仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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49話 復活のコウガネ

 

葉月「貴虎さん!!目を覚ましたんですね…よかった…」

 

貴虎「水瀬…本当にすまない…」

 

葉月「こう言う時は謝罪の言葉じゃなくて「ただいま」ですよ?」

 

貴虎「ただいま…葉月」

 

葉月「はい…お帰りなさい…貴虎さん!!」

 

貴虎さんが目覚めたのに気づいたのは光実君で街中を彷徨っていた光実君を見つけてこの場所を光実君に教えていたのだ。

 

貴虎「やはりすぐには体は動かないか…」

 

光実「しっかり…無理しないで兄さん…」

 

私はリハビリをする貴虎さんとそれを支える光実君の様子を見守っていたが2人きりにしてあげようと私はその場を静かに離れた。

 

 

それから月日は流れて7か月

 

葉月(……)

 

私は自宅に戻ると魂が抜けたように天井をじっと見つめていた。私は湊先輩の事を未だにずっと引きずっており、心にぽっかりと穴が開いてしまっていた。

 

葉月「はぁ…」

 

ユグドラシルが解体されてしまった今、私は貴虎さんと一緒に復興支援の仕事をしている。

 

葉月「湊先輩…」

 

ふと私は机の上に置かれた湊先輩から託されたゲネシスドライバーとピーチエナジーロックシードをじっと見つめた。

 

あれから私はロックシードを触る事が出来なくなってしまい、当然変身する事が出来なくなってしまっていた。

 

葉月「……」

 

ロックシードを手に持つと湊先輩が死ぬ間際の光景が頭をよぎってしまい冷静ではいられなくなり、手が震えてしまうようになってしまった。

 

葉月「いつまで引きずってんだろ…私…このままじゃダメだ!!」

 

ふと街を散歩しようとバックを手に外に出ようとしたが、外から悲鳴が上がっており、私は無意識でドライバーとロックシードを慌ててバックに放り込み外に出た。

 

 

 

葉月「なっ…これは…!?」

 

私が街に出ると大量のイナゴが飛び回っており人々が逃げ回っていた。

 

葉月「このイナゴ…まさか!!」

 

 

貴虎Side

 

その頃貴虎は謎のイナゴの怪人と戦っており凰蓮、城乃内の3人でイナゴの怪人に素手で立ち向かって行くが歯が立たず地面に倒されてしまった。そこに謎のアーマードライダーが現れて3人を見下ろしていた。

 

コウガネ「どうしたアーマードライダー共…変身しないのか?」

 

城乃内「もう…ベルトは…」

 

凰蓮「くっ…」

 

貴虎「こいつは何者だ?」

 

ザック「みんな!!なんの真似だ!!何が目的だ!?」

 

コウガネ「決まっているだろう…?復讐だ!!」

 

ザックが応援に駆けつけコウガネに挑み掛かるがねじ伏せられてしまい地面に転がされてしまった。

 

貴虎「くっ…」

 

葉月「皆さん!!」

 

 

 

葉月Side

 

私が大量のイナゴの後を追いかけるとイナゴの怪人と謎のアーマードライダーがおり貴虎さん達は地面に倒されていた。

 

葉月「皆さん!!」

 

貴虎「水瀬…!?」

 

凰蓮「お嬢さん!?」

 

コウガネ「水瀬葉月…貴様も私の邪魔をしてくれたな…今こそ復讐の時だ!!」

 

葉月「イナゴ…りんごのロックシード…復讐…まさか貴方…コウガネ!?」

 

コウガネ「そうだ…私だコウガネだ!!ここまで力を取り戻すのに苦労したぞ!!」

 

葉月「貴方は葛葉さんが倒した筈…なのに何で!?」

 

コウガネ「決まってるだろ!?復讐の為だ!!」

 

葉月「くっ…」

 

私はすぐにバックからゲネシスドライバーを取り出して腰に当てて装着した。最後にロックシードを取り出して開錠しようとしたが私はふとロックシードを見ると体から不快感が溢れてロックシードを持つ手が震え始めた。

 

葉月「あ…あぁぁぁ…あああああぁ…」

 

