63話 ネオバロン
メガヘクスとの戦いから数ヶ月、再び私と貴虎さんと光実君は海外へと旅立ち、旧ユグドラシル支社などを巡り今だに回収されていない戦極ドライバーを回収するために各地を転々としていた。
葉月「はあっ!!」
黒影「ぐわあっ…」
アーマードライダーマリカに変身する私は3人の黒影相手に優位に立ち回り、次々と黒影達にダメージを与えていた。
葉月「大人しくしてください…命までは奪うつもりはありません」
黒影「何っ?」
葉月「貴方達の持つ戦極ドライバー、配布された数よりも増えている…誰かが新たに製造したのですか?」
黒影「……」
葉月「話すつもりは無いと…仕方ないですね」
私が溜息をつくと同時に、3人の黒影が槍を構えて向かってくるが、私は冷静にソニックアローで槍を弾き、体を回転させながら蹴りを繰り出して黒影を吹き飛ばした。
葉月「やあっ!!」
黒影「ぐわあっ…」
私のソニックアローの斬撃で3人の黒影が吹き飛び地面に倒れたところに、私はゲネシスドライバーのレバーを1回絞った。
(ピーチエナジースカッシュ)
葉月「やああああっ!!」
私は空中に飛び上がり、足にエネルギーを纏わせながら蹴りを繰り出すと、黒影達は吹き飛ばされて3人の黒影が変身解除されて、3人分の戦極ドライバーが腰から外れて地面に音を立てて転がった。
葉月「さぁ…貴方達の目的、そしてドライバーの製造元を言いなさい!!」
私は地面に落ちた戦極ドライバーを拾い上げながら問い詰めるが、3人の男性が懐から何かを取り出したのを見て私は警戒する。
葉月「余計な動きを見せないで!!さぁ…それをこっちに…」
私が取り出した何かを預かろうと近づくが、取り出した赤い物を見て私は驚愕する。
葉月「なっ…それは!?」
男性「世界は救済される…いざ、あの方の元へ!!」
葉月「嘘…」
彼らが取り出したのはザクロロックシード、私がユグドラシルに入社する同時期に街中にばら撒かれた自爆用のロックシードだった。
葉月「くっ…」
彼らは一斉にザクロロックシードを開錠すると、警告音が鳴り出して私に向かって駆け出したので、私は慌てて後ろに後退するために跳躍して距離をとった。
葉月「きゃっ…」
ザクロロックシードは大爆発を起こし、私は爆風を必死に耐えていると、そこには男性達の姿は無くなっており、辺りにはバラバラになった戦極ドライバーの残骸が残されていた。
葉月「新たに作られたドライバー…さっきの人達といい、まさか!?」
数時間後私は別の場所で動いていた貴虎さんと光実君と合流して情報交換していた。
貴虎「やはりか…」
光実「このドライバーを作ったのはユグドラシルの残党みたいだよ兄さん」
葉月「さらに前に見たザクロロックシードを所持していました。」
貴虎「やはり…黒の菩提樹が動き出したようだ…」
葉月「でも…指導者を失ったのに今更何を…?」
貴虎「それは分からん。だがアーマードライダーで悪事を働くのは防がねばならない…」
その時光実君のスマホから着信が鳴り、光実君が電話に出ると深刻そうな表情を浮かべた。
貴虎「どうした?」
光実「兄さん… 城乃内から…」
話を聞くと沢芽市で不穏な動きを見せる組織が勢力を拡大し始めたのだと言う。
光実「組織の名前はネオバロン…組織のリーダーはシュラって男だよ」
葉月「ネオバロン…?」
光実「ネオバロンの構成員の連中は裏で黒の菩提樹と繋がっているみたいだよ」
貴虎「そうなると黒の菩提樹が新たに作ったドライバーが沢芽市でも裏で流通している可能性がある!!」
光実「あと、ペコが行方不明になったらしいよ」
葉月「ペコさんが!?ザックさんと一緒だったんじゃ?」
光実「ザックはダンサーとして挑戦するためにアメリカに行ってたらしいけど、最近ペコのお姉さんからの知らせを受けて日本に戻って来たんだって。」
葉月「沢芽市で今何が起こっているんですか?」
貴虎「そこでだ…葉月と光実は沢芽市で事態の収集に動いて欲しい。」
光実「でも…兄さんは大丈夫?」
貴虎「あぁ…問題ない… 沢芽市の方は任せたぞ!!」
光実「あと葉月さんが手に入れてくれたドライバーと僕が見つけたこれがあれば…」
光実君はユグドラシルの残党から手に入れた品物の中にマツボックリの他にクルミのロックシードがありザックさんに託すために銀色のケースにドライバーとクルミロックシードを入れた。
