仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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329話(特別編)復活のアカツキ 後編

 

りんねは目の前のアカツキをしなやかな足技で翻弄するが、アカツキはソニックアローでりんねの蹴りを弾きながら反撃の蹴りを繰り出した。

 

アカツキ「どうしたの九堂りんね!!その程度なの!?」

 

りんね「ぐっ…ぐはっ…」

 

ソニックアローの斬撃を受けてりんねは思わず後退するが、アカツキがさらに追い打ちを掛けようと距離を詰めて来た。

 

アカツキ「ほらほら!!お姉ちゃんは助けてくれないぞ!!」

 

りんね「くっ…」

 

アカツキの斬撃にりんねは仮面の下で思わず歯を食いしばって耐えるが、ついに腹部を蹴られて地面を転がり、アカツキはソニックアローにマロンエナジーロックシードを装着した。

 

 

(ロックオン)

 

 

アカツキ「終わりだ…九堂りんね!!」

 

 

(マロンエナジー!)

 

 

りんね「あっ…」

 

 

アカツキの必殺技が炸裂してりんねが立っていた場所には白い煙が上がり、りんねの姿が煙に紛れて見えなくなった。

 

城之内「嘘…だろ…」

 

凰蓮「そんな…妹ちゃんが…」

 

アカツキ「フフフ…アッーハッハッハッ…見なさい!!呉島葉月!!」

 

葉月「っ!?」

 

葉月はミメイの攻撃を冷静に捌きながらガッチャートルネードで反撃に出ようとしていたが、突如、アカツキに呼び止められて思わず視線を向けた。

 

アカツキ「あんたの妹…九堂りんねは死んだわ…アッーハッハッ!!」

 

葉月「………」

 

アカツキ「あんたの妹なんて私の敵じゃなかったって事よ!!」

 

葉月「………」

 

アカツキ「どうしたのかしら?悔しくて何も言えない?そうだ…ねぇ、呉島葉月!!」

 

葉月「…何ですか?」

 

アカツキ「あんたも私達の仲間になりなさいよ!!」

 

城之内「お前!!」

 

凰蓮「何を言っているの!?」

 

アカツキ「貴方のその力は私達、ハンドレッドのために使うべきよ…他の世界を侵略して、力を奪い、美味しい食事にありつける!!こんな楽しい事はないわ…」

 

葉月「………」

 

ミメイ「ショックで何も言えなくなったか…終わりだな」

 

葉月「ねぇ…ミメイさん…一つ思ったことがあるんですが…」

 

ミメイ「ハンドレッドに加わる気かしら?アカツキはああ言ってるけど、私は貴方が仲間になるのは反対よ?」

 

葉月「貴方の妹さんは…随分とおしゃべりなんですね」

 

ミメイ「っ!?貴様っ!?」

 

ミメイが葉月に向かって蹴りを放つが、葉月は冷静に手首で蹴りを受け止めると、アカツキへ声を掛けた。

 

葉月「アカツキ…りんねを甘く見過ぎですよ」

 

アカツキ「何?」

 

 

(スリーヘッドスリーパー!)

 

 

(ムーンケルベロス!)

 

 

りんね「ハアーッ!!」

 

アカツキ「何っ!?ぐはっ…」

 

変身音が響き渡り、煙の中からムーンケルベロスへと変身したりんねが、アカツキの急所に向かって拳を叩き込んだ。不意を突かれたアカツキは体がくの字に曲がった。

 

りんね「ダァーッ!!」

 

アカツキ「がっ…こふっ…く、九堂…りんねぇぇぇ!!」

 

蓮華「行けーっ!!りんね!!」

 

ミメイ「何だと!?」

 

葉月「りんねは強いよ…ミメイ…貴方が思ってる以上にね…」

 

ミメイ「あり得ない…何故…何故、九堂りんねが無事だとわかった!?」

 

葉月「決まってますよ…信じているからですよ!!」

 

ミメイ「信じる…?」

 

葉月「りんねは私の妹だから!!偽物のヴィーナスなんかに絶対に負けないって!!」

 

ミメイ「くっ…アカツキ!!九堂りんねを倒せっ!!死にたく無かったら…貴方も命を懸けて九堂りんねを徹底的に始末するべき!!」

 

アカツキ「死にたくない…せっかく復活したのに…また死にたくない!!」

 

りんね「……」

 

アカツキ「死ぬわけには行かないんだぁぁぁっ!!」

 

りんね「っ!!」

 

