仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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330話(特別編)学校の怪談 前編

 

-お化け屋敷-

 

葉月「きゃあああああっ!!嫌…嫌…嫌だぁぁ…」

 

耀子「うわっ…ちょっと!!葉月!?」

 

りんね「アッハッハッハッ!!アハハハハハハハ!!」

 

葉月「嫌ぁぁぁ…もう無理…帰りたい…お家に帰りたい…」

 

耀子「葉月…腰にしがみつかないで頂戴…」

 

りんね「姉さん見てよ!!面白いよこれ!!アハハハハハ!!」

 

葉月「さっきから何で笑ってるのりんねぇぇぇ!!」

 

私達は休みの日に気分転換も兼ねて遊びに遊園地へ訪れており、私と湊先輩とりんねとシロちゃんの4人でアトラクションを満喫していた。

 

りんね「あー面白かった!!もう1回入る?」

 

葉月「絶対に嫌だ!!」

 

りんね「それにしても姉さんお化けとか妖怪とかダメなんだね」

 

耀子「葉月はそういうの苦手だから仕方ないわ…」

 

シロ「おーいみんなー!!」

 

遠くからシロが荷物を抱えて歩いて来ており、耀子はシロの荷物を預かった。

 

シロ「お化け屋敷はどうだった?」

 

耀子「終始、葉月がビビって中々進めなかったわ…」

 

シロ「ありゃま…私の方は随分と時間が掛かっちゃった…」

 

シロは荷物の中からひとつを選ぶと耀子へと差し出した。

 

耀子「これは?」

 

シロ「マドレーヌだよ…お菓子作り教室のイベントが遊園地の中であったんだ…」

 

耀子「葉月…お化け屋敷が嫌ならシロについて行けばよかったのに…」

 

葉月「だって…」

 

シロ「りんねちゃんに良いところを見せたかったんじゃない?」

 

りんね「姉さん…そんなところで強がらなくてもいいじゃん…」

 

シロ「まぁ、そう言わないであげて…お姉ちゃんもこう見えて頑張ったほうだよ」

 

りんね「う、うん…」

 

葉月「こう見えて?ちょっと!?シロちゃん!?おーい!!」

 

シロ「マドレーヌ美味しい…」

 

 

-自宅-

 

シロ「蝶のお姉ちゃんが!?ううん…私の元には来てないよ」

 

葉月「連絡とかは来てないですよね…」

 

シロ「うん…」

 

私は皐月の事についてシロちゃんに連絡してみたが、シロちゃんの元に接触を果たした様子ではなかった。

 

葉月「今、どこで何をしてるのか全く教えてくれなかったんですよ」

 

シロ「うーん…手掛かり無しだね…」     

 

葉月「何かあったら連絡くれますか?」

 

シロ「オーケー!!」

 

私は通話を切ると布団に潜り込みとケミーカードを枕元に置くと、明かりを消して布団を被ると枕元のザ・サンが光を放っており思わず視線を向けた。

 

りんね(葉月さん…こんな暑い日になんで布団を被ってるの?)

 

葉月「昼間のお化け屋敷で夜が怖くなって…」

 

りんね(えー…あのお化け屋敷面白かったじゃん!!)

 

葉月「りんねさんまでりんねと同じ事言うんですか…」

 

りんね(分かるよ…もう1人の私…面白いよね!!)

 

葉月「なんだか…天井の模様が顔の形に見えて来た…」

 

りんね(考えすぎでしょ…あ、話は変わるけど…皐月さんの件だけど…)

 

葉月「皐月…?」

 

りんね(皐月さんって元々はどこに住んでいたの?)

 

葉月「えっーと…昔、 ZECTって組織にいた頃は東京に住んでいましたが…」

 

りんね(ZECTって組織の何かこう…研究所みたいな場所とかで研究してるとか?彼女は研究者でもあるんでしょ?)

