仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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75話 逃走

 

光実「葉月さん!!」

 

葉月「光ざ…こほん…ミッチ…助けに来てくれたんですね?」

 

サガラさんの予言通り光実君がやって来て施錠された扉を開けてくれたので私は個室から出る事が出来た。

 

光実「大丈夫…連中に酷い事されなかった?怪我とかは!?」

 

そう言いながら光実君は私の全身をペタペタ触り始めて私は思わず光実君の手を掴んで止めさせた。

 

葉月「ミッチ…私は大丈夫ですから…その…お触りは駄目ですよ?」

 

光実「あっ…そうなんだ…ごめん…」

 

葉月「……?」

 

私が手を掴んで止めさせると光実君は一瞬残念そうな表情を見せて私は思わず光実君の顔を下から覗き込んだ。

 

光実「なんかすみません…とりあえず今はここを脱出しましょう!!」

 

葉月「その前に私の戦極ドライバーを取り返さないと!!」

 

光実「わかりました…場所なら知ってます…こっちです!!」

 

私は光実君と共に大広間へとやって来るとテーブルの上に私の戦極ドライバーとイチゴロックシードの他に様々なロックシードが綺麗に並べて置いてあった。

 

葉月(凌馬さんごめんなさい…ロックビークルもお借りします…)

 

私はロックビークルのロックシードも掴みスカートのポケットに捩じ込んだ。

 

光実「地下にヘルヘイムに繋がるクラックがあります。一旦そこから抜け出してロックビークルを使いましょう!!」

 

葉月「わかりました!!」

 

私達は通路を走っていると黒影トルーパー達が私達を取り囲み一斉に槍を構えて襲いかかって来た。

 

葉月「うわあっ!!」

 

私は槍を躱しながら蹴りで黒影を蹴り飛ばし床に落とした槍を手に取って他の黒影達に向かって槍を振り上げた。

 

葉月「一旦別れましょう!!」 

 

光実「でも…葉月さん1人じゃ!!」

 

葉月「私はもう誰かに守られるほど弱くは無いです!!」 

 

光実「でも!!」

 

葉月「今はこれが最善なんです!!行って!!」

 

光実「くっ…」

 

光実君はドアを開けて別ルートへと向かい私は黒影達を倒すと通路を進んでいきクラックの入口まで辿り着いた。

 

葉月「着いた…ここを飛び降りて…」

 

シド「すんなり逃げられるとでも?」

 

葉月「なっ…シドさん?」

 

いつの間にか私の隣にシドさんがおり私は驚いて飛び降りるのを止めてシドさんと向き合った。

 

シド「一応お前はゲストの扱いなんだがねぇ…大人しくお部屋に戻って下されば手荒な真似はしないで済むんだが…」

 

葉月「ごめんなさいシドさん…私は帰らなきゃ行けないんです…私はここを出て、やらなきゃ行けない事があるんです…」

 

私は戦極ドライバーを装着してイチゴロックシードを手に取るとそれをみたシドさんがニヤリと笑った。

 

シド「この期に及んで戦極ドライバーなんか取り返して一体何をしようってんだ?」

 

葉月「私は使命を果たさなきゃいけないんです…詳しくは話せませんが…」

 

(イチゴ)

 

シド「大人には大人の事情ってもんがある、下手に引っ掻き回されちゃ困るんだが…」

 

葉月「私ももう大人ですよ…ついこの間まで私もシドさん達と同じ立場でしたから…」

 

シド「泣き虫な女の子が大人を騙るか…ハッハッハッ」

 

葉月「うっ…反論出来ません…」

 

シド「そうだろう?そもそもお前はまだ成人していない泣き虫のお子ちゃまだろ?さぁ…部屋に戻りな?」

 

葉月(えっ…この世界の私は未成年なの?)

 

私はシドさんに部屋に戻るように言われるが私はシドさんの指示には従わずにイチゴロックシードをドライバーに装着してハンガーを素早く閉じて、手すりに足を掛けて思い切りジャンプした。

 

葉月「シドさんごめんなさい…やっぱり私は行きます…変身!!」 

 

(イチゴアームズ!シュシュッと スパーク!)

 

私はヴィーナスに変身を果たすとクラックの中へと入ろうとしたが私を飛び越えたシドさんが私の前に立った。

 

シド「やれやれ…聞き分けの無い子供は嫌いだぜ…」

 

そう言うとシドさんはゲネシスドライバーを取り出して腰に装着してチェリーエナジーロックシードを構えた。

 

葉月「うっ…ゲネシスドライバー…」

 

(チェリーエナジー)

 

シド「変身」

 

(ロックオン・ソーダー)

 

(チェリーエナジーアームズ)

 

シドさんはシグルドに変身してしまい私に向かってソニックアローを繰り出して私は慌ててイチゴクナイで受け止めるがすぐに斬撃を浴びてクラックの中へと放り出されてしまった。

 

葉月「はっ!!」

 

シド「フッ!!」

 

私はイチゴクナイを足元へ投げつけるがシドさんはソニックアローで防御してしまい私はすぐに距離を取ろうとするがすぐに距離を詰められてしまい、斬撃を再び食らって地面を転がった。

 

葉月「ああっ…」

 

私は地面に倒れ込むとシドさんは私の鎧を掴み私を力任せに立ち上がらせると再び斬撃を繰り出して私は再びダメージを食らってしまい最後に蹴り飛ばされてしまった。

 

葉月「ぐっ…あぅ…」

 

シド「どうしたどうした?そんなもんか!」

 

葉月(やっぱりゲネシスドライバー強すぎる…私もゲネシスドライバーが使えたら…)