貴虎「水瀬!?どうした!?」

 

私はピーチエナジーロックシードを開錠する事が出来ずに手の震えが止まらなくなりロックシードを地面に落としてしまい私は頭を抱えて座り込んでしまった。

 

コウガネ「どうした?変身しないのか?」

 

葉月「ぐっ…がはっ…」

 

私はコウガネに胸倉を掴まれてしまい立ち上がると顔を殴打されて、続けて腹に蹴りを入れられてしまい私は体がくの字に曲がってしまい最後に蹴り飛ばされてしまい地面を何度も転がった。

 

葉月「ぐはっ…ああっ…」

 

私はコウガネに一方的に蹴り飛ばされてしまい抵抗も出来ずに地面で痛みに呻いていたがコウガネは何を思ったか変身を解除してしまった。

 

コウガネ「簡単には楽にしてやらんぞ…守ろうとしていた物が壊される様をその目に焼き付けろ!!」

 

葉月「なっ…」

 

コウガネ「フェムシンムのように滅びるがいい…猿どもめ…」

 

貴虎「なんて事だ…」

 

ザック「何なんだ…あのアーマードライダーは?」

 

 

-ドルーパーズ-

 

凰蓮「どうやら人間ではないようね?」

 

貴虎「奴はフェムシンムの事情を知ってるようだった…まさか…オーバーロードの生き残りか…?」

 

凰蓮「まずいわね…オーバーロードと戦うには戦極ドライバーが必要よ」

 

城乃内「俺達のベルトはもう…無いじゃないですか…」

 

ザック「打つ手無しかよ…」

 

阪東「ユグドラシルに黒いライダーがたくさんいただろ?あいつらのベルトは使えないのか?」

 

貴虎「黒影トルーパーのドライバーならロックシードごと全て処分した」

 

城乃内「何で!?」

 

貴虎「ユグドラシルのような存在に二度と悪用させない為だ…ヘルヘイムの脅威が去った以上…もはや戦極ドライバーは必要ない筈だった…」

 

凰蓮「もはやこんな事態になるなんてね…」

 

貴虎「凌馬の残した設計図を元にドライバーを作り直した所で、ロックシードの方はどうにもならん…」

 

ザック「だからって…このまま指咥えて見てるのかよ!!」

 

ふと貴虎が考え込むような表情を見せ、それを横で城乃内がじっと見つめていた。

 

凰蓮「…ところで…お嬢さんは大丈夫なの?」

 

ザック「葉月のドライバーは無事みたいだったが…一体何が…」

 

貴虎「あの後水瀬に少しだけ話を聞いた…戦いで失った湊耀子の顔やオーバーロードなどの戦いの辛い記憶がフラッシュバックして震えが止まらなくなるそうだ…」

 

ザック「水瀬には俺達以上の辛い物を背負わせてしまった…」

 

城乃内「あいつ…かなり無茶してましたから…」

 

貴虎「もう一度彼女と話をするつもりだ…だがいざとなれば…私が…」

 

 

 

葉月Side

 

私はコウガネとの戦いの後自宅に引き篭もってしまっていた。やはりロックシードを開錠しようとするとこれまでの辛い戦いなどの記憶がフラッシュバックしてしまい冷静でいられなくなってしまったからだ。

 

葉月(嫌だ…何でコウガネがまた…嫌だ…もう戦いたく無い…)

 

私は完全に戦う気力を失ってしまいどうすることも出来なかった。ふとスマホを見ると、貴虎さんからの着信が何度も入っており、余程の緊急事態だと言う事が分かった。

 

葉月(戦うなんて…辛くて悲しいだけ…もう誰かを失いたく無い…)

 

貴虎「水瀬…いるか?私だ…」

 

葉月「貴虎さん?」

 

私は玄関のドアを開けると貴虎さんがおり、ドアを開けて貴虎さんの顔を見た。

 

貴虎「今少しいいだろうか?」

 

葉月「はい…なんでしょう?」

 

貴虎「やはり…その様子だとまだ…立ち直っていないようだな…」

 

葉月「……」

 

