俺のモノにしてやるよ!!」

 

りんね(葉月さんが…あいつに…)

 

マルガムは葉月さんまでも手中に収めたいようで、葉月さんは必死に身を捩って退避しようとしたが、ダメージを受けてうまく脱出出来ないようだった。

 

りんね(そうだ…ディープマリナーのカードを届けられれば!!)

 

ふと懐からディープマリナーのカードを取り出すが、自身は泡に包まれており、脱出すれば溺れてしまうと思い手が出せなかった。

 

りんね(駄目だ…泡から出れば溺れる…カードも届けられない…)

 

サブマリンマルガム「さぁ…その可愛い顔を見せてくれよ!!くう〜!!」

 

ついにマルガムは葉月さんを強制的に変身を解除させようと、腰のアルケミスドライバーに手を伸ばしていた。

 

アトロポス(どうするの?このままだと呉島葉月は変身が解けて溺れ死ぬよ?今、助けられるのは妹である君だけだよ)

 

りんね(葉月さん…)

 

 

葉月「りんね…りんねぇぇぇぇ!!」

 

 

ふと葉月さんの声が響いて顔を上げると、葉月さんが必死に私の名を呼びながらこちらに手を伸ばしていた。

 

りんね(私の名前を呼んでくれてる…)

 

アトロポス(やはり彼女は君を大切な妹だと思っているみたいだね。さて…君はどうするんだい?君は紛れもない呉島葉月の妹だ…彼女の想いにどう答えるつもりなのかな?)

 

りんね「くっ…葉月さ…ううん…違う…葉月さんは私の姉さん!!」

 

私はディープマリナーのカードを強く握り締めると、ケミーライザーを取り出して目の前の家族へ向かって強く叫んだ。

 

りんね「姉さん…姉さぁぁぁん!!」

 

私は泡に向かってケミーライザーを構えると、躊躇いもなく泡に向かって射撃を行った。

 

葉月「りんね!?」

 

りんね「これを!!」

 

泡が弾けて水中に放り出された私は手にしたディープマリナーのカードを投擲するが、水流でカードが全く違う方向に流されてしまった。

 

りんね(くっ…もう少しなのに…ごめん…姉さん…)

 

私は息が続かず深く沈みながら、ついに目の前が真っ暗になってしまった。

 

 

葉月Side

 

りんね「姉さん…姉さぁぁぁん!!」

 

葉月「りんね!?」

 

私の叫びに応えるように妹、りんねの声が響いて顔を上げると、りんねが私に向かってカードを投擲しているところだった。

 

葉月(りんねが泡から…このままじゃ溺れる…)

 

私はカードを掴み取ろうとしたが、カードは水の流れによって流されてしまい、必死にカードを掴もうと手を伸ばした。

 

葉月「お願い…私に力を!!」

 

サブマリンマルガム「さぁ…その可愛い顔を見せてくれ…くう〜!!」

 

マルガムは私のドライバーのレバーを操作しようと手を掛けており、私は必死に遠くに流れたカードへ呼びかけた。

 

葉月「お願い…」

 

ディープマリナー「マリナー!!」

 

サブマリンマルガム「何?うわっ…」

 

私の願いに応えてくれたのか、潜水艦のようなケミーがこちらに突進してきており、目の前のマルガムに魚雷を発射していた。

 

葉月「ハアッ!!」

 

サブマリンマルガム「ぐわあっ…」

 

咄嗟に放った蹴りを腹部に叩き込み私から引き剥がすと、私はマルガムの拘束から抜け出してカードを掴み取り、素早く腰のケミーライザーに装填した。

 

 

(ケミーライズ・ディープマリナー)

 

 

葉月「行けっ!!」

 

サブマリンマルガム「くう〜!!うわっ…」

 

私の手から発射された魚雷がマルガムに繰り出され、魚雷はいくつも命中した。

 

ドンポセイドン「ドーン!!」

 

私はポセイドンの槍をいくつも召喚すると纏めて一気に投擲した。マルガムは体に槍が突き刺さったまま地上に吹き飛ばされた。

 

葉月「りんね!!」

 

私はりんねに視線を向けると川の中でゆっくりと沈んでおり、りんねの身体を抱き抱えると一気に地上へ浮上した。

 

 

サブマリンマルガム「ぐわああああっ!!」

 

宝太郎「マルガムが川から飛び出して来た!?」

 

綾香「バカな…そんな事あり得ない!!」

 

蓮華「あり得るわ!!葉月さんならりんねを助けられる!!だって姉妹やから!!」

 

綾香「姉妹…くっ…」

 

葉月「たあっ!!」

 

川から浮上した私はりんねを抱えたまま地上に降り立つと変身を解除して、りんねを地面に寝かせてから必死に揺さぶった。

 

葉月「りんね!!りんね!!」

 

宝太郎「起きろよ…九堂!!」

 

蓮華「りんね…ほら、お姉さんが呼んどる!!はよ起きんかい!!」

 

綾香「ハッ…無駄よ…りんねは死んだわ…貴方達が殺したのよ!!」

 

りんね「けほっ…けほっ…」

 

綾香がニヤリと笑みを浮かべる中で、りんねは意識を取り戻して深く咳き込んだ。

 

綾香「なっ…」

 

宝太郎「九堂!?」

 

アイザック「よかった…意識を取り戻したぞ!!」

 

りんね「一ノ瀬…みんな…」

 

宝太郎「心配したんだよ九堂〜!!」

 

りんね「ごめん一ノ瀬…」

 

