仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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38話 コウガネ

 

貴虎「ハァァァァ!!」

 

葉月「ぐっ…」

 

私と貴虎さんのソニックアローがぶつかり合い火花を散らしており、私は貴虎さんのソニックアローの斬撃をなんとか受け止めた。

 

葉月「貴虎さん…これ以上はやめてください!!この戦いは仕組まれたものです…このままでは貴方まで…」

 

貴虎「何を訳をわからない事を…ハァ!!」

 

葉月「ぐっ…貴虎さん…」

 

私は貴虎さんの攻撃を受け止めながら必死に呼びかけるが、貴虎さんは聞く耳を持たずひたすら私にソニックアローを振り翳して、私は再びソニックアローで防御する。

 

これまで訓練時に貴虎さんと戦ってきたのもあり、私は貴虎さんの攻撃パターンがわかっており貴虎さんの攻撃を冷静に捌いていく。

 

葉月(…でも訓練の時と違って…今回は本気で私を倒そうとしてる…つまり容赦の無い攻撃が続いてる…)

 

私は冷静に攻撃を防ぐが、本気の貴虎さんの攻撃を受け続けているのは限界があり、だんだんと追い詰められていく。

 

貴虎「やけに冷静だな…?だが容赦はせんぞ!!ハァ!!」

 

葉月「ぐっ…ああっ…」

 

私は下からの斬撃を防げずに攻撃を食らって吹き飛ばされてしまい、地面に転がってしまう。

 

貴虎「どうしたその程度か?」

 

葉月「うっ…かはっ…」

 

地面に倒れた私の首を掴み上げて無理やり立ち上がらせられてしまい、私は手すりへと体を思いきり叩きつけられてしまい、ソニックアローの刃を押し付けられてしまった。

 

貴虎「貴様…なぜ本気で戦わない…どういうつもりだ?」

 

葉月(やっぱり無理…貴虎さんと本気で戦うなんて…嫌だ…)

 

貴虎「貴様…」

 

葉月「嫌です…」

 

貴虎「何っ?」

 

葉月「貴虎さんと戦うなんて…やっぱり私には出来ない…」

 

貴虎「ハァ!!」

 

葉月「うぐっ…あう…」

 

私は手すりに体を押し付けられたまま抵抗できずに、貴虎さんに殴られてしまう。

 

貴虎「ふざけているのか…だが…黄金の果実の為に貴様を倒す!!」

 

葉月「嫌…やめて…貴虎さん!!」

 

貴虎「ハァッ!!…ぐっ…なんだ…これは…?」

 

葉月「貴虎さん!?」

 

貴虎さんが怒りに任せて私にソニックアローを振り翳そうとした時、貴虎さんの体が植物に覆われていき貴虎さんは苦しみ始めた。

 

葉月「駄目!!」

 

私は慌てて貴虎さんに駆け寄るが、貴虎さんにお腹を蹴られてしまい、再び手すりに叩きつけられてしまう。

 

葉月「このままじゃ…ん?あれは…」

 

私は貴虎さんを覆っていく植物の中にバッタのような生物が取り付いているのに気づき、すぐにソニックアローを構えた。

 

葉月「離れなさい!!やっ!!」

 

貴虎「ぐあっ…」

 

私の狙いは的中。バッタを狙い撃つと植物は霧散していき、貴虎さんは地面に倒れ込んだ。

 

葉月(あのバッタ…怒りのエネルギーを吸収して植物を発生させてるんだ…)

 

貴虎「貴様の仕業か!?小癪な真似を…」

 

葉月「ち、違います…今のは私じゃ…」

 

貴虎「ハァァァァ!!」

 

葉月「きゃあああ!!」

 

私は防御も間に合わずソニックアローの斬撃を浴びて、とうとう手すりの無い高台まで追い詰められてしまい冷や汗をかいた。

 

葉月(このままじゃ…落ちちゃう…)

 

私はとうとう追い詰められてしまい、必死に貴虎さんに説得を試みるが今の貴虎さんは聞く耳を持っていないようだった。

 

貴虎「手間をかけさせてくれたな…だが…これで終わりだ…」

 

葉月「貴虎さん…やめて…ください…」

 

貴虎「貴様が何者かは知らんが葉月を救う為に貴様には消えて貰う…」

 

葉月「えっ…!?」

 

私の名前が貴虎さんの口から出たので私はつい顔を上げるが、貴虎さんはドライバーのレバーを絞っていた。

 

(メロンエナジースカッシュ)

 

貴虎「ハァァァァァ!!」

 

葉月「きゃああああああ!!」

 

私はソニックアローの斬撃を浴びてしまい高台から落とされてしまい、体を床に叩きつけられてしまった。

 

葉月「がはっ…うっ…あぁ…」

 

私は落下の衝撃でドライバーからマロンエナジーロックシードが外れて地面を転がっていき、変身が解けてしまった。

 

葉月「貴虎さん?」

 

ふと高台を見つめると貴虎さんは居なくなっており、私は必死に地面に転がったマロンエナジーロックシードを回収するために必死に手を伸ばした。

 

葉月(もう少し…もう少し…あ、あれは…?)