 

葉月「それを確かめようにも本人に聞かないといけないですし…あ…」

 

りんね(どうしたの?)

 

葉月「今の本人に聞けないんなら、所属していた当時の本人に会って聞いてくればいいんだ!!」

 

りんね(ZECTって組織に属していた当時の皐月さんに会うって事?)

 

葉月「そうです!!他の人がわからないなら本人に聞くしかないですよね!!」

 

りんね(なるほど…過去へ行って確かめるんだ…)

 

葉月「明日…早速行きましょう!!」

 

りんね(そういえばいつの時代に行くの?)

 

葉月「2006年…人間と地球外生命体ワームとの戦いが行われている時代です!!」  

 

 

-翌日-

 

-2006年-

 

翌朝、私はタイムロードの力で2006年へ飛び、皐月を探しながらとある場所目指してトライチェイサーを走らせていた。

 

りんね(東京…ここに皐月さんが居るの?)

 

葉月「もうそろそろなんですが…あ、あった!!」

 

私達が辿り着いたのは、以前試練で訪れた事のある「ビストロサル」であり、皐月や天道さん達がいると思い、扉を開けようとした。

 

葉月「すみません…あれ?」

 

りんね(定休日?)

 

店には定休日と看板が掲げられており、私は思わず肩を落とした。

 

葉月「休み…」

 

私は諦めてトライチェイサーに跨ると再び走り出して、以前訪れた事のある場所へとバイクを走らせた。

 

 

-東京タワー-

 

東京タワーの近くの公園にやって来た私はベンチで休憩しながら、当時の事を思い出していた。

 

葉月「確か…東京タワーが見える屋敷って言っていたような…」

 

私は辺りを見渡すが屋敷は見当たらず、もう一度辺りを探索しようと歩き出した。

 

葉月「はぁ…ケミー探しより大変だよこれ…」

 

りんね(人探しは大変だよ…ケミーみたいに反応を追えるわけじゃないし…)

 

葉月「まぁ…そうですよね…」

 

 

間宮「1人で何をぶつぶつ喋っている?孤独を感じるならその寂しさを私が埋めてやろうか?」

 

 

葉月「っ!?」

 

葉月の背後から謎の女性が姿を現した。私はその顔に見覚えがあり、思わず身構えた。

 

りんね(この人は!?)

 

葉月「この人はワームです!!確か…」

 

 

-回想-

 

間宮「ただの人間如きが…だが…これで終わりだ…」

 

葉月「くっ…ここまで…なの…!?」

 

間宮「お前の墓にはこう刻んでおこう…呉島葉月…またの名をマリカと…」

 

 

葉月「以前、私を橋から落としたワーム!!」

 

間宮「また私のレクイエムを聴きに来たか?」

 

私はすぐに指輪をはめ直してドライバーを出現させると、カードをドライバーに装填した。

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

 

(GINGRFFON!)

 

 

(KINKIRAVINA!)

 

 

葉月「変身!!」

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

(シャイニングフェザー!)

 

 

(ヴィーナスグリフォン!)

 

 

葉月はヴィーナス・真に変身すると、同じく変身したウカワームへと挑み掛かり、拳を叩きつけた。

 

間宮「どうした?これでは前と同じだぞ…」

 

葉月「ぐはっ…」

 

私はハサミの攻撃を受けてダメージを負うが、再び振り下ろされたハサミを回し蹴りで弾いた。

 

間宮「っ!!」

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

(HAODIN!)

 

 

(GOKIGENMETEON!)

 

 

間宮「フッ!!」

 

葉月「ダァッ!!」

 

 

(ガガガガッチャーンコ!)

 

 

(ハイテンションダンディ!)

 

 

(ゴキゲンオーディン!)