 

私はふとサガラさんから貰ったゲネシスコアを取り出すが再び懐に仕舞い込んだ。

 

葉月「無理…今アームズを変える隙をシドさんが与えてくれる筈が無い…どうしたら…」

 

私の元にシドさんがソニックアローを構えて近づいて来たがシドさんは突如何処からか放たれた攻撃を浴びて地面に倒れ込んだ。

 

シド「ぐあっ…」

 

葉月「なっ…何が?」

 

シド「痛ぇぇな…誰だぁ?」

 

私とシドさんは攻撃のあった方向へ視線を向けるとそこには見覚えのあるアーマードライダーがソニックアローを構えていた。

 

シド「誰だぁ?」

 

葉月「なっ…その姿は…ヴィーナス!?」

 

そこに立っていたのは私がゲネシスドライバーを使って変身したヴィーナスそのものであり、ソニックアローを構えてシドさんへと襲いかかって来た。

 

???「はっ!!」

 

シド「何っ…ぐあっ…」

 

もう1人のヴィーナスはシドさんを圧倒し連続でソニックアローでシドさんを叩きのめし地面に転がしてしまった。

 

葉月「一体誰が…?」

 

???「…今っ!!」

 

葉月「はいっ…ありがとうございます!!」

 

私はもう1人のヴィーナスにお礼を言うとロックビークルを起動してその場から逃走する事に成功した。

 

 

???Side

 

???「はっ!!」

 

シド「ぐあっ…何なんだお前…?」

 

???「ここでお姉ちゃんの邪魔をされると私も困る…」

 

シド「何言ってやがる…そもそもなんでテメェがそのベルトを持ってやがる!!」

 

シドの視線の先にはもう1人のヴィーナスの腰に巻かれているゲネシスドライバーに注がれておりヴィーナスはベルトをチラリと見るとソニックアローで斬撃を与えてシドを吹き飛ばしてしまった。

 

???「さぁ?お姉ちゃんの記憶を頼りに再現してみた…私も使えるみたい…」

 

(ロックオン)

 

ヴィーナスはソニックアローをマロンエナジーロックシードを装着するとエネルギーをチャージさせて一気に弦を引き絞った。

 

(マロンエナジー)

 

シド「ぐっ…ぐああああっ!!」

 

シドはヴィーナスの技を食らってしまい変身が解けて地面に転がってしまった。

 

シド「くっそ…何なんだお前は…?」

 

???(お姉ちゃんのための試練だけど…ちょっとくらい手を出してもいいよね?)

 

シドが気絶したのを見届けるとヴィーナスは高速移動でその場から離れて姿を消してしまった。

 

 

葉月Side

 

葉月「はあっ…疲れたぁ…」

 

私は自宅のアパートへと辿り着くと自宅のドアを開けようとしたが何者かの気配を感じて辺りを見回した。

 

葉月「誰っ!?」

 

辺りは誰も居らず私は気の所為かと思い自宅のドアを開けて中へと入った。

 

葉月「疲れてるのかな?」

 

部屋に入ってすぐに服を洗濯機に放り込み、事前に作り置きしていた食事をレンジで温めて食べ始めた。

 

 

数時間後、私は部屋の中でのんびりと今日あった出来事を思い出していた。

 

葉月「あの時のもう1人のヴィーナスって誰だったんだろ?」

 

私は洗濯に掛けた大量の洗濯物をベランダの物干し竿に掛けながらふとゲネシスコアを取り出した。

 

葉月「次からはこれを使おう…今のイチゴだけじゃ戦力不足だ…」

 

私は酷く疲れていたのか洗濯物を干し終わるとすぐにベッドに横になると寝息を立て始めた。

 

しばらくすると外では強風が吹き荒れており、葉月のベランダに干した洗濯物のパーカーが風ではためいており、さらに突風が吹き荒れて葉月のパーカーが風によって吹き飛ばされてしまいベランダの外に落ちてしまった。

 

???「葉月さんのパーカー…ここが葉月さんの住んでるアパートだね?」

 

葉月のパーカーを拾い上げてニヤリと笑う不審な青年がベランダの外にいる事を今も眠りについている葉月は知る由も無かった。

 

 

 

光実Side

 

僕は葉月さんと別れてなんとかユグドラシルを脱出したが自宅へ帰っていく葉月さんを見つけると密かに後を付けていた。

 

光実「葉月さん…僕を置いて先に帰るなんて…」

 

僕はつい好奇心もあり葉月さんの後を付けていると道行く人に阻まれてしまい途中で葉月さんを見失ってしまった。

 

数時間後

 

光実「くそっ…見失った…確かこっちの方向だと思ったんだけどな…」

 

そう思いながら辺りを歩いていると道を歩く僕の目の前に何かがパサリと落ちて来て僕はそれを拾い上げた。

 

光実「これは…チーム・VENUSのパーカー!?」

 

僕はパーカーを拾い上げるとすぐそばのアパートのベランダを見ると洗濯物を干しているお部屋を順番に確認した。

 

光実「男…男…違う…この部屋も男だ…」

 

順番に洗濯物によって男性か女性かを見極めながら光実はパーカーの持ち主である部屋を順番に探した。

 

光実「あれは!?」

 

1番端の部屋のベランダに干してある洗濯物を見つけるとそこに干してあったのは予備のチーム・VENUSのパーカーとタオルにスカートなどの明らかに女性の物とわかるであろう洗濯物が干してあり光実は手元のパーカーを見るとニヤリと笑った。

 

光実「見つけた…フフフフフフ…ついに見つけた…葉月さんが住んでるアパート!!」

 

 

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