 

私がマロンエナジーロックシードを掴み取るとすぐ側に違うエナジーロックシードが落ちているのに気がつき、回収して拾い上げた。

 

葉月「これは…シドさんの…?」

 

どうやらこの場所でシドさんはチェリーエナジーロックシードを残して消滅してしまったようで、私はチェリーエナジーロックシードをぎゅっと握った。

 

葉月「みんなを…貴虎さんを止めなきゃ…」

 

私は必死に立ち上がり、その場を離れる為にゆっくりと歩き出した。

 

 

-凌馬の研究室-

 

葉月「そんな… 凌馬さんまで…」

 

私は凌馬さんの研究室で今回の事件の手がかりを探しにきたが、そこに凌馬さんの姿は無く、ビデオカメラとレモンエナジーロックシードが床に落ちており、私はレモンエナジーロックシードを拾い上げてビデオに録画された映像をチェックしていた。

 

葉月「映像が途切れていてわからないけど…ここで凌馬さんは襲われたんだ…」

 

私はビデオの中で凌馬さんは何かの実験をしようとして、誤って生み出してはならないものを復活させてしまったのだと推測する。

 

葉月「まさか…ここでコウガネが?」

 

私は何かの実験により、その影響でコウガネが復活してしまったのだと思った。床にレモンエナジーロックシードの他に植物が落ちている事を察するに、ここでバッタに襲われたのだろうと思った。

 

葉月「ひゃっ…」

 

録画していた映像を見返していると、バッタが私の腕に止まったので、慌ててバッタを振り落とした。

 

葉月「また…バッタが…」

 

床に落ちたバッタは私を狙って再び飛んできたので、私はすぐに出口へと駆け出してドアを閉めてバッタを中に閉じ込めた。

 

 

葉月「なっ…これは…?」

 

私が建物の外に出ると、そこは驚くべき事に戦場で辺りの建物が崩れており、地面に黒影トルーパー隊や兵士が倒れており、非常に大変な状況だと感じた。

 

葉月「ま、まさか…アーマードライダー同士の戦闘で…?」

 

私はふと周りを見渡すと、近くで爆発音が響き、建物の影に隠れて様子を伺うと、駆紋さんと凰蓮さんと先ほど戦った貴虎さんが変身して戦っており、城乃内さんが植物に覆われて吸収されていくところだった。

 

葉月(城乃内さんまで…) 

 

城乃内「うわああああ!!」

 

凰蓮「坊や!!」

 

貴虎「とどめだ…」

 

凰蓮「貴方、ちょっと素敵だったけどここでお終いよ!!」

 

(ドリアンオーレ)

 

戒斗「終わるのは貴様らだ!!」

 

(バナナスカッシュ)

 

貴虎「フッ!!」

 

(メロンエナジースカッシュ)

 

 

葉月「駄目…やめてぇぇぇ!!」

 

「「うわあああ!!」」

 

私の叫びも虚しく、それぞれの必殺技が命中して大爆発が起きてしまい、私は慌てて駆け寄ったもののその場には誰もおらずロックシードだけが残されていた。

 

葉月「うっ…そんな…貴虎さん…また…守れなかった…」

 

私は貴虎さんを2度も失った事にショックを受けて座り込んでしまった。残されたメロンエナジーロックシードを拾い上げると、貴虎さんの事を思い出して涙を流した。

 

葉月「せめて…コウガネは私が…」

 

???「葉月!!」

 

私はメロンエナジーロックシードを掴み立ち上がると、近くの崩れた瓦礫から声が聞こえてきたので振り返ると、そこには湊先輩と先程戦っていた筈の駆紋さんが隠れていた。

 

葉月「湊先輩!!」 

 

湊「葉月!!駆紋戒斗が…どうすればいい?」

 

見ると駆紋さんは必殺技を湊先輩がギリギリで助けて回避したようだったが、少しずつ植物が体を覆っていた。

 

葉月「ロックシードを外して下さい!!」

 

湊「ハッ!!」

 

湊先輩は駆紋さんのドライバーからバナナロックシードを外して遠くに投げ捨てた。駆紋さんは変身が解けて湊先輩に支えられる。 

 

戒斗「くっ…貴様らは?」

 

湊「今回のアーマードライダー同士の戦いはある黒幕によって仕組まれたものよ…そうよね?葉月…」

 