 

 

再び振り下ろされたハサミを回避するとレバーを引いて私はゴキゲンオーディンへ姿を変えると、金色のナックルパーツが付いた拳をワームに叩きつけた。

 

葉月「デヤアッ!!」

 

間宮「ぐっ…!?」

 

私の拳が効いたのかワームは地面に転がり、私は拳を強く握り締めた。

 

葉月「貴方には以前ボコボコにやられちゃったので仕返しです!!」

 

間宮「何だ…その力は!?」

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

(ゴキゲンオーディン・ノヴァ!!)

 

 

私は召喚した2本の槍をワームに向かって投擲した。2本の槍はワームの身体に突き刺さり、そのまま拳を叩きつけるために高く飛び上がった。

 

葉月「ハアーッ!!」

 

間宮「ぐっ…くっ…」

 

私の五色のエレメントパワーを纏った拳をワームに繰り出した。ワームは私のパンチで吹き飛ばされて地面に転がった。

 

間宮「くっ…前より強くなっている…」

 

葉月「やっぱり硬い…もう一度技を…」

 

 

(RIDER BEAT)

 

皐月「ハアッ!!」

 

間宮「何!?ぐっ…」

 

突如上空から仮面ライダー月光へと変身した皐月が斧を手にワームへ襲い掛かり、ワームは慌てて攻撃を回避した。

 

葉月「皐月!?」

 

皐月「その声…まさか葉月!?」

 

間宮「くっ…次に会ったらお前に私のレクイエムを聞かせてやる!!」

 

葉月「あっ…逃げられた…」

 

私は変身を解除して、同じく変身を解除した皐月へ視線を向けると、皐月は私に歩み寄って来た。

 

皐月「なんで貴方がここにいるの?試練はどうしたの!?」

 

葉月「試練ならもう終わってますから…もうあれから数年が経ったんですよ…」

 

皐月「そっか…こっちは葉月が去ってからまだ1ヶ月ぐらいしか経ってないよ?なるほど…道理でヴィーナスが進化してるわけだよ…」

 

葉月「アーマードライダーとは違うシステムの仮面ライダーヴィーナス・真ですよ…」

 

皐月「仮面ライダーヴィーナス・真…あのウカワームを追い詰めるなんてやるじゃん!!けどそんな強い力を持ちながら何でまたこの時代に来たの?」

 

葉月「それなんですが未来の貴方が…」

 

私は皐月に未来の皐月が何処かへ去ってしまい、東京の中で行きそうな場所がないかを詳しく聞いていた。

 

葉月「悩んでいるときに立ち寄りそうな場所とか…研究の拠点にしてる場所とか…どこか心当たりはないですか?」

 

皐月「うーん…私が知る場所となると…エリア…あ、駄目だこれ機密事項だ…」

 

葉月「エリア?エリアなんとかって場所が皐月に関係があるんですか?」

 

皐月「はぁ…これは誰にも言ったら駄目だよ…エリアZ…」

 

葉月「エリアZ?」

 

皐月「私がマスクドライダーシステムの研究をしていたのが、エリアZだよ…」

 

葉月「マスクドライダーシステムの開発?」

 

皐月「私が立ち入るとしたらここだけだね…もしかしたら未来では別の場所に研究の場所を変えているかもしれないけどね」

 

葉月「そうですが…わかりまし…」

 

皐月「言っとくけど簡単には入れないと思うよ?エリアZはZECTの最高機密があるらしくて、出入りは一部の人しか入れないからさ」

 

葉月「そうですか…はぁ…」

 

皐月「そうだ…ちょうどいい…情報を教えた代わりに私の仕事を手伝ってくれない?」

 

葉月「仕事?」

 

 

-聖華学園中等部-

 

私達は夕方に知らない学校へやって来ると、玄関から校内に入って行った。

 

葉月「ここは?」

 

皐月「天道さんの妹の樹花ちゃんが通っている中学校だよ?私の代わりに調査をお願いしたいんだ!!」

 

葉月「調査って何の調査?」

 

皐月「呪いの鏡…」

 

葉月「呪いの鏡?」

 

