仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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318話 蓮華、決意の変身!!

 

綾香「何よそのドライバー…そんな物で私と対等に戦うつもり?」

 

蓮華「当然や!!あんたを1発ぶん殴らないと、うちの気の済まへん!!」

 

カスミ(…!?綾香さん…ゲネシスドライバーを見たことが無い?私と過去で戦っている時に見た筈じゃ?)

 

 

(マロンエナジー)

 

 

ファンファーレのような音声が鳴り響き、空中に茶色の栗の鎧が出現した。そして蓮華はマロンエナジーロックシードをドライバーに装着した。

 

蓮華「こう!?」

 

 

(ロックオン)

 

 

ハンガーを閉じると白く発光を始めて、銀色のグリップを強く握り締めた。

 

葉月「蓮華さん駄目っ!!」

 

りんね「先輩!!」

 

蓮華「見とき…これがうちの変身や!!変身っ!!」

 

 

(リキッド)

 

 

(マロンエナジーアームズ)

 

 

レバーを押し込むと鎧が被さり、蓮華の体は白いアンダースーツに包まれていった。そして最後に茶色の鎧が展開してアンダースーツの上に被さった。

 

蓮華「うっ…なんやこれ…あぐっ…ああああああっ!!」

 

宝太郎「蓮華お姉さん!!」

 

ミナト「あのドライバー…ドレッドのやつと同じくらい体に負荷が…!?」

 

アイザック「エネルギーが逆流してやがる!!危険だ!!」

 

鎧がアンダースーツに被さった瞬間、蓮華の体に負荷が掛かり、白いアンダースーツからは激しく火花が散ったが、蓮華は必死に鎧を抑えた。

 

蓮華「ぐうっ…耐えられ…へん…あぁっ!!」

 

エナジーロックシードが衝撃で外れて白いアンダースーツと鎧は消滅してしまい、蓮華はついに地面に倒れ伏してしまった。綾香はその姿を見て笑い声を上げた。

 

綾香「自滅ですって!?お笑いね…アッハッハッハッ!!」

 

蓮華「まだや…まだ負けたくない!!うちはまだやれるで!!」

 

綾香「さぁ…とどめを刺してあげるわ!!」

 

綾香はレイピアを召喚すると蓮華目掛けてゆっくりと狙いを定めた。

 

葉月「蓮華さん!!くっ…」

 

咄嗟に助太刀に入ろうとした葉月にデュラハンの剣が繰り出され、葉月は再びダメージを受けた。

 

デュラハン「オオオオッ!!」

 

りんね「ぐっ…ううう!!」

 

葉月「りんね!?」

 

さらに追撃で放たれた斬撃はりんねが私が取り落としたガッチャートルネードで受け止めており、刃を押し込まれながらも必死で攻撃に耐えていた。

 

りんね「行って、姉さん!!」

 

葉月「ごめん…」

 

デュラハンをりんねに任せると私はお母さんに飛び掛かった。お母さんは一瞬で私の気配に気づき、背を向けたままレイピアの刃先を突き出した。

 

葉月「ぐああああああっ!!」

 

突き出された刃先が腰に命中し、私は地面に倒れ伏してしまった。お母さんは私の背中を踏みつけ始めた。

 

蓮華「葉月さん!!」

 

綾香「愚かね…どうしてそんな弱い子を庇うの!?」

 

葉月「蓮華さんは…弱くなんか…無い!!」

 

私は体を起こすがお母さんに背中を再び殴りつけられ、今度は仰向けに倒れると再び私の体を執拗に踏みつけ始めた。

 

綾香「いつからそんな子に育ったのかしら?弱い奴はさっさと見捨てるべきよ!!この世界は弱肉強食なのだから!!」

 

葉月「違う…お母さんは間違ってる!!」

 

綾香「黙りなさい!!ハアッ!!」

 

葉月「きゃあああああっ!!」

 

私の体を掴んで無理やり立たせると腹部にレイピアの一撃を浴びせた。大きな衝撃と痛みが襲い掛かり、直後に変身が解けて地面に転がった。

 

