仮面ライダー鎧武 呉島貴虎の秘書   作:雨風歌

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78話 超えるべき壁とシロの思い

 

私は阪東さんのお店でパフェをつつきながらシロちゃんから言われた言葉を思い出していた。

 

シロ(お姉ちゃんにとって超えるべき存在がいる筈…その存在から勝利を収める事!!)

 

葉月「超えるべき存在…そんなの1人しか居ない!!」

 

私がそう呟いた瞬間、スマホに着信が入り、私は慌てて電話に出ると聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

湊「貴方の仲間の身柄はこちらで預かっているわ…返してほしければ今から指定する場所に戦極ドライバーを持って来なさい!!」

 

葉月「湊…先輩…」

 

湊「…先輩…?」

 

私は突然の湊先輩からの電話に一瞬驚いたが仲間の事が気になってしまい冷静に湊先輩に問い詰めた。

 

葉月「私の仲間?…一体誰を?」

 

湊「千秋と名乗ったわ…」

 

葉月「千秋…まさか…チャッキーさん!?」

 

湊「大人しく戦極ドライバーを持って来なさい!!街外れの駐車場で待っているわよ!!」

 

葉月「あっちょっ…先輩!?」

 

一方的に電話を切られてしまい私は突然の事に頭を掻くがふと1年前の出来事を思い出した。

 

葉月「この展開…もしかして葛葉さんの戦極ドライバーを奪還するためのミッション!?」

 

かつて葛葉さんの戦極ドライバーを奪還して光実君がユグドラシルに相応しいか見極めるためのテストがあった事を思い出していた。

 

葉月「この後のパターンは確か… 葛葉さんのお姉さんに化けた湊先輩が葛葉さんからドライバーを奪おうとしてその後凰蓮さんとの戦闘の後に湊先輩が戦ったんだっけ?」

 

私はかつての出来事を思い出していたがふとおかしい事に気づいた。

 

葉月(湊先輩から葛葉さんへ直接連絡してなかった筈…確か連絡していたのは…光実君?)

 

私は若干の違いがある事に気づいたが私はチャッキーさんを助ける事には変わらないので駐車場へと走り出した。

 

 

葉月「先輩…今、行きます!!」

 

 

-駐車場-

 

葉月「着いた…!!先輩は何処に?」

 

私は辺りを見回すと凰蓮さんと湊先輩が私の元へと歩いて来ており私は身構えるがある事に気づいて構えを解いた。

 

葉月(先輩…チャッキーさんに化けてない…流石にチャッキーさんに化けるのは無理だったんだ…)

 

凰蓮「約束のベルトは持って来た?」

 

私は戦極ドライバーを取り出して掲げて見せると凰蓮さんは満足そうにニヤリと笑う。

 

葉月「チャッキーさんは無事なんですか?」

 

湊「えぇ…無事よ…貴方が戦極ドライバーを渡してくれればすぐに返してあげるわ」

 

葉月「私のドライバーを…」

 

私はチャッキーさんの安全を確保するためにはドライバーを手放す事も仕方ないと思ってしまうがそれではシロちゃんの試練を突破出来るかわからなくなるとふと考えてしまう。

 

葉月「渡したく…無い…でも…チャッキーさんが…」

 

湊「別にいいわ…力尽くで奪うだけだから!!ハアッ!!」

 

葉月「うわわっ!!」

 

湊先輩は私に素早く駆け寄り私に向かって蹴りを放つが私は冷静に蹴りを躱し、次に振り下ろされた拳をなんとか受け止めて反撃に蹴りを放った。

 

湊「くっ…貴方なかなかやるわね?」

 

葉月「はぁ…はぁ…私はこんなところで負けられないんです…」

 

湊「気に入ったわ!!貴方は私が直々に倒してあげるわ!!」

 

湊先輩は凰蓮さんを後ろに下がらせると私は再び湊先輩の容赦ない蹴りを躱すがだんだんと追い詰められてしまい壁に背中がついてしまい、そのまま蹴りを受けてしまい地面に転がった。