皐月「その鏡に願い事をすると願いが叶うって言われてるの…」

 

葉月「へぇ…願いが叶う…ですか…」

 

皐月「けどその鏡に願い事をするとその人は神隠しに遭うって噂なの」

 

葉月「神隠し!?」

 

皐月「この学校には7年前に全国大会で優勝した合唱部があって、理由はわからないけど廃部になったんだって…」

 

葉月「廃部…」

 

皐月「そして合唱部の生徒は行方不明になり…それから何かの事情で合唱部は廃部になった…」

 

葉月「7年前の合唱部の生徒が今も行方不明!?」

 

皐月「うん…合唱部が行方不明になってから呪いの鏡の噂が出るようになったんだって…」

 

葉月「呪いの鏡と何か関係が…?」

 

皐月「実際に見たほうが早いかも…こっち!!」

 

葉月「あ、はい…」

 

 

私は皐月の案内の元、校舎の端に大きな鏡があるのを見つけた。

 

葉月「これが…呪いの鏡?」

 

皐月「これに願い事をしたら神隠しに遭うそうよ」

 

葉月「見たところ…普通の鏡みたいですけど…」

 

皐月「葉月にお願いしたいのは今夜、校内に宿泊して呪いの鏡の周辺で異変が無いかを調査して欲しいんだ」

 

葉月「さよなら」

 

それを聞いた私はすぐに方向転換して帰ろうとしたが、皐月に肩を掴まれてしまった。

 

葉月「さ、皐月…?」

 

皐月「お願い!!私こういう呪いとかお化けとか怖くて無理なの!!」

 

葉月「それは私も同じですよ!!」

 

皐月「ねぇ…お願い!!代わって!!」

 

葉月「絶対に…あ…れ…」

 

りんね(ちょっと代わって葉月さん!!)

 

突如、意識が交代してしまい、りんねさんが表に出て来てしまった。

 

りんね「仕方がないなぁ…弱虫な皐月の代わりに私が調査をするよ!!」

 

皐月「ホント!?やったぁぁぁ!!あ、もう取り消せないからね!!」

 

葉月(りんねさぁぁぁん!?)

 

りんね(呪いとかお化けとか面白そうじゃん!!)

 

葉月(面白くない!!)

 

皐月「それじゃあこれ荷物ね…寝袋とか食料が入ってるから!!」

 

葉月(嘘でしょ…って言うか最初から他の人に押し付けるつもりだったんじゃ?)

 

皐月は荷物を床に置くと逃げるように去ってしまい、私は思わず荷物を手に取った。

 

皐月「あ、そうそう…言い忘れてた!!」

 

葉月「うわぁ!?」

 

廊下の奥から皐月が顔を出しており、私は思わず視線を向けた。

 

皐月「時々、校舎内で合唱部の歌声が聞こえてくる事があるんだってよ」

 

葉月「!?」

 

皐月「その歌声が響く時にあの世の扉が開いて死者が甦るって話だよ」

 

葉月「去り際にとんでもない爆弾を放り投げないでくれます?」

 

皐月「まさに合唱部の幽霊だね…それじゃ…明日の朝、迎えに来るから!!」

 

皐月は去ってしまい、その場に残された私は鏡へ視線を向けた。

 

葉月「ここで…一晩…泊まるの!?」

 

 

私は鏡から離れて校舎の案内図を見て、まずは合唱部の部室がどこにあるかを探すが、合唱部の部室はどこにも載っていなかった。

 

葉月「これじゃ…本当に消えた合唱部じゃないですか…」

 

 

-夕方-

 

私は校舎の屋上で晩御飯の準備を行っており、皐月が持ち込んだカセットコンロに点火して小型のフライパンを用意していた。

 

葉月「は、葉月の学校でカレーを作って見たー!!」

 

りんね(わーい!!)

