私達は駆紋戒斗さんを連れて本部へと帰還していた。クラックの入口に辿り着くと凌馬さんが出迎えに来てくれていた。
凌馬「ご苦労だった水瀬君、駆紋戒斗君をここまで連れて来てくれて。ゲネシスドライバーの実戦テスト中に急な無茶を頼んですまなかったね。」
葉月「いえ…」
戒斗「戦極凌馬…」
凌馬「覚えていてくれて光栄だ…ようこそ、駆紋戒斗君」
戒斗「歓迎されてるとは…意外だな」
シド「今日は我々の秘密を暴きに来たらしいぜ」
凌馬「なるほど…しかし君は正義ではなく弱さを裁くのが目的だそうだね?ならば…我々は敵同士ではないな!!」
戒斗「何だと?」
凌馬「水瀬君…貴虎の方は任せたよ… 駆紋戒斗君はこちらで対応しよう。」
葉月「わかりました…このまま貴虎さんの元へ向かいます。」
私は駆紋さんの戦極ドライバーを机の上に置いて再びヘルヘイムの森に足を踏み入れた。
戒斗「あの女は一体何者だ…?」
凌馬「うちの新人だよ…正確には君達の言う白いアーマードライダーの秘書だよ。」
葉月Side
葉月(貴虎さんどこまで行ったんだろ…?)
私はヘルヘイムの森を歩きながら貴虎さんを探すために辺りを捜索していた。普段は本部と町の方にしか行かないためヘルヘイムの森に行く機会がないため方向がなかなから掴めなかった。
葉月(こんなところに遺跡…?)
場所もわからず奥まで彷徨い歩いていると森の奥に遺跡のような物が見えて来て、足を踏み入れると遺跡の奥から斬撃音が響いてきて私はすぐにゲネシスドライバーを装着してロックシードを構えた。
葉月「変身…!!」
(マロンエナジーアームズ)
私は変身して遺跡に踏み込むと変身した貴虎さんと、同じく変身した葛葉さんがインベスと戦っており、何故か葛葉さんは戦いを躊躇っているようでインベスに押されていた。
葉月「葛葉さん!!」
私はすぐにソニックアローでインベスを撃ち抜き、葛葉さんの周りのインベスをソニックアローの刃で切り裂いていく。
紘汰「新しいアーマードライダー!?」
貴虎「水瀬か…?」
貴虎さんは私に気が付いたようで周りに集まるインベスにソニックアローの斬撃を加えながらロックシードをソニックアローに装着した。
(ロックオン)
私も戦いを躊躇って動けない葛葉さんを守りながらゲネシスドライバーのレバーを1回絞って必殺技の構えに入る。
(マロンエナジースカッシュ)
(メロンエナジー!!)
私のソニックアローの刃にエネルギーがチャージされて私は周りのインベスを一気に殲滅し、同じく貴虎さんの射撃が残りのインベスを全滅させた。
紘汰「お前は一体誰なんだ…?」
葉月「私ですよ… 葛葉さん。」
私はロックシードを閉じて変身を解除して素顔を晒すと葛葉さんはとても驚いた表情になった。
紘汰「アンタ…確か前に会った水瀬さん…それにそのベルト…」
葛葉さんは私の名前を呟き視線が私のドライバーに移る。どうやら私がアーマードライダーである事に驚いているのだろう。
紘汰「アンタもアーマードライダーだったんだな…」
貴虎「顔馴染みだったのか?…水瀬は私の秘書だ…水瀬… 駆紋戒斗はどうした?」
葉月「駆紋さんは本部へお連れしましたよ。凌馬さんがお連れするようにと…」
貴虎「そうか…お前はこのまま葛葉紘汰を送ってやってくれ…私は先に本部に戻る」
葉月「かしこまりました。貴虎さんも道中お気をつけて…」
私は貴虎さんと別れて葛葉さんをヘルヘイムの外へと送って来ていた。葛葉さんは暗い表情のまま私を見つめている。
葉月「葛葉さん…大丈夫ですか?」
紘汰「さっき白いアーマードライダーからあの森の秘密を聞いた…アンタ達は人類が滅ぶのを他の人には教えないのか!?」
私は葛葉さんがそう訴えるのを聞いて、なるほどと納得する。どうやら貴虎さんはあの森の秘密を教えたようで私達の世界の残された猶予も残り少ない事を聞いたのだと納得した。
葉月「貴虎さんも話したと思いますがこの事を話すと町はパニックになるだけですよ…私達はその秘密を保持しながら人類救済のために全力を尽くさなければいけないんですよ。」
紘汰「でも…!!」
葉月「秘密を話せば…取り返しのつかない事態になるのは目に見えてます…秘密にするのはいけない事だとは思ってます…でも!!仕方がないんです…」
紘汰「水瀬…」
葉月「ヘルヘイムの侵略の恐怖に立ち向かう者は…立ち向かう力を持った人達…つまり私達ユグドラシルの人達が担うべきだと貴虎さんは言ってました。後は私達に任せて葛葉さんは今は余計な事はしないで下さい…」
私はそう言い残して葛葉さんと別れて本部へと帰還するため帰り道を歩き始めた。
-夜-
葉月「終わったー!!」
私は報告書を含めた書類の作成を終わらせて机の上にベターっと突っ伏した。初めてのゲネシスドライバーを装着しての報告書や町のクラックの出現など書類が溜まっていてようやく終わらせることが出来たのであった。
葉月「外の空気でも吸いに行こ…」
私は屋上のドアを開けようとした時、屋上の休憩スペースに誰かが居るのを見て屋上のドアを半分だけ開けて中を覗き込んだ。
葉月(湊先輩だ!!)
私は憧れの湊先輩が居るのを見つけて話しかけようと扉に手をかけるが先輩が誰かと会話しているのを見て飛び出すのを躊躇ってしまう。
葉月(駆紋戒斗さん…何で…先輩と一緒に…)
私は会話の内容を聞こうと耳を澄ませると駆紋さんと先輩が何か重大な事を話しているような気がして私は少し不安になってしまう。
戒斗「それまで俺を利用しようと言うわけか…」
湊「勘繰らないで…私は力を求める人が好きなだけ…どこまで辿り着けるのか見届けたくなるのよ。」
葉月(せ、、先輩が駆紋さんの事が好き…?う、嘘…でしょ……」
私は動揺して扉をそっと閉じてその場から静かに退散した。酷く汗をかいているのに自分でも気づいた。
葉月(そ、そんな…わ、私の先輩が… 駆紋さんに取られる…)
私はわたわたしながら自分の作業部屋へと静かに戻っていった。
葉月「駆紋戒斗さん…手強い…」
私は色々と誤解している事を今の私は知る由も無かった。