キンキラヴィーナ「ヴィーナ…」

 

蓮華「あぁ…キンキラヴィーナ…」

 

キンキラヴィーナのカードが葉月のドライバーから弾け飛び、蓮華の目の前に落下した。蓮華はキンキラヴィーナのカードを拾い上げた。

 

蓮華「うちにもっと力があったら…」

 

綾香「無駄よ…貴方みたいな弱者では仮面ライダーに変身出来ないわ!!」

 

綾香は変身の解けた葉月の胸倉を掴み再び無理やり立たせると、レイピアの刃先を向けた。

 

蓮華「キンキラヴィーナ頼むわ…うちに葉月さんを助けるために力を貸して!!」

 

キンキラヴィーナ「ヴィーナ!!」

 

蓮華の想いに応えたのかキンキラヴィーナのカードが光りを放ち、同時に黒い炎に包まれていたケミーカードから数枚のカードが勢いよく飛び出して来て蓮華の手の中に収まった。

 

蓮華「あんたらはあの時の…?」

 

蓮華の強い願いに集まったのは5つの元素力をもつコズミックケミー達であり、蓮華は5枚のカードを手にしたまま綾香へカードを向けた。

 

蓮華「いっけぇぇぇ!!」

 

綾香「ぐっ…何なのこの…力…!?」

 

綾香は葉月を離すと慌てて後退し、葉月は地面に倒れ込むと蓮華の方に視線を向けた。

 

葉月「ケミー達が!?」

 

アイザック「コズミックケミー達が蓮華に力を与えてやがる!!」

 

蓮華「なっ…なんや!?力が溢れる…」

 

キンキラヴィーナ、マーキュリン、グランドサターン、ジュピッタ、ファイヤマルスから放たれた光は蓮華の体に吸収され、蓮華は5枚のカードをじっと見つめた。

 

蓮華「うちならやれる!!根性みせたる!!」

 

 

(マロンエナジー)

 

体に力が漲るのを感じて蓮華はマロンエナジーロックシードを開錠すると、素早くドライバーに装着してハンガーを閉じると、迷いもなくレバーを押し込んだ。

 

 

(ロックオン)

 

 

蓮華「変身!!」

 

 

(リキッド)

 

 

(マロンエナジーアームズ)

 

蓮華の体を白いアンダースーツが覆い、その上から茶色の鎧が被さって展開し、蓮華はついにアーマードライダーヴィーナスに変身した。

 

宝太郎「おおおおおっ!!蓮華お姉さんが仮面ライダーに!!」」 

 

綾香「バカな…さっきは変身出来なかったのに…」

 

葉月「ケミー達が力を貸してくれたんだ…」

 

蓮華はソニックアローを掴むと綾香へ向かって走り出し、思い切りソニックアローを叩きつけた。

 

蓮華「でやあああああっ!!」

 

綾香「くっ…小娘の分際で…」

 

綾香は蓮華の斬撃を受けて体勢を崩すと、続けて繰り出された斬撃をレイピアで受け止めた。

 

蓮華「家族を大事にしないあんたは許さへん!!」

 

綾香「調子に乗るな小娘!!」

 

綾香はレイピアでソニックアローを跳ね上げると蓮華に向かって連続で突きを繰り出し、蓮華はダメージを負ってしまった。

 

蓮華「うぐっ…」

 

綾香「死になさい…でぇぇぇぇい!!」

 

蓮華「っ!!」

 

綾香は蓮華に向かってレイピアを突き出すが、突如その手が止まった。

 

綾香「ぐっ…この…!!」

 

葉月(攻撃が止まった…?)

 

蓮華「隙だらけや!!おりゃあ!!」

 

綾香「がはっ…うぐっ…」

 

蓮華の連撃が綾香の赤と白の装甲を切り裂き、綾香はダメージを負って地面に転がった。

 

綾香「ぐっ…私の邪魔を…!!」

 

蓮華(何や!?腕を押さえてる!?)