葉月「その通りです。バッタのような種を植え付けて闘争心を増幅させてその怒りを吸収してしまい、最後は自身も一緒に…」

 

戒斗「なるほどな…そういう事だったか…」

 

葉月「そういえば… 葛葉さんの姿がありませんが… 葛葉さんは?」

 

戒斗「そういや見ていないな…」

 

葉月「こんな大事な事態で葛葉さんが動かないわけがない筈…まさか…」

 

湊「まさか貴方のいう黒幕…コウガネと接触している…?」

 

戒斗「まずい… 葛葉を探すぞ!!」

 

 

 

-廃工場-

 

 

戒斗「なっ!?これは…」

 

葉月「黒い…鎧武…?」

 

私達が廃工場を訪れると、そこには変身した光実君となぜか黒い鎧武が戦っており、すぐ側にはラピスと舞さんがいた。

 

葉月「あの様子だと…闘争心に支配されてる…?」

 

私は変わり果ててしまった葛葉さんを見てふとそう呟くが、そこに足音が響き謎の男性が姿を現した。

 

葉月「あの男は…まさか…」

 

コウガネ「シャムビシェか…だがもう遅い」

 

舞「裕也に化けていたやつ!!」

 

ラピス「僕達の中で人工的に知恵の実を作り出そうとした奴が居た…でもそれが災いの元となりコウガネを生み出したんだ。こいつは僕達フェムシンムの民を煽り争い合わせた!!自らが成長するために!!」

 

コウガネ「それも邪魔された…お前のその力で私を封印したからだ。だがアーマードライダー達のおかげで私は完成に近づいた…後はお前を消し去り、この忌々しい世界を破壊するだけだ!!」

 

 

葉月「な、なんて事を…」

 

湊「アーマードライダーを利用していたってわけね…」

 

戒斗「なるほどな…」

 

 

コウガネ「今度こそ私は新たな世界の神となる!!」

 

 

黒い鎧武が光実君を切り伏せてしまい、ラピスの元へと剣を肩に担いで歩いていくのを見て、私達は行動を開始した。

 

葉月「舞さん達が!!」

 

私達は顔を見合わせると、湊先輩は空中に繋がれた鎖を掴んで私達の方へと向いた。

 

湊「2人ともいくわよ!!」

 

葉月「はい!!」

 

戒斗「あぁ…」

 

湊「ハァッ!!」

 

黒い鎧武「ぐわっ…」

 

湊先輩の鎖を使った蹴りが葛葉さんに命中してバランスを崩し、湊先輩が見事な着地を決めて地面に降り立った。

 

コウガネ「まだ生き残りがいたのか」

 

湊「私だけじゃないわ…」

 

湊先輩の言葉に続いて私と駆紋さんが物陰から姿を現して、湊先輩の隣に立つ。

 

戒斗「なるほどな…そういうからくりだったのか…」

 

舞「戒斗!?」

 

コウガネ「馬鹿な…貴様達は他の者と相討ちになった筈では…?」

 

戒斗「癪な話だが…この女達に助けられた」

 

葉月「貴方が…コウガネ…人工的に生み出された存在…」

 

湊「貴方が葉月の言う黒幕だったのね…」

 

葉月「あのバッタを操っていたのは貴方だったんですね!!」

 

湊「葉月…イナゴよ…」

 

葉月「えっ…イナゴ…?」

 

コウガネ「雑魚の分際で鬱陶しいぞ!!」

 

そう言うとコウガネは戦極ドライバーを取り出して腰に装着すると、金色のロックシードを取り出して開錠した。

 

コウガネ「変身…」

 

(ゴールデン)

 

コウガネは金色のロックシードを構えて弧を描くようにドライバーに装着してハンガーを閉じると、左手でカッティングブレードを倒した。

 

(ゴールデンアームズ!黄金の果実!)

 

コウガネは両手を広げると、銀と黒と金に覆われたアンダースーツを身に纏うと、赤と金色の鎧が上から被さり変身を完了させた。手元には赤い盾と盾の中には剣が収納されていた。

 

戒斗「変身!!」

 

(レモンエナジー)

 

葉月「変身!!」

 

(マロンエナジー)

 

湊「変身!!」

 

(ピーチエナジー)

 

 

対する私達も既にドライバーを装着して変身の準備ができており、ロックシードを構えてゲネシスドライバーに装着し、ハンガーを閉じてレバーを素早く絞り変身を完了させた。

 

(レモンエナジーアームズ)

 

(マロンエナジーアームズ)

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

 

戒斗「ハッ!!」

 

葉月「やああああ!!」

 

湊「ハァァァァ!!」

 

私達はソニックアローを手に駆け出して、激しい戦闘へと突入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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