仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

74 / 281
74話 可能性の世界

 

初瀬「いくぜぇぇ!!」

 

葉月(葛葉さん…決め台詞お借りしますよ…)

 

私は初瀬さんの槍を無双セイバーで受け止めるとガラ空きの腹にイチゴクナイを叩きつけてダメージを与えてそのまま回し蹴りを浴びせた。

 

初瀬「ぐあっ…」

 

葉月「ここからは…私のステージです!!」

 

私の決め台詞を宣言すると観客からは歓声が上がり私の後ろにいるチームメンバーは信じられないような表情をしていた。

 

リカ「嘘…葉月さんがあんなに強いなんて…」

 

ラット「すげぇ…」

 

チャッキー「だから言ったじゃん…葉月さんはきっとやってくれるって!!」

 

葉月「でりゃあっ!!」

 

初瀬「くっそ…グハァッ!!」

 

私の蹴りを交えた無双セイバーとイチゴクナイの連続攻撃により初瀬さんは何度も転がり槍を手放してしまった。

 

初瀬「おい…グリドン…グリドンはどうした!?共同戦線はどうなったんだよ!?」

 

初瀬さんは近くにいる城乃内さんに呼びかけるが城乃内さんは初瀬さんから目を逸らしてしまった。

 

城乃内(いや…水瀬葉月があんなに強いなんて聞いてないし…まずいよね…これ)

 

チャッキー「葉月さん!!」

 

葉月「この一撃で決めます!!」

 

私は決着をつけるべくドライバーのブレードを1回倒して技を発動させた。

 

(イチゴスカッシュ)

 

葉月「たあっ!!」

 

私は高く飛び上がると空中で蹴りの体制に入り、そのままイチゴのエネルギーを足に纏わせて初瀬さんへと叩き込んだ。

 

葉月「やあーっ!!」

 

初瀬「うわああああっ!!」

 

私の蹴りを浴びて初瀬さんは吹き飛ばされて変身が解けてしまい、戦極ドライバーが腰から外れて地面を転がってしまい、ロックシードは私の方へと飛んできて私は飛んできたロックシードを掴み取った。

 

葉月「よっと…これでどうでしょう?」

 

チャッキー「やったぁ!!凄いよ葉月さん!!」

 

私の元にチャッキーさんが駆け寄ってきて私は奪い取ったロックシードを見せた。

 

初瀬「覚えてやがれ!!」

 

敗北した初瀬さんはその場から逃げるように立ち去ってしまい私はロックシードの蓋を閉じて変身を解除した。

 

 

-チーム・VENUSガレージ-

 

私達は戦いの後自分達のガレージに戻ってきていた。チャッキーさん達に案内されたガレージはなんと現実世界のチーム鎧武のガレージであり鎧武のパーカーやグッズは全てヴィーナス一色に変わっていた。

 

葉月(ここは元々鎧武のガレージだった筈…やっぱり鎧武が存在しない世界?)

 

光実「葉月さん!!」

 

私はふとこの世界の事を考えていると、ガレージに光実君がやってきて私は目を丸くした。

 

葉月「光実君!?」

 

光実君は私の肩に手を置いて心配そうな表情をしており私は困惑してしまった。

 

葉月「あの…光実君?」

 

光実「葉月さん…なんで僕の事を光実君って呼ぶの?」

 

チャッキー「そうだよ…いつもミッチって呼んでるし私の事もさっき「さん」付けだし…」

 

葉月(あぁ…なるほど…とりあえず葛葉さんみたいに呼んでみようかな?)

 

光実「でも怪我がなくてよかった…いつも葉月さんは僕が居ないと戦えないんですから…」

 

チャッキー「でもさっきの葉月さん凄かったよ!!初瀬に勝っちゃったし…」

 

光実「…えっ?」

 

リカ「もうミッチの助けがなくても大丈夫だよ!!葉月さんも戦えるってわかったし…」

 

光実「…そう…なんだ…」

 

チャッキー「ミッチ?」

 

光実「うん…葉月さんが戦えるようになったのは僕も嬉しいです!!」

 

葉月(光実君?一瞬表情が暗くなったような…?)

 

 

光実Side

 

光実「いつも泣いてばかりの葉月さんが初瀬を倒した…」

 

僕はこの事実が受け入れられなかった。いつも僕が支えてあげないと何も出来なかった筈の葉月さんが突如自身の力で初瀬を倒した事がとても信じられなかった。

 

光実(僕が居ないと何も出来ない筈なのに…今まで僕が龍玄となってフォローしてあげてたことに感謝してる筈なのに…)

 

僕の助けを必要とせずに戦った事がとても信じられず僕はとてもショックを受けてしまった。

 

光実(このままじゃ僕は葉月さんに見捨てられる…僕の力が無いと何も出来ない筈のに…)

 

気づけば僕の握り拳に血が滲んでおり強く握りしめていた事がわかった。

 

光実(葉月さん…貴方には僕という存在が必要なんだ…だから…)

 

光実「葉月さん…君は僕の物だ…フフフフフフ…」

 

 

葉月Side

 

数日後私はあれからずっとこの世界でやるべき試練について考えていた。

 

葉月「一体何をすれば試練クリアになるんだろう?」

 

私はガレージにてふと試練について考えているとガレージの扉が開いて光実君が階段を降りてきた。

 

葉月「光ざ……ゴホン…ミッチ…どうしたの?」

 

光実「葉月さん…」

 

光実君は暗い表情で私の元に走り寄ると私の体を強い力で抱きしめてきた。

 

葉月「きゃっ…ミッチ…どうしたの?」

 

光実「葉月さん…君は僕にとっての希望だ…だけどもっと僕を頼って欲しいです!!」

 