りんねさんは宝太郎君に僅かに笑みを浮かべながら謝っていると、最後に私の方に視線を向けた。

 

りんね「ありがとう…姉さん…助けてくれて…」

 

葉月「りんね…良かった…」

 

りんね「聞こえたよ…姉さんの声が…私の名前を呼ぶ声が!!」

 

葉月「りんね…私は貴方のお姉さんで本当にいいの?」

 

りんね「当たり前じゃん…貴方は私の姉さんだよ!!」

 

葉月「りんね…ありがとう…」

 

綾香「ふっ…アッハッハッハッ!!ついにお互いに姉妹だと認めたわね…ならばもう一度言うわ…葉月!!りんね!!私の元に来なさい!!弥生を甦らせるためにね!!」

 

葉月「断る!!自分以外の人を平気で利用する貴方を私は絶対に許さない!!」

 

りんね「そう…これからは私の意思でこれからの未来を切り開く!!姉さんやみんなと一緒に!!だから…貴方とは一緒にはいかない!!」

 

宝太郎「九堂…見つけたんだな…九堂のガッチャ!!」

 

綾香「…それでいいのよ…2人と…うっ!!」

 

葉月「お母さん!?」

 

突如お母さんは頭を抱えて苦しみ始めた。私達はお母さんの突然の行動に驚くが、お母さんはすぐに髪を振り乱しながらこちらを睨みつけた。

 

綾香「そう…産みの親である私に逆らうのね…ならもう…」

 

キンキラヴィーナ「ヴィーナ!!」

 

ギングリフォン「グーリフォン!!」

 

綾香が2人を睨みつけるが、その手に収まったキンキラヴィーナとギングリフォンの2枚が飛び出して綾香の手元から離れ、葉月の方へ飛来した。

 

綾香「なっ…貴方達…また私から離れるの!?」

 

葉月「お帰り2人とも…」

 

キンキラヴィーナ「ヴィーナ!!」

 

ギングリフォン「グーリフォン!!」

 

宝太郎「2人の決意にあの2体も応えてくれたんだね!!」

 

サブマリンマルガム「くう〜!!」

 

その時、マルガムの声が響いて私とりんねは同時に繰り出された攻撃を回避した。

 

綾香「葉月とりんねを始末しなさい!!」

 

サブマリンマルガム「始末だなんて勿体無い…後は俺の好きにさせてもらうぜぇ…」

 

綾香「ちっ…お好きになさい…」

 

サブマリンマルガム「さぁ…姉妹揃って俺と一緒にダーイブしようぜぇ♪」

 

マルガムがゆっくりとこちらに歩み寄って来るが、突如別方向から攻撃が放たれてマルガムは吹き飛ばされてしまった。

 

ヤヨイ「勝手な事言わないで欲しいな」

 

葉月・りんね「「ヤヨイ!?」」

 

綾香「ヤヨイ…貴方まで私に逆らうの!?貴方を作ったのは私…」

 

ヤヨイ「確かに僕を作ったのは貴方だ…そこは感謝してる」

 

綾香「そうよ…貴方を作ったのは私よ!!ならば本物の弥生を甦らせるために犠牲に…」

 

ヤヨイ「残念だけど…僕は貴方のために犠牲になるつもりはないよ?」

 

綾香「何ですって!?」

 

ヤヨイ「僕は人形だ…けど僕は僕の意思がある!!葉月とりんねちゃんのこれからを見守って行きたいんだ!!僕も…妹だからさ!!」

 

葉月「ヤヨイ…」

 

綾香「ふざけるな…人形の分際で…私に逆らうなぁぁぁ!!」

 

お母さんはヤヨイを睨みつけると指輪を光らせて近くのガラクタを投擲するが、ヤヨイは吹きゴマを取り出すとその力でガラクタを消し去った。

 

りんね「やっぱり…アトロポスと同じ…」

 

ヤヨイ「指輪を出してりんねちゃん…」

 

ヤヨイはりんねの指輪へ手を翳すと指輪が強く輝きを取り戻し、りんねは指輪を見て驚いていた。

 

ヤヨイ「これで戦えるよりんねちゃん…」

 

りんね「ありがとうヤヨイ…」

 

私とりんねは並び立つと目の前で転がっているマルガムに視線を戻し、同時に指輪をはめ直してドライバーを出現させた。

 

 

((アルケミスリンク!))

 

 

葉月「行くよ…りんね!!」

 

りんね「任せて…姉さん!!」

 

 

(GINGRFFON!)

 

 

(KINKIRAVINA!)

 

 

(UNICON!) 

 

 

(THE SUN!)

 

 

私とりんねはそれぞれのカードを2枚装填すると、指輪を嵌めている左手を上に掲げてゆっくりと下に手の甲を見せながら下ろした。

 

 

((As above, so below……As above, so below…))

 

 

待機音が流れる中で私は下ろした掌をいつもの真上ではなく掌を重ねて右横に突き出すと、りんねは反対に左に突き出した。私達は重ねた掌を正面でスライドさせながら最後に両手で三角を作り、前に突き出して勢いよく叫んだ。

 

 

葉月・りんね「「変身!!」」

 

 

 

((ガガガガッチャーンコ!))

 

 

 

(シャイニングフェザー!)

 

 

(ヴィーナスグリフォン!)

 

 

 

(プロミネンスホーン!)

 

 

(サン・ユニコーン!)

 

 

同時に光に包まれて私はヴィーナス・真に、りんねはマジェードへ変身した。

 

綾香「くっ…葉月…りんね…」

 

 

蓮華「行けーっ!!仮面ライダー!!」

 

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