 

綾香はなぜか自身の右腕を掴み必死に力を込めるが右腕は言うことを聞かないようで、必死に自身の右腕を強く握った。

 

綾香「しぶとい奴め…この!!」

 

蓮華「今や!!」

 

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

 

蓮華はレバーを押し込み足に力を溜めると高く飛び上がり、地面で自身の右腕と戦う綾香に向かって蹴りを放った。

 

アイザック「よっし!!敵は隙だらけだ!!」

 

宝太郎「蓮華お姉さん頑張れ!!」

 

蓮華「これで…最後やぁぁぁぁ!!」

 

綾香「させるかぁぁぁっ!!」

 

 

(ドレッドパニッシュメント)

 

 

綾香はドライバーのレバーを閉じると再び展開して足元に力を溜め始めた。それを見た葉月は思わず声を上げた。

 

葉月「まずい…蓮華さん!!」

 

綾香「デヤアッ!!」

 

蓮華「あぁっ…」

 

綾香の蹴りによって蓮華の蹴りが跳ね返されて空中に高く吹き飛ばされてしまった。綾香は巨大な棍棒を召喚すると棍棒に力を溜め始めた。

 

アイザック「蓮華…避けろぉぉぉ!!」

 

綾香「ハアアアア…ハアッ!!」

 

蓮華「うわああああああっ!!」

 

落下する蓮華に棍棒の一撃が繰り出されて全身から火花を散らしながら吹き飛ばされてしまい、衝撃でゲネシスドライバーが腰から外れて地面に音を立てて転がった。

 

アイザック「蓮華ぇぇぇ!!」

 

蓮華さんは海へ落ちたのか姿が見えなくなり、私は慌てて海岸の手すりに身を乗り出すと苦しげな声が聞こえて来て、手すりの下へ顔を覗かせた。

 

蓮華「くっ…うぅっ…」

 

葉月「蓮華さん!!」

 

蓮華さんはまだ海へ落ちておらず、ワインレッドの錬金術師のマントが河岸の巨大な木の枝に引っ掛かった状態で落ちそうになるのを必死に耐えていた。

 

蓮華「ぐっ…葉月さん…」

 

アイザック「まずい…このままだと落ちる!!」

 

蓮華さんの錬金術師のマントのボタンがジャケットから外れかかっており、蓮華さんは落ちないように耐えようしていた。

 

葉月「今、助けます…うぐっ…」

 

私は蓮華さんを引き上げようと手を伸ばすが背後からお母さんが襲い掛かり、私を羽交締めにして動きを封じて来た。

 

葉月「ぐっ…邪魔しないで!!」

 

綾香「フッ…このままあの子の最後を見ていなさい!!」

 

葉月「お母さん…貴方って人は!!」

 

綾香「さぁ…落ちなさい!!銀杏蓮華!!」

 

葉月「駄目…駄目ぇぇぇ!!」

 

私の叫びも虚しく蓮華さんは覚悟を決めた表情で私の方を見つめており、私はお母さんを引き剥がそうとするが蓮華さんの声が聞こえて来て思わず視線を向けた。

 

蓮華「ごめん…うちではお母さんを止められへんかった…」

 

葉月「そんな事無いです…蓮華さんは立派に…」

 

蓮華「葉月さん…後は…任せたで…」

 

蓮華さんのマントのボタンが外れて蓮華さんはそのまま海へ落下し、大きな水飛沫の音が響いて私は思わず叫び声を上げた。

 

葉月「蓮華さぁぁぁぁん!!」

 

蓮華さんは海へと沈んでしまったのか、海面へ上がってくる気配を見せずに木の枝に引っ掛かったワインレッドのマントだけが虚しく海風に寂しく揺れていた。

 

りんね「先輩…ぐはっ…」

 

デュラハンと戦っていたりんねは蓮華が落ちた方向へ視線を向けるが、デュラハンの斬撃を受けたことで変身が解除されて地面に転がった。

 

綾香「アッハッハッハッ!!葉月!!貴方の仲間はこれで消えたわ!!」

 

葉月「なっ…」

 