葉月「へっ?」

 

光実「僕は葉月さんの隣に居たい!!貴方の隣で一緒に戦いたい!!」

 

葉月「光…ミッチ…」

 

私は異世界の光実君がこんなに甘えん坊だとは予想もしておらず困惑してしまい私は優しく光実君を抱きしめ返した。

 

葉月「ミッチ…一緒に戦いましょう!!」

 

光実「はい!!」

 

光実(そして葉月さんを僕だけの物にして見せる…フフフフフフ…)

 

光実君が怖い表情で笑みを浮かべていることに私は全く気づいていなかった。

 

 

それから私達は他のチームに勝負を挑んでは勝利を収めてついにランキングトップになった。しかし私はこの世界にもヘルヘイムの侵食が迫っている事に気が付かなかった。

 

初瀬「グワアアアア!!」

 

葉月「初瀬さん…そんな…ヘルヘイムの実を…」

 

本来の歴史通りに初瀬さんがヘルヘイムの実を口にしてしまいインベス化してしまい私は初瀬さんを止めるために変身して対抗していた。

 

葉月「やめて…これ以上他の人を傷つけないで…!!」

 

私は必死にインベスになったり人間の姿に戻ったりを繰り返している初瀬さんに呼びかけるが私には聞く耳を持たずに攻撃を食らってしまう。

 

葉月「あぁっ…」

 

私は初瀬さんに踏みつけられてしまいなんとか足を退かそうと足を殴りつけるが初瀬さんは足を振り上げて私のお腹を踏みつけ続けて私の鎧とアンダースーツから火花が上がった。

 

初瀬「グアアッ…」

 

突如私を踏みつける初瀬さんがどこからか放たれた攻撃を受けて吹き飛び私は攻撃した人物の方向へと視線を向けた。

 

葉月「み…皆さん…」

 

私の視線の先には斬月・真、シグルド、デューク、マリカの4人がおり私は驚きの表情で4人を見つめた。

 

葉月「貴虎さん…シドさん…凌馬さん…湊先輩…」

 

私が呆然とした表情で4人を見つめているとシドさんが初瀬さんへ攻撃を始めてしまい私が止めるよりも早くソニックアローの一撃が初瀬さんを貫き倒してしまった。

 

葉月(こうなる事はわかってた筈なのに…なんで止められなかったの…)

 

私は地面に膝を付けると私の元にマリカに変身する湊先輩が歩み寄り私は顔を上げた。

 

葉月「湊先輩…」

 

湊「貴方の身柄を拘束するわ…フッ!!」

 

葉月「ぐふっ…」

 

私はお腹に拳を入れられてしまい私はそのまま黒影トルーパー隊に捕まってしまった。

 

 

-ユグドラシル-

 

葉月「ここは…ユグドラシル…?」

 

私はユグドラシルの個室に閉じ込められてしまっていた。私の腰からは戦極ドライバーが外されて奪われてしまっており変身も出来ない状況であった。

 

葉月(これじゃ…葛葉さんの経験した事を私がそのままなぞってるだけだ…)

 

私は深いため息を吐くと施錠された扉から何者かの声が響いて私は慌てて体を起こした。

 

サガラ「ハロー我らがヒーロー!!」

 

葉月「貴方は…サガラさん!?」

 

サガラ「お目に掛かれて光栄だぜ!!アーマードライダーヴィーナス!!お前のお陰でうちのチャンネルは大盛況だったからなぁ!!」

 

葉月「ちょっ…こんな時にチャンネルの話ですか?」

 

サガラ「大勢の拍手と喝采…スリルと興奮のバトル…以前のお前の人生には決して訪れる筈の無かった輝きだ…」

 

葉月「うっ…そういえば…そうだったかも…?」

 

サガラ「まぁ…そんな話は置いといて…試練の途中なんだろ?」

 

葉月「なっ…なぜそれを?」

 

サガラ「本来ならここで俺と話していたのは葛葉紘汰だった…だが今のこの世界は葛葉紘汰や駆紋戒斗が存在しない世界だ…だから誰もお前がチームのリーダーである事に違和感を持っていない…」

 

葉月「やはりここは本来の歴史とは異なる世界ですね?」

 

サガラ「デェングムボシュが用意したお前にとってまたあるかもしれなかった可能性の世界さ」

 

葉月「そういえば試練の前に異なる異世界って言ってたような?」

 

サガラ「さて…そろそろ本来の時間軸なら呉島光実がお前を助けにきてくれる頃だろう?」

 

葉月「光実君が?…ところでなんでサガラさんはこの世界の事や試練の事について知ってるんですか?」

 

サガラ「俺は謎が多いだろ?だが今の俺は本来の世界の俺と同一人物だからってのもある」

 

葉月「えっ…じゃあ貴方はこの世界のサガラさんじゃなくて現実世界のサガラさん!?」

 

サガラ「そういう事だ…ホラ…こいつを渡しておくぜ」

 

サガラさんはテーブルの上にマロンエナジーロックシードとゲネシスコアを置くと施錠された扉を開けて退室しようとしていた。

 

サガラ「デェングムボシュを探しな…見つけられれば試練クリアだ…」

 

葉月「シロちゃんを?だったら簡単ですよ…!!」

 

サガラ「だが…そう簡単に物事が進むと思ったら大間違いだぜ?」

 

葉月「?」

 

サガラ「呉島光実には気をつけな?今の彼はいろんな意味でまずい…」

 

葉月「光実君が?」

 

私はサガラさんの言葉の意味がわからずにポカンとしていたがサガラさんは扉を開けて退室してしまった。

 

葉月「まずは…ここを脱出しないとですね」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。