 

葉月「うあっ…」

 

湊「さっさと戦極ドライバーを渡しなさい!!それは子供のおもちゃじゃないのよ!!」

 

葉月「嫌…です…」

 

湊「なんですって?」

 

葉月「これはみんなを守るための力だから…!!」

 

湊「わかったわ…やっぱり予定通り…力尽くで奪い取るわ!!」

 

湊先輩はゲネシスドライバーを取り出して腰に装着するとピーチエナジーロックシードを取り出して構えた。

 

葉月「まだ…やるんですね?」

 

湊「いいえ?これから始まるのよ?…変身!!」

 

(ピーチエナジー)

 

(ロックオン・ソーダー)

 

(ピーチエナジーアームズ)

 

アラビアンな曲が流れて湊先輩はマリカに変身を果たしソニックアローを装備した。

 

シロ(お姉ちゃん!!)

 

葉月(えっ…まさか…シロちゃん!?)

 

私の頭の中に突如聞き覚えのある声が聞こえて来たかと思うと離れたビルの上にシロの姿を見掛けて葉月は心の中で返事を返した。

 

シロ(超えるべき存在に出会えたみたいだね…?)

 

葉月「うん…」

 

シロ(頑張って…今のお姉ちゃんならあの人を超えられる筈…)

 

葉月(うん…湊先輩にはこれまでずっーと負けたまま…私はこの世界で湊先輩を超えてみせる!!)

 

私は戦極ドライバーを装着してイチゴロックシードを構えた。

 

葉月「変身っ!!」

 

(イチゴ)

 

(ロックオン)

 

私はイチゴロックシードを弧を描くように回してドライバーに装着すると法螺貝のような音が響き渡りブレードを掴み横に倒した。

 

(ソイヤ!!)

 

(イチゴアームズ!シュシュッと スパーク!)

 

私の体を白いアンダースーツが覆い、その上から赤いイチゴの鎧が被さり展開して私の体に装着されて変身を完了させた。

 

湊「さぁ…来なさい!!」

 

葉月「やああああああっ!!」

 

私は叫びながらイチゴクナイを二刀流で構えて湊先輩に突進して思い切りクナイを先輩に叩きつけた。

 

湊「くっ…ハアッ!!」

 

湊先輩は私の迫力に一瞬押されたのか、ソニックアローを慌てて構えて防御するが私はイチゴクナイを滑らせて湊先輩の鎧に命中させ、湊先輩が後ろにたじろいだ。

 

湊「ぐあっ…」

 

葉月「まだまだ!!」

 

私はイチゴクナイを投げつけて湊先輩の足を止めると、すかさず無双セイバーを鞘から外して構えてトリガーを引いて銃撃を放った。

 

葉月「やっ!!」

 

湊「ぐあっ…」

 

葉月(いけるっ!!先輩に勝てる!!)

 

 

シロSide

 

シロ(お姉ちゃん…頑張って!!)

 

シロは離れた場所から2人の戦いを見ていたが近くに何者かの気配を感じて振り返った。

 

シロ「…そこに隠れてる人…出て来て…」

 

凌馬「シドの報告の通りだったね…人間に化けるインベス…しかもオーバーロードが我々の世界に現れるとは…非常に驚いた。」

 

シロ「私の姿を見られてたんだ…油断してた…」

 

現れたのは戦極凌馬であり腰には既にゲネシスドライバーが巻かれていた。

 

凌馬「オーバーロードが出たとなれば貴虎に見つかる前に一刻も早く捕獲しなければならない…」

 

シロ「捕獲?」

 

凌馬「君達を捕獲し、研究して神の道に至る方法を模索するのが私の野望でね」

 

シロ(人が神になるなんて……いや…でも2人神様になった人が居たね…)

 

ふと葛葉紘汰と高司 舞の事を思い出していると凌馬はレモンエナジーロックシードを取り出して構えた。

 

凌馬「変身!!」

 

(レモンエナジー)

 

(ロックオン•ソーダー)

 

(レモンエナジーアームズ)