綾香「私に偉そうに説教かまして最後は海へ落ちてさようなら。アッハッハッハッ!!無様だわ!!アッハッハッハッ!!」

 

お母さんの笑い声が響き渡り私は膝を突いてしまうが、お母さんはそんな私に構わず笑い声を上げ続けた。

 

宝太郎「蓮華お姉さんをよくも!!」

 

アイザック「絶対に許せねぇぇぇ!!」

 

綾香「無駄よ…貴方達のケミーカードは私の手の中にある…私には勝てない!!」

 

宝太郎「くっ…」

 

綾香「さぁ…次は貴方の番ね葉月…貴方もあの子の後を追って死になさい!!」

 

葉月「っ!!」

 

私はお母さんの酷い行いに怒りが込み上げて来て、笑い声を上げる度に握り拳に力が入った。

 

りんね「貴方…いい加減に…」

 

 

葉月「ああああああああっ!!」

 

 

私は怒りが頂点に達して空に向かって叫ぶと、地面に向かって拳を叩きつけた。

 

綾香「あ?」

 

りんね「姉…さん…?」

 

葉月「ねぇ…教えてよ…昔のお母さんは素敵な絵描きさんだって尊敬してたのに…何が貴方をそこまで変えてしまったの?」

 

綾香「ハァ?何をわけのわからない事を…これが貴方の母の本当の姿…水瀬綾香の本来の姿よ!!」

 

葉月「じゃあ…なんで泣いてるの!?」

 

綾香「なっ…」

 

お母さんはなぜか涙を流しており、お母さんの行動に私は怒りを必死に抑えながら問い詰めた。

 

綾香「っ!!これは…嬉し涙よ!!あー邪魔者が消えて清正したわ!!」

 

葉月「そっか…じゃあ…もういいよ…」

 

綾香「覚悟を決めたと言うわけね…じゃああの子の後を追って…」

 

 

 

(INPHOENIX!)

 

 

(FIREMARS!)

 

 

葉月「変…身…」

 

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

 

(エターナルフレイム!)

 

 

 

(マーズフェニックス!)

 

 

私はヴィーナス・真マーズフェニックスに変身するとゆっくりと顔を上げてお母さんを睨みつけた。

 

綾香「葉月…ドレッド参式に挑むつもり?貴方の力では私には勝て…」

 

葉月「デヤアアアアアッ!!」

 

綾香「ぐはっ…」

 

お母さんの言葉を遮って私の炎を纏ったパンチが、頬を捕らえてそのまま殴り飛ばしていた。

 

綾香「ぐっ…葉月…貴様ァ!!」

 

 

(ガッチャージガン)

 

 

葉月は新たなる武器、ガッチャージガンを手にすると綾香に向かって銃口を向けた。

 

葉月(やっぱり変だと思った…今のお母さんは本当のお母さんじゃ無い!!)

 

綾香「私に向かって撃つ気?母親に向かって…」

 

葉月「黙って…」

 

 

(マーキュリン)

 

 

私は銃にカードをスキャンするとエネルギーがチャージされ、迷いもなく引き金を引いた。

 

 

(ガッチャージバスター!)

 

 

綾香「ぐああああああっ…」

 

 

私の銃撃でお母さんは吹き飛び、赤と黒の装甲からは白い煙が上がった。

 

葉月「私はもう負けない…家族も仲間も私が守る!!」

 

 

体から炎の力が溢れて私は力を込めると全身から炎が吹き出し、強い熱風が辺りを襲った。

 

りんね「姉さん…」

 

辺りを熱風が吹き抜けて木の枝に引っ掛かった蓮華のワインレッドのマントが大きくはためくが、突如、辺りをオーロラカーテンが包み込み、ワインレッドのマントがオーロラカーテンに飲み込まれてしまった。

 

???「世界が再び一つになろうとしている…さぁ…どうする呉島葉月…」

 

オーロラカーテンの向こうにいる謎の人物は蓮華のワインレッドのマントを手にすると、そのままマントを手にオーロラカーテンの向こうに姿を消してしまった。

 

 

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