アカツキは冷静さを失い、ソニックアローで斬撃を放つが、りんねの拳がソニックアローを弾き飛ばした。武器を失ったアカツキに拳の連打を叩き込んだ。

 

りんね「フッ!!ハアッ!!」

 

アカツキ「死ね…私の代わりに…死ね!!九堂りんねぇぇぇ!!」

 

りんね「貴方にヴィーナスの名を名乗る資格は無い!!」

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

(マロンエナジースカッシュ)

 

 

アカツキは叫びながらソニックアローを再び握ると、ドライバーのレバーを1回押し込んでソニックアローを構えて駆け出した。

 

 

りんね「ヴィーナスは…姉さんの物だぁぁぁっ!!」

 

 

りんねは指輪を翳して駆け出すと、アカツキにパンチの連打を叩き込んだ。

 

 

(ムーンケルベロス・ノヴァ!!)

 

 

りんね「ダダダダダダ…ダァッ!!」

 

アカツキ「うっ…あっ…がああああっ!!」

 

りんねのとどめの一撃がアカツキのゲネシスドライバーへと命中して、ゲネシスドライバーは火花を散らし、大きなヒビが入った。

 

アカツキ「がっ…うっ…」

 

アカツキは地面に崩れ落ちるが、力を振り絞り再びゆっくりと立ち上がった。

 

アカツキ「まだよ…まだ…私はやれるわ…」

 

りんね「終わりだよ…貴方のドライバーは壊れた…勝負は付いた!!」

 

アカツキ「なっ…嘘…でしょう!?私のヴィーナスが…あぁ…」

 

アカツキはりんねの指摘に慌てて自身の腰へと視線を移すが、ゲネシスドライバーは既に破壊されて地面に残骸として転がっており、アカツキは自身の鎧とスーツに触れた。

 

アカツキ「いや…私のヴィーナスが…私のヴィーナスがああああっ!!」

 

アカツキの全身を守る白のアンダースーツと茶色の鎧が消滅してしまった。アカツキは悲鳴を上げながら自身の身体を抱き締めるが、ヴィーナスの変身が解除されてしまった。

 

りんね「貴方、本当は姉さんのヴィーナスに憧れてたんじゃないの?」

 

アカツキ「わかっていたの?」

 

りんね「以前も貴方はアーマードライダーヴィーナスに変身してた…きっとヴィーナスに強い愛着があったんじゃないの?」

 

アカツキ「呉島葉月のヴィーナスの活躍を見て、私はヴィーナスの力に憧れた!!人々に愛されながら戦う女神の化身!!私はそんなヴィーナスの力をどうしても手に入れたかった!!」

 

りんね「ヴィーナスの力を…」

 

アカツキ「だから…ヴィーナスの力を使う呉島葉月が妬ましかった!!本物を倒して私こそが本物のヴィーナスだと証明したかった…」

 

葉月「ヴィーナスの力…」

 

アカツキ「ぐっ…呉島…葉月…」

 

アカツキの身体は微粒子状になり始めた。葉月の元にゆっくりと歩み寄って葉月の側で倒れ込み、葉月はその身体を受け止めた。

 

アカツキ「私の負けだね…私は貴方みたいなヴィーナスになれなかった…偽物は本物には勝てなかった…完敗よ…」

 

葉月「アカツキ…」

 

葉月は消え掛かっているアカツキを抱えながらじっと視線を向けると、アカツキは葉月の装甲に触れた。

 

アカツキ「あぁ…新しいヴィーナス…呉島葉月…ヴィーナスの名は貴方に相応しいわ…貴方のヴィーナスの可能性をもっと見ていたかったわ…」

 

葉月「アカツキ…貴方も紛れもない仮面ライダーヴィーナスです…貴方はただ力の使い方を間違えただけ…もしかしたら戦わない未来もあったかもしれないですね」

 

アカツキ「そうね…私はただ認めて欲しかっただけなんだ…ヴィーナスとして…」

 

アカツキは最後に地面に転がっているマロンエナジーロックシードへと視線を移しながら呟いた。

 

アカツキ「そのまま勝ち続けなさい…仮面ライダーヴィーナス・真…」

 

葉月「アカツキ…」

 

アカツキはそのまま体が消滅してしまい、地面に転がっているマロンエナジーロックシードが粉々に砕け散った。

 

ミメイ「私が手を下す必要もなかったわ…なんとも惨めなのかしら」

 

葉月「なっ…」

 