 

凌馬はデュークに変身を果たすとソニックアローを手にゆっくりとシロに歩み寄った。

 

凌馬「さぁ…オーバーロードのお嬢さん…君を捕らえて指の先まで解剖してあげるよ…ハッハッハッハッ…」

 

シロ「狂ってる…私は貴方の思い通りにはならない!!」

 

シロは後ろに下がりながらそう呟くと凌馬は少女の姿のままのシロに向けて容赦なく矢を放ち、シロはそれを横に跳んで躱す。

 

凌馬「さぁ…見せてくれ…君のオーバーロードとしての姿を!!」

 

シロ「貴方に私の本来の姿を見せるのは気が引ける…」

 

シロはそう言い放つとゲネシスドライバーを取り出して見せそれを見た凌馬は驚いた表情でシロを見つめた。

 

凌馬「貴様…何故そのドライバーを持っている…!?」

 

シロは問いには答えずマロンエナジーロックシードを構えて解錠する。

 

シロ「変身…」

 

(マロンエナジー)

 

(ロックオン•リキッド)

 

(マロンエナジーアームズ)

 

シロの体を白いアンダースーツが覆い栗の鎧が被さりシロはヴィーナスに変身を果たしてソニックアローを装備した。

 

凌馬「くっ…キルプロセス!!」

 

凌馬はリモコンを取り出してボタンを押すが何も起こらずマスクの下で怒りの表情を浮かべた。

 

シロ「……?」

 

凌馬「私の作ったドライバーじゃ無いだと…貴様っ!!私の発明をどこで!?」

 

シロ「さぁ…どうだろうね?」

 

凌馬「貴様!!その見たことも無いロックシードといい…許さん…許さんぞぉぉぉ!!」

 

シロ「このベルトとロックシードはお姉ちゃんの記憶から再現した…って今の貴方に言っても聞く耳を持たないか…」

 

凌馬「私の発明以外で人間を超えるなど…許されない!!」

 

シロ「私…人間じゃ無いし…でもいつか人間になりたい…そう思ってる…」

 

凌馬「人間になる…だと…ハッハッハッ…ハッハッハッ…」

 

シロ「何がおかしいの?」

 

凌馬「オーバーロードが人間になりたい?…ハッハッハッ…笑えるよ…君達みたいな怪物が人間になりたいなど…君達みたいな絶滅危惧種のような種族如きが、平凡な人間になれる訳がないだろう?」

 

シロ「……」

 

凌馬「君も私の研究材料になってくれればそれでいい…それが君達にとっての幸せの筈だ…研究の為に命を捧げられるんだからね!!」

 

シロ「研究…材料……うあっ…」

 

シロは俯くとソニックアローを強く握りしめるが突如として放たれたソニックアローの一撃を受けて地面に倒れてしまう。

 

シロ「………痛い」

 

凌馬「痛いか?オーバーロードでも痛みを感じるんだね?ハッハッハッ…」

 

シロ「………」

 

凌馬「だが安心したまえ…その痛みもすぐに無くなる…研究の為に命を捧げられるんだがらね…ハッハッハッハッハッハッ…」

 

シロ「違ぁぁぁう!!」

 

凌馬「!?」

 

シロは叫ぶとソニックアローを杖にして立ち上がって凌馬を睨みつけた。

 

シロ「痛いのは…私の心…!!」

 

凌馬「何?」

 

シロ「私達は確かに互いに争いあって私達の文明は滅びに向かったけど…少なからず平和の為に死んでいった子達も居た!!」

 

凌馬「ほぅ…」

 

シロ「私達が命を捧げるのは…今日と明日を生きるため…貴方の自分勝手な思いで命を軽く見られてたまるもんか!!」

 

凌馬「研究材料…如きが…」

 

シロ「うるさいっ!!」

 

凌馬「っ!?」

 

シロはソニックアローを手に戦闘体勢に入り正面から凌馬を見据えた。

 

シロ「命までは取らないけど…貴方にはちょっとキツイお仕置きをしてあげる…」

 

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