 

マーキュリン(わ、わーい…)

 

キンキラヴィーナ(ヴィ…ヴィーナ…)

 

私の横にはザ・サンことりんねさん、マーキュリン、キンキラヴィーナが並んでスタンバイしており、私は具材を順番に取り出した。

 

葉月「まずは玉ねぎをくし切りします。次に皮を剥いた人参とじゃがいもを小さめに乱切りにしていきまーす!!」

 

トントンと具材を切る音が響いて、私は順番に具材を切りながら切った具材を綺麗に纏めた。

 

葉月「次に豚バラ肉は2.5センチくらいに切り揃えて、塩胡椒を振りまーす!!」

 

マーキュリン(ドキドキ)

 

りんね(あれ…葉月さんもしかして…)

 

葉月「続けて、鍋に先ほど切った玉ねぎと人参、じゃがいもに水を加えます。そしてカセットコンロを中火にして沸騰するまで待ちまーす!!」

 

 

(通りゃんせ通りゃんせ)

 

 

葉月「沸騰したら豚バラ肉を入れ、アクをお玉を使って取っちゃいまーす!!」

 

キンキラヴィーナ「ヴィーナ!?」

 

葉月「水分が減ったので1/2カップくらいの水を足して、コンソメキューブを入れ蓋をして弱火で20分煮まーす!!」

 

 

(通りゃんせ通りゃんせ)

 

 

校舎内から不気味な歌声が響いており、キンキラヴィーナとマーキュリンが声に気づいて、りんねの後ろに隠れた。

 

りんね(この歌声…もしかして消えた合唱部の幽霊?)

 

葉月「弱火だと時間掛かるので強火にして時間を短くしちゃいまーす!!」

 

りんね(葉月さん!?)

 

葉月「ではカレールーを割り入れて、お玉で混ぜながら3分煮込んで火を止めます。そして蓋をしたまましばらく余熱で寝かせます!!」

 

 

(通りゃんせ通りゃんせ)

 

 

りんね(葉月さん…やっぱり聞こえてないフリをしてる!?)

 

不気味な歌声が響く中でついに葉月のカレーが完成して、小さい器にカレーを注いでいった。

 

葉月「葉月特製ポークカレーの完成!!」

 

りんね(葉月さん…声…校舎内から声が…)

 

葉月「あー!!美味しいなぁ!!煮込みを早くしたけど問題ないみたい!!」

 

りんね(また後でいっか…今,事実を伝えたしても聞きたく無いだろうし…)

 

その後、無理やりテンション上げながらカレーをケミー達と一緒に完食すると、使ったお皿を手洗い場で洗い始めた。

 

りんね(葉月さん…)

 

葉月「何ですか?」

 

りんね(さっき校舎内から…歌声が…)

 

葉月「気のせいじゃないですか?さーてと…後片付け!!」

 

そう冷静に話す葉月であったが、足を小刻みに揺らしながら食器を片付け始めた。

 

りんね(やっぱり…聞こえてるフリをしてるでしょ!?)

 

葉月「…だって不気味なんですもの!!誰も居ない校舎内から声が聞こえるなんて…怖すぎますよ!!」

 

りんね(けど…声の正体が本当に合唱部員の幽霊なのか確かめないと…)

 

葉月「うへぇ…もう…やだ…」

 

 

-校舎内-

 

食事を終えて帰りたい気持ちを必死に抑えながら呪いの鏡のある廊下へやって来ると、鏡に手を付けた。

 

葉月「ゆ、幽霊なんか居るわけない…そんなの非科学的だよ!!そうだよ…絶対そうだよ!!」

 

私は鏡から離れた空き教室へ入ると、毛布を被ったまま空き教室の端っこに背中を付けてしばらく座り込んでいた。

 

りんね(時刻は夜中の2時… 丑三つ時だ…)

 

葉月「怖すぎる…もう帰りたい…」

 