ミメイ「あの子は出来損ないの妹だったわ…精々、ライダーシステムのデータさえ取れればよかったけど…ヴィーナスに拘っていたあの子では役に立たなかっわね」

 

葉月「出来損ないの妹ですって!?」

 

ミメイ「そうよ…妹なんて所詮、姉の道具なのだから!!お前の妹も同じ…家族ごっこなんてして惨めだわ!!」

 

りんね「家族…ごっこ…」

 

ミメイ「九堂りんね…貴様も呉島葉月の道具だ…姉にいいように利用されて…そして惨めに死んで行くのよ!!」

 

りんね「姉さん…」

 

葉月「悲しい人ですね…貴方は…」

 

ミメイ「何?」

 

葉月「妹のアカツキは貴方を慕って居た筈…なのに…お姉さんである貴方が妹を利用するなんて…アカツキの事を家族として見ていなかったんですね…」

 

ミメイ「黙れっ!!お前は私によって…無様に死ぬべき!!」

 

 

(HACKING ON CRACK START)

 

 

(アルケミスリンク!)

 

ヒュプノレイを分離して葉月の頭に被さろうと迫るが、葉月は既に指輪を翳してカードを装填していた。

 

 

 

(INPHOENIX)

 

 

(FIREMARS)

 

 

ミメイ「無駄だ…」

 

葉月「うっ…」

 

城之内「葉月!?」

 

りんね「まさか…姉さんが!?」

 

葉月の頭にヒュプノレイのエネルギー体が被さり、葉月は意識の無い傀儡となってしまい、ゆっくりとりんねの方へ向いた。

 

りんね「ね,姉さん…」

 

ミメイ「フッ…お前も私の操り人形だ…九堂りんねを殺すべ…ん!?」

 

葉月「グッ…ウッ…ウウウ…」

 

葉月はゆっくり自身のドライバーのレバーへ手を掛けると、ヒュプノレイ力に抗ってレバーを引いた。

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

 

(エターナルフレイム!)

 

 

 

(マーズフェニックス!)

 

 

葉月「ああああああ…ハアッ!!」

 

マーズフェニックスへと変身した葉月が空に向かって叫ぶと辺りには大きな火柱が上がり、ミメイは吹き飛ばされて、葉月は自身の頭のエネルギー体のヒュプノレイを燃やし尽くしていた。

 

ミメイ「バカな…支配に抗っただと!?」

 

葉月「妹は…私が守る…ハアッ!!」

 

 

(ガッチャージガン)

 

 

ミメイ「なっ…ぐっ…」

 

葉月の銃撃によってミメイのヒュプノレイは全て破壊されたが、ミメイは再びカードを取り出してスキャンを行おうとした。

 

葉月「遅いっ!!」

 

ミメイ「早いっ!?ぐはっ…」

 

葉月はミメイのカードを掴んで奪い取ると後ろに放り投げ、そのまま回し蹴りで蹴り飛ばすとミメイは地面に転がっていく。

 

蓮華「今や!!」

 

(ギングリフォン)

 

 

(キンキラヴィーナ)

 

 

(ゴキゲンメテオン)

 

 

葉月「ハアーッ…ハアッ!!」

 

 

(ガガガガッチャージバスター!!)

 

 

(DELETE)

 

 

ミメイ「死ねっ!!」

 

葉月「姉妹を大事にしない貴方には絶対に負けない!!ハアーッ!!」

 

ミメイ「ぐわあああああっ!!」

 

葉月の銃撃がミメイを撃ち抜いた。ミメイは銃撃を受けながら地面に崩れ落ちるが、再び立ち上がってドライバーにカードをスキャンした。

 

ミメイ「ならば…」

 

 

(HACKING ON CRACK START)

 

 

ヒュプノレイが再び出現して葉月ではなく地面に倒れている凰蓮と城之内へと飛来していた。

 

凰蓮「ワテクシ達に!?」

 

城之内「やべぇ…」

 

葉月「なっ…」

 

りんね「店長さん達に!?」

 

ミメイ「共に滅ぶべき…ハッ!!」

 

ヒュプノレイがビームを発射しようと紫の光を放ち始めるが、突如空中のヒュプノレイは、別方向から放たれた銃撃によって撃ち落とされた。

 

ミメイ「何っ!?」

 

りんね「姉さんが!?」

 

葉月「ううん…違う…」

 

近くの高台から謎の仮面ライダーがミメイへと銃を向けていた。

 

葉月「あのライダーは確か…」

 

???「キャストオフ…」

 

 

(CAST OFF)

 

 

(CHANGE BEETLE)