貴虎「今日は君の力を借りに来た…と言おうとしたのだが今の君に無理はさせられないな…」

 

葉月「貴虎さん…私は…」

 

私は涙を浮かべながら頭を下げると、貴虎さんは私の頭を撫でて立ち上がった。

 

貴虎「戦極ドライバーをまだ持っているな?」

 

葉月「はい…確か…あそこに…」

 

私は押入れの中を探して今はもう使われなくなった量産型の戦極ドライバーの入った黒いケースを取り出した。

 

貴虎「これを譲って貰えないだろうか?」

 

葉月「まさか…貴虎さんがまた戦うんですか?」

 

貴虎「あぁ…あの新しい敵に対抗するにはドライバーが必要だ」

 

葉月「そんな…まだ完全には戦いの傷が癒えていない筈なのに…無茶です!!」

 

貴虎「無茶でも… 葛葉が守ったこの世界を見捨てるわけにはいかない…」

 

葉月「貴虎さん…」

 

貴虎「私が代わりに戦おう…しかし…私は君がもう一度立ち上がってくれると信じている」

 

そう言うと貴虎さんは私の量産型ドライバーを持って、私の家から出て行ってしまった。

 

葉月「私は貴方が期待しているほど強い人間じゃ…」

 

 

貴虎Side

 

葉月の家を出た貴虎は自宅へ戻ると、自室にいた光実に声を掛けた。

 

光実「兄さん!?」

 

貴虎「光実…水瀬の力になってあげてくれ…今の彼女は勇気を無くしてしまっている…もう一度立ち上がるにはお前の力が必要だ…」

 

光実「僕にはそんな資格無いよ…僕は彼女の手を取る事が出来なかった…僕には水瀬さんに呼びかける事なんて出来ない」

 

貴虎「いや… 葛葉紘汰と共に過ごしていたお前なら彼女に声を掛けてあげられる筈だ」

 

光実「僕は…」

 

貴虎「お前も葛葉紘汰から大切な事を学んだ筈だ。思い出してみろ」

 

光実「僕は…」

 

 

光実(駄目だ紘汰さん!!貴方にはもう…戦う理由なんてない!!)

 

 

紘汰(あのベルトは俺しか使えない!!俺にしか出来ない事をやり遂げるための力!!俺はそいつを引き受ける!!そいつがきっと…大人がよく言う責任って奴だろ!!)

 

 

紘汰(強い奴の背中を見つめていれば心砕けた奴だってもう一度立ち上がる事が出来る!!)

 

 

紘汰(誰かを励まし勇気を与える力…それが本当の強さだ!!)

 

 

光実「誰かを励まし…勇気を与える力…」

 

貴虎「頼んだぞ…光実。立ち上がる時間は私が稼ごう…」

 

 

 

城乃内 「ほーらビンゴ!!それ黒影トルーパー隊のドライバーでしょ?やっぱ残ってんじゃん」

 

貴虎は自宅から出てコウガネの元に向かうが途中で城乃内に呼び止められていた。

 

貴虎「どうしてわかった?」

 

城乃内「策士ですから…用心深いあんたの事だ…必ず予備があると思ってたよ」

 

貴虎「これは水瀬が使っていたドライバーだ…そんな彼女は今、もう一度立ちあがろうと必死に足掻いている。」

 

城乃内「それ…貸してよ!!俺が葉月の分までアイツと戦う!!」

 

貴虎「もう君達を巻き込む訳にはいかない…これは私の罪滅ぼしでもあるんだ」

 

城乃内「そんな事言ったってあんた…前の傷まだ治ってないでしょ?戦いは無理だ…」

 

貴虎は立ち去ろうとするけどするが城乃内がドライバーの入ったケースを奪い取りケースを奪われた貴虎は目を丸くする。

 

城乃内「あの… 初瀬ちゃんって…」

 

貴虎「あぁ初瀬亮二はインベスとなってユグドラシルに処分された」

 

城乃内「初瀬ちゃんがああなったのはきっと俺のせいだよ…だからこれは…俺の罪滅ぼしでもあるんだ!!」

 

 

 

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