恐怖のあまり毛布を被ったまま震えていると、不意に廊下に誰かの気配を感じて入口のドアへ視線を向けると、誰かが廊下を通り過ぎるのが見えてしまった。

 

葉月「誰!?こんな夜中に!?」

 

私は地面に伏せて恐る恐る教室の足元の地窓を開けて顔だけを出して廊下を覗くと、制服姿の女子生徒の後ろ姿があった。

 

葉月「幽霊…?いや…あれは実体がある!!」

 

私がスマホで証拠を押さえようとスカートのポケットにあるスマホを取り出そうと手を伸ばしたが、突如私は足を何者かに掴まれてしまった。

 

葉月「え…うわあああああ…」

 

足を引っ張られて教室の真ん中へと引きずり出された私は、恐る恐る足を掴んだ人物に視線を向けた。

 

葉月「嫌ぁぁぁぁ出たぁぁぁぁっ!!」

 

私の目の前には見知らぬ制服姿の女子生徒の集団が教室内に集っており、私の方へ怪しげな笑みを浮かべていた。

 

葉月「嫌…嫌…怖い…来ないで…あっ…」

 

1人の女子生徒が私の体に跨ると顔を近づけて来たので、私は思わず顔を殴打しようと手を振り上げるが、その手を掴まれてしまった。

 

女子生徒「ふふふふふふ…」

 

葉月「なんて…力…この人達…やっぱり幽霊じゃない…」

 

 

(アルケミスドライバー)

 

 

目の前の女子生徒は強い力で私の首を掴んできたので、私は指輪をはめ直してドライバーを腰に出現させた。

 

葉月「こうなったら変身して…」

 

 

(アルケミスリンク!)

 

 

私の首を絞める女子生徒の腹部に蹴りを叩き込んで引き離すと私は素早く立ち上がり、指輪をドライバーに翳してカードをドライバーに装填しようとした。

 

葉月「っ!!ぐっ…入ら…ない…」

 

私は恐ろしい表情をした女子生徒に囲まれており、恐怖のあまり、カードを上手くドライバーに装填する事が出来ずに、もたついてしまった。

 

葉月「がっ……う…うう…ん…」

 

突如背後から頭を鈍器のような物で殴られてしまい、意識を一瞬で刈り取られて床に伏せた。

 

女子生徒「ふふふふふ…」

 

女子生徒の1人が意識を失って倒れた葉月に近づくと、その姿が葉月と同じ姿へと変わった。葉月の姿となった人物は怪しげな笑みを浮かべた。

 

葉月?「今日から私が呉島葉月ですよ…貴方の代わりです…ふふふ…」

 

葉月の姿に擬態したワームは足元のケミーカードを拾い上げて自身のポケットに入れた。

 

葉月?「そして…私が仮面ライダーヴィーナス・真よ!!」

 

最後に葉月の指輪を奪い取ると自身の指にはめてしまい、葉月の腰からドライバーが消滅した。後ろで周りの女子生徒は一斉にサナギワームへと姿を変えて、気を失っている葉月へ襲い掛かった。

 

葉月?「待ちなさい!!そいつにはまだ利用価値があるわ!!」

 

ワームの群れが一斉に動きを止めると、擬態葉月はとある方向を指で指し示した。ワーム達は気を失って倒れている葉月の体を抱えてどこかに連れて行ってしまった。

 

葉月?「これであのネイティブを始末出来るわね」

 

 

-翌朝-

 

皐月「葉月〜?大丈夫?」

 

翌朝、葉月の様子を確認しに皐月が教室にやって来ると、教室の端で毛布を被ったままの葉月へ声を掛けた。

 

葉月?「う〜ん…もう朝ですか?」

 

皐月「どうだった?何か変わったことはあった?」

 

葉月?「ううん…特に何も出なかったよ!!」

 

皐月「そっか…この後は天道さんと岬さんと鏡を調べる予定だから一緒に来て!!」

 

 

葉月?「任せて!!ふふふ…」

 

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