 

 

謎の仮面ライダーの装甲が弾けてホーンがせり上がり、更なる変身を完了させた。

 

葉月「カブト…!?いや…色が黒い…?」

 

???「下がってなさい…ハッ!!」

 

ダークカブトは高台から飛び降りるとミメイへ向かってクナイガンを構え、ミメイは再びヒュプノレイを放った。

 

ミメイ「次から次へと!!」

 

???「クロックアップ」

 

 

(Clock Up)

 

 

気づくとミメイは地面に倒れており、全員が突然の攻撃に驚きを隠せなかった。

 

蓮華「なんや?今、何が起こったと?」

 

葉月「クロックアップ…高速で動いて攻撃したんです…」

 

りんね「姉さん…あのライダーについて知ってるの?」

 

葉月「あれの色違いの仮面ライダーに会ったことがあるので…」

 

ミメイ「貴様…一体何者!?」

 

 

(One, Two, Three.)

 

 

黒いカブトは順番にスイッチを押すとゼクターホーンを操作して足に力を溜め始めた。

 

???「ライダー…キック!!」

 

 

(Rider Kick)

 

 

黒いカブトはゼクターを操作すると向かって来たミメイにカウンターキックを浴びせてミメイは吹き飛び地面に伏せた。

 

直後に大爆発が起こり、爆炎の中から黒いカブトがその様子をじっと見つめていたが、葉月達に背を向けて歩き始めた。

 

直後に大爆発が起こり、爆炎の中から黒いカブトがその様子をじっと見つめていたが葉月達に背を向けて歩き始めた。

 

葉月「待って!!」

 

???「……」

 

葉月「貴方…皐月ですよね?」

 

城之内「皐月だって?」

 

凰蓮「嘘っ!?」

 

???「へぇ〜わかるのね…私の事が…」

 

葉月「戦い方とその声でわかりましたよ…皐月…」

 

ゼクターがベルトから離れて変身が解けた皐月へと視線を向けたが、城之内達は驚きの声を上げた。

 

葉月「ベロバさんから聞きましたよ…私とベロバさんを合わせた顔に変えたんですよね」

 

皐月「ベロちゃんに会ったの?」

 

葉月「一体どこで何をしていたんですか!?心配したんですから!!」

 

皐月「心配…?ウッフッフッ…アッハッハッハッ…」

 

突如皐月は高笑いを始めて、葉月は驚きのあまり皐月の両肩を掴んだ。

 

葉月「さ、皐月…?笑い方、ベロバさんの真似してるの?」

 

皐月「葉月…貴方はいつまでもそのままの貴方で居てね…」

 

葉月「何を言って…ねぇ…貴方は一体何をしようとしてるの!?」

 

皐月「私にはやるべき事がある…邪魔は許さないわ!!」

 

立ち去ろうと歩き出した皐月に、葉月は皐月の肩を再び掴もうと迫るが、皐月は懐からレーザーレイズライザーを取り出して葉月の足元に銃撃を放った。

 

葉月「わっ…」

 

りんね「銃撃!?」

 

皐月「貴方達に会うのも今日で終わりよ…」

 

葉月「何、勝手な事言ってるの皐月!!」

 

皐月「ハアッ!!」

 

葉月「うっ…」

 

葉月は皐月に蹴られて尻餅をついてしまい、そんな葉月を見下ろすと鋭い目で睨みつけた。

 

皐月「私の邪魔をしないで葉月…」

 

葉月「どうして…」

 

皐月「九堂…りんねだったわね?葉月の妹の…」

 

りんね「どうしてそのことを…」

 

皐月「葉月を支えてあげなさい…いいわね?」

 

りんね「え?あ、はい…」

 

皐月はそのまま静かに立ち去ってしまい、ゆっくりと立ち上がった葉月はその後ろ姿を呆然と眺めていた。

 

りんね「あの皐月さんって姉さんの友達?」

 

葉月「行方不明の親友というか…」

 

城之内「まるで別人みたいだったな…」

 

葉月「皐月…貴方は一体、どこで何をするつもりなの?」

 

 

-ビル屋上-

 

とあるビルの屋上にて皐月がダークカブトゼクターを撫でながら、自身の腰のライダーベルトを取り外してじっと見つめていた。

 

ベロバと同じビーンズケースから金平糖を取り出すと、静かに口に含みながら空に浮かぶ満月へと視線を向けた。

 

皐月「あともう少しで…ウフフフフ…アーハッハッハッハッ!!」

 

 

 

 

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