葉月「もっとたくさんドライバーを回収できたら良かったんですけど…」
光実「いや…偶然手に入れたのがクルミだけだったからこれはザックに渡そう。」
葉月「はいっ!!」
私と光実君は沢芽市へ戻るために、急遽空港で日本行きのチケットをとり、飛行機へと乗り込んだ。
-翌日-
沢芽市に到着した私達は凰蓮さんからペコさんがネオバロンの構成員になり、ザックさんがペコさんを連れ戻す為にネオバロンのアジトへと乗り込んだと言う連絡を受けた。
葉月「ペコさんがどうしてネオバロンなんかに…そもそもシュラって一体?」
光実「シュラは昔、駆紋戒斗がバロンに入る前に居たメンバーで、駆紋戒斗にチームを奪われる形で追い出されたらしいよ」
葉月「追い出された恨みでネオバロンなんて組織を作って…やっぱり狙いは復讐…?」
光実「そうだと思う…それに裏で黒の菩提樹と繋がっているなら連中には戦極ドライバーがあるかもしれない…!!」
葉月「そんな…ザックさん達ドライバーを持ってないから変身出来ない!!」
光実「だからこそ!!これを早くザックに届けないと!!」
-ネオバロンのアジト-
私達は凰蓮さんから教えてもらったネオバロンのアジトに到着すると、2人で分かれてザックさん達を探す事にした。
葉月「凄い歓声…」
アジトである地下闘技場へと足を踏み入れると大勢のギャラリーがおり、そこでは先に突入していた凰蓮さんが2人の男性と戦っており、その奥で黒い椅子には大柄の男性が座って戦いを観戦していた。
葉月(あの男がシュラ…?)
私はふと凰蓮さんの方を見ると、2人の男性を圧倒していたが、男性2人は生身では勝てないと悟ったのか懐から戦極ドライバーを取り出してロックシードを開錠した。
(マツボックリアームズ!一撃 インザシャドウ!)
2人の黒影は槍を手に凰蓮さんへと襲い掛かり、凰蓮さんは驚いた表情で槍を慌てて回避した。
凰蓮(アーマードライダー!?)
生身の状態で挑み掛かる凰蓮さんを援護すべく、私は観客をかき分けて凰蓮さんと黒影との戦いに乱入し、黒影の背中を思い切り蹴り飛ばした。
葉月「凰蓮さん!!」
凰蓮「お嬢さん!?来てくれたのね!!」
シュラ「今日はやけに飛び入り参加が多いな…」
シュラは突如乱入した私を驚いた表情で見つめて、私はシュラへと鋭い視線を向けた。
葉月「貴方がシュラ…貴方が裏で黒の菩提樹と繋がっているのはわかっています…」
シュラ「お前ら、さては裏でこそこそ嗅ぎ回っていたな?」
葉月「貴方達の狙いは何ですか!?」
私がシュラに問い詰めると、シュラはパソコンを手に持ち私達に見せた。
シュラ「セイヴァーシステム…この兵器を使えば沢芽市から人間が消える…これは救済なんだ!!」
葉月「なっ…」
シュラ「愚かな人間は居なくなり、シェルターに逃げ込んだネオバロンの構成員だけが救済される!!」
葉月「そんな事…許される筈が無いです!!」
シュラ「お前らに抵抗する術は無い…愚かな人間は消え去るのみだ!!」
シュラは黒影に合図を送ると再び黒影が動き出し私達に迫ってきた。
凰蓮「不味いわね…戦極ドライバーが無いから戦えないわ…」
葉月「ザックさん達は…?」
凰蓮「ザックは坊やが救出している筈よ!!」
葉月「だったら…ここを早く突破してザックさん達と合流しないと!!」
凰蓮「でもどうするの?アーマードライダー2人となると…」
私達は黒影達の槍を躱しながらゆっくりと距離を取りながら、私はゲネシスドライバーを取り出した。
葉月「凰蓮さんは下がっていて下さい…ここは私が!!」
私はゲネシスドライバーを腰に当てるとベルト帯が私の腰に巻き付いて固定された。すぐに私はロックシードを取り出して開錠する。
葉月「変身!!」
(ピーチエナジー)
私は湊先輩と同じく一度後ろに手を回してロックシードをドライバーに装着してハンガーを閉じてレバーを絞った。
(ロックオン•ソーダー)
(ピーチエナジーアームズ)
私の体を黒とピンクのツートンカラーのアンダースーツが覆い上から鎧が装着されて私は湊先輩から引き継いだアーマードライダーマリカに変身を完了させてソニックアローを装備した。
葉月「葛葉さんが守ったこの沢芽市を貴方達の好